化学構造からショショリカを見る

最終更新日 2004.10.12

「ショショリカ」とは
ガンガンWING連載、上杉匠先生著。
食導師養成学校Steffens(ステフェンズ)。中でも上位10名のみが進むことが許されたエリートコース「ショショリカ」。
潔癖症で拒食症だが、トップで編入したクロロフィル=リライトを初めとしたショショリカメンバーが織りなす学園ファンタジー。
現在4巻まで発売中。

 ショショリカを読んで、登場キャラの名前が食物などに含まれる化学物質に由来していることにお気づきの方も多いのではないだろうか。
このコーナーでは、キャラ名から推定できる由来化合物と、その構造を紹介していきたい。

*由来化合物はあくまで推定です。上杉先生が考えたものとは異なる可能性があります。
*化合物紹介はなるべく正確に記載するつもりでいますが、本当に正しいかどうかは保証しません。
*記載事項に間違いがありましたら、ご指摘願います。
*構造中の記号や線の意味が分からない方は、理科や有機化学等で勉強してください(爆)。

キャラクターインデックス
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クロロフィル=リライト アントシアニー=エダ フラノイド=ジオ キサン=トーファ カロ=ヨシヒロ
ゴットヘルフ=リノール エイコ=ペンタエン ドコサ=ヘキサエン サーモンド=イノシン ショー=カゼイン
オレイン=トリリング フェニルア=リライト アルニア=R・グランヴィル リジリー=O・ウォッツ バリン=B・ニヌルタ
トリプトファ=N・ステフェンズ メチオニン スレオニー=t・テスラ V・B2 V・C
V・D ソラニン チャコニン
クロロフィル=リライト [Chlorophyll Rewrite]  由来化合物 クロロフィル [chlorophyll]

クロロフィル [chlorophyll]
 葉緑素ともいい、種子植物、藻類に含まれる光合成に必要な緑色色素。
 クロロフィルaやbなどの種類があり、タンパク質と結合した状態で葉緑体に存在している。
 藻類にはクロロフィルc1,c2,d,eなどもみられる。

あまり意識されてないとは思うが
クロリン [chlorin]
 ポルフィリンの17、18位が還元されたジヒドロポルフィリンをクロリンとよぶ。

 もとが葉緑素なだけあって(?)、作中でも全身緑。
光合成もしそうな勢いの主人公。

アントシアニー=エダ [Antosiannie Eda]  由来化合物 アントシアニン [anthocyanin]

アントシアニン [anthocyanin]
 高等植物中に含まれる美しい色はアントシアニン色素によるものが多い。
 アントシアニンは発色のもととなるアントシアニジンの配糖体である。
 花や果実から約60種類以上の配糖体が単離されている。
 糖はグルコース、ガラクトース、ラムノース、キシロース、アラビノースあるいはこれら単糖類の二三の組み合わせおよび単糖類とヒドロキシ芳香族酸との組み合わせなどである。

アントシアニジン [anthocyanidin]
 フラボノイドに属し、アントシアニンを加水分解して得られる着色したアグリコンをいう。
 現在まで20余種が知られている。
 1)ペラルゴニジン型、、2)シアニジン型、3)デルフィニジン型の3種類に大別される。
*主に3位や5位に糖が結合するとアントシアニンになる。

もう一つ気になる言葉が
アントシアン [anthocyan]
 アントシアンは赤、青、紫、紫黒色などを呈する花や果実の色、ハツカダイコンの根の色、紫ジソ、赤キャベツ、ダリアの赤花、秋の紅葉した葉の色などの原因となる色素の総称である。
 これらの色素は生体内では糖と結合した配糖体となって存在し、糖を取り除いた色素本体をアグリコンと呼ぶが、アントシアンに限って配糖体をアントシアニン、アグリコンをアントシアニジンという。
*分かりにくいし、誤解を与えやすい文章だが、要するにアントシアンはアントシアニジンとアントシアニンの総称であると思われる。

 千変万化な色素が由来のヒロイン、シアニー嬢。髪は紫がかった青色。
しかしマントの色が赤や紫系じゃなかったのは何故?(エーコに嫌われるから?(笑))

フラノイド=ジオ [Flanoid Geo]  由来化合物 フラボノイド [flavonoid]

フラボノイド [flavonoid]
 広く植物界に分布しており、C6-C3-C6炭素骨格からなる化合物群である。
 中央の3個の炭素の構造によって種々の群に分類される。
 各化合物群に含まれる化合物は配糖体が多く、主としてヒドロキシ基、メトキシ基および糖の種類などの数と位置によって区別される。
 現在まで約2000種以上知られており、代表的な化合物群としては、フラボン、フラバノン、イソフラボン、アントシアニジン、カルコンなどがある。
 花や果実の色素、苦味成分などのほかに、種子の発芽および成長の調節物質としても知られている。

*これらの主骨格にOH基やOCH3基などが置換され、さらに糖が結合した化合物をまとめてフラボノイドと呼ぶ。
*ちなみに、アントシアン以外は白〜黄色しかない。

フラボノイドとアントシアニンの関係を図示すると、たぶんこんな感じ。(多少ムリあり)

 影のリーダーを目論むノイドさん、名前からして既に多くを統べてます。
マントはアントシアンの青…!?

キサン=トーファ [Xan Topha]  由来化合物 キサントフィル [xanthophyll]

キサントフィル [xanthophyll]
 天然界に広く存在するカロテノイドアルコールの一つ。
 カロテノイドアルコールの総称としてキサントフィルの名称を用いることもある。
 金属光沢のある黄色結晶。

*この化合物はルテイン[lutein]ともいう。
*カロテノイドの中でもOH基を持つものをカロテノイドアルコールと呼ぶ。

 カロと二人で食い倒れ…なんてできるのは似たもの同士だから?
マントは何故かリーダーの赤!

カロ=ヨシヒロ [Caro ? (たぶんYoshihiro)]  由来化合物 カロテン [carotene]

カロテン [carotene]
 カロテノイド炭化水素を総称してカロテンと呼び、α-、β-、γ-、δ-、ε-、β,γ-、γ,γ-カロテン、リコペン[lycopene]のようにC40H56の化合物などがこれに属する。

カロテンの中でもよく知られているのが
β-カロテン [β-carotene]
 動植物界に広く存在し、カロテン中の主成分。
 植物中ではクロロフィルとともに存在。赤褐〜赤紫色結晶。
 動物体内でビタミンAに変換される。食物の黄色色素として使用。
 抗酸化作用があり、発がん予防物質として注目されている。

ちなみに、
カロテノイド [carotenoid]
 カロチノイドともよばれ、動植物に広く分布する色素の総称。黄色から赤色または紫色のポリエン色素。
 多くは炭素数40個から成る(C40-カロテノイド)が、C30-、C45-、およびC50-カロテノイドも知られている。
 約400種のカロテノイドが天然に知られており、炭化水素としてはカロテン、リコペンなどがある。アルコール類はキサントフィルと総称される。
 植物の光合成においては、カロテノイドの吸収した光エネルギーがクロロフィルに伝えられ、光化学的過程を進めるのに使用されている。

カロテノイドをまとめると、以下のような感じ。

 初めは由来はカロリーか?とも思ったが、案外それも意識されてるかもしれない大食巨漢。
マントの色は、カロテンっぽく赤紫系。
将来はV・A先生になったりするかも!?

ゴットヘルフ=リノール [Gotthelf Linole]  由来化合物 リノール酸 [linoleic acid]

リノール酸 [linoleic acid]
 綿実油、大豆油など特に半乾性植物油中にグリセリド(脂肪)として存在する。
 4種の幾何異性体があるが天然品は主にシス、シス体であって、トランス、トランス体を含むものもある。
 空気酸化されやすく、ペイント溶剤として用いる。無色液体。

*これはシス、シス体。

 男性の制服を着ているが、実は巫女さんなヘリーさん。
色と名前は関係ないが、マントは黒。

エイコ=ペンタエン [Eico Pentaen]  由来化合物 エイコサペンタエン酸 [eicosapentaenoic acid]

エイコサペンタエン酸 [eicosapentaenoic acid]
 略称EPA。イコサペンタエン酸とも呼ばれる。
 生体内でいくつかの生理活性物質の前駆体になりうる高度不飽和脂肪酸。
 EPAは植物性プランクトンや海水産のクロレラなどに豊富に含まれ、また、イワシ、サバ、ニシン、サンマ、サケなど寒帯の魚には特に多い。
 EPAには血中コレステロール低下作用、血小板凝集抑制作用などが確認されている。

 エーコとドコサは知り合い?? 何か関係があるかも、な似たもの同士。
マントはリーダーじゃないので黄色。

ドコサ=ヘキサエン [Docosa Hexaen]  由来化合物 ドコサヘキサエン酸 [docosahexaenoic acid]

ドコサヘキサエン酸 [docosahexaenoic acid]
 略称DHA。炭素数22の高度不飽和脂肪酸の一種。
 エイコサペンタエン酸(EPA)とともに魚油中に多く含まれている。
 EPAと類似の抗血栓作用、血中脂質低下作用がある。
 動物の体内では、DHAは特に脳皮質シナプス膜、眼の光受容体などに多く分布。
 中枢神経組織や髄鞘の発生段階でDHA含量が急増することや、DHAを与えたネズミの学習効率が上がったなどの報告から、頭のよくなる物質としてマスコミを通して注目され、健康食品として売られている。

 成績は優秀だが、家庭の事情で不登校な苦労人。彼の制服姿を見られる日は来るか!?
…と思ったらすぐに見られた(爆)。マントは派手なオレンジ。

サーモンド=イノシン [Thurmond Inosine]  由来化合物 イノシン酸 [inosinic acid]

イノシン酸 [inosinic acid]
 プリンヌクレオチドの一種。イノシンのリン酸エステル。生体内でプリンヌクレオチドの生合成の中間体として生成する。
 リン酸の結合位置により、イノシン5'-リン酸(inosine 5'-phosphate)、イノシン3'-リン酸(inosine 3'-phosphate)およびイノシン2'-リン酸(inosine 2'-phosphate)の3種の異性体が存在するが、通常は5'-リン酸(略称IMP)を指す。
 イノシン5'-リン酸のナトリウム塩はカツオブシの味がするので食品添加物として使用されている。

イノシン [inosine]
 筋肉や動物組織中、酵母などに含まれる。
 転移RNA(tRNA)中の微量塩基として存在する。
 白色結晶性粉末。

 どんなものでも自分の感覚センス包装調整ラッピングコーディネート
マントの色は鮭度サーモンドなだけにドピンク。

ショー=カゼイン [Shaw Casein]  由来化合物 カゼイン [casein]

カゼイン [casein]
 乳、豆類に存在するタンパク質。セリンのリン酸エステルを含む。牛乳には約2.5%含まれる。
 電気泳動によってαs-、β-、γ-、κ-の分子種に分けられる。
 αs-カゼインはさらに6種の構造の類似したタンパク質(αs0αs5)から成っている。αs群は脱脂乳タンパク質の半分を占める。Ca2+の存在で沈殿しやすい。
 β-カゼインはαs-カゼインに次いで多く、低温ではCa2+で沈殿しないが、35℃で沈殿する。
 κ-カゼインは、Ca2+で沈殿しにくく、また炭水化物を含む唯一のカゼインである。
 γ-カゼインはβ-カゼインのN末端28残基を乳プロテアーゼの切断で失ったものである。

 カゼインは乳中でカルシウム−リン酸塩と会合して直径40〜300 nmのミセルをつくっている。
 各ミセルには4000〜10000のカゼイン単量体が含まれ、その構成比はαs:β:κ=3:2:1である。
 κ-は両親媒性分子としてミセルの安定化に寄与している。
 カゼインミセルにカルボキシルプロテアーゼの一つであるレンニン(キモシン)が作用すると、κ-カゼインのC末端の親水性ペプチドが特異的に切断、放出され、沈殿が生じる。
 さらにCa2+が存在すると、全カゼインが凝固する(チーズの製法)。

β-カゼインの一例。種類が多すぎるので、他は割愛。
 MKVLILACLV ALALARELEE LNVPGEIVES LSSSEESITH INKKIEKFQS
 EEQQQMEDEL QDKIKPFAQT QSLVYPFPGP IPKSLPQNIP PLTQTPVVVP
 PFLQPEIMGV SKVKEAMAPK HKEMPFPKYP VEPFTESQSL TLTDVENLHL
 PLPLLQSWMH QPPQPLPPTV MFPPQSVLSL SQSKVLPVPQ KAVPYPQRDM
 PIQAFLLYQE PVLGPVRGPF PIIV

 いたぶられることに快感を感じるエーコの侍従。
マントや髪の色は、カゼインを連想させる白。

参考図書: 東京化学同人 化学辞典(1994)

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