(( 幻想水滸伝 )) PS

グラフィック★★★
サウンド★★★
シナリオ★★★★☆
システム★★★★
総合86点


はじめに
PSの初期を代表する傑作RPGのひとつといっても過言ではないでしょう。コナミのタイトルです。
ジャンルは主にRPGですが、お話上、SLGの要素も含んでいます。

ストーリー
主人公(デフォルト名はなし、プレイヤーが設定)は強大な国家である帝国の5大将軍の一人、テオ・マクドールの一人息子。彼のお守であり、付き人でもあるグレミオや、友人テッド、テオの部下であるクレオやパーンなどの多くの仲間に支えられ、日々を過ごしていた。一方、建国当初絶大な支持を得ていた赤月帝国も王が后を失い、謎の占い師を傍に置くようになってからというもの、政治は乱れ、官僚は腐敗し、山賊の出現など、次第に国政は不穏な空気にとりつかれるようになっていた。各地で密かに反抗組織が産声を上げる頃、正式に軍人として配属された主人公たちの任務は山賊退治。その過程の戦いでテッドは、この世界の森羅万象をつかさどる27の真の紋章のひとつ”ソウルイーター”を使いモンスターを撃退する。紋章はときに多くの戦乱を巻き起こしうる価値をもち、中でもソウルイーターは魂を食らう忌むべき紋章。紋章のことを内緒にするよう主人公に伝えるテッドであるが、そのことを紋章を求める謎の占い師ウィンディに漏れてしまう。 帝国に追われる身となったテッドは紋章を主人公に託し、また主人公も帝都グレックミンスターを脱出、反帝国組織、解放軍と出会いを果たす。果たして、主人公の紋章ソウルイーターがこの戦乱を静める礎になり得るのだろうか・・

各種システム
目玉は最大108人集まる仲間達。全員が戦闘に参加できるわけではなく、ストーリー上、固定となるメンバーもいますが、それでも多数のキャラを育て、戦闘させるのは楽しく、また仲間集め自体も非常に楽しいものです。また物語りが進めば本拠地が手に入りますが、これを大きくしてより強大な拠点に仕上げるのも楽しみの一つ。仲間を集めれば、本拠地に防具屋や宿屋、鍛冶屋など多くの施設が追加され、チンチロリンなどのおまけゲームも数点用意されます。
通常ではドラクエに代表されるエンカウント系のRPGですが、戦闘が非常にスピーディーで快適にすすみます。難易度も丁度いい。あえて言うなら紋章(魔法)の発動のエフェクトがすこし重いこと。 主人公は基本的に喋りませんが、登場人物達の個性、設定、関係は豊かであり、様々なドラマを見せてくれることでしょう。典型的な主人公による英雄物語風といえばそれまでですが、単純なこじつけ、ご都合主義で終わらないのも面白いトコロ。
イベント上、軍を率いてのシュミレーションパートがありますが、これはあまり出来は良くはないです。というより、非常に単純な作りになっていて、簡単な話ジャンケンで戦争に決着がつきます。この点は改善して欲しいところ。
作品を見とおしてよく練りこまれており、システム、ストーリー共に非常に良質なRPG。いまとなっては少し古い印象のPRGではありますが、幅広く支持を受ける要素を多分に含んだ傑作です。