ウルトラマンダイナ

放映第27話から第39話まで

怪獣ゲーム −デマゴーグ チェーン星人(レフト・ライト) グロッシーナU登場−
1998年3月14日放送(放映第27話)
脚本 吉田伸 監督 児玉高志 特技監督 佐川和夫

「私が与えた怪獣トーナメントと言う遊びはね、子供達が自分で最強の怪獣を作り上げたんだよ」

双体宇宙人チェーン星人
身長 レフト・240cm ライト・240cm 体重 レフト・170kg ライト・180kg
頭脳を得意とするレフトと力を得意とするライトの二人組。地球征服に邪魔なダイナをどちらが先に倒せるか賭けをしていた。
レーザー攻撃を無効化できるライトは直接アスカを狙い、
レフトは子供の友達紹介所を掲げるキッズコミュニティ社を立ち上げて、売りさばいた怪獣コロシアムと言うゲームで子供達に最強の怪獣を作らせようとした。
怪獣トーナメントに優勝した太一少年のデマゴーグを実体化させ、太一少年を操ってダイナと戦わせる。
最後は操縦不能となったデマゴーグによって二人ともビルの下敷きとなる。

スーパー必殺怪獣デマゴーグ
身長 68m 体重 7万2千t
太一少年が作ったオリジナル怪獣で怪獣トーナメントに優勝。
チェーン星人レフトによって実体化しダイナと戦う。
両手を巨大化させて相手の攻撃を封じるデマハンドプロテクションと尻尾で相手を串刺しにするデマゴーグスペシャルが技。
太一少年がチェーン星人レフトの支配下から逃れて技が使えなくなり、最後はダイナ・ミラクルタイプのレボリウムウェーブ・アタックバージョンでブラックホールに吸収された。
倒した相手を喰う事でパワーアップするが、ダイナまで喰おうとしたのにはさすがに驚いた。

物語
突如、謎の宇宙人に襲われるアスカ。
その宇宙人によく似たキッズコミュニティ社の明智を調べる事になるが怪しい点は見付からなかった。
明智は子供達の間で流行っている『怪獣コロシアム』と言うゲームを販売しているのだが……。

感想
STAGE1
80年代に登場してから子供達の間に急速に広まり、今や欠かせないものとなったゲーム。
そういう世相を反映してウルトラシリーズでもゲームが取り上げられるようになった。
今回は当時流行っていたモンスター育成ゲーム。
ゲームの達人である子供達に最強の怪獣を作らせようと言う着眼点が良かった。
尚、劇中のゲームにはデキサドルやグロッシーナが登場している。
ニュースで流れた怪獣のデータが取り入れられているようだが、TPCはキチンと情報公開していたんだ。

STAGE2
レフトのような面倒な手は使わないと言うライト。なんと直接アスカを襲う。こちらは何とも分かりやすい。
車のスクラップ工場で戦うアスカとライト。ラストですぐに友達を作れる方法として子供達に野球を教えるアスカといい、今回は妙に『T』っぽい。
いや、今回に限らず『ダイナ』は『T』っぽい作品なのだが。

STAGE3
ダイナである自分が狙われているのかと考えるアスカ。
劇場版もそうだったが、この時期のアスカはウルトラマンとしての自分について考えるようになっていく。
カワイイから真っ先に狙われちゃうと堂々と言ってのけるマイが凄い。
私服で潜入調査を行うアスカとリョウ。アスカが変すぎ。リョウの車が妙にカワイイ。

STAGE4
子供は大人達の勝手な考えに振り回されているとして、子供の友達紹介所を開いていたレフト。
塾やら学校やらで大人より忙しく、友達を作る機会が少ない子供にとってはありがたい場所かもしれない。実際にあるし、こういうの。
レフトの子供の心理を利用した作戦がなかなか見事だった。
子供の友達紹介所に来た子供達を利用する話があっても良かったのではと思う。

STAGE5
ゲームをしながら、ダイナとデマゴーグが戦ったらどちらが強いか話す子供達。
ミラクルの青ってクールと言った女の子が笑える。
実際にダイナとデマゴーグが戦ったらデマゴーグを応援した子供達。
やはり自分達の代表がメジャーと戦うと、自分達の代表の方を応援してしまうもの。
普段、故郷に興味が無い人達も、スポーツやらなんやらで同郷の人が活躍していると、つい応援したくなるものだ。
劇中ではデマゴーグが自分達の住んでいる街を破壊していったので、子供達はダイナを応援するようになる。

STAGE6
「アスカ・シン。いや、ウルトラマンダイナ」と言ってアスカを招いたり、
「私と子供達の最高傑作であるデマゴーグに勝てるかな?」と奪ったリーフラッシャーをわざわざ返したりと、レフトの不敵さが上手く引き立っていた。
なのにライト共々ビルの下敷きって……。
特にライトは何しに来たんだ? あんたがいなくても今回の話は成り立ってしまう。
実はチェーン星人。当初は「移動要塞浮上せず!」でスフィアとの決着を付け、その後の新たな通しの敵として登場する予定だったのだが、
スフィアとの決着が付けられず、結果、チェーン星人は1話限りの敵となってしまったのだ。せっかくの面白いキャラクターだっただけに残念。
今回の話は別の宇宙人にして、チェーン星人はレフトとライトの二人いる特性をもっと上手く発揮できる話を用意してほしかった。

STAGE7
今回からエンディング曲が『ULTRA HIGH』に変更。
『君だけを守りたい』に比べて評価は低いが、自分は『ULTRA HIGH』の燃える歌は結構『ダイナ』に合っていると思う。

STAFF
今回の話は児玉高志監督のウルトラシリーズデビュー作。


猿人の森 −ギガンテス登場−
1998年3月21日放送(放映第28話)
脚本 武上純希 監督 児玉高志 特技監督 佐川和夫

「いつの時代も男は女に振り回されてしまうもんだ」

巨大猿人ギガンテス
身長 オス・56m メス・52m 体重 オス・5万8千t メス・5万1千t
100万年前に絶滅したと思われていた猿人の一種、アウストラロピテクス・ギガンテスだと思われる巨大猿人。
100万年の間、おとなしくしていたが、西アジア開発地区でその存在が確認された。よく動く。
開発計画の敵として開発チーフのソウに狙われる。
当初2体は大型と小型の別の種族だと思われていたが、実は同じ種族のオスとメスだった。
オスはメスがソウに捕らわれたので暴れたが、その後、今度はメスに強いところを見せようとして暴れるようになる。
ダイナに苦戦し、メスにもそっぽを向かれてしまうが、最後は事情を察したダイナがわざと負けた事で何とかメスのハートをゲット。
二人仲良く山奥に帰っていった。

物語
西アジア開発地区で巨大な猿人の足跡が発見された。調査に向かうアスカは巨大猿人に襲われて遭難。
気付いたアスカの目の前にはもう一体の巨大猿人がいた!

感想
見合い写真の男達
リョウの見合い写真を見て、「男! 男! 男! 選り取りみどりじゃないですか!?」と妙にはしゃぐマイが面白い。
ところでこの写真、スタッフだと思うのだがどうだろうか?
今回のリョウは妙に攻撃的だったが、このお見合い写真のせい?

アスカを助ける猿人の女
アスカを助けたメスはリンゴの木をプレゼントする。猿人と普通に会話が成立するアスカが凄い。
アスカは猿人にオスとメスがいた事に最初は気付いていなかったのだが、
この時のメスのアスカへのプレゼントって、ひょっとしたらプロポーズが入っていたのでは?
実際に着ぐるみに女性が入っていたせいか、メスが本当に女に見える。
こういう感情表現は猿怪獣が一番似合う気がする。尚、猿怪獣は佐川監督のリクエストらしい。

男の意見 女の意見
人間を敵視するオスと人間を敵視しないメス。
ソウは開発計画の敵として猿人を攻撃しようとするが、リンは開発地区と猿人の居住区を分けようとする。
このように男は攻撃的で女は友好的と言った感じ。
しかし、スーパーGUTSではアスカは猿人を守ろうとするがリョウは開発計画を優先しようとしていた。
何故かここだけ男女逆な意見。

ネオフロンティア計画の犠牲者?
『セブン』の「地震源Xを倒せ」に登場したウルトニウムが再登場。世界のエネルギー危機を救える代物。
リンがこの自然を開発したら100万年生き延びてきた命を失う事になるが、この新しい開発を待っている人達がいると語られたように、
人間の為の開発と人間以外の生命体との共存、この二つは相反するところがあるので上手く解決させるのはかなり困難。
もっとも今回の話では、そこはサブテーマで、メインテーマは男と女の関係だったのだが。

愛を求める男は強い、されど女はもっと強い。
開発計画を成功させる事でリンとの未来を切り開こうとしたソウ。
そこら辺の熊でも獲りに行くような装備で大丈夫かなと思いきや、なんとメスの捕獲に成功する。
その後、メスを助けようとするアスカも格闘で倒してしまう。
宇宙人相手ならともかく、アスカが人間相手に負けるとは。ここは愛を求めるソウの底力と考えたい。
ところがそんなソウもリンのハイキックで一発KO。
リンが眼鏡を外したらキャラクター変わるのが面白かった。アスカのちょっとビビッた感じもグー!

だから男はもっと強くなろうとするのだが……。
メスにキスをしようとして振られ、その後、八つ当たりで研究所を破壊するオス。
ダイナに歯がたたないオスに呆れ、逆にダイナに熱い視線を送り始めるメス。それを知ってさらに必死になるオス。
最後、事情を察したダイナがわざと負けた事でメスのハートをゲットし、そこら辺の塔を引っこ抜いて花束代わりにプレゼントするオス。
この辺りの展開は徹底的に擬人化されていて面白い。これが許されるのが『ダイナ』の強み。
でも、後に残された研究所の人達はなんだか空しい気分に襲われた事だろう。
最後、オスとメスのキスシーンがあるかと思いきや無かった。残念?

男の嘆き 女の名言?
猿人のオスとメスもソウとリンもめでたく結ばれて一件落着。今回は男と女に関わるセリフがたくさんあった。
「私の為に命を懸けて戦いなさい! ……なーんて」、
「おー怖。男はつらいよ、ってか」、
「男は女の子にいいところを見せたがるもんなんだ」、
「ギガンテスも俺達も、一人の女性に振り回されたわけか」、
「いつの時代も男は女に振り回されてしまうもんだ」、
「女を振り回すような男がいなくなっただけですよ」。
ラスト、リョウにお似合いの逞しい殿方の見合い写真を持ってくるアスカ。それはなんとオスの猿人。
いくらなんでも、そりゃ命知らずだ。当然飛ぶリョウの拳、アスカの頭を回るハネジロー。

寡黙な男?カリヤ
こういう歴史を感じるものに対して興味を持つカリヤ。
開発計画の敵として猿人を倒そうとするソウとかなり激しくぶつかる。
ところでカリヤの銀のマグカップ。そんなに出ていないだろうと思って今まで追っていったが、殆ど毎回出るようになったので、取り上げるのは止める事にしました。


運命の光の中で −ガイガレード登場−
1998年3月28日放送(放映第29話)
脚本 吉田伸 監督・特技監督 北浦嗣巳

「親父が成し遂げられなかった事を……俺がやる!」

彗星怪獣ガイガレード
身長 63m 体重 6万2千t
太陽系に侵入してきた直径200kmの彗星はプラズマ百式に搭乗したアスカのファイナル・メガランチャーで破壊されるが、その中からガイガレードが現れる。
ダイナと宇宙空間、小惑星の岩礁地帯で死闘を繰り広げる。
飛行形態で突進し、口から火球を吐く。外皮は光線を弾き、腹部が開いて岩石を飛ばす。
ダイナ・フラッシュタイプのソルジェント光線を腹部に受け、体内から爆発した。
その正体、目的は一切不明だった。ギャビッシュの着ぐるみを改造。

物語
月面基地ガロアでの新型機テストパイロットに指名されるアスカ。
そこにはミシナ教官、鬼のダイモン、そしてアスカ・カズマが乗ったまま行方不明になったテスト機、プラズマ百式が待っていた。

感想
光に消えた名パイロット
と第1話で語られていたアスカ・カズマ。今回はいよいよその真相が語られる。
今やその全てが極秘扱いとなっているゼロドライブ計画。
それはネオマキシマ・オーバードライブ航法を遥かに越える宇宙航法で秒速30万km、光の速度で宇宙を進む。人類が光に挑む前人未到の計画だった。
しかし、最初のテストでゼロドライブ臨界に達したカズマは謎の光に消えてしまい、ゼロドライブ計画も凍結されてしまったのだった。

カズマの同期 シンの教員
カズマが光に消えた場面を目撃したただ一人の人物ミシナ。
その後、訓練施設ZEROで育てたシンをゼロドライブ計画テストパイロットに指名する。
ダイモンにはカズマとの関わり云々ではなく、シン個人の実力で選んだと言っているが、やはりカズマの事も考えてだと思う。
穿った見方をすれば、偉大な父親の影にもがくシンにカズマとの決着を付けさせたかったのかもしれない。
尚、カズマのゼロドライブ計画実験中にミシナが乗っていたのはスノーホワイト改。デザインが変わってしまっているが懐かしい。

プラズマ百式の整備担当
決して目立つ位置ではないが、シンにカズマの限界を追い求める姿勢を伝え、
シンをカズマの息子ではなく一人のパイロットとして接し、ダイモンの弱さを知る等、要所要素を締めている。
それにしても、シンですら気にする安全装置を全て取り除いてしまったカズマも結構無茶な人物である。

誰が為に飛ぶ?
プラズマ百式を乗りこなせず、何度も気絶を繰り返すアスカ。それでもプラズマ百式に乗り込もうとするがダイモンに倒されてしまう。
アスカをあっさりと倒すダイモンがカッコ良すぎ。
「今のお前にはこいつは乗りこなせん。何故だか分かるか!? 体力の限界では精神力がものを言う。
 なのにお前は! 親父に勝つだの負けるだの、んなちっぽけな事に拘っている!
 親父はなぁ!! カズマはもっと大きなものの為に飛んでいた。俺達の夢も託せるようなもっとデッカイものの為に! ……そらを飛ぶ意味を、もう一度考えろ!
 ……。シン……。お前は何の為に飛んでいる?」、
「俺は……、俺は……前に進む為だぁ!!」。
カズマの人となりはシンやダイモンの言葉から推察していくしかないが、聞く限り、地球の人々全てが夢を託せるような人物だったらしい。それこそウルトラマンのごとく。
しかし、シンに地球の人々全ての事まではまだ考えられない。シンは自分の信念を貫く事で、カズマとは違う想いでプラズマ百式を乗りこなす。
この時のシンはまだ気付いていないのかもしれないが、この前に進むと言う信念が他の人々に自分の夢を貫こうとする信念を芽生えさせていく事になる。

夢の途中、親友を失い、時が止まった男
自分とカズマとの写真を見、シンが来た事に戸惑うダイモン。
ミシナの推薦であるシンを鍛え、見事、プラズマ百式を乗りこなせるようにする。
親友の息子の成長は嬉しいが、それは、かつて親友を失ったゼロドライブ計画を親友の息子で再開する事であった。
シンをパイロットから降ろそうとし、臆病者だと罵られ、それを認める。
ダイモンの時間はカズマが光に消えた時からずっと止まっていたのかもしれない。
そこにやって来る巨大彗星飛来の報。
プラズマ百式で出撃しようとするシンを止めるが、シンはダイモンが言ったもっと大きなものの為に飛ぶと答える。
巨大彗星も爆破して光から帰って来るシン。そして最後にダイモンとシンの写真が飾られる。
ひょっとしたら、ミシナはシンがゼロドライブ計画を成功させる事で、ダイモンの止まった時も動かそうとしていたのかもしれない。
実はこの話の前半にしか登場していなかったミシナだが色々と考えさせられる。
冒頭、自分が優秀なパイロットだから選ばれたんだとニヤけるシンに、ヒビキ隊長はそのニヤけた顔を鬼のダイモンに引き締めてもらってこいと言っていたが、
実際、最後のシンはかなり引き締まったいい顔をしていた。

アスカ・シンの戦い
子供の時に父親と野球で勝負して、自分が勝ったら一日言う事を聞いてほしいと頼んでいたシン。
しかし、カズマは光に消え、その勝負は実現しなかった。
シンはそのいまだ果たせなかった父親との勝負をずっと引きずっていたのだろう。
途中で野球からパイロットに転向したのも父親と勝負する為だったのかもしれない。そして遂にその時が来る。
地球が氷河期になるかもと言う危機に、父親と勝負したいと言うシンはワガママとも言える。しかし、それこそシンなのだ。
「俺、正直嬉しいんです……。ダイモンさんには怒鳴られるかもしれないけれど、俺……やっぱり親父と勝負がしたい……。
 きっと、これが……、親父と勝負が出来る、最初で最後のチャンスだと思うんです……。心配しないでください。俺、必ず帰って来ます」。
そしてゼロドライブ臨界に達したシンはカズマと同じ光に包まれるが、それを超えて巨大彗星を爆破して帰って来る。この時のシンはカズマに勝ったのだ。
あの謎の光は、人間が限界に達した時に辿り着ける、新たな世界への入り口なのかもしれない。
「光よ……、頼む。俺を導いてくれ」、「父さん……、俺……、生きてるぜ……」。

アスカ・カズマが残したもの
光に消えた名パイロット、アスカ・カズマ。
それは人間の限界を超え、新たな世界に辿り着いた者なのかもしれない。
そしてカズマはシンを導く。シンの思い出の中で、シンの心の中で、そしてプラズマ百式で。
子供時代のシンはカズマにそらを飛ぶのが怖くないかと尋ねている。
「怖いさ……。とても怖い……。でもな、父さんは必ず帰って来る。次にそらを飛ぶ為に……、その次にそらを飛ぶ為に……」。
アスカ・カズマ。ネオフロンティア、人間の夢、未来、希望を体現する存在。

スーパーGUTS
今回は月面基地ガロアが舞台なのでスーパーGUTSの出番は殆ど無し。
それでもシンとカズマの決着を望むヒビキ隊長。シンを迎えに行くスーパーGUTS。
そらの中、シンの光を見付けるリョウと色々描けていた。

最後に色々
今まで謎に包まれていたカズマだが今回の話で色々と分かった。
父親との決着を付けようとするシン。カズマやシンと共にいた仲間達等、周りの人物も上手く描けていた。『ダイナ』はこういう熱い人間関係がよく似合う。
ガイガレードは劇中では正体も目的も一切不明だったが、最終章にネオガイガレードが登場した事からスフィア絡みと考えて良さそう。
ダイナとガイガレードとの戦いはプラズマ百式に乗ったシンと巨大彗星との戦いを擬人化したものと解釈できる。
尚、プラズマ百式が発見された冥王星は最終章でグランスフィアが現れた場所とほぼ同じ。何かあるのだろうか?

西暦2018年、アスカ隊員の活躍により、ゼロドライブ航法は飛躍的に進んだと言われている。


侵略の脚本 −ガラオン ミジー星人登場−
1998年4月4日放送(放映第30話)
脚本 川上英幸 監督・特技監督 北浦嗣巳

「うん、なかなか良いよ。マヌケな宇宙人そのもので」、
「マヌケ……」

知略宇宙人ミジー星人
身長 180cm 体重 80kg
下町のアパートでダイナへの復讐の機会を伺っていた凶暴、凶悪な宇宙人(?)。
ミジー・ドルチェンコはコガラオンを製作するも失敗。
ミジー・カマチェンコはオカマバーで働き、イイ人も出来ているみたい。
ミジー・ウドチェンコはビデオ屋のアルバイトをしている。
ミジー星に帰る手段が無くなってしまった為、カマとウドは地球に永住してしまおうかと考えていた。
脚本家・三上秀男にあまり金のかからない地球侵略の計画書を作成させたが、やはり失敗。
その後、三上の口利きで『厳海超人タラバマン』に宇宙人役としてアルバイトする事になる。
「欲しい……。私はなんとしても、この星が欲しい……!」。

三面ロボ頭獣ガラオン
身長 56m 体重 6万5千t
奥秩父の山中に隠してあった。何故バレない?
三上の脚本通りに上空にホログラムを投影してスーパーGUTSの同士討ちを誘うが、なんとアスカにバレてしまう。
ところがミジー星人の祈りが天に通じ、落雷によって電気エネルギーが満タンになる。
そのまましっちゃかめっちゃかに攻撃してダイナを後一歩まで追い詰めるが、そこでエネルギー切れ。
ダイナ・フラッシュタイプのソルジェント光線であえなく爆発した。
ミジー星人もそうだが、2代目や再生、改造等ではなく、同じ存在がそのまま再登場するのは意外と無い。「マンマ、ミーア!」。

特殊戦闘用メカニックモンスターコガラオン
身長 55、5cm 体重 96kg
ミジー・ドルチェンコが新たに製作していた謎のロボット。
スイッチを入れた途端に爆発してしまった為、その真価は不明。

迷子珍獣ハネジロー
身長 33cm 体重 5kg
スーパーGUTSの司令室にいる。CG表現で空を飛んでいる。

報告
ミジー星人が撤退したアパートにて押収した「特殊戦闘用メカニックモンスター・ガラオン 第1話『侵略の脚本』」より。
(カッコ内はTPC情報局付き参謀M・I氏による注意書き。尚、脚本の内容については要点のみの書き出しとする)

内容
『特殊戦闘用メカニックモンスター・ガラオン』

(←架空のヒーロー作品の形式をとっているが、登場するのはTPC事件ファイル2017013に記載されている実在の宇宙人ミジー星人とガラオンである。
 ウルトラマンダイナやスーパーGUTSがそのまま登場している事からも、架空のヒーロー作品の脚本と言う形を取って秘密を守ろうとしたと考えられる。
 つまり、ヒーロー作品の脚本と言う形を取っての地球侵略計画書であった

第1話「侵略の脚本(前編)
(←ウルトラマンダイナとスーパーGUTSの危機で次回に続いている。
 後編で地球人側の逆転勝利が仄めかされているが、実際は前編の地球人側の敗北でもって終わるのが目的だったと考えられる)

製作 ピコポンプロダクション
(←以前のミジー星人も「ピコポン」と言う名前の会社を隠れ蓑にしていた。
 「ピコポン」と言う言葉はミジー星人にとって深い意味を持つ可能性があり、現在、宇宙言語学の専門家に調査を依頼)

脚本 三上秀男
(←DTN発 アースネット経由で全世界同時放送されている「オホーツクからやってきた、人の痛みのわかるヤツ! 『厳海超人タラバマン』」の脚本家の一人。
 取調べに対し、ミジー星人の正体には気付かず、新しいヒーロー作品の脚本を頼まれたのだと思っていたと供述している。
 しかし、ガラオン出現直前にスーパーGUTSにガラオン出現を仄めかす電話がかかってきており、正体は三上だったのではと言う意見もある)

監督・特技監督 未定

シーンXX 上川が住む高級マンション
(←劇中に登場する天才脚本家・上川のモデルは三上本人と思われる)

隣の部屋のドアをノックする上川。中から一人の男が現れる。
(←劇中には三人の宇宙人が登場していて、ミジー星人がモデルと思われる。
 渋い大人の魅力をかもし出すリーダー格の他、女性のように美しい男性と寡黙で無類の力を秘める男が登場している。
 三人の宇宙人のうち、二人は地球人に変身して仕事をしているとの事。
 三上によると、宇宙人達の人物像はミジー星人から提示されたものらしく、ミジー星人が自分達をモデルにしたと十分に考えられる。
 宇宙人が知らぬうちに地球人の中に入り込んでいると言う衝撃の事実である)

部屋の奥で小型の超高性能ロボットを作っている宇宙人達。
(←上川が三上、宇宙人がミジー星人をモデルにしている事から、小型の超高性能ロボットもモデルとなったものがあると考えられる。
 劇中では途中で爆発したとなっているが実際に爆発したのか、
 それとも爆発したのは劇中のみでミジー星人は今尚切り札として小型の超高性能ロボットを有しているのか、
 劇中では小型ながら一機でウルトラマンダイナやスーパーGUTSを倒せる程の能力を有していると説明されている以上、早急の調査が求められる)

一人決意を新たにするリーダー格の宇宙人。一方、他の二人の宇宙人は地球侵略の意思が弱まっていた。
(←女性のような宇宙人は仕事先で恋人を見付けたらしき事が書かれている。一人の地球人を愛した事で地球侵略を思い悩む姿が感じられる)

シーンXX 上川の部屋
特殊な能力でドアを開け、部屋に入ってくる宇宙人達。
(←劇中で宇宙人達は上川が超売れっ子の脚本家である事を知り、上川を上手く騙してドラマの脚本を書かせ、それをそのまま実行に移した。
 上川の奇抜な発想力、綿密に練られた構成力を買ったとなっている。
 三上が言うには、ミジー星人は三上が書いた『タラバマン』の没脚本「地球無条件降伏」に感銘したとの事)

宇宙人の話を信用できず、宇宙人を追い出す上川。
(←この時、宇宙人達は上川が協力した場合、軍事司令部の重要ポストを用意していると言っている。
 三上自身はミジー星人からそのような申し出は受けていないし、受けても断っていると答えている)

そこに謎のサングラスをかけた男が現れる。
(←劇中では超大金持ちの上川を狙う謎の組織があるとなっている)

サングラスの男に追い詰められる上川。その時、宇宙人達が上川を助ける。
サングラスの男は銃を取り出すが、宇宙人達は銃の弾を体を捻らせて避ける。
サングラスの男は仲間を百人近く呼び寄せるが、宇宙人達は棒を使ったアクションでそれらを倒していく。
最後に残ったサングラスの男とリーダー格の宇宙人は雨の中、激しい空中戦を繰り広げる。
(←どこまで真実かは判断しかねるが、もし宇宙人達が見せた身体能力が本当だったとしたら、TPCの全隊員が束になってもミジー星人3人に勝てない可能性がある。
 これがミジー星格闘(M・K−3)であろうか?)

サングラスの男から助けてもらった上川は宇宙人達に協力する事になる。

シーンXX ガッツイーグル コクピット
コウダ「ふざけた顔しやがってぇー! 攻撃開始ー!!」
(←ガラオンが上空にホログラムを投影してからのスーパーGUTSの言動は劇中と実際が殆ど同じだったと言う奇妙な現象が見られた。単なる偶然だろうか?
 尚、三上はカルト的な人気を誇る戯曲家・鳴海浩也の弟子だったが、何か意味があるのかもしれない)

シーンXX 奥秩父 山中
笑気ガスでガッツイーグルのパイロットを笑わせて捕獲するガラオン。
スピーカーでスーパーGUTSへの脅迫が行われる。
ドルチェンコ「TPC。早急に大量の電気エネルギーをこのガラオンに向かって放電せよ。さもなくば、捕獲した隊員達の命の保障は無い」
(←劇中ではホログラムによるスーパーGUTSの同士討ち、笑気ガスによる捕獲が成功したとなっているが、実際はスーパーGUTS隊員アスカ・シンによって見破られている。
 アスカ隊員によると、普段から常に冷静沈着、周りをよく観察し行動しているから見破る事が出来たとの事)

シーンXX 光の中から現れるウルトラマンダイナ
(←劇中ではアスカ隊員が変身道具を使ってウルトラマンダイナに変身している。
 三上によると、『タラバマン』の主人公は熱血な新人隊員で変身道具を使ってタラバマンに変身している事から、単にウルトラマンダイナとアスカ隊員を重ね合わせたとの事)

シーンXX 奥秩父 山中
ガッツイーグルを人質に取られたウルトラマンダイナはガラオンの攻撃を見事に受けて倒れる。
光となって消えるウルトラマンダイナ。絶望に包まれる地球人達。遂にミジー星人の時代がやって来た!

                                                            −続く−

*アスカ隊員がウルトラマンダイナに変身すると言う展開は殆どのTPC幹部には一笑に付されていたが、警務局ゴンドウ参謀はアスカ隊員への聞き取りを望んでいた。

*今回の侵略計画失敗後、ミジー星人は三上の口利きで『タラバマン』第30話「侵略の脚本」(監督 石井てるきち)に宇宙人役として出演。
 スタッフは全員、ミジー星人の正体には気付かなかったとの事。
 余談だが、三上はその後、『タラバマン』の続編で赤と青の二人のタラバマンが激突する『エターナルタラバマン』の脚本を担当している。
 尚、三上本人は否定しているが、三上はその後、ミジー星人を始めとする地球に潜伏している宇宙人達と密かにコンタクトを取り、
 その宇宙人達の情報を裏社会に流して情報料や紹介料をせしめているとの噂がある。

*ミジー星人が一般社会に深く潜伏している事から、ゴンドウ参謀が極秘裏に結成した警務局特殊部隊とは別に、
 ガロア基地コスモアタッカー部隊から太陽系に侵入及び既に潜伏中の宇宙人排除を目的としたコスモアドベンチャー部隊が独立結成された。
 コスモアタッカー部隊の隊長ハヤテ・シンがそのまま隊長に就任した。

「怪獣工場」もそうですが、あくまでジョークですよ。


死闘! ダイナVSダイナ −ニセウルトラマンダイナ モンスアーガーU グレゴール人−
1998年4月11日放送(放映第31話)
脚本 増田貴彦 監督・特技監督 原田昌樹

「私と闘え! ウルトラマンダイナ。お互いの誇りと名誉を賭けて、雌雄を決しようではないか!」

宇宙格闘士グレゴール人
身長 55m 体重 4万7千t
ヘラクレス座M16惑星出身。強い戦士との戦いを求めて星々を流離う宇宙の格闘者で、最強の戦士と言われるダイナに挑戦する為に地球にやって来た。
関係の無い地球人との争いを避け、ダイナとの一対一の勝負を望んでニセダイナに変身する。
アスカに挑戦を断ったら新たな宇宙怪獣を呼んで挑発を続けると宣告。なかば強制的に挑戦を受けさせる。
中継カメラの役割を果たすUFOで全ての映像回線をジャックし、自分の戦いを人々に見せつける。
なかなか倒れないダイナとそれを応援する人々に苛立ちをぶつけるなど短気。
しかし、最後はダイナの強さの秘密が良い仲間達にある事に気付き、素直に負けを認めて去っていった。

ニセウルトラマンダイナ
身長 55m 体重 4万7千t
グレゴール人が侵略宇宙人と間違えられて地球人の攻撃を受けない為に変身した姿。
最初のモンスアーガーUとの戦いではフラッシュタイプに、ダイナとの戦いではミラクルタイプに変身した。
目の周りにクマがあり、つま先は尖がり、さらにミラクルタイプには黒いラインが入っているが誰も気付かない。
ソルジェント光線、ビームスライサー、バリアーの他、光弾等を発する。
格闘を得意とし、ダイナ相手に余裕を見せた戦いを展開するが、人々の応援を受けて立ち上がったダイナ・ストロングタイプのクロスカウンターで仮面を破壊される。
野太い声でやたらとポーズをとる。ナツミ曰く、強さを自慢する戦い方。

破壊獣モンスアーガーU
身長 67m 体重 7万3千t
グレゴール人が第4メラニー遊星で捕獲し、弱点である頭部の皿を強化改造した怪獣。
アスカに対する挑戦状と言う意味で地球に送り込まれ、ニセダイナの首折りで倒される。

迷子珍獣ハネジロー
身長 33cm 体重 5kg
司令室でエサを食べたり、首を傾げたり、マイと一緒にダイナを応援したりしている。
モンスアーガーを見て「あーがー」と喋る。どうやら言葉を覚え始めたようだ。
しつこいようだが、やはりカワイイ。

物語
突如現れたモンスアーガーに対しダイナに変身しようとするアスカ。
しかし、アスカの前に現れた謎の男がダイナに変身。圧倒的な強さでモンスアーガーを倒す。
謎の男グレゴール人の目的はダイナとの勝負だった!

感想
激写!!
幼稚園児に話しかけ、美味そうにパンを食べ、眠くなったから昼寝するアスカ。見事に緊張感が無い。
その光景を写真に収めたカメラ少女ナツミは写真を週刊誌に送られたくなければTPC基地内を撮影させてほしいと脅す。
その後、封鎖地区に進入しようとするナツミをアスカが止めようとした時、
「キャー!! H!! 変態!! 痴漢!! ロリコン!!」とナツミが叫び、それを聞いた警務局員と野次馬が皆黙ってアスカの方を見るのが笑える。
アスカはナツミを建物に入れてダイナに変身しようとするが、ナツミがこっそりと外に出て危うく変身するところを見られるところだった。
アスカはウルトラシリーズの主人公の中でこういう生意気な子供との絡みが一番面白い。

合成!!
グレゴール人の中継UFOが映像回線をジャックした時、あるアパートで北浦監督が『ティガ』の「少女が消えた街」に登場したゲームをしている。
壁には「合成は私のです」と言う張り紙が張られ、モズイが取り憑いている。スタッフの面白い遊び。
尚、ジャックされた映像の一つが次回描かれるラブモス情報を流していた。

圧勝!!
グレゴール人は右手を掲げてニセダイナに変身。ニセウルトラマンでは初めての変身ポーズ。
モンスアーガーを圧倒し、高らかに勝利のポーズ。
しかし、ナツミによると、本物のダイナはあんな強さを自慢するような戦い方はしないとの事。ファンの目は鋭い!
ところでリョウもニセダイナに薄々気付いているように見える。

挑戦!!
アスカとグレゴール人の戦い。原田監督の話は意外とアクションが多い。
グレゴール人がアスカに挑戦するシーンはBGMの効果もあって盛り上がる。
決闘の時間指定が柱に太陽がかかる時と言うのがカッコイイ。
前もって剣を落下させて死傷者を出さないようにしたりと、あくまで強者(ダイナ)との勝負に拘っているところが自分好み。
その割にはキレてダイナを応援していた人々を攻撃してたが……。短気だな。

決意!!
ダイナに変身して圧倒的な強さでモンスアーガーを倒したグレゴール人にアスカは勝てるのだろうかと悩む。
しかし、ナツミに本物のダイナはいつも必死で一生懸命で何度倒されても諦めずに立ち向かっていくものと聞かされ、
自分の戦い方をするしかない、当たって砕けろと迷いを振り切る。

開戦!!
剣にかかった夕日を背に同時変身するダイナとニセダイナがカッコイイ。
ニセダイナがミラクルタイプに変身したのは対戦ゲームの2プレーヤーみたいな感じだろうか。
ダイナを超える威力を誇るソルジェント光線を撃ち、あえて両手を使わずに戦ったりと普通の怪獣や宇宙人との戦いでは見られない、開き直った格闘試合が面白い。
柱で囲まれたプロレスのリング。クロスカウンターと言う懐かしの決着等、スポ魂好きにはたまらない展開。

逆転!!
ニセダイナに苦戦するダイナを見て人々は呆れて野次を飛ばすが、
ナツミの訴え、そして何度攻撃を受けても立ち上がるダイナの姿を見て次第に応援するようになっていく。
ナツミの言葉、人々とスーパーGUTSの応援、それらを受けて再び立ち上がるダイナ。大逆転劇が始まる。
ストロングタイプにタイプチェンジして主題歌が流れる演出もベタだが良い!
こういう精神状態での逆転は安易かもしれないが、見ている方としてはたまらないカタルシスがある。これこそ『ダイナ』の醍醐味だろう。
今回の話は展開が『ティガ』の「悪魔の審判」に似ているので見比べると『ティガ』と『ダイナ』の違いも見えてくる。

決着!!
素顔を見せ、敗北を悟ったグレゴール人はダイナに「殺せ……」と言うが、ダイナはそれを拒否。
ダイナを応援した人々、スーパーGUTSを見たグレゴール人は良い仲間を持った事がダイナの強さだと悟り、真に自分の敗北を悟った。
グレゴール人がマントを羽織って周りの剣を消していく場面がカッコイイ。
この展開はバトル物の王道なので、それらが好きな自分にとって今回の話はかなりのお気に入り。

激写!!
勝利を収めたダイナは応援してくれたナツミに向かって勝利のVサイン。
それを写真に収めて「カッコイイ」と呟くナツミ。
その後、アスカはリョウに怒られ、殴られ、泣きついたりとかなりカッコ悪い。
リョウが来る前のアスカとナツミが何の話をしていたのかちょっと気になる。
ナツミって、ひょっとしてダイナがアスカって気付いた?

参加!!
今回の話は増田貴彦氏のウルトラシリーズデビュー作。


歌う探査ロボット −サタンラブモス登場−
1998年4月18日放送(放映第32話)
脚本 右田昌万 監督・特技監督 原田昌樹

「愛しているわぁ、ラブモス。ちゅっ

モンスターマシンサタンラブモス
身長 73m 体重 8万3千t
TPCが土星で新たに発見された衛星ソルビーノの地質調査の為に送り込んだ
探査ロボットTM−39、通称ラブモスは謎の像が奏でる歌を聴いて凶暴化。ソルビーノ着陸船を破壊する。
その後、TPC本部に移送されるが、TPCのメインコンピューターを監視下に置き、コンピューター制御の全メカを使ってサタンラブモスを構築した。
組み込んだメカの武器を駆使してダイナを苦しめるが、マイの愛の歌で元のラブモスに戻る。
ラブモスはダイナに自らを破壊するよう訴えるが、ダイナは首を横に振った。
「ウタガ……キコエル……」。

迷子珍獣ハネジロー
身長 33cm 体重 5kg
今日も司令室にいる。ダイナ登場に「だいなー!」と叫ぶ。像の音を判断出来るらしい。
最後、ソルビーノの映像を意味ありげに眺めていたが何か知っているのだろうか? カワイイからいいや。

物語
TPCが生んだ史上最高のアイドルロボット、ラブモスは世界中の人気者。
しかし、ソルビーノ着陸船が何物かに破壊され、ラブモスも全ての機能が停止した状態で発見される。
はたして、ソルビーノで何があったのか?

感想
ラブモスブームがやって来た!
土星の衛星で調査を続けるラブモス。なんか万博にいそうなキャラクター。
TPCの開発部はやはり遊び心がある。それともカワイイ物系が好きな人でもいるのだろうか?
ラブモスグッズが売れまくり、ラブモス中継が毎日放送されるほどの人気。多分、TPCの収入源の一つになっているのだろう。
プラモデルにまで話しかけるマイはちょっと感情移入しすぎ。マイらしいけれど。
さり気にラブモスグッズを持っていたリョウ。車もそうだが意外とリョウはカワイイ物好き?
ラブモス中継は編集されたものではなく生中継っぽい。土星の衛星の映像が生中継されるとはさすがはネオフロンティア時代。

一機? 一人?
今回のテーマはロボットと人間の関係。ラブモスは高性能の知覚機能を有している。
自分で物事を認識して判断する。それは人間の心に近いものではないだろうか?
ロボットには人間みたいな感情は一切無いと言い切るナカジマに対し、人間だってあまりに恐ろしい体験をすると脳神経がパニックになって一時的に記憶喪失になると返すマイ。
ロボットにだって人間と同じように心があると言うマイの言葉をナカジマは馬鹿馬鹿しいと切り捨てる。
ラブモスを高性能のロボットと考えるか、人間と同じ心を持った存在と考えるか……。

ラブモスの再起動? 目覚め?
夢の世界でのマイとラブモスのデート。さすがに見ていてちょっと恥ずかしい。
「私のキスは、ラブモス、ずっとあなたの為にとってあったの」と告げるマイだが、ヒムロやハルチカにも似たセリフを言っていそう。
マイにキスを迫られて、うろたえるラブモスがカワイイ。
ラブモスがマイのプロフィールを述べる場面でマイが愛知県出身である事が判明する。これは山田まりや氏の出身地。

広大な宇宙の謎
ソルビーノにあった謎の像。その背後には謎の遺跡もある。
ソルビーノの先住民の物らしいが詳細は不明。『ダイナ』でここまで謎だらけで終わってしまうのも珍しい。
暴走したラブモスが発した「機械文明よ! 滅びるがいい! 自らの手で自らを殺すのだ!」と言うセリフが謎を解く鍵だと思うが……。
像の音は人間の耳には聞こえないが、ラブモスやダイナやハネジローには聞こえるらしい。どういう構造なんだろうか?
暴走したラブモスがソルビーノ着陸船をビーム一発で破壊したのには驚いた。凄いぞ、ラブモス!

サタンラブモスを止めろ!
機械は何でもお見通しと言う事でミラクルタイプの高速移動も読まれていた。
対デスフェイサー戦もそうだったが、ダイナはロボット相手に苦戦が多い気がする。ガラオンにも意外と苦戦してたし。
歴代ウルトラマンは何故かメカ系の敵に弱い。

今、語りかけていたのは……愛だ!
マイに「ラブモスのICを開いたのはパスワードなんかじゃない。お前の
がラブモスに届いたんだ! 恐れるな! 愛で一杯になるんだ!」と語るコウダ。
こんなセリフを真顔で恥ずかしげも無く語れるとは……。
ただラブモスが目覚めたのがパスワードではなくマイの心なのは事実だろう。
そして再びマイの心がラブモスを目覚めさせる。ロボットが心を持つ時代がやって来たのだ。だから、ロボットの心のケアも必要となってくる。

今日のヒビキ隊長
マイの「ラブモスは皆の太陽なんだから!」に対する「太陽は一つで十分だ」が笑える。ほえた?
最初はラブモスの事でマイとケンカしていたヒビキ隊長だが、
ラブモスのICを開いてしまった為にTPCのメインコンピューターが乗っ取られてしまったと落ち込むマイに対し、それは前進だと諭す場面は実に大人。
その他にも「行き詰まったら犯行現場に戻れだ」と刑事みたいなセリフを吐き、
ガッツウイング1号を手動で操縦すると聞いて血が騒ぐ、TPCの荒鷲と異名をとった、操縦管との一体感がたまらない等、名(迷)ゼリフ連発であった。

『ティガ』『ダイナ』のメカ達
劇場版が公開され、TVシリーズでも『ティガ』世界との繋がりが示され始めた。
今回は『ティガ』のメカ、ガッツウイング1号が久々登場。
その他、サタンラブモス構築に使われたメカの中にさり気にアートデッセイ号がある。
又、マイがTPCのメインコンピューターがラブモスの監視下に置かれたのを調べたのはマサキ・ケイゴのサイテック社。何もかも懐かしい。


平和の星 −メノーファ ナルチス星人登場−
1998年4月25日放送(放映第33話)
脚本 長谷川圭一 監督 小中和哉 特技監督 佐川和夫

「ネオフロンティア時代の幕開けと共にGUTSはスーパーGUTSへと移行された。
 滅亡の闇を乗り越え、新たな時代へと進む人類……。本当にそうだろうか? 俺にはむしろ、時代はまた過去へと逆戻り……」

超悪質宇宙人ナルチス星人
身長 180cm 体重 67kg
科学で心の中のマイナスエネルギーを全て抹消する事に成功し、争いの無い平和な星を誕生させたと語る宇宙人。口から不協和音となる絶叫を発する。
マイナスエネルギーと共に戦う力も失ってしまった為、宇宙を食い荒らす地球人を恐ろしいと感じ、地球人のマイナスエネルギーを吸い取って生物兵器メノーファを作ろうとした。
スーパーGUTSに追い詰められ、メノーファに自らを取り込み、マイナスエネルギーの赴くまま破壊活動を繰り広げた。
地球人の行為を野蛮と断じ、自らの行為を正当防衛と述べるがやっている事は侵略とさほど変わりない、勝手な事ばかり述べる偽善者野朗。
名前の由来は「ナルシスト」か? 着ぐるみを使わない、メイク方式の宇宙人。
「思い知れ地球人! お前達のマイナスエネルギーを!」。

生物兵器メノーファ
身長 164m 体重 18万t
ナルチス星人が地球人の心の中のマイナスエネルギーを吸い取って作った生物兵器。
ナルチス星人を取り込み、マイナスエネルギーの赴くまま破壊活動を繰り広げた。
光弾を発し、電流を放つ。ソルジェント光線も通じなかった。
ナルチス星人はどんな攻撃にも傷付かないと豪語していたが、完成前にハスミが鉄パイプを投げつけていた部分が弱点となり、
アルファSに傷口を広げられ、最後はドリル状に回転したダイナ・ストロングタイプにぶち抜かれて爆発四散した。
触手のみディプラスのボディーを利用しているらしい。

物語
スーパーGUTSの武装強化に異議を唱え、ヒビキ隊長に食って掛かる記者ハスミ。
ある朝、ハスミの部屋に謎の少女と猫が現れ、妙な依頼を受ける羽目になる。

感想
『ダイナ』世界の紹介
『ティガ』と『ダイナ』は同じ世界観でありながら作品の雰囲気は随分違う。
その『ティガ』世界から『ダイナ』世界への移行を述べた、『ティガ』の「南の涯てまで」の『ダイナ』版。
GUTSは科学者中心の組織だったが、スーパーGUTSは戦闘集団の色合いが強いと非難するハスミ。
事実、『ティガ』から『ダイナ』まで色々な新兵器が登場して戦力は増強。今回の話も新戦力アルファSが登場している。
尚、ハスミの部屋には病気療養後初めての公務として火星基地を視察するサワイ前総監、アスカの入隊紹介、ヨシオカ警務長官と肩を並べるヒビキ隊長の写真が貼ってある。
ヒビキ隊長は元警務局員だったのか。

「聞こえのいい言葉こそ危険なものはない」
ハスミの非難に対し、自分達の目的は戦う事ではない。しかし、人間が前へ進もうとする時、新たな未知へ挑もうとする時、そこには避ける事の出来ない戦いがあると答えるヒビキ隊長。
とは言え、この論理なら、開拓による原住民との戦いを肯定してしまう恐れがあり、ある種、誤魔化しの答えと言える。
結局、話の主題がスーパーGUTSの武装強化から家族の問題に移ってしまった為、この問題はなし崩し的に終わってしまう。
争いを無くしたナルチス星人が出てきているが、あまりにも極端なので答えにはならない。

アルファS登場
スーパーGUTSの新戦力アルファS登場。マスコミへの新戦力紹介シーンはウルトラシリーズでは珍しい。
デザイン的には旧α号のガッツイーグルがウルトラ警備隊のウルトラホークで、アルファSが科特隊のジェットビートルって感じ。
命中精度に拘ったと言うだけあって、メノーファの弱点に見事命中させた。

ハスミの探偵物語
朝、起きたら猫と一緒にソノカと名乗る少女が現れて妙な依頼を持ち込む。
売れない私立探偵を主人公にした作品みたいな展開が始まる。
BGMや夜中に部屋に入り込むネオン、ハスミのモノローグが雰囲気出ている。売れない私立探偵の車はやっぱり小さい。

ジャズバー・MURAISHI
村石監督のジャズバーが再登場。マスターも壁に貼ってある写真も何一つ変化が無い。この店は時間が止まっているのだろうか?
エンディングでは小中監督がゲスト出演。色々な人が集う所だ。壁にはイルマとムナカタ、オノダとハズキ、オノダとハスミの写真が貼られてある。
今回の話は『ティガ』のムナカタとオノダの話をイメージしたもの。
副隊長であるコウダではなくヒビキ隊長が主役だが、あのジャズバーの雰囲気にはコウダよりヒビキ隊長が合っているので仕方が無い。
コウダはジャズバーで一人静かに飲むより、居酒屋等で後輩をたくさん連れて奢るイメージがある。

「信じられない現実が、彼女を宇宙人陰謀説へと逃避させた」
今まで一緒に遊んでいた不良の仲間達が次々に真面目になっていく。
宇宙人の仕業に違いないと訴えるソノカに対し、ハスミは前から飽きていた奴らが申し合わせて一斉に辞めたと解釈。
それでも一応は調査をしてみる。ショウの調査シーンがなかなか良い。
宇宙人に関わった人間は怪しんでくれと言わんばかりの不自然な言動をとる事が多いので、
いきなり真面目になったショウが冷たい態度をとらず、ソノカの事を考えた答えをしているのが良かった。
でも、不良達の演出があまりにも駄目で見ているこっちが恥ずかしくなってしまうのが残念。
『ガイア』でチーム・クロウが聴いているロックや『コスモス』でラップを歌っていた若者達も似た感じだったが、もう少し若者の演出を上手くやってほしい。
ウルトラシリーズの若者の演出はあまりにもステレオ的だ。

家族の肖像
絵に描いたように幸せなショウの家族を見て幸せだった頃の自分の家族を思い出すハスミ。
ソノカは幸せすぎて気味が悪いと漏らすが、ハスミは家族が一緒にいない方が不自然だと怒る。
帰れる家があるのなら本当に戻れなくなる前に帰れとソノカを追い出すハスミ。
ここは家族が無くなる事を想像できない(実感できない)家族の中にいるソノカと本当に家族を失ってしまったハスミの違い。

父と娘
ハスミに追い出された後も調査を続けたソノカ。
ソノカに呼び出されたハスミが向かうと、ソノカは全部嘘だった。
口うるさい父親を困らせようと、ありもしない宇宙人話をでっち上げて、父親と仲の悪い人を選んで探偵ごっこをしていた。
そして父親が自分を迎えに来てくれるのを待っていただけだったと告白する。
そこに現れるソノカの父親、ヒビキ・ゴウスケ。父親に抱きつき、泣いて謝るソノカ。
普通のドラマならここで終わるのだが、ウルトラシリーズなのでちゃんと宇宙人が出てくる。
でも、ソノカがハスミやヒビキに告白した事はあながち嘘でもなかったと思う。
ソノカが猫を嫌がりバレる展開はありがち。もう少し捻ってほしかった。
イルマもそうだったが、ヒビキ隊長も家庭では色々と問題を抱えていたんだな。
ウルトラシリーズの隊長で家庭が出て特に問題が無かったのは『帰マン』の伊吹隊長くらいか?
仕事一筋で家庭を顧みない人だと思っていたら意外とマイホームパパだった。

マイナスエネルギー
ナルチス星人が地球人から吸い取っていた心の中のマイナスエネルギー。
それは闘争、反抗心と言ったもので生物兵器すら作れるほど強大なもの。
マイナスエネルギーと言えば『80』だが、今回の話は『80』でやってもあまり違和感無いかもしれない。
(今回、殆ど目立たなかったアスカと違って、矢的猛は子供達や親にアドバイスしていくんだろうな)

ヒビキとハスミ
ソノカを守って腕を怪我するヒビキ隊長だが、「喧嘩相手に肩を借りるほど柔じゃねぇ」とソノカをハスミに預けてメノーファに立ち向かう。
そのままアルファSに乗って自分を心配するハスミに向かって「お互いプロだろう? カメラの準備は良いのか?」と言う場面がカッコイイ。
メノーファとの戦いをカメラに収めるハスミはメノーファの弱点に気付き、スーパーGUTSに教える。

ヒビキVSナルチス星人
メノーファの弱点に攻撃を加えようとするヒビキ隊長。
ナルチス「あの娘の父親か? 皮肉だな。もし俺を倒せば、キサマの娘はまた憎しみの化身へと戻るのだぞ? それでも撃つのか? お前に」、
ヒビキ「ソノカ! 俺の事を許せないならそれでいい! 憎んだってかまわねぇ! それが本当のお前だったら、全部キッチリと受け止めてやるぅー!!」。
ヒビキの攻撃がメノーファを貫く。
そしてダイナによって止めを刺され、ナルチス星人が吸い取っていた怒りや憎しみが人々に解放されたのだった。

大人と子供
事件後、頑固なところは父親譲りと笑って答えるソノカ。仲間達と一緒にバンドを組む事にしたらしい。
いい顔しているとソノカの写真を撮るハスミであった。
途中、ハスミは仮に宇宙人の仕業だとしても、手に負えない不良どもがいい子になり、家族に平和が戻る、それのどこが悪いと語る場面があった。
一方のヒビキは娘の憎しみも全て受け止めると叫んでいる。
この愛も憎しみも矛盾も全て受け入れると言うヒビキ隊長のスタンスは最終回に繋がる。
都合の悪い部分を抹消し、都合の良い部分だけを見るのではなく、都合の良い部分も悪い部分も全部キッチリ受け止めるヒビキは、凄い。

カリヤって今回喋った?
今回の話はスーパーGUTSの外で起きていて、スーパーGUTSは殆ど登場しない。

「平和の星」のサイドストーリー達
まず『平和の星・ジ・アザー』。本作の脚本を手掛けた長谷川氏による『ダイナ』の小説。自分は未読。
当初は『ティガ』と『ダイナ』、『ガイア』三作の小説を発売する予定だったが、『ガイア』のみ発売されずに終わってしまった。
その他に『ウルトラマンダイナSPECIAL』ではソノカが今度ライブで演奏する曲をヒビキに聴かせたり、
ヒビキ隊長がハスミからジャズバーの事を教えられ、そこの常連になっている事等が語られている。


決断の時 −バゾブ登場−
1998年5月2日放送(放映第34話)
脚本 吉田伸 監督 小中和哉 特技監督 佐川和夫

「もし戦いの中で、大を生かす為に小を捨てる事になったら、お前ならどうする?」、
「大を生かす為に小を捨てます! ……と言いたいですが、きっと駄目でしょうね」

宇宙スパーク大怪獣バゾブ
身長 65,5m 体重 7万2400t
電気エネルギーを求めて宇宙発電所ヘリオを飲み込み、次にTPC本部に向かった。
額の触角から電磁波を放射し、半径3kmの電気システムを全てダウンさせてしまう。
触角から電流を放射し、TPCの防衛ラインを次々に突破していく。
グライダーに乗ったコウダに触角を破壊され、その一瞬に飲み込んだヘリオに電気エネルギーを逆流され、
最後はガッツイーグルのトルネードサンダーのエネルギーを利用したダイナ・ミラクルタイプの突撃を受けて倒された。
顔はメノーファのNGデザインらしい。『ドラゴンクエストW』の異形進化したデスピサロを思い出すのは自分だけ?

物語
ヒビキ隊長が向かった宇宙発電所へリオが怪獣に飲み込まれてしまう。
怪獣がTPC本部に迫る中、隊長代理として指揮を任されたコウダの苦悩の戦いが始まる。

感想
コウダの物語
まだ副隊長じゃなかったの?と万人に言われたコウダの副隊長になるまでの物語。
隊員養成学校の1期生であった事が語られるコウダ。ムナカタに憧れてGUTS入隊を希望していたらしい。
今回の話でコウダは正式にスーパーGUTSの副隊長になったが、今までも十分に副隊長していた。
もっとも、スーパーGUTSの外に行った時、副隊長と言う肩書きがあると無いとでは大きく違うので、
ヒビキ隊長はコウダを副隊長、自分の片腕、として外に胸を張って言えるようになったと言う事だろう。

ムナカタの近況
かつてコウダの質問に対し、どんな時でも隊長を信じて命令に従う事こそ副隊長の使命だと答えたムナカタ。
ヒビキ隊長が言ったように、ムナカタはウルトラシリーズでも副隊長として最高の働きをした人物だった。
そのムナカタ、現在はTPC西アジア支部で新人の育成をしているらしい。

宇宙発電所へリオ
膨大な太陽エネルギーをソーラーパネルに吸収して太陽系各基地に送る画期的な施設。これが完成すればネオフロンティアも飛躍的に発展するらしい。
しかし、バゾブに襲われた時、平和利用の施設だから武器は無いとあっさり飲み込まれてしまう。
やはり武器は必要なのだろうか。

迫るバゾブ
バゾブが発する電磁波によってコンピューターを搭載した武器は全て使用不可。
結果、殆どの武器が使えなくなり、アスカはなんと手榴弾で戦う。
『ティガ』時代から何度もこの手の事件は起きたのだから、いいかげん何とかしたらどうだろうか。
TPC本部近くの防衛ラインはキチンと確保されてきたのだが、使えなければ意味が無い。

ヒビキの決断
バゾブにヘリオごと飲み込まれたヒビキ隊長。
ヘリオがSOS信号を発している事を知り、スーパーGUTSが攻撃を躊躇わないように信号を切ってしまう。この時の無言で銃を撃つ場面が静かにカッコイイ。
その後、ヘリオの技師に自分達がまだ助かる可能性があると作戦を授けるが、本心は自分が犠牲になってTPC本部が助かる事を望んでいた。
こういう緊急時のヒビキ隊長の判断は凄く早い。そうでなければ地球防衛は出来ないのだろう。
「大を生かす為に小を捨てるんだ……!」。

コウダの決断
ヒビキ隊長がヘリオのSOS信号を切った本心を察したコウダ。
遠距離からのトルネードサンダー等、様々な策を講じるが全て失敗。
遂に怪獣用に試作されたファイナル・メガランチャー使用を視野に入れる。
怪獣の半径500mが消滅。TPC本部も30%損傷してしまう、まさしく肉を斬らせて骨を絶つ作戦。しかし、その決断が出来ない。
「そんな……馬鹿な事が出来るか!?」。

アスカの決断
地球防衛の中枢たるTPC本部を守る為にファイナル・メガランチャー使用許可をフカミ総監から取ったコウダをアスカは責める。
責任は俺が取ると言うコウダに向かって「人を見殺しにして、責任を取るもあるもんか!」。
そしてアスカは命令を無視して一人でバゾブに向かっていく。

VSバゾブ 決死の戦い
コウダはグライダーでバゾブに接近し触角を破壊する事で電磁波を止める事に成功。
しかし、今度はコウダがバゾブに捕まり窮地に陥る。
リョウ達に俺に構わず撃てと叫ぶコウダだが、ヒビキ隊長にそれを言われて出来なかったのはどこの誰だ?
結局、ダイナがトルネードサンダーと一体化して、バゾブを倒すと同時にヒビキ隊長達とコウダも救出するが、ダイナがいなければ確実に誰か死人が出ていた気がする。

スーパーGUTSの副隊長
ヒビキ隊長がいない間、TPC本部を守り、指揮官としての本当の辛さ、苦しみを知ったとしてコウダは正式にスーパーGUTSの副隊長になるが、
見る限り、TPC本部を守れたのはダイナのおかげなので、コウダを副隊長に昇格させる理由が無い気がする。
確かにコウダは作戦を立て、皆を動かすのは上手いが、ヒビキ隊長やムナカタに比べて決断力に欠けている気がする。
尚、劇場版とTVシリーズに設定の違いが出ないように、コウダが副隊長になる話が劇場版公開後になったらしいが、あまり意味が無かった気がする。
コウダは今までも副隊長の位置だったし、コウダが実際に副隊長と皆から呼ばれるようになるのは「滅びの微笑」よりも後の事である。

アスカ→コウダ→ヒビキ
スーパーGUTSの無茶をする熱血三人組の今回の言動を見ていると、
新人のアスカはまだ責任が薄く、自分の信念に基づいて突っ走る。
コウダは責任ある位置を与えられ、自分の信念と責任との間に揺れ動く。
そしてヒビキ隊長は既に責任ある位置にいて、次の世代に使命を譲ろうとしている。
やはりアスカの成長した姿がコウダ、そしてヒビキ隊長なのだろう。


滅びの微笑(前編) −ジオモス登場−
1998年5月9日放送(放映第35話)
脚本 長谷川圭一 監督・特技監督 村石宏實

「神戸は大震災から立ち直った不屈の街や。怪獣ぐらいにビクともせん!」
*正確には後編のセリフだけれど、これは入れとかないと。
  ツグムとミライが生まれる15年以上も昔の阪神大震災を知っているのか?と言う突っ込みは野暮です。

宇宙球体スフィア
身長 不明 体重 不明
謎の宇宙生物。冥王星のミス・スマイルを罠にやって来たロムルス三世号に寄生。
ロムルス三世号を回収したクラーコフのメインエンジンを乗っ取り、ネオマキシマを手に入れる。
六甲山に墜落し、付近の岩盤を吸収してジオモスとなる。
さらにコスモネットを使って地球人に警告と言えるメッセージを送りつけた。
「新たなる光」に登場したのとは違うデザイン。

宇宙合成獣ジオモス
身長 56m 体重 5万8千t
六甲山に墜落したスフィアが付近の岩盤を吸収して生み出したスフィア合成獣。
亜空間バリアーでトルネードサンダー、レボリウムウェーブ・アタックバージョンも防いだ強敵。
全身から放射した電流でソルジェント光線を押し返し、突進でダイナを空の彼方にふっ飛ばしてしまった。
その後、大阪に現れて破壊の限りを尽くす。通常の二足歩行型から少し形をずらしているデザインがなかなか。

物語
初の冥王星有人着陸を成し遂げたシンジョウ。コスモネット計画を進めるホリイ。
旧GUTSの面々はあれからもそれぞれの場所で頑張っていた。そこにスフィアが再び襲来する。

感想
スーパーGUTS西へ
今回は大阪・神戸ロケと言う事で大阪と神戸の色々な場所が登場。
エンディングでは大阪の街を歩くスタッフの映像が見られる。
大阪の街のミニチュアと看板、アナウンサーが印象に残る。
後編では同じ大阪が舞台だった関係からか、『初代マン』の「怪獣殿下」を意識した展開になっている。

コスモネット計画
民間企業PWIとTPC科学局が共同で開発しているアースネットの宇宙版。
太陽系の惑星間を巨大なネットワークで結ぶもので、実用化されれば人工太陽計画と合わせて人類の更なる宇宙への挑戦が可能となる。

シンジョウ登場
『ティガ』の「宇宙からの友」で乾と城崎が乗っていたロムルス号の三号機に乗って登場するシンジョウ。
ちゃんと「OVER THE TOP」の張り紙をしているのが嬉しい。
現在は『ティガ』の「サ・ヨ・ナ・ラ地球」で対立した宇宙開発局に所属している。
「誰よりも遠くへ飛ぶ。それがあいつの夢でしたから」。

ミス・スマイル
実験衛星が偶然撮影した冥王星の氷の微笑。太陽系の果てにある地球外文明の痕跡。
どれだけの謎と神秘が隠されているのかと喜ぶカリヤ。
月の遺跡であれだけ酷い目に遭ったのに懲りてないとアスカに呆れられてしまう。
月の遺跡以外にも移動する遊星や土星の衛星にあった像で酷い目に遭っている気がする。そして今回もまた…。
「探究心こそ、人が人である事の証」。

ホリイ登場
ミチルと結婚してツグムとミライと言う二児に恵まれているホリイ。
ミライの誕生日に仕事で行けなくなってしまうところはミチルの父親エザキ博士と同じ。
せっかく高級ホテルを予約したのに食べ物はお好み焼きとたこ焼き。
そんなの他でも食べられるだろうに。ツグムとミライが怒るのも分かる。
『ティガ』の「闇にさようなら」でデートでお好み焼きなのをホリイに愚痴っていたミチルだが変わったものだ。
「これがわしの仕事や。……でしょ?」。

照れるリョウ
ロムルス三世号を救出し、訓練生時代から憧れだったシンジョウに会えて照れまくるリョウ。
握手してもらって舞い上がったりといつもとのギャップにかなり驚く。
一緒の部屋にいるアスカが完全に蚊帳の外。

シンジョウ出撃!
ロムルス三世号に寄生したスフィアに怒りをあらわにするシンジョウ。
自分も連れて行ってほしいと頼むが、アスカは「あなたはもうGUTSじゃない。ここは俺達に……」と断る。
しかし、シンジョウは「宇宙からの友」で寄生するエイリアンに親友を奪われた話をし、宇宙に広がる人間の夢を食い潰すヤツを許すわけにはいかないと訴える。
それを聞いたリョウは「私達に遅れをとらない自信があるなら」と出撃を許可する。
シンジョウに対し、仕事とプライベートをキッチリと分けているリョウが良い。
この辺りのやり取りは旧GUTSとスーパーGUTS、『ティガ』と『ダイナ』の関係が垣間見えてなかなか面白い。

シンジョウ出撃2!
出撃したシンジョウは先行してアスカに「勝手な先行は……!」と言わしてしまう。
「坊や、俺には俺の戦い方がある」と答えて活躍するシンジョウ。ベテランの貫禄を見た。

ツグムとミライ
隕石落下を目撃してUFOかもと勝手に六甲山に入り込むツグムとミライ。
昔からそうだが、何で厳戒発令なのに子供が一番危険な所に入れるのだろうか?

宇宙からのメッセージ
コスモネットを使ってのスフィアからの警告と言えるメッセージ。
「警告する。この宇宙はその者達の意思により存在している。それに背く文明は必ずや滅亡の制裁が下るであろう」。

ダイナ敗北! そして
ダイナ最強の必殺技とも言えるレボリウムウェーブ・アタックバージョンを防いだジオモス。
それを見てミチルと共に自分もダイナ敗北を感じた。実際、ダイナは敗北。
川を彷徨うアスカはなんとリーフラッシャーを落としてしまう。
大阪に現れるジオモス。消えた冥王星のミス・スマイル。全てはスフィアの罠だったのだ。
リーフラッシャーが無く、ダイナに変身できないアスカはどうする?
尚、今回は特別にエンディング曲が『君だけを守りたい』になっている。


滅びの微笑(後編) −ネオジオモス ジオモス登場−
1998年5月16日放送(放映第36話)
脚本 長谷川圭一 監督・特技監督 村石宏實

「同じGUTSでも色々あるって事か。……だが、同じ微笑なら、滅亡より希望に限る」

宇宙合成獣ジオモス
身長 56m 体重 5万8千t
大阪で破壊の限りを尽くした後、地下で脱皮し、
抜け殻を利用してTPC総力を大阪ベイエリア、南港に誘き寄せ、その間にネオジオモスとなって大阪城に現れる。

超宇宙合成獣ネオジオモス
身長 68m 体重 7万9千t
ジオモスが脱皮して前よりおぞましくなった姿。尻尾が異常に長い。
TPC総力が大阪ベイエリア、南港に誘き寄せられた隙に大阪城に現れた。目的はPWI研究所を破壊する事によるコスモネット計画の妨害であった。
ジオモスより強力な亜空間バリアーを展開し、頭部から電流を放射する。さらに額から赤い光弾を発し、尻尾でダイナを締め付け、電流を流して苦しめた。
GUTSとスーパーGUTSの反マキシマエネルギーで亜空間バリアーを破られ、
最後はダイナ・ストロングタイプのガルネイトボンバー・シューティングバージョン、GUTSとスーパーGUTSの同時攻撃で倒された。
ボディはデマゴーグ、頭部はデキサドルの着ぐるみを改造した。

迷子珍獣ハネジロー
身長 33cm 体重 5kg
いつ見てもカワイイ。アスカやヒビキ隊長の肩に止まっていた。
リョウのパンチが迫る事をいち早く察知し、見事な素早さで危険を回避した。

物語
ジオモスはネオジオモスとなってコスモネット計画破壊を目論む。
GUTSとスーパーGUTS、ダイナによる決戦の火蓋が切って落とされた!

感想
GUTS再結集!
劇場版を皮切りにTVシリーズでも「歌う探査ロボット」から『ティガ』世界の復活が行われてきた。
今回はその総決算とも言える旧GUTSとスーパーGUTSによる夢の共演。
シイナ参謀直属の部下となっているイルマ、西アジア支部からガッツウイングEX−Jで駆けつけるムナカタ、
モンスターキャッチャーを使うホリイ、ガッツウイングに乗って出撃するシンジョウと『ティガ』を見て来た者にはたまらない演出。
特にシンジョウとアスカが握手をし、イルマの話を経て、ムナカタに出撃命令が下されるまでの間にかかる『ティガ』のBGMが最高!
ナハラも再登場し、これで『ティガ』の主要メンバーでまだ『ダイナ』に登場していないのはダイゴとヤズミだけとなった。

GUTSの名前
『ティガ』ではムナカタ、ホリイ、シンジョウの下の名前は紹介されなかったが、『ダイナ』ではそれぞれ名前が付けられている。
ムナカタ・セイイチ、ホリイ・マサミ、シンジョウ・テツオとの事。
尚、シンジョウの名前は金城哲夫に因んで名付けられている。そう言えば、二人とも沖縄出身だった。

ホリイとナカジマ
窮地にパニくるナカジマと頼りがいあるホリイ。位置、性格、体型と似た者同士な二人だが並べると結構違うものだと分かる。
なんか大阪の舞台芸人と東京のTV芸人みたいな感じがする。

シンジョウとアスカ
落ち込むアスカに声をかけるシンジョウ。
シンジョウ「どうした坊や? 昨日までの勢いは」、
アスカ「その坊やっての止めてくんないスか」、
シンジョウ「俺もルーキーの頃、よく同じ事を言ったよ。がむしゃらな奴を見るとつい昔の自分を思い出してな。悪かった」、
アスカ「俺もよくリョウに叱られます。アンタはまるで周りが見えていないって」、
シンジョウ「自分一人で戦ってちゃ勝てない相手もいるしな。お互い少し肩の力を抜いてみるか」。
握手する二人。シンジョウも大人になったもんだと思う。
前の世代であるシンジョウに対抗しようと肩に力を入れていたアスカだが、シンジョウの方も後の世代であるアスカに対抗しようと肩に力が入っていたのか。

GUTSとスーパーGUTS
世界観が繋がっているせいか、GUTSとスーパーGUTSはキャラクターが重ならないようにされている。
ダイゴ(思慮深く落ち着いている)−アスカ(考えるよりまず行動)、
イルマ(人類全体について語る)−ヒビキ(一人一人の人生について語る)、
ムナカタ(私情を挟まずに作戦を遂行)−コウダ(情に流される事多い)、
ホリイ(頼りがいある。意外と柔軟な考え)−ナカジマ(すぐパニくる。意外と頑固)、
シンジョウ(熱いようで意外と冷静にものを見る)−カリヤ(冷静なようで意外と熱い)
レナ(任務中も感情を表に出す事多い)−リョウ(任務中は感情を出す事少ない)、
ヤズミ(時々、攻撃的な部分が見え隠れする)−マイ(攻撃的な部分は一切感じない)。

ゴンドウVSイルマ
会議で光の巨人についてもっと多くを知るべきだと訴えるゴンドウ参謀だったが、今はその議論をしている場合じゃないとフカミ総監に一蹴されてしまう。
でも、こういう切迫した状況でなければ、ウルトラマンについての議論なんてそうそう出来ないと思う。
気のせいか、ゴンドウ参謀ってかなり孤立していないかな。
ウルトラマンの未知なる力を手に入れればTPCの防衛力は磐石になるとゴンドウ参謀は語るが、イルマは人間自身が立ち向かわなければいけないと答える。
人が人である誇りを失えば光は二度と人類を照らさなくなり、超古代文明のようにまた闇の力に滅ぼされるだろうと語るイルマ。
でも、ウルトラマンが宇宙人とか人間以外の存在ならともかく、『ティガ』と『ダイナ』では人間が本来持っている光となっているのだから、
ウルトラマンの力を研究する事が、人が人である誇りを失う事になるとは思えないのだが……。

イルマの現在
シイナ参謀直属の部下として情報局の参謀となっているイルマ。ウルトラマンに関する情報を隠蔽しているらしい。
『ティガ』の「蜃気楼の怪獣」に登場したタツムラ参謀はミリタリズムに走る為に情報操作をしていたが、
イルマはミリタリズムに走らない為に情報操作をしている。ある意味、表裏一体な気がする。
イルマが掴んでいると言うダイナについての核心的な何かとは、ダイナはアスカだと言う事だろうか。
ゴンドウ参謀は殆ど知らないようだが、フカミ総監やミヤタ参謀はどこまで知っているのだろうか?
どちらにせよ、今回の話が最終章のF計画に繋がっていく。

ホリイとシンジョウ
シンジョウに思い出の品として万全の整備をしていたガッツウイングを見せるホリイ。
二度と着ないと思っていた隊服に袖を通し、GUTSの凸凹コンビ、ホリイとシンジョウがニュージーランド沖以来となる出撃をする。
ホリイはいつも仕事場に家族の写真を持っていくマイホームパパさんだった。

平成の怪獣殿下・ツグムとミライ
前回、アスカが川に落としたリーフラッシャーを見付け、ダイナにとって凄く大切なものかもしれないとTV局のヘリコプターに乗せてもらって大阪へ。
そしてアスカに直接渡す。この流れは『初代マ』」の「怪獣殿下」とまったく同じ。
リーフラッシャーは光ったり暖かくなったりしてツグムとミライに色々知らせていたが、リーフラッシャー自体に何らかの意思があるのだろうか?

「ダイナに会いに行ってきます。」
ツグムとミライの言葉を信じてヘリに乗せるTV局の人。
子供の直感は大人には分からない真実を見つめている場合もあるもんだは非常にカッコいい言葉だが、
怪獣が暴れる場所に子供を連れて行き、逃げられ、放っておいて怪獣を映すのはちょっと問題。
報道の誇りは感じるが、もしツグムとミライに何かあったらどうするつもりだったのだろうか?

地球の善意と宇宙の悪意
ツグムとミライをコスモネットで探してほしいと言うミチルの願いを、皆さんの役に立ってこそのコスモネットだからと快諾するヒノダ。
あまりにもイイ人すぎるので実は何か裏があるのかと思ったが本当のイイ人であった。
今回の話はスフィアの悪意に対し、人間の登場人物は全て善人となっている。(ゴンドウ参謀はちょっと微妙だが悪人ではないだろう)

アスカの戦い
前回、ジオモスに敗北してリーフラッシャーを失ったアスカ。
知らぬ間に当てにするようになっていたウルトラマンの力を否定され、失い、さすがに自信を無くすが、
TPC総力による決戦で自分は一人で戦っているわけではない事を再確認する。

決戦開始! GUTSとスーパーGUTS
クラーコフより吸収したネオマキシマで亜空間バリアーを構成しているジオモス。
それならまったく同じ量の反エネルギーをぶつけたら破れると、
ホリイとシンジョウのガッツウイングとスーパーGUTSのガッツイーグルによる反マキシマエネルギーが放射され、ジオモスの亜空間バリアーを破る。
しかし、ジオモスはネオジオモスにパワーアップしてより強力な亜空間バリアーを展開。
そこにムナカタのガッツウイングEX−Jが駆け付け皆の反マキシマエネルギーでネオジオモスの亜空間バリアーも見事破るのであった。

皆の勝利
思えば前回の対ジオモス戦は亜空間バリアーに敗北したと言えるダイナ。
今回はGUTSとスーパーGUTSによって亜空間バリアーが破られ、大逆転を開始する。
ダイナがストロングタイプにタイプチェンジしてネオジオモスの尻尾をちぎってからの『ULTRA HIGH』をバックにした大逆転劇は盛り上がる盛り上がる!
最後はダイナ合図で、ダイナ、GUTS、スーパーGUTSによる同時攻撃でネオジオモスを倒し、皆で「ラジャー!」を交わすのだった。
「ダイナ……。彼もまた、光の巨人」。

その後のGUTSとスーパーGUTS
戦い終わった後、GUTSとスーパーGUTSが並んで帰還する場面は『ティガ』と『ダイナ』を見続けたものには鳥肌モノ。
『ガイア』以降は各作品の世界観が異なっているのでこのような夢の共演がTVシリーズで行われる事は殆ど無くなってしまった。
その後、スーパーGUTSはアスカのからかいにリョウが怒ったりといつもの光景が繰り広げられ、旧GUTSの面々もまたそれぞれの場所に帰っていった。
尚、エンディング曲は懐かしの『Brave Love,TIGA』。
前回のエンディング曲が『君だけを守りたい』で、今回の劇中で『ULTRA HIGH』が流れた事で、今回の前後編で『ティガ』と『ダイナ』のエンディング曲が全て流れた事になる。


ユメノカタマリ
1998年5月23日放送(放映第37話)
脚本 村井さだゆき 監督・特技監督 服部光則 

「いつの時代もゴミの処理は人々の悩みのタネです」

ゴミ塊物ユメノカタマリ
身長 58m 体重 6万t
アララギ市の捨てられたゴミが勝手に集まって出来た。
ナカジマが言うには、エントロピーの法則に反しているので生物かもしれないとの事。
センセーが言うには捨てられたものの怨みの塊、
捨てられ、燃やされ、埋められ続けたゴミ達が遂に一斉蜂起して人間に牙を剥いた、ゴミの反逆、反乱との事。
最初は害が無かったが、圧縮率が高まって内部が高温になりダイオキシンを噴き出すようになった。
ダイナ登場と共に怪獣化する。ダイオキシンやゴミを噴き出し、あらゆる攻撃を吸収してしまう。
力比べでもダイナを圧倒するが、最後はダイナ・ストロングタイプに空中に放り投げられ、ぶち抜かれてバラバラになった。
その後、一週間に渡って、空から街にゴミが降り続けた。
かつてゴミ処理場を「夢の島」と呼んでいた事から「ユメノカタマリ」と命名。
確かにゴミもかつては一つ一つ色々な夢を持っていたんだろうけれど、今はただゴミとして捨てられるだけ……。ネーミングセンスが素晴らしい。

物語
ゴミ、ゴミ、ゴミ。今日も人間はゴミを出し、ゴミの中に生きる。
いつの間にか、人間よりゴミの方が多くなっている事にも気付かずに……。

感想
地球(環境)を守れ! スーパーGUTS!!
今回はゴミ問題のお話。こういう話はとかく説教じみた話になるのだが今回そういう事は無かった。
スーパーGUTSはゴミを減らす十項目を読み上げ、分別やリサイクルに精を出す。地球を守るスーパーGUTSが環境破壊してちゃシャレにならんだろはもっとも。
面白いのが司令室に貼られたゴミを減らす十項目の張り紙。その9番目に「α号はなるべく落とさないように アスカ、お前だ!」と書かれてある。
でも名指しで言われているのに張り紙をろくに読まないアスカであった。

スーパーGUTSの愉快な人達
フライドチキンをほおばるナカジマ。それを奪わんと虎視眈々と狙うコウダとマイとリョウ。因みに勝ったのはリョウ。
コーヒーを飲む時は紙コップではなく自分のマグカップを使いましょうと語るカリヤ。でも、その銀のマグカップはあなたのではなくTPCの備品です。
アレの名前が遂に決まったと意気揚々と筆で書くフカミ総監。ミヤタ参謀はなんだか参謀と言うより御付の秘書みたい。

ゴミと付き合う人・その1(20年間ゴミと一緒に暮らしてきたセンセー)
物好きが高じてゴミ処理場の管理人に志願して住み着いてしまったセンセー。怪しさ大爆発!
最初に見た時は怪獣を作っているのかと思った。屋上に置いてある人間の骨を象ったオブジェが印象的。
フラスコでなにやら怪しい液体を差し出し、アスカに飲むよう勧めるが自分だったら飲みたくない。
ゴミの声が聞こえると言ってユメノカタマリを殺さないようにしていたが、目の前でどんどん膨れ上がっていくユメノカタマリに殺されそうになってしまう。
色々ゴミの事を考えていても、結局ゴミの気持ちは人間には分からない?
「皆がそれをしたら、俺が拾うゴミが無くなっちまう」。

ゴミと付き合う人・その2(20年間廃品回収してきた西岡さん)
こちらはゴミでお金を稼いでいる西岡さん。
街の人達に急かされて、ゴミを処分するのが自分の仕事だとユメノカタマリに挑むが勝てるわけないっしょ。
結局、センセーと一緒に目の前でどんどん膨れ上がっていくユメノカタマリに殺されそうになってしまう。
長年ゴミを処理していても、最後には限界がきてしまう?
「廃品回収20年の意地にかけて処分する!」。

ゴミと付き合わない人々
勝手に集まったゴミやユメノカタマリの事を西岡さんやスーパーGUTSに任せて、自分達は何もしなかった大多数の人々。
便利だからと道端にゴミを捨ててユメノカタマリの成長を手助けしてしまう。
目の前でどんどん膨れ上がっていくユメノカタマリにも危機感を抱かず、ダイオキシンを噴き出すようになってようやく逃げ出した。
それでも自分達は責任をとろうとせずに他人に責任を押し付けていた。

ウルトラマンは怪獣と戦う
ダイナ登場と共に恐ろしい怪獣の姿に変化したユメノカタマリ。
ユメノカタマリをゴミの象徴とすれば、ダイナはゴミに振り回される人間の象徴。
最後、ダイナはユメノカタマリを倒すが、ウルトラマンはあくまで怪獣を倒す存在。
その後、空から降ってきたゴミを解決するのはウルトラマンではなく人間の務め。
一週間も降り続いたゴミは今までゴミを直視してこなかった人間のツケだった。

ゴミと付き合う人々
街に降り続けたゴミ。人々はさぞ困っただろうと思いきや、いつもとさほど変わらない普通の暮らし。
ゴミが降り続ける暮らしにあっさり慣れてしまったのだ。
いかな状況にもあっという間に適応してしまう、人間のなんと逞しい事か。
このまま地球がゴミだらけになっても、おそらく人間は普通に生きていける事だろう。
だから人間はゴミ問題を直視しない?

ウルトラシリーズデビュー作
今回の話は村井さだゆき氏のウルトラシリーズデビュー作。
『エコエコアザラク』で服部監督とコンビを組んだ関係らしい。


怪獣戯曲 −ブンダー登場−
1998年5月30日放送(放映第38話)
脚本 村井さだゆき 監督 実相寺昭雄 特技監督 佐川和夫

ブーーーーー。パチパチパチ。これはTVの中で紹介されパチパチたある出来事につパチパチパチいて書き綴った。しかし、パチパチパチ私はその目撃パチパチ者の一人にパチパチパチ過ぎない。今パチパチから書く事もパチ全てが真パチ実とは限らない。パチ私が頭パチに思い描いた部分がパチ……多分に入り込んでいるだろう。来る! 来るー! 怪獣ブンダーが来る!! 徨う男。れる男。ピーーーーー! ある晴れた日に、一角渦巻ブン巨大な謎の物体がしてンダまさに青天のである。ダーだがそれ予言するように、ーブ走り叫び倒れた男は確かに怪獣来る叫んでいた。ブン果たしてその物体は巨大生物なのか? ンダまさか!? ダーしかしーブその物体はではなかった。ブンダー現実バベルのごとき天下ったのだ。ビルに映るブンダーの塔。人形TPCメディカルセンターマユミ収容記憶喪失うわごとファイル。鍵の束。ちな坊肖像そうか! Boゼレooット……m鳴海ゴゴ浩也の館ゴ……。カリヤ執事劇団の俳優。屋敷の管理。アスカカルトファン教祖。カスパーハウゼル。椅子。屋根。肖像。1年前した演劇界の鬼戯曲『怪獣戯曲』登場する怪獣COR PVS。クリスタル。途  中まで演劇雑誌に発表されたが終幕は未発   表。割 れ た 鏡。水 のフラスコ。オカルト やら古今東西 の異端文学 に精通 し、異形 のもの 、つまり怪獣 をこよなく愛 した天才 が鳴海浩也であ る。熱狂的支持者達から完成上演期待されていた『怪獣戯曲』だったが、どうやら戯曲そのものは封印され、登場する怪獣ブンダーだけが現実化したらしい。TPC地球平和連合。S/GUTS。No.115042。想像ちな坊る。錬金術によって生み出された怪獣 生命創造遂に怪獣げた石油に、くず鉄からへ、飽き足らず現実を破滅的な演劇空間に変えようとし世界舞台。劇場空間。ブンダーを倒す秘密を娘に託して封じた変化変化 動き出す。硝子瓶の中の蜘蛛。扉の向こう。WAアッハッAA・ハッ・!ハッTPC。フランシヌ。記憶喪失男。見える……。ぶ……。そう、私は俳優だった。鳴海先生は記憶喪失の19世紀初頭、私を拾って…ドイツはニュルンデルクに突如出現したカスパー・ハウザー。貴族の落とし種とも、別世界からの来訪者とも言われ、その存在は大いに当時のロマンチシズムをかきたてた。待っていたぞ! カスパー・ハウザー。ロウマンの落とし子よ。「怪獣戯曲」の完成も近い。これで我が劇団も解散だ。何ですって? あの……私達はどのようにすればいいのです? 恐れる事は何も無い。いよいよ、街全体が君達の晴れの舞台になるんだよ。臆する事は何も無い。書を捨て街に出るんだ。ブン触手が生えて街を壊すブンダーダー顔が生えるブンダー記憶を失いし男カスパー・ハウザーよ! お前こそ怪獣の生みの親になるんだよ。怪獣とは一体なんだ!? それは人間達にとって欠落したもの、理解を超越したもの、邪悪、異端、悪魔の使い! それが人間達には分からないんだ!! 物語の中で抹殺できると考えている。怪獣!! この驚異の存在! それが人間のカタルシスの道具にされていいのか!? だから私は現実の世界に怪獣を生み出してやるんだ。この劇場のプロセニアムの中だけが演劇ではない! 現実の世界を私の妄想で支配してやハハるんハハだ!ハ! 爆発回転怪獣破壊生命の母体     として何も無い。何も見    えない。何も聞こ                       えない混沌。記         憶喪失。完         全なる                 無の闇が必要なのだ。そこでこそ妄想             が現実に生まれ変      わる。仮面の女。手術台。電気ドリル。これこそ脅威を生む為、人類誕生以前の元始の記憶。絢爛たるバロック。歪んだ真珠。さぁ、怪獣として蘇るがいい。この脅威のタネを馬のクソと共にフラスコに入れ、華氏451度で熱し、さらに40週間、物語の血、肉、骨格と共にマンドラゴラの根を与え続けると自ずと怪獣の姿を成す。入れ替わる人々劇場としての街に戻ってくれ。街が劇場? 私はこの戯曲の結末を封印しよう。閉じられた本。こんな結末では意味が無いんだ! ビリ駄目なんだ! !!!! いいかフランシーヌ・・・。あのブンダーの秘密を永遠に守ってくれ。銀紙。どこかでブンダーをているでしょう。街に天下った怪獣勇者達が果敢な攻撃歯が立たなかった。光の勇者。巧みな罠。死人の解剖台。内臓を洗い、を洗い流す。の音。マユミアナタハ自分ガうるとらまんだいなト言ウ夢ヲ見テイタダケ……。TPCモすーぱーGUTSモコノ世界ニハ存在シナイ……。全部、アナタガ頭ニ思イ描イタ夢。ここは劇場だ。古典的な意味でのな。だが私はこんな限られた空間だけが演出空間だとは思っているわけではない。水面にゆらゆら映るブンダーいまや現実が舞台なのだ! 破壊される街。私はこれから人類滅亡の大団円のアハ観客にハハなるのハハだ。アハハハハ。光。影。人形に託した。日記にあった我が娘。真実は鏡に映る……か。銀紙。マユミ。気付く。本の中央。アナモルフォーシス。ウルトラマンダイナ怪獣ブンダー銀紙が発する光。アスカに降る光。渦巻く天より光臨。砂煙。怪獣戯曲を封印した理由。はるか過去より連綿と受け継がれてきた判断停止に陥る使い古されたありきたりの独創性を阻止する。彼の想像力も大団円にウルトラマンダイナを出現させる事で戦いと戯曲を完結させていたのである。だからその結末を鳴海は気に入らなかったのだ。照明装置。虹の光。始まりと終わり。駆ける。砂煙。槍。歪む世界。現実と虚構。夢と現実。確かなもの。再び光降り注ぐ。分裂。シルエット。繰り返し。終わりと始まり。己を貫くブンダー。∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞。全てが光に。全てが中に、宇宙に。今度の戦いはまるで夢を見ているみたいだった。眠りにつく者達。記憶喪失の男。消される光。夢と現の垣を払った鳴海はどこへ消えたのだろうか? また世界のどこかで新たな怪獣戯曲を書き始めているのかもしれない。ブーーーーー。パチパチパチパチ。チパチパチパチパ。ーーーーーブ。いなれしもかのるいてめ始き書を曲戯獣怪なた新でかこどの界世たま

涙を溜めた僕の目に世界は歪んで映る。
血の涙を流す僕の目に世界全てが血に染まっている。
(shoryu)

バロック怪獣ブンダー
身長 65m 体重 5万6千t


青春の光と影 −ゾンボーグ クローンダイゲルン登場−
1998年6月6日放送(放映第39話)
脚本 吉田伸 監督 児玉高志 特技監督 佐川和夫

「この光は……本当に俺が手にするべきものだったのか……?」

超異形進化怪獣ゾンボーグ
身長 61m 体重 7万4千t
アスカとケンジに追い詰められたヤマザキが改良エボリュウ細胞を使ってモンスター化した姿。
アスカとケンジを殺し、エボリュウ細胞を積んだロケットを地球にばら撒こうとする。
触手や発する電気でダイナを苦しめるが最後はダイナ・フラッシュタイプのソルジェント光線で倒された。
名前の由来は「ゾンビ」と「サイボーグ」かな?

肉食地底怪獣クローンダイゲルン
身長 62m 体重 8万3千t
ヤマザキが復活させたクローン怪獣。口から炎を吐き、街を破壊するがガッツシャドーに倒される。
しかし、それはスーパーGUTSをひきつける罠だった。手の形が変わり、体が一回り大きくなった。

異形進化兵士ゾンボーグ兵
身長 190cm 体重 110kg
銃を装備してロックランドを警備する。ヤマザキが作った生体人造人間。
倒されると泡を出して溶ける。アスカとケンジに全滅させられた。
あまり話題になっていないが、人造人間ってさり気に凄くないか?

物語
突如、アスカの目の前に現る謎のガッツウイング。その名はガッツシャドー。
操縦者はアスカとスーパーGUTS入隊を争ったフドウの弟ケンジであった。

感想
『ダイナ』終盤へのターニングポイント
第3クールラストと言う事で『ダイナ』の中でもシリーズ全体に関わる重要な話。
多くの要素をキッチリとまとめたのが凄い。ただゾンボーグとの決着があっさりしすぎたのが残念。
『ダイナ』登場怪獣の中でもトップクラスに執念と言うか情念がある相手だったので、あんなにあっさり倒されるイメージは無いのだが……。

ブラックバスター専用機ガッツシャドー登場
ステルス機能から迷彩機能まであり、ネオマキシマも搭載しているガッツシャドー。型は旧式でも性能は最新。
スーパーGUTSの知らない戦闘機がいきなり現れて怪獣を倒したのには驚いた。

そこに希望が残っていると心のどこかで思っていてパンドラの箱を捨てきれなかった者達
ヤマザキがゴンドウ参謀に変装して遺伝子研究室危険遺伝子保管室から盗み出したエボリュウ細胞。
まだ持っていたのか……。本当に懲りないなぁ。

ちょっと以上に凄いヤマザキ
ヤマザキはルパンのようにゴンドウ参謀の顔マスクを付けて体型まで変える。
さらに銃を隠し持ち、閃光弾で相手を目眩ませる。アンタは忍者かスパイかと言いたくなる。
その後、宇宙に逃亡するヤマザキ。と言う事は宇宙船の類を持っているのか。
アステロイドベルトにある既に閉鎖された宇宙防衛施設ロックランドに陣取る。
そこに配備された大量のゾンボーグ兵。人造人間と言うさり気に凄い奴ら。
ヤマザキ一人でこれら全てやったのだろうか? もしやったのなら凄すぎだ。

影を歩んだヤマザキ
「激闘! 怪獣島」で目標であるオオトモ博士を失ったヤマザキ。
最初は自分の研究を人類の役に立てようと考えていたが、
同じく自分の研究を人類の役に立てようと考えていたオオトモ博士がTPCに反対されて結果的に死んでしまった事から、オオトモ博士を奪ったTPCへの復讐に駆られる。

ヤマザキの考え
怪獣の遺伝子を組み込んだエボリュウ細胞を積んだロケットを地球にばら撒く事で人類を最強の肉体を持った新たなる神の姿に生まれ変わらせようとする。
それは人類全てが怪獣化する事。とんでもない考えだが、現在、人類はスフィア合成獣や怪獣に怯え、光の巨人に(結果的に)媚びているのは事実。
人類が全て怪獣化すれば、怪獣とも渡り合えるかもしれないし、結果的に光の巨人に媚びる必要は無くなるかもしれない。
光の巨人になるか怪獣になるかの違いはあるが、ヤマザキの考えは『ティガ』のマサキ・ケイゴに似ている。
もっとも、その考えや行動の根本部分は、自分が新たな人類の創造主となると宣告し、アスカに他人を見下したいだけじゃないかと言われるように、
自分やオオトモ博士を認めなかった世界を自分の支配下に置く事で何とか心の均衡をとろうとしたのだろう。

影を歩んだフドウ・ケンジ
「新たなる光」に登場したフドウの弟、ケンジ。
しかし、目標だった兄が夢だったスーパーGUTSに入れず、新型機の実験中に事故で死んでしまった事で目標を失ってしまう。
尚、『空想科学のすばらしき世界』(朝日ソノラマ)によると、フドウが実験中に死亡した新型機はアルファSらしい。
目標を失ったケンジは兄の代わりにスーパーGUTSに入隊し、兄が実験中に死亡した新型機アルファSに乗っているアスカを見返そうと考える。

フドウ・ケンジの考え
そのアスカに実際に会ったケンジだったが、アスカは仲間を気にして怪獣を攻撃できず、ヤマザキを撃てずに逃げられてしまう腑抜けであった。
アスカが兄を超えるような存在だったらケンジもまだ納得いくものがあったかもしれないが、ケンジの会ったアスカはとてもそうは見えなかった。
しかし、アスカの「あいつはもういない……」の言葉を聞いて、今まで兄を考えや行動の根本に置いていたケンジは考えを改め始める。
そしてかつての自分と同じ境遇のヤマザキを見て語る。他人を逆恨みして当り散らしても絶望の淵から這い上がれないと。

光を歩んだ者
もう一度フドウと一緒に戦いたかったと呟くアスカに、お前はついていただけだと答えるケンジ。
アスカはスフィアに襲われた時、自分もフドウも撃墜されたが、自分だけ光を手に入れた。
もし光を手に入れていなかったら、自分がフドウの辿った道を辿り、フドウが自分の辿った道を辿るのではと考える。
そこでアスカはリーフラッシャーをフドウの弟ケンジに預ける。ウルトラマン、光に頼らずに自分の全力を尽くそうと考えたのだ。
今までウルトラマンの力に(結果的に)頼ってきたアスカの成長が見える。

アスカの成長
ロックランドに潜入するアスカとケンジ。最初、突っ走りがちなケンジに対しアスカは抑えに回る。
この二人の構図はいつものアスカとコウダ副隊長に似ている。アスカも段々成長してきたようだ。
「目覚めよアスカ」と見比べてみると興味深い。もっとも、途中からアスカも熱くなっちゃうんだが……。まだまだコウダ副隊長への道程は長い?
今回の話に限ったら、アスカはケンジの兄、フドウの位置なのだろう。

光を掴んだ者と闇を掴んだ者
追い詰められたヤマザキは改良エボリュウ細胞でモンスター化。
最後まで希望を信じる事が出来ず、破滅へと向かった。
一方のケンジは本当は希望を信じたかったと呟く。光を必ず見えるとケンジに語りかけるアスカ。
そしてリーフラッシャーから解き放たれた光がアスカとケンジを包み、二人はウルトラマンになる。

光を歩み出すフドウ・ケンジ
その後、スーパーGUTS入隊と言う自分の夢の為、訓練施設ZEROに戻る事にしたケンジ。今度の目標はアスカだ。
兄の墓参りをするケンジの上空を飛ぶアスカ。「必ず来いよ。待ってるぜ」。アスカが乗っているのはアルファSだった。

ラブレター
ケンジからアスカへの手紙をからかいながら持ってきたマイ。
別にケンジにそんな気は無いのだろうが、「アスカ隊員の手が触れた時、確かに光が見えた気がします」は確かにとりようによっては、ね……。

影を歩まなかったアスカ
目標だった兄を新型機実験中の事故で失ったケンジ。
実は目標だった父カズマをゼロドライブ計画で失ったアスカと境遇はほぼ同じ。
それでもアスカは他人を逆恨みしたり当り散らしたりする事はせず、あくまで自分の目標を、夢を追い続けた。
それがアスカが光を掴めた理由ではないだろうか。

影を歩み出すゴンドウ参謀
有名になりすぎたスーパーGUTSに替わって機密保持を必要とする事件を担当するブラックバスター隊を結成したゴンドウ参謀。
とは言え、それは表向きの理由で、真の理由は自分の唱える地球防衛構想に耳を貸さず、(結果的に)ウルトラマンに頼りきっているTPCへの対抗であろう。
事実、最終章でゴンドウ参謀とブラックバスター隊はTPCに対しクーデターを起こそうとする。
ところで今回、ブラックバスター隊と力を合わせてヤマザキを阻止してもらいたいと言うゴンドウ参謀に対し、
あからさまにやる気の無い返事をするスーパーGUTSもスーパーGUTSだと思う。

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