ウルトラマンダイナ

その他

ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 〜光の星の戦士たち〜
1998年3月14日公開
脚本 長谷川圭一 監督・特技監督 小中和哉

「光……。こんなにたくさんの光がティガを支えていた……。皆がウルトラマンと一緒に戦っていたのか……」

ウルトラマンティガ
身長 53m 体重 4万4千t
人類を滅亡の危機から救った無敵の超人。イルマ旧GUTS隊長はもう二度と会えないと言っていたが、
ダイナがクイーンモネラに倒された後も諦めなかったスーパーGUTSとイルマ旧GUTS隊長を受けてススム少年の持っていたティガの人形が光り、
かつて光となってティガと一緒にガタノゾーアと戦った子供達やまだ希望を捨てていなかった大人達の光を呼び起こし、それらの光が集まって復活した。
ティガクリスタルからダイナに光を送り、復活したダイナと共にクイーンモネラと戦う。
最後はゼペリオン光線とダイナのソルジェント光線の同時発射でクイーンモネラを倒した。
戦いが終わった後、その光はアスカに受け継がれた。

宇宙植物獣人モネラ星人
身長 111cm 体重 44kg
人類を存在自体目障りだとして完全な抹殺を行おうとする。
愚かで無意味な人類の象徴プロメテウスによる人類の守護者ダイナの敗北を見せつける事でその無力さを思い知らせようとした。
人類に自分達と対等に話す資格など無い、恐怖と絶望しか許されないと発言するなどかなり高慢な性格。
キサラギ博士の意識を乗っ取り、プロメテウスをデスフェイサーに変貌させる。
デスフェイサーがダイナに倒された後、全てのモネラ星人が同化、意思を持った宇宙船モネラシードと融合する事でクイーンモネラへと変身した。
フルCG。「何をしようと無駄。勝敗は既に決まっている」。

宇宙有翼骨獣ゲランダ
身長 54m 体重 6万2千t
月面でスーパーGUTS、ダイナと交戦。収納可能な翼で滑空し、口から火球を発する。
単なる前座ながら、ビーム攻撃を受け付けず、ダイナ・フラッシュタイプのソルジェント光線も通じなかった。
ダイナを追い詰めるが、TPCの新造戦艦プロメテウスの軽いリハーサルとしてネオマキシマ砲で一瞬で消滅させられた。
ナカジマによると、モネラ星人とは同種の生体反応を持つらしい。

電脳魔神デスフェイサー
身長 77m 体重 9万6千t
ゴンドウ参謀が秘密裏に開発していた新造戦艦プロメテウスはネオマキシマ砲を有していて月面でゲランダを軽く屠る。
しかし、計画最高責任者のキサラギ博士がモネラ星人に乗っ取られ、プロメテウスもデスフェイサーへと変貌してしまった。
アスカの思考がインプットされていて、ダイナの動きを正確に読む事が出来る。
左手にガトリングガン、右手にデスシザーを有し、クリオモス島での戦いではネオマキシマ砲でダイナを倒した。
その後、モネラ星人の人類抹殺計画で今度は街中に出現。
TPCの総力を返り討ちにしたが、ダイナとの再戦では両腕をもがれ、最後はネオマキシマ砲をダイナックルでぶち抜かれ、空中で大爆発を起こした。
プロメテウスの重量が1920tなのにデスフェイサーに変形すると40倍以上の9万6千tになるのは何故?
名前の由来は「デスフェイス」だろうか。

超巨大植物獣クイーンモネラ
身長 258m 体重 108万t
モネラ星人がモネラシードごと同化、融合を果たした怪獣。『ティガ』のガタノゾーアよりデカイ!
触手でダイナを自分の体内に捕らえて、QMバースターで止めを刺した。
さらに頭頂部から発せられるクラウンビームで周囲3kmをリング状に壊滅させ、触手から発するテンタクルボムでスーパーGUTSを追い詰める。
復活したティガにダイナが救出され、さらにスーパーGUTSの援護を受けたティガのゼペリオン光線とダイナのソルジェント光線同時発射によって倒された。

物語
「今度の敵はデカスゴだ!!」

TPCの新造戦艦プロメテウスがモネラ星人に奪われてデスフェイサーに変貌させられる。
デスフェイサーに敗れたアスカは自信を失う。
TPCとモネラ星人の決戦の時が迫る中、アスカは以前に人類を滅びの闇から救ったウルトラマンティガの存在に興味を持つ。

感想
ウルトラシリーズ初! TVシリーズ放映中の劇場新作公開
『初代マン』で『ウルトラマン ジャイアント作戦』が公開されずに終わってしまってから早30年。
遂にウルトラシリーズで初めてTVシリーズ放映中に劇場新作が公開された。
これ以外にも『ダイナ』は今までのウルトラシリーズがやってこなかった企画を色々と実現している。

『ティガ』世界との関わり
公開当時の『ダイナ』はガッツウイングやマユミが登場したりと『ティガ』の続編である事が何度か語られていたが隠し味と言うか控え目だった。
しかし、今回の劇場版ではイルマ旧GUTS隊長が重要な位置で登場し、最後はレナ、ムナカタ、ホリイ、シンジョウと懐かしい面々が顔を揃えている。
残念ながらダイゴは登場していないが、ダイゴとレナの子供で火星生まれのスター・チャイルド、ヒカリが登場している。
尚、今回登場しなかったダイゴとヤズミが登場するのはもちっと後のTVシリーズ最終章。

VSゲランダ
冒頭のゲランダとの戦いは宇宙空間、月面での縦横無尽な戦いが見られる。
でもこれは単なる前座。冒頭わずか数分で新怪獣を倒してしまうのが何とも豪華。

新造戦艦プロメテウス
ゲランダを一瞬で屠ったプロメテウス。
その後、ダイナとスーパーGUTSを影で覆い尽くしてしまう程の巨大感を持って現れるのがカッコイイ!
ひょっとしたら、デスフェイサー以上に威圧感、恐怖感を見せ付けた場面かもしれない。

軍事から平和、そして再び軍事へ
『ティガ』の「南の涯てまで」でサワイ前総監が初の平和会議を開いたと語られたクリオモス(諸)島。
しかし、その後、平和維持の名目でTPCの軍備が増強されていくと言う皮肉な展開になり、そして今回、そのクリオモス(諸)島で究極兵器と呼ばれるプロメテウスが建造された。
平和とは何か? 皆が争わない事か? 武器の無い世界の事か? 武器が無ければ侵略された時にどうすればいいのか? 武器によって守られる世界は平和と言っていいのか?
矛盾を孕むこの問題に人類は答えを出せるのだろうか?

光を追い求める者 力を追い求める者
プロメテウス関係の話は『ティガ』の「GUTSよ・宙へ」と似ている。
しかし、ヤオ博士が力ではなく光だと、アートデッセイ号を戦いの道具として使われる事を拒否したのに対し、
キサラギ博士はダイナ(光)をも凌駕する力だと語り、プロメテウスを地球防衛の為に量産しようとする。
又、『ティガ』でマキシマ砲が使われたのはたった一度だけ、それも使うかどうか少し揉めた末であったのに対し、
プロメテウスは何の迷いも無くネオマキシマ砲を使ってゲランダを一瞬で屠った。
『ティガ』時代に比べて『ダイナ』時代は軍事に傾倒している事が分かる。

力に対する責任
アスカとキサラギ博士がダイナが強いかプロメテウスが強いか揉める中、
ヒビキ隊長はどちらが強いかなんてこの際関係無い、ただ人間が持つにはちょいと危なすぎるオモチャだと語り、
人間の思考をコンピューターにインプットする事で無人で操縦できるプロメテウスをネオフロンティア時代を人類が進む為に必要だと語るゴンドウ参謀に対し、
人間は自分自身の力で困難に立ち向かうからこそ、ふさわしい道を見失わずに済むと批判する。
どんなに強い力を持っていてもそれを使えこなせなければ意味が無い。逆に危険に陥る。
かと言って、危険を怖れ、危険を完全に排除したら、危険な目に遭ったからこそ、失敗したからこそ分かる、得るものを得られなくなる。
矛盾するが、それが人間が生きていく証だと言うのだろうか?

ウルトラマンとしての自分を外から客観的に見つめなおすアスカ
キサラギ博士のカプセルに入ったアスカはその思考パターンをコンピューターにインプットされただけではなく、逆にネオマキシマ砲に対する恐怖も植えつけられた。
カプセルの中、闇を漂うアスカは今までの戦いを振り返る。
その時はただがむしゃらに戦っていたが冷静に見つめ直した時、自分は本当にこんな恐ろしい敵と戦ってきたのか?と恐怖する。
月面での戦い、プロメテウスがいなかったら自分はゲランダに負けていたのかもしれない。
そして、そんなプロメテウスが敵になった時、はたして自分は勝てるのか?
「ダイナは無敵の超人なんだ!」と叫ぶアスカだが、それは恐怖を隠す虚勢に過ぎなかった。

マイのイラつきと気付かないアスカ
目覚めたアスカは第1話と同じようにマイに看病されていた。
マイが花を生けていたのは覚えていながら、デートに誘った事は完全に忘れていたアスカ。
本気で怒るマイにアスカへの想いが感じられるが、アスカは全然気付かない。
そう言えば、「幽霊宇宙船」でもドサクサに紛れてリョウとデートの約束をしていたがそれはどうしたんだろう?
本気にしたリョウがデートの準備をしてアスカが完全に忘れていたとしたら、確実にアスカは殺される…。

VSモネラシード
クリオモス島を襲撃するモネラシード。トルネードサンダーもバリアーで防ぐ強敵。
ガッツイーグルが出撃するがキサラギ博士が墜落するよう細工していたので何しに出てきたのか分からないうちに落ちてしまう。無念。
一方、アスカとマイは地上から攻撃。イラつくアスカを抑えようとし、アスカに足手まといと言われてもXXバズーカを抱えて立ち向かうマイに成長が見られる。
今なら声を大にして言っても良いだろう。「これでもスーパーGUTSの隊員なのよ!」。

VSデスフェイサー
モネラ星人に乗っ取られたプロメテウスが出撃してデスフェイサーへと変貌する。
この変形シーンはCGならではの出来で素晴らしい。ことロボットの変形シーンはミニチュアよりCGの方が良いと自分は思う。
シャイニングジャッジを特殊ミラーで跳ね返し、高速移動をするダイナをその場から一歩も動かずにデスシザーで捕まえるなど、まさに電脳魔人と呼ぶに相応しい強さ。
ミラクルタイプがここまで苦戦するのは珍しい。
遂にネオマキシマ砲を開くデスフェイサー。ネオマキシマ砲への恐怖を植えつけられたダイナは逃げてクリオモス島は壊滅。
平和が撃ち砕かれた瞬間だった。

ゴンドウ参謀の言い分
元はTPCが開発した兵器だから弱点を見付ける事も可能なのではと考えるミヤタ参謀に対し、弱点が無いから究極兵器と言うんだろうと答えるゴンドウ参謀。
そりゃ確かにそうだけど、いくらなんでも無責任じゃないのか?

アスカ降板?
再び目が覚めたアスカだったが、そこにマイは居ない。
自分(ダイナ)が逃げた為に最後まで戦おうとしたマイが重傷を追った事にやりきれなさが溢れる。
屋上で一人煮詰まるアスカにヒビキ隊長が声をかける。
メッタ打ちにされたエースピッチャーみたいだなとの言葉に対し、アスカはもっと最悪な満塁押し出しのサヨナラ負けだと答える。
そんなアスカに、ヒビキ隊長はそれは自分の力だけで勝とうとする奴の典型的な負け方、自滅だと断じ、ピッチャーのマウンドがなぜ高いのかを語り出す。
「ピッチャーは孤独だと言うが、俺はそうは思わない。マウンドの中央が高くなっているのは仲間にその背中がようく見える為なんだ。「頑張れ!」、「負けるな!」。そんな声援が一番届く場所なんだ」。
ウルトラマンが大きいのは人々にその姿がよく見える為なのか。
自分の力だけで戦おうとしたアスカはバックで一緒に戦っている仲間マイの存在を忘れていた。
しかし、そんなヒビキ隊長の言葉でもアスカの気持ちは復活しない。
自分はピッチャーには向いていないんだと逃げ出してしまうアスカにヒビキ隊長は最後の言葉をかける。
「俺は人間の勝利を信じている! 人間の未来を信じている!」。

偉大なる前任者
TPC警務局による避難命令が発令される中、街を彷徨うアスカはガッツアーマーを着た少年ススムと出会う。
「兄ちゃん。スーパーGUTSの隊員だろ?」、
「君もそうだろ」。
アスカはススム少年の持っている人形に興味を示す。
「その人形は……、ウルトラマンダイナ?」、
「違うよ、ウルトラマンティガだよ!」。
兄からティガの人形を貰い、光になれる事を教えてもらったと語るススム少年。
「光?」、
「ティガは光なんだよ。だからどんな強い敵にも絶対に負けなかったのさ!」。
今までウルトラマンについてあまり考えなかった(考えないようにしていた?)アスカ。
しかし、ウルトラマンとしての自分に自信を失い、偉大なる前任者ティガへの興味が芽生えた。
「ティガ……。人類を滅亡の危機から救った無敵の超人……。そのティガも……、俺と同じ、ただの人間だったのか?」。

イルマ登場
ティガが活躍した時代のデータを調べたアスカは旧GUTSの隊長イルマに行き当たる。
イルマの部屋にやって来たアスカは『ティガ』最終回時の記念写真を見て、GUTSは凄く結束の固かったチームだったんですねと語る。
今は皆、それぞれの夢を目指している。しかし、目を閉じればいつでも彼らに会えると語るイルマ。『ティガ』時代を思い出す場面。

アスカ「ティガの事。俺に教えてもらえませんか?」
イルマ「ティガの何を知りたい?」、
アスカ「もし出来るなら……、ティガに会いたい。会って色々と聞きたいんです! 何故そんなに無敵だったのか。どうして世界を闇に包み込むような強大な敵を倒せたのか」、
イルマ「残念ながら、私にその希望は叶えられない…。何故なら、ティガはもういない。だから二度と会えない……」、
アスカ「そんな……」、
イルマ「でも、もし会えたなら、きっとこう言うでしょうね。俺は決して無敵なんかじゃないって……」、
アスカ「え?」、
イルマ「ティガが勝てたのは、その本質が光だったから…。それは誰の中にもあるの……。もちろん、あなたの中にも……」、
アスカ「……」、
イルマ「たくさんの人の心を輝かせる力がティガにはあった。だから、どんな恐ろしい闇にも立ち向かって行けた」。
イルマから前任者ティガの事を聞いたアスカはスーパーGUTSの仲間達を思い出す。
「試合はまだ終わっちゃいない! 俺は自分だけ勝手にマウンドから降りようとしていたんだ!」。
自分の進むべき道を見付け、復活したアスカは力強く駆け出した。

その本質が光
イルマの言葉に「たくさんの人の心を輝かせる力がティガにはあった」とある。
光の巨人と呼ばれるウルトラマンだが、実は自分自身が輝くより、ウルトラマンと出会った人々が自分の中にある光に気付き、それを輝かせる話の方が多かったりする。
ウルトラマンの本質はそこにあると言っても良いかもしれない。

ゴンドウとシイナ
決戦間近。避難シェルターで自ら人々に状況を説明するゴンドウ参謀。
迷惑な人だが悪い人ではない。おそらく素直な人なのだろう。
個人的には目的や考え方がはっきりしているゴンドウ参謀より、何を考えているのかいまいち読めないシイナ参謀の方が怪しいと思う。

決戦!
決戦直前になっても帰ってこないアスカを気にかけるスーパーGUTS。
そして決戦の時、地下から現れたデスフェイサーはTPC戦車部隊を壊滅させ、さらにガトリングガンでガッツウイング、ブルートルネード部隊もあっという間に撃墜させてしまう。
ガッツイーグルも次々に被弾していき、「やっぱり力が違いすぎるのか!?」と叫ぶカリヤ。
その時、マイが最後まで握り締めていたXXバズーカを手にアスカが決戦の地に駆けて来る。
そんなアスカの姿を見てリョウは「最後まで諦めない。そうこなくっちゃ」。
決戦は続く。

ダイナ再登板!
デスフェイサーの顔を攻撃するリョウだが反撃を受け、リョウのα号はビルに突っ込んでしまう。α号って搭乗者に関わらず悲惨な目に遭う。
迫るデスフェイサー。リーフラッシャーを掲げるアスカ。再登板したダイナの戦いが始まる!
デスフェイサーの両手をもぎ、戦いを優位に進めるダイナ。
デスフェイサーは最終兵器ネオマキシマ砲を取り出すが、ダイナは逃げず、真正面から飛び込んでパンチ!
見事、恐怖の象徴ネオマキシマ砲ごとデスフェイサーをぶち抜いた!!
アスカの思考がインプットされた機械のダイナ。その機械のデータをアスカの熱い想いが超える。
こういう熱血、気合、根性な展開はストロングタイプの独壇場!!

延長戦 クイーンモネラ現る!
ダイナ勝利に歓喜する人々。ススム少年と一緒に喜ぶゴンドウ参謀がちょっとカワイイ。
いつも通りにそらへ帰ろうとするダイナだったが、その時、地中から現れた謎の触手に捕らえられる。
モネラ星人とモネラシードが融合して誕生したクイーンモネラは頭頂部から発するクラウンビームで周囲3kmをリング状に壊滅させ、
体内に捕えたダイナにQMバースターで止めを刺していく。そして遂にダイナのカラータイマーから光が失われた…。
「ダイナが……死んだ!?」。

「負けない! ウルトラマンは、負けはしない」
ダイナが捕えられても諦めず、戦闘機が無くても陸戦メカで戦いを続けるスーパーGUTS。
そしてイルマもGUTSの制服を着てイルマ専用ガッツウイングで出撃する。
イルマって『ティガ』の対ゾイガー戦でも結構活躍していたし、意外と操縦技術凄くないか?
一方、ダイナ敗北を受けて人々は先程の歓喜が嘘のように意気消沈していたがススム少年は諦めていなかった。
「昔、僕のお兄ちゃんが光になったんだ。そして、ティガと一緒に悪い怪獣をやっつけたんだ」。
そして陸戦メカが壊れてもスーパーGUTSは、ガッツウイングが被弾してもイルマは諦めない。
「諦めるな! まだ終わっちゃわけじゃねぇぞ!!」、
「たとえウルトラマンがいなくたってな! 俺達が諦めてどうするんだ!? 人間が頑張らなくてどうするんだ!?」、
「たとえ勝ち目が無くったって……!」、
「どんな絶望の中でも、決して諦めない!!」。
闇の中、その様子をアスカは見ていた。
「皆……、ダイナがいなくても……!」。
アスカは自分のバックにいる、頼もしき仲間達の存在を感じた。

人の光
避難シェルターで絶望した人々に希望を灯していくススム少年。
「兄ちゃんが言ったんだ。僕もきっとなれるって。最後まで諦めなかったら、皆光になれるって!」。
ゴンドウ参謀はそれを否定するが、モネラ星人から解放されたキサラギ博士はそこに希望を見出す。
不完全な人間が許せず、人間の不完全な部分を取り除こうとしたが、心を持たない力は結局人間の敵にしかならなかった。
不完全な人間の心。それは時に暴走を生み、悲しみを生み、絶望を生むが、逆にそれが暴走を抑え、悲しみを和らげ、希望を生む。
ススム少年の言葉に、かつて光となってティガと一緒にガタノゾーアと戦った子供達はそれは夢ではなく現実だったとはっきり認識し、大人達は希望を再び胸に灯す。
「立って! もう一度立って! ウルトラマン!」。
ススム少年の持っていたティガの人形が光り、そして人々の光がティガを復活させた。
「人は……光に……なれる」。

ティガ 復活
闇の中、アスカは彼方から溢れてくる光にかつてティガと一緒に戦った人々の姿を見る。
「これが……人の光? 光……。こんなにたくさんの光がティガを支えていた……。皆がティガと一緒に戦っていたのか……。
光よぉぉぉぉ!!!」。
そして人々の光は、やがてティガとなった。
「あれは?」、「ウルトラマン……ティガ!」。

二人のウルトラマン ティガとダイナ
復活したティガはティガクリスタルから光を放射。それを受けたダイナは復活。遂にクイーンモネラから脱出する。
「ダイナが生き返った!」。

光の勝利
復活したダイナを見てスーパーGUTSも戦意を新たにする。
陸戦メカが壊れても「まだ一番立派なものが残っているじゃないか! ……これ(足)だ!」。
完璧なコンビネーションで戦うティガとダイナ。
クイーンモネラの触手がティガとダイナを捕えるがスーパーGUTSによって救われる。
そしてティガのゼペリオン光線とダイナのソルジェント光線同時発射で遂にクイーンモネラは倒された。
勝利に歓喜する人々。「勝てたね。人間の光が……」。

光を継ぐ者
戦い終わり、夕焼けの中で見つめ合うティガとダイナの姿には感慨深いものがある。
やがて両者は光となり、一つに交じり合ってそらの中に消えていく。アスカを包む溢れんばかりの光。
ひょっとしたら、この時、アスカは人々の光を受けて以前より成長したのかもしれない。(『ガイア』以降ならこの話でヴァージョンアップしていそう)
そしてスーパーGUTSの所にイルマがやって来る。「またこうしてGUTSのメンバーと一緒に戦えるなんて夢にも思わなかった」。
歴代特別チームでも唯一同じ「GUTS」と言う名前を使っている『ティガ』と『ダイナ』だけに許されたセリフ。
そこにいつもどおり戻って来るアスカを見て「光を継ぐ者か……」と呟くイルマ。アスカの秘密に気付いた最初の人か?

GUTS再び
ヒビキ隊長に「とても良い部下をお持ちですね」と話しかけるイルマ。
『ティガ』の「南の涯てまで」を思い出すが、ヒビキ隊長の返事は「はい!」。ここは国連事務総長だったサワイと軍関係者のヒビキの違いかな?

その後、『ティガ』最終回時の記念写真を見るイルマの所にヒカリを連れたレナ、変わらず凸凹コンビなホリイとシンジョウ、さり気に一人プレゼントを持ったムナカタがやって来る。
シンジョウ「隊長がまた前線で戦ったと聞いて……」、
ホリイ「昔の自分らの事を思い出したんです」、
レナ「一緒に戦った日々やたくさんの思い出を……」、
ムナカタ「もう一度、隊長と話をしてみたくなったんです」。

マイ再び
ケガが治って復帰したマイ。ご褒美か、アスカと一緒にα号でそらを飛ぶ。
なんとα号を操縦するのはマイ。出来たのか? ネオマキシマ航法で月まで行ってしまう。
「それじゃあ、お客さん。月まで飛ばしますから、しっかりと掴まっていてくださいね!」。

人の光について
『ティガ』最終回と違って今度は子供だけでなく希望を捨てなかった大人達も光になれたのが良かった。
単純な子供=善、大人=悪と言う構図はあまり好きではないので。
ただ今回ティガが現れたのなら、『ダイナ』最終回でもティガ現れるのではと考える事も出来るのだが……。
光になれなかったゴンドウ参謀だが、人が光になり、それがティガになるところを間近で見た。
この事でウルトラマンの正体が人間だと感じ、F計画に着手したのかもしれない。

エンディング曲
あまり話題にならないが、映画用のエンディング曲『SHININ’ON LOVE』が内容に合った熱い歌で結構良い。
歌うは前田達也氏と影山ヒロノブ氏。


ウルトラマンダイナ 帰ってきたハネジロー
2001年2月25日発売
脚本 川上英幸 監督・特技監督 原田昌樹

「ラジャー!!」

デハドー星人
身長 不明 体重 不明
侵略計画の成功率100%を誇る好戦的な宇宙人。
地球侵略の為、アーウォンを操る女アンドロイドを送り込む。
女アンドロイドは遠隔攻撃や瞬間移動、高速修復、はては時まで止められる。得意技はキック。
宇宙からパワーロックを呼び寄せ、自らをキーにアーウォンとパワーロックを合体させてワンゼットにする。
最後はワンゼットの中枢機能に侵入したぽちガラオンによって崩壊してしまう。まさかこんな倒され方をするとは思ってもいなかっただろう。
デハドー星人自身は劇中には未登場。名前の由来は「ド派手」。

吸収怪獣アーウォン
身長 63m 体重 6万9千t
デハドー星人が送り込んだ女アンドロイドが装置で出した。
角で破壊光線をエネルギーとして吸収できる。
女アンドロイドをキーにパワーロックと合体してワンゼットとなる。
ブースカの友達、じゃない!

合体侵略兵器獣ワンゼット
身長 61m 体重 5万8千t
女アンドロイドをキーにアーウォンとパワーロックが合体した。
女アンドロイドの情報でダイナの動きを読む事が出来、レーザーやミサイルも通用しない強固な装甲を誇る。
角で吸収した破壊光線を増幅して撃ち返せる。バリアーでダイナの攻撃を防ぎ、逆に岩で固めてしまう。
ぽちガラオンに中枢機能に侵入されて機能を破壊されてしまう。
そのままぽちガラオンによってミジー星人に操縦され、ダイナを追い詰めるが、最後はダイナ・ミラクルタイプのレボリウムウェーブ・アタックバージョンで異次元に追放されてしまった。
合体したのになぜアーウォンの時より軽くなる?
アーウォンとワンゼットの名前は怪獣図鑑の最初と最後を独占しようと言う川上氏の野望かららしい。

知略宇宙人ミジー星人
身長 180cm 体重 80kg
とんとん亭でラーメンを食べるもアーウォン出現で食べ損ねてしまう。
アーウォンを操っていると言う酷い冤罪で凶悪な宇宙人として指名手配されてしまう。
ハネジローの通報でスーパーGUTSに捕まってしまうが、ダイナ救出作戦に協力する事になる。
ぽちガラオンを使ってワンゼットを操縦できるようになり逆にダイナを追い詰めるが結局はミスをして失敗。
TPC隊員に追われながら逃げていく。実は凄かった!

特殊戦闘用超小型メカニックモンスターぽちガラオン
身長 7cm 体重 140g
遂に完成した特殊戦闘用最新メカニックモンスター。小ささの割に性能はさり気に凄い。
ハネジローに咥えられてワンゼットの中枢機能に侵入して機能を破壊する。
そのままワンゼットを操縦できるようになるが、最後はダイナ・ミラクルタイプのレボリウムウェーブ・アタックバージョンで異次元に追放されてしまった。
おそらくミジー星人がコツコツとバイトして貯めたお金で作られた。予想金額は803億円?

放浪宇宙人ファビラス星人
身長 2mと190cm 体重 140kgと120kg
デハドー星人の地球侵略計画を知り、メッセンジャーとしてハネジローを地球に送り込んだ。

迷子珍獣ハネジロー
身長 33cm 体重 5kg
謎のカプセルで地球に帰って来たがミジー星人に拾われてしまう。
ポチガラオンを咥えてワンゼットの中枢機能に侵入させ、ダイナを救出する。
その後ファビラス星人が迎えに来るまでのしばらく間、地球に留まっていた。

物語
ハネジローが宇宙に旅立ってからしばらくが過ぎた。
相変わらず打倒ダイナを目指すミジー星人の前にデハドー星人が送り込んだ巨大怪獣が現れる。
地球の危機に宇宙から送られて来た謎のカプセル。その中には…?

感想
第47話から最終回までの間のお話
当初の予定ではTVシリーズの最終回後、ハネジローの力でアスカが帰って来る話を原田監督は考えていたようだが、最終回を尊重すると言う事で最終回以前の話となった。

今回の舞台
何と『ブースカ! ブースカ!!』の夢町。ブースカやカモスケ、とんとん亭が普通に登場している。
実は『ブースカ! ブースカ!!』は原田監督と脚本の川上氏がメインを務めていた作品。
向ヶ丘遊園にあるとんとん亭のセットが取り壊される事から最後の記念にと言う事らしい。こういう遊びが出来るのが『ダイナ』の懐の深さ。
尚、『ブースカ! ブースカ!!』には平成ウルトラ3部作や『コスモス』のスタッフが多く関わっている。

今日もいつものミジー星人
とんとん亭でラーメンを食べているミジー星人。
ブースカ達とミジー星人の組み合わせに違和感無いのが凄い。

アーウォン出現で折角のラーメンを食べ損ねたのが哀れ。食べ物にも事欠いてそうなイメージなんで、ひょっとしたら数日振りの食事だったのではと思ってしまう。
避難の最中に挙動不審な人物をミジー星人と見抜いたカリヤ。そう言えばスーパーGUTSでミジー星人と直接会ったのってアスカとカリヤだけだったかも。
まぁ、『厳海超人タラバマン』に出演して話題になっていたので顔を見た人は結構いるかもしれないが。
尚、『テレビマガジン特別編集 ウルトラマンダイナ』(講談社)には「侵略の脚本」と今回の話の間にミジー星人が答えた『ある宇宙人のインタビュー』なる話が収録されている。

VSアーウォン
アーウォンに捕えられたリョウを救う為に変身するアスカ。
リョウを救い、ダイナはストロングタイプにタイプチェンジ。
パワーで圧倒するが、必殺のガルネイトボンバー・シューティングバージョンを角から吸収されてしまう。
そしてダイナの戦い方を冷静に見ていた女アンドロイドはアーウォンを撤退させる。

アーウォンを操っていたのは?
アーウォンが暴れていた時に近くにミジー星人がいた事からスーパーGUTSはミジー星人がアーウォンを操っていたのではと考える。
ダイナが以前に粉砕していたからガラオンではなかったが、
元々進んだ科学力を持っていたミジー星人は新たな宇宙怪獣を強力な生物兵器に改造していたのではと推理する。過大評価しすぎです。
因みにスーパーGUTS司令室のセットがもう無い為、みんな食堂で会話。
フライドチキンをほおばっているナカジマが懐かしい。シイナ参謀の髪形の変化に驚き。
マイも髪型変わっているが、マイはTVシリーズでも髪型が何度か変わっているのでこちらは問題無し。

帰ってきたハネジロー
アーウォンとスーパーGUTSから逃げ回っていたミジー星人の前に宇宙から謎のカプセルが落下。開けてみると中からハネジローが!
ミジー星人はファビラス星のムーキットを知っていたのに何故かスーパーGUTSのハネジローだとは気付かなかった。スーパーGUTS関係の情報は見ていなかったのだろうか?
外に出ようとするハネジローを急いで止めるミジー星人。
ウドチェンコ「むやみに外に出たら危ないよ」、
カマチェンコ「この星は宇宙人に冷たいんだから」、
ドルチェンコ「しばらくの間この中に入ってなちゃい」。
そう言ってバイト先の忘年会で当たったと言う鳥カゴの中にハネジローを入れる。
地球は宇宙人に冷たいと言うのは耳の痛い話だが侵略者に言われたくはないなぁ。

ウドチェンコのバイト先
以前より怪しくなっているミジー星人の潜んでいるアパート。これなら宇宙人が潜んでいてもバレない?
ウドチェンコの着メロは『初代マン』。
バイト先のアキコちゃんからメールだと喜ぶが、内容は「アキコ大ショック!! ウドちゃんって宇宙人だったんだ。テレビに顔ガンガン出てるよ!?」。
TVを点けるミジー星人。そこには凶悪な宇宙人として紹介される自分達が!
このアキコちゃんって『初代マン』のフジ隊員がモデルだろう。多分、店長の名前はムラマツだ。

デハドー星人の挑戦
ミジー星人を探すアスカとリョウだったが、突如、アスカ以外の時間が全て止まってしまう。
そして微笑みながらアスカの前に現れる女アンドロイド。指をはじいてアスカのガッツブラスターを落とす。
「アスカ・シン。又の名をウルトラマンダイナ」。そう言い残し、手を振って姿を消す女アンドロイド。
再び時が動き出す。時を止めたのは女アンドロイドの能力だが、さり気に凄くないか?
『セブン』のヴィラ星人もそうだが、時を止めて攻撃すれば良いのにと言うツッコミが出てきてしまうが。

逃げる! ミジー星人!!
あちこちに指名手配書が張られていて商店街を逃げ回るミジー星人の場面が笑える。
因みにミジー星人の正体に最初に気付いたのはらくだ便の清水。超時空を超えた?
そのらくだ便はパワーロックの直撃を受けて崩壊。何てこった……。
「うっさぎだピョーン! あ、ウッサウサ……」と話すブースカ似の月のウサギが妙に印象に残る。
アパート、商店街を必死に逃げ回りながらも何とか生活できる品は持ち出していたミジー星人。
逃げ込んだ廃工場で普通に生活できるのが彼らの強み? どこでも何とか生きていけそうだもんな。

えらいぞ! ハネジロー!!
ミジー星人が眠った隙に針金で鳥かごの鍵を開け、携帯電話でメールを送るハネジロー。さすがアスカより頭がいいだけある?
そのメールを受け取ったマイはさっそくアスカに知らせるが、アスカはマイの話を最後まで聞かずにミジー星人のいる廃工場に向かってしまう。
アスカらしいが、あと少し聞いていたらと思うと残念。

ファビラス星人からのメッセージ
ハネジローのメールをもとにミジー星人のいる廃工場に乗り込んだコウダ副隊長達はハネジローと再会。
ハネジローはファビラス星人からのメッセージを伝える。
「地球へ緊急情報を送る。好戦的で知られるデハドー星人が地球侵略の為、怪獣兵器を操るアンドロイドを送り込んだ事が確認された。デハドー星人の侵略計画の成功率は100%と言われている。
 我々は既に地球とは通信できない距離にいる。その為ムーキットをカプセルに乗せ知らせる事となった。往路分のエネルギーしか詰め込めないので、再び立ち寄るまでムーキットをよろしく頼む」。
このメッセージを語っているのは元強硬派。かつて地球に迷惑をかけた償いか。
謎のカプセルにハネジローを詰め込むファビラス星人の姿は想像するとちょっと笑える。ああいう可愛い趣味をしていたのか。

ナカジマ恐怖のツッコミ
デハドー星人の侵略計画成功率が100%と言う話を聞いて、「そんなバカな!? 我々以上の侵略成功率を誇る宇宙人がいるなんて!!」と憤るミジー星人。
しかし、カリヤに「何言っている。失敗してるじゃないか?」と突っ込まれ、ナカジマに「2回もな」と突っ込まれている。この時のナカジマの冷たい眼が怖すぎ。

VS女アンドロイド
パワーロックを宇宙から呼び寄せた女アンドロイドはアスカと戦い、ダイナを倒して自分達の力を見せ付け、人類を降伏させると言うデハドー星人の目的を語る。
アスカはアーウォンを操る装置を破壊するが、アーウォンとパワーロックを合体させるキーは女アンドロイド自身であった。
女アンドロイドはアーウォン内部に入ってパワーロックと合体。ワンゼットが誕生する。

VSワンゼット
ダイナに変身するアスカだが、ソルジェント光線を角で吸収されてしまう。
それを見ていたミジー星人は「なるほど、昨日現れた怪獣は破壊光線をエネルギーとして吸収する能力を持っているようだ。
さらに怪獣と合体した物体はそのエネルギーを増幅させるシステムを持っているのではないか?」と解説を始める。
ミジー星人は実は凄かった!?
でも解説でいい事は言えるが実際には出来ない人もいるからなぁ。そのパターンかも……。
ミラクルタイプにタイプチェンジしたダイナはレボリウムウェーブ・アタックバージョンを撃つが、ワンゼットはバリアーで防いで逆にダイナを岩で固めてしまう。
敗れたダイナに向かって「アスカ……」と呟くハネジロー。

デハドー星人恐怖の宣告
電波ジャックしてダイナを明日処刑する事を人類に告げる女アンドロイド。
さらに全面降伏すれば人類のうち10分の1の命は保障すると告げる。
『セブン』のゴース星人や『A』のヤプールでも一応全人類の命の保障はしていたが……。恐るべし、デハドー星人!

ミジー星人の地獄と天国
スーパーGUTSに捕まったミジー星人は死刑になるかもと戦々恐々。
しかし、フカミ総監が下した決断はミジー星人の協力を得てのダイナ救出作戦。
それを聞いて「今から侵略活動において真の宇宙一は我々だと言う事を見せ付けてやる!」と自信満々で復活するミジー星人。
「あんな奴らにダイナを倒されては困る。ダイナを倒すのはあくまで私達ミジー……!」と言うドルチェンコの言葉を遮り、
「私達、地球の平和を守る為に頑張りまーす!」と都合の良い事を言うウドチェンコとカマチェンコ。信頼できなささ100%だ。
コウダ副隊長とカリヤは付き合ってられないとナカジマに押し付けてしまう。ナカジマはこういう損な役回りが多い。

今日はいつもと違うミジー星人
ワンゼットの能力を次々に暴いていくミジー星人。働く男の顔だ!
ひょっとしたら予算さえあれば凄い事が出来るのではないか?と思ってしまう。
まぁ、予算貰っていても変なとこでミスして台無しになってしまいそうだが……。
ぽちガラオンとハネジローを使ってワンゼットの機能を破壊してダイナを救出させる方法を思いつくミジー星人。
敵に回すとウザイが、味方にするとこんなに頼りになるとは! 今回の話の一番の驚きは
実は凄かったミジー星人!!だ。

出撃! 逆転勝利へ!!
懐かしのワンダバが聴けて盛り上がる出撃シーン。こうして聞くと実に昭和テイストな曲だ。
スーパーGUTS接近を感じてワンゼットが迎撃体制に入るが、実はスーパーGUTSは囮。
その隙にぽちガラオンを口に咥えたハネジローがワンゼットの中枢機能に近近付く。
ぽちガラオンに中枢機能に侵入されたワンゼットは意味不明な行動をとり始め、女アンドロイドは苦しみ崩壊。岩に固められていたダイナも見事復活する。
一度はダイナを倒したデハドー星人であったが、地球にはダイナ以外にもスーパーGUTSやミジー星人(?)もいるのが誤算であった。

やっぱり今日もいつものミジー星人
ワンゼットの機能が停止し、ダイナも救出されてみんな安堵の表情を浮かべる。
このままエンディングかと思いきや、ミジー星人はぽちガラオンを使ってワンゼットを操縦できるようになった事に気付いてしまう。
ドルチェンコ「あのさぁ……。ほら」、
カマチェンコ「動かせるの?」、
ウドチェンコ「そそそれじゃあ、あのワンゼットは僕らの……もにょ?」。
事態を把握し、不気味な笑みを浮かべるミジー星人。次の瞬間、
「行けぇっ!!!」
ワンゼットを操縦してダイナを攻撃するミジー星人。
これこそ「仏作らずして魂入れた」だと歓声を上げて攻撃を続ける。
「我らこそ最強の侵略者なのだ! 打倒ダイナ!!」。
連戦でエネルギーが切れるダイナ。絶体絶命の危機! 遂に止めを刺そうとするミジー星人。
「よーし、ここで必殺光線だ!!」。
が、次の瞬間、レバーが引っこ抜けてしまう。
またもや意味不明な行動をとり始めるワンゼット。焦るミジー星人。
ミラクルタイプでありながら格闘でワンゼットを圧倒するダイナ。
必死に「タイム!」を申し出るミジー星人だったが、ダイナはそんな事お構い無しにレボリウムウェーブ・アタックヴァージョンでぽちガラオンごとワンゼットを消し去ってしまうのだった。

メデタシメデタシ
いつものようにクシャミをして正体を現してしまうミジー星人。TPC隊員に追われてあたふたと逃げ出していく。
一方、目を覚ましたアスカはマユミを見て天国かと呟く。皆に囲まれて意識を取り戻すアスカ。気付くとハネジローがいた!
ハネジローがしばらく地球にいる事を知って喜ぶアスカ。笑う皆。『ダイナ』は今日も明るく楽しい。メデタシメデタシ。
尚、本作は後に15分の出演者インタビューを加えた完全版が発売されている。


ウルトラマンダイナ 総括

ネオフロンティアを掲げた『ダイナ』はその精神通り、様々な挑戦を続ける作品となった。

まず前作『ティガ』と明確に作品世界が繋がっている事がウルトラシリーズ初である。
今までもウルトラマンや人気怪獣、宇宙人が再登場する事はあっても、それ以外の特別チームの隊員や設定が再登場する事は稀であった。
しかし、『ティガ』から数年後を舞台とした『ダイナ』ではGUTSから移行されたスーパーGUTSが活躍し、ガッツウイングが使われ、ダイナの姿を見た人々は一瞬ティガの事を思い出している。
その他にもさり気ないところで『ティガ』の設定が登場している。
『ティガ』と作品世界が繋がっている事で『ダイナ』の作品世界に奥深さが生まれ、もう一度『ティガ』を見返した時に、『ダイナ』を見返した時に新たな発見が出来るようになった。

また作品世界が繋がっている事で『ティガ』に登場したティガやGUTSが自然と再登場できるようになった。
かつてのウルトラ兄弟共演のようなこのイベントは『メビウス』以前の平成ウルトラシリーズでは数少ない。
各作品の作品世界が異なっている方が制約が少なく作品ごとの独自色が出せるが、
逆に同じウルトラシリーズであるが故にファンが望む、各作品のヒーローや登場人物の競演と言うイベントの可能性を封じる事にもなってしまった。
人気ある前作のヒーローと現行のヒーローの共演は、どちらにも上手く見せ場を配分していかなければならず、いくらファンが強く望んでも、製作者にとってはかなり頭の痛い問題となっている。
(今尚、第2期ウルトラシリーズでのウルトラ兄弟の扱いにファンから賛否両論あるのは確か)
その点、『ダイナ』では最初から『ティガ』のヒーローを登場させる事が決まっていて、『ティガ』のヒーローと『ダイナ』のヒーロー、両方とも上手く見せ場が与えられていたと思う。

『ダイナ』はネオフロンティアと言う設定の下、宇宙開発が進められている。
予算や時間等の関係でウルトラシリーズで宇宙が舞台になる話は意外と少ないが、『ダイナ』では宇宙が舞台になる話がかなり作られている。
結果、他の作品ではあまり見られない設定や映像が多く見られるようになった。

しかし、やはり毎回を宇宙の話にするのは無理があったらしく宇宙以外の話も多くある。
ここでネオフロンティアと言う設定を単なる宇宙開発ではなく未知なるものへの様々な挑戦とした事で、
宇宙を出せずとも、ネオフロンティアと言う一本の芯を作品に通す事が出来た。

さらにネオフロンティアは拡大解釈され、どんな困難にも諦めない前向きな心とされた。
『ダイナ』では宇宙開発にも未知なるものへの挑戦にも当てはまらない話があるが、それらも決して諦めない人間の話として立派にネオフロンティアの話となっている。
ここまでくると、ネオフロンティアと言う言葉は『Q』のアンバランス・ゾーンと同じく様々な話を成立させる魔法の言葉となっている。

又、ネオフロンティアは劇中に限った言葉ではなく、『ダイナ』の製作者達も様々な挑戦をするようになった。
前述の前作『ティガ』との作品世界の繋がりも宇宙を舞台にした話も過去のウルトラシリーズではあまり見られなかった一つの挑戦である。
さらに『ダイナ』では他の作品では実現が難しそうな話も挑戦され、実現されていった。
TV放映中の完全新作劇場版公開も、TV版の完全版をビデオで出す試みもウルトラシリーズ初である。
こうして『ダイナ』はウルトラシリーズの中でも特にバラエティに富んだ作品となった。

『ダイナ』の特徴の一つである話のバラエティ豊かさ。
『ティガ』では作品世界を構成するメインの話に力が入れられたが、逆に脇の話がメインから浮いてしまう事にもなった。
しかし『ダイナ』ではメインの話も脇の話も力が入れられ、それらが合わさって作品世界が構成されていった。
スタッフを見ると、スフィア絡みの話が『ダイナ』のメインなのだが、それとは別にハネジローやミジー星人の話も立派に作品世界を構成している。
『ダイナ』はスフィアと言うメインの話だけで成立している作品ではなく、
後にハネジローやミジー星人を主役とした番外編が作られた事からも分かるように、脇だけでも十分に話が作れる作品世界を持っている。

これら『ダイナ』の様々な挑戦が全て成功したかと言われると、そう言いきれない部分もある。
しかし、成功しなかったから最初からしなければ良かったと言う考えは間違いであろう。
大事なのは成功したとかしなかったとか言う結果ではなく、挑戦をしたと言う行動なのだ。
もしウルトラシリーズが『ダイナ』のような挑戦をしなくなったら、発展が無くなり、先細りしていく事になると思う。
『ダイナ』が行った様々な挑戦が後のウルトラシリーズにとってプラスになった事は間違いない。

人間は常に現在進行形の中にいる。

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