ペット探偵Y's レビュー

発売日 :2004年12月10日
価格 :6090円
対応機種  :Windows
ブランド :AMEDEO

あらすじ

ジゴロロボットと一緒にペット探偵を代行することになった裕香。
果たして彼女は無事、依頼を達成させることが出来るのでしょうか…?
そして依頼人との恋の行方は…?

ゲーム内容

プロローグが終了すると依頼人選択画面に移り、誰の依頼を受けるか選択します。
依頼人を選択すると、その依頼人のシナリオがスタート。
ときどき出現する選択肢を選び、毎回正しいものを選んでると依頼人との恋愛ED、
選択肢を間違えるとノーマルEDや失恋EDに…といった具合に結末が変化するオーソドックスなノベルタイプのゲーム。

選択肢は基本的に二択でどちらがベストな選択かはわかり易いし、もし恋愛EDが見られなくても
次のプレイでは選択肢にヒントが表示されるという親切機能付なため、恋愛EDが見られない!と困ることはないでしょう。

ただ、ベスト選択肢がわかり易く、数もそれほどないゆえに
選択肢を好きに選ぶ楽しみや、迷う楽しさがないとも言えるかも。

その他にマップを移動する要素もありますが、好きな場所を自由に移動出来るタイプではなく、
そのとき行ける場所を全部回らなくてはいけない(そうしないと先の展開へ進まない)タイプなので
移動させられてる感が強いです。
青い鳥探し要素のためにマップ制にしたのかな…という印象。

ゲーム性と言えるのは、各シナリオに数羽ずつ隠れている青い鳥を探すという要素ぐらいかな?
中には選択肢がひとつも出現しないシナリオもあるので
キャラの掛け合いをずっと眺めているのが苦手な人には辛いゲームだと思います。

なお、初回プレイでは8人中3人のシナリオしか選択出来ず、他の5人は
特定の条件を満たすことで初めて攻略出来るようになります。

システム

・セーブ数30
・いつでもセーブロード、タイトル画面に戻れる
・オート再生機能あり
・既読スキップあり(Ctrlで未読部分もスキップ可)
・音声再生付のバックログあり
・キャラ毎のボイスON/OFF切り替えあり
・クイックセーブ、クイックロードあり
・ひとつ前の選択肢に戻れる機能あり
・BGM、効果音、ボイスの各音量や文字表示速度、フォント設定等細かい調整可
・音楽鑑賞+スチル鑑賞+シーン回想あり。エクストラでいつでもミニゲームプレイ可能

ADV系ゲームであってほしい機能は一通りありますし、システム面では非常に快適にプレイ出来ました。

あえて惜しい点を言うと、ログが全画面ではなくメッセージウィンドウに表示されること、
セーブ画面でプレイ総時間が表示されないこと、シーン回想で肝心なところが収録されていなかったり、
スチルのないEDがシーン回想で除外されていた点でしょうか。
また、おまけのミニゲームでもセーブ出来たらなとも思いました。

グラフィック

立ち絵のポーズは手の位置が変わることがあるだけで基本的にひとつ。表情パターンも少なめ。
でもセリフと口パクがちゃんと合っていますし
キャラの顔が落書きされると立ち絵の方も落書きされた状態になったり、細かい点は好感が持てました。

スチルは差分を抜くとそう多くないものの、作画にしろ塗りにしろ安定感があります。
(なぜかメインキャラのバリーだけ、かなりばらつきが見られましたが…。)

目パチ口パクもある親友キャラの歩の表情が固定なのは残念です。

サウンド

■BGM
主に恋愛イベント時にかかる「こころ」と「ラブシーン」が気に入ってます。
せつなさを覚え、主人公の気持ちに近づくことが出来ました。
この2曲は演出効果として非常に効果的に働いてたと思います。

けれど、BGM数が主題歌含めて14とあまり多くないせいか
いつも同じ曲がかかってるな…と感じてしまい、もう少し曲数が欲しかったなと思いましたね。

■効果音
セミが鳴いたりしてますが、よくよく聞くと気づくといった具合で、特別効果的に使われていた印象はないです。

■ボイス
攻略対象8人と歩のみフルボイス。基本的にモブにはボイスなし

バリー役の藤原さんと???役の方の演技がよかったです。
アニメや一般ゲームでよく耳にする声も、恋愛ゲームの攻略対象というだけで、こうも新鮮さを覚えるんだな〜と。

シナリオ

小ネタが多かったりとか、キャラがどこかズレてたりとか、全体的にコメディ色が強め。

あちこち回って地道に聞き込みする情報収集が基本なために、全体的に地味ですね。
キッカケはペット捜索ながらも、そこから複雑な人間ドラマや大事件に発展することを期待していると肩透かしを食らいます。

それから、そんなのアリ?みたいな反則技、トンデモ展開もあったりするので
ゲームだしコメディだしねと割り切れない人は呆れたりムカつくかもしれません。
私はなんじゃそりゃ…と最初は唖然としつつ、楽しみました。

ノベル色は強く、ちゃんと8人それぞれシナリオが違うけど、
説明不足だったり、冗長気味だったり、既に述べてるようにトンデモ展開だったりするので
シナリオ重視ゲームというよりも、キャラクターの言動や会話(掛け合い)を楽しむゲームだと思います。

恋愛描写に関して

ペット捜索をする内に依頼人の魅力に気づき惹かれていく…という流れですが
結構早い段階から主人公が依頼人を異性として意識していたのが、どうにも共感しづらかったです。

出会って数日しか経ってないし、短い時間をカバーするほど行動を共にしたわけでもないのに
なぜそんなに依頼人を異性として意識するのか、結局最後まで分かりませんでした。
どのキャラでもそんな調子なので、結果的に主人公が惚れっぽい女の子に思えてしまう始末。

依頼人が主人公を好きになった点も不鮮明です。
主人公は前向きだし好感の持てる子ですが、それと恋愛感情という特別な感情を持つことになるかは別の話です。
特別な感情を持つのに説得力を感じることが出来るように、
二人で過ごす時間(イベント)をもっと設けたり、出来事を用意するべきだったのでは…。

主人公が依頼人に恋愛感情を抱いてると気づき始める→でも迷惑だろうし…と悩む→バリーが後押しする→告白
といった具合に、どのキャラも展開が同じなのも捻りがない。

さすがにバリーはメインだけあって十分及第点をあげられるものでしたが
他のキャラはバリー編(メイン)への布石のためだけにあるよう。

メインキャラとその他の攻略対象で、扱いに違いが出ることに異論を唱える気はないけれど
だからといって、他の攻略対象の恋愛描写がおざなりでいいってことにはならないと思うんですよね。

バリー以外の攻略対象を3人と少なめに絞って、その3人のシナリオはバリー編への足掛かりと同時に
それぞれのキャラと恋愛EDを迎えてもなんら違和感のないよう
各キャラとの恋愛過程もじっくり描く…みたいな風にも出来たんじゃないでしょうか?
というか、ぜひそうして欲しかったです。

キャラクター ※ネタバレあり

■二葉裕香(名前変更可能)
外見イメージで、もっときゃるん(?)としてるかと思いきや、わりと普通の女の子でした。
ストレートに思いをぶつけられるとぽぽぽ〜となっちゃうあたり可愛いです。
わりと誰に対しても好意的に解釈し、短所を長所として受け取れるすごい前向きな考えの持ち主。
あと涙もろい。どのルートでも泣いてたような…?

ジゴロモードとの攻防戦や、名前だけムキムキになったってムダムダムダ〜など
ちょこちょこ笑わせてくれました。
クセもないけど、つまらないって感じでもないので
プレイしていて不快だとか退屈になるってことはありませんでした。

■リロイ
プレイ前はそれほど関心がなかったキャラでしたが、予想外の笑顔(照れ顔?)の可愛さに好感度急上昇。
タチアナに語りかけるイベントでは、素直にカッコイイと思いましたね。
失恋EDでの写真の演出はちょっとハッとさせられました。

■鞍浜
雑誌で飼ってるペットに弱い(甘い?)みたいに紹介されてたけど、まさかここまでとは…。
渋い外見と声なのにペットバカ…ありそうでなかったキャラかも。
ペットバカ+神経質といった二面で萌えることはなかったんですが
バリーから核心突かれてうろたえる姿は楽しかったです。
(バリーはなぜ鞍浜編だとあんなに嫌味なんだろう…? 面白いのでいいけど。)

拳銃に興味があるというのがベスト選択なのが意外でしたが、最後までプレイして納得がいきました。

告白シーンや失恋EDは、わりと自然な感じがして好きです。
でも恋愛EDでいきなり結婚式だったのはびっくりしました。しかも台詞が…。
スロットでも「今夜は〜」みたいなこと言ってるし、バリーと同様、エロ担当なのだろうか?

■守屋
プレイ前の本命さんで初回プレイ、EDがこの人でした。
キスシーンでは一番ドキドキしましたね。
それまでキスシーンは不意打ちじゃないと萌えないと思ってたんですが
テキストでじわじわ萌えることもあるんだなと知りました。

失恋EDは、告白されて驚いた守屋が降りてくると思ってたんで
(そのときはこのゲームにも失恋EDがあると知らなかった。)
振られたときは初めてこの手のEDでショックを受けました…。
でもああいう演出はいいですね。ただ言葉で振るとかありきたりなものじゃなくって。

■健
序盤の勘違いがツボでした。
他のキャラは何も触れないんだもんな>バリーとのこと
裕香を好きになった理由(時期)は意外。
前々から知っていて〜みたいなものだったのかと思ってたので。

■バリー
面白くてかっこよくて、ちょっとポンコツなところも魅力。
パートナーとしても、お兄さんとしても、恋人としても素敵。
非の打ち所がないゆえ(恋愛要素なしでもありでもいいキャラだけに)逆に語ることがない…。

彼のシナリオは感動的だったんですが、ヤマネからカプセル取り戻したり、換気口通るあたりとかは
正直なくてもよかった、飛ばしたいとイラ立ってしまいました…。

押し倒しキスシーンでそのまま…という流れは全年齢の乙女ゲーではないだろうと思い込んでたんでびっくり。
再会早々ベットに直行しようとしたあたりは笑えました。

■千代丸
生意気なキャラかと思いきや、結構素直で可愛いじゃないですか。
でも店長クリア後に攻略したせいか、EDは拍子抜け…。
10歳との恋愛、どう描くか期待したんだけどなぁ。

■宗
最初はファンタ2のアークと被って困った…。(声とか演技そのまんまに聞こえる。)

それはさておき、彼のシナリオは適度な長さなので、途中でダレたり飽きたりせず、最初から最後まで楽しめました。
元々、EDが用意されてなかったキャラだとしたらなかなかいい扱いだと思いますよ。
ただ、ラブストーリーが好きだと知られて動揺したりする姿が見たかったな。

■???
予想外のダークホースです。
登場した瞬間、失礼ながら落胆したんですよ。
想像してたイメージと違っていたし、出会ってすぐEDになるかと思っていたから。

そしたら、ちゃんとシナリオは続くし、会話してるうちに好きになってきて…
いやまさか、登場した瞬間の頃、こんなに好きになるとは思いませんでしたね。
告白飛ばして、プロポーズってのが非常に新鮮。
なんていうか、本当に主人公が好きなんでしょうね…。

でも結局、なんで主人公手助けしてたんだろう?
(好きだからなんだろうけど、どこで知って惚れたか分からない…。)
それでもって、あんなに先回りしてたのも謎です。
なんでこういう大事なところが抜けてるのか…。勿体無い。

総合評価

キャラや恋愛イベント、失恋EDなど、グッと来る要素が少なくなかっただけに
なぜもっと恋愛過程をじっくり描いてくれなかったのかなとか、大事な説明を省いてるのかなと、残念に感じる作品でした。

あと、このゲームやって改めて思ったことですが、
個性が確立してる主人公の場合は、名前変更不可でいいから、ちゃんと音声付で呼んで欲しいです。
(キャラが立ってるヒロインに、別の名前を入れる気になんてならないし…。)
テキスト上では「裕香」なのに、君とかお前ばかり言われるとなんだか寂しい。

2004年1221

当時の雑記に書いた感想(12月10日〜12月14日)


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