序盤の頃の印象は良いものだったんですけど、まさかその時の好印象がピークになるとは…。
以下は加賀見兄弟をクリア、航河ルートの序盤までプレイした段階の、項目別の感想です。
移植で追加された琉ルートは、明らかに力を入れていない、おまけと言っても差し支えのない内容なので
シナリオに対する感想は慧ルートの感想と捉えてください。
内容は至って普通のノベルゲーです。
どこでルート分岐するか非常に分かりやすく、難易度はかなり低め。
誰でも簡単にクリア出来ますが、選択肢の数は少なく、その意味はほとんどなし。
例えば共通パートで何度か出現する、誰の話から聞くかの選択。
結局は全員に話を聞くことになるのなら、選択した順番によって会話内容が多少変わる…
ぐらいはしてもよかったんじゃないでしょうか。
フラグ立てに必要なわけではないようだし、いちいち4回も選択するのは面倒くさかったです。
システム面は3年前のADVなら、こんなものかな…というまずまずレベル。
常時セーブ&ロード、自動既読スキップ、手動強制スキップ、バックログ、オート再生、
スタッフロールのカット、BGMのボリューム調整(5段階)など、最早ADVでついていて当たり前となった機能は一通り揃っています。
オート再生をONにしているときにメッセージ送りボタンを押しても、オート再生が解除されない
(オート再生と通常のメッセージ送りを同時に出来る)
その点は○だったんですが、バックログは少し前にしか遡れず、ボイス再生はついていません。
オート再生の速度は固定で、メッセージ速度は2段階のみ、
ボイスと効果音のボリューム調整、キャラ個別ON/OFFがついていないなど、細かい設定変更は出来ません。
セーブ数は20個あり、ゲーム内容からすると少なく感じませんでしたが
主人公の名前とゲーム内の日付、プレイ時間しか表示されないため、どういうデータか分かりにくいので
○○ルートと表示するなど、せめて誰のルートか分かるような配慮が欲しかったです。
おまけはスチルとBGM鑑賞のみ。ED回想はありません。
ただ、スチルを表示中に特定のボタンを押すと
そのスチルが使われたシーンの重要台詞が聞けるという点は、嬉しい人には嬉しい機能でしょうね。
至れり尽くせりと言える環境ではありませんが、ストレスが溜まるような不親切さは特にありませんでした。
グラフィック面は、絵柄のせいか口をすぼめたりする表情が可愛く見えないこと
キススチルの構図がネックですが、全体的に安定していると思いました。
BGMはイマイチです。おまけのBGM鑑賞からすると30曲近くあるにも関わらず、
ゲーム中に使用されたのは10曲だけと言われても驚かないぐらい、各キャラのテーマ曲しか耳に残りません。
そのテーマ曲もチープで好きになれませんでした。
ボイスは普通ですね。メインキャストは乙女ゲームの常連ばかりで安心して聞ける反面、
他の乙女ゲームでの演技と変わらないこともあり、新鮮さに欠けるいつものパターンです。
そのせいか攻略対象たちの声よりも、ライバルキャラであるカリナの声の方が印象に残りました。
テキストで表現される通りのカン高い声にピッタリ合っている上
聞き飽きた感もゼロ(このゲーム初めて聞いた)、演技もしっかりしていました。
テキストは一人称視点で進み、主人公の独白の割合はかなり多いために
主人公の性格や語り口を好きになれたか、受け付けないかで、評価が大分変わると思います。
私はよく言われる後ろ向きな所は特に気になりませんでしたが
いつも自分が悪いと思うところや、攻略対象たちを持ち上げてばかりいるところは好きになれませんでした。
主人公がいくら褒めちぎった所で、実際にそれが伝わらなければ上滑りするだけです。
主人公自身のキャラ造形も、清廉潔白な、良い意味での欠点がないために共感しづらくて、第三者視点で見るにも面白味がなさすぎました。
これが15歳とかならまだしも、20代と思われる社会人設定でここまでお綺麗すぎというのはどうなんでしょう…
普段の生活がまるで見えないこともあり、平日は普通に働く成人女性にしたことの意味が感じられません。
主人公の顔を一切出さないように徹底していること、普段の日常生活描写をバッサリとカットしているのは
主人公=自分という図式に入り込みやすくしたためだと分かります。
しかし、主人公に共感を覚えられない私にとっては逆効果に働きました。
主人公のビジュアルをどれくらい出すかというのは結局好みの問題ですが
設定や性格が明確で介入度も全然ないようなときは、ちゃんと出して欲しいと思います。
あと、地味でパンチに欠ける攻略対象たちにも魅力を感じられませんでした。
コミカルなキャラ、アニメチックで非現時的なやり取りを苦手とする人にとっては、むしろそれが長所なんだと思います。
だけど私にとっては、淡白で退屈なキャラとやり取りにしか思えませんでした。
主人公が攻略対象の容姿を褒める描写に至っては苦痛すら感じましたし
(ビジュアル表現のあるゲームで、わざわざ容姿を細かく解説する必要なんてないでしょう)
とにかくテキスト面が合いませんでした。
次にシナリオ面。
個別ルートに入ってからEDを迎えるまで2時間もかからないにも関わらず
交際から別離、再縁を描こうとしているので、全体的に駆け足気味です。
付き合うまでと付き合ってから、両方の良さを描いてるとは到底言えず、どっちつかず。
個別ルートに入ってからの展開が、慧と航河、どちらも全く同じだと知った時は
テキストの合わなさも限界に近づいていたせいもあり、それ以上プレイする気が完全に失せました。
もしかしたら途中から大分展開が異なって来るのかもしれませんが
性格が異なるキャラの恋愛過程がまったく同じなのは、マイナス点にしか結びつきません。
人を寄せ付けない解凍系らしき航河と内気な主人公がどういう風に親しくなるか
そのあたりの描写を楽しみにしていただけに、航河があっさりとデートに誘ってきたときはガッカリしましたね…。
別にどこかに誘われてデートをしなきゃ、恋愛が始まらないわけでもないのに。
でも、シナリオそのものは乙女ゲーとしては悪くないと思います。
テキストの合わなさをカバーするほどのものではなかったから、3人目の攻略途中で投げ出してしまいましたが
ライターの感性、主人公のキャラ、世界観が合えばかなりツボな恋愛ADVになるように思いますし
熱烈に支持している人が少なからずいることは理解出来ます。
ネタバレにつき反転
相手のことが好きなのに、突然の告白にすぐに返事を出せないあたりは、主人公の性格が表されていましたし
交際を始めてから名前呼びやタメ口を求めるなどの描写は良いと思いました。
だけど、それも主人公及び攻略対象たちが学生だったらの話です。
主要登場人物たちが大人ばかりのBacklashですが、このゲームも乙女ゲームらしいぬるさが蔓延しており
攻略対象たちはみな最初から主人公に好意的で、常にあちらからアプローチしてきてくれる。
美人でスタイル抜群なカリナは攻略対象たちから敬遠されていて
主人公の良きアドバイザーである編集者の伊達さんは、まるで思春期の少女に接するかのごとく、いつも親切で丁寧な態度。
結局は主人公に都合のいい人たちしか登場しない。シナリオ展開もどこか幼稚というか…。
これが高校生たちの話なら、伊達さんの接し方に違和感を覚えないし
攻略対象の言動に子供っぽさがにじみ出ていても、今ほど気にならなかったと思うんですけどね。
自分でも気づかないうちに、舞台設定や登場人物たちの年齢設定から一般的な乙女ゲームとの違いを求めてしまったゆえに
ありきたりな乙女ゲームだったことのガッカリ感+テキストが合わなかったこと
その2点で、最初の好印象から一転、評価が著しく低下してしまったのだと思います。
キャラによっては、とりあえず付き合ってみるか…と何となく交際を始めたり
途中で交際することもなく、ラストに告白を持ってくる定番の構成にするなど
展開がキャラごとに異なっているなら、また評価も変わってくるんですけど
全員が早い段階に付き合って、何かトラブルが生じて別れ、また再縁…そういった内容にしか思えなくて、再プレイする気力が起きません。
全員が同じ展開というのはあくまで予想に過ぎませんし
その予想が当たっているか、外れているかを確かめるためにも、せめて後1人ぐらいはクリアしたいと思っているのですが…。2007年06月23日
1年前に3人目のキャラ攻略途中で投げ出したバックラッシュを、先日コンプリートしました。
前回のプレイ感想の最後に書いた通り、どのキャラも同じ展開かどうか確認するためにも
再プレイしなくてはと常々思っていたゲームだっただけに、コンプしたことで肩の荷が下りた気分です。
コンプした直後はこのゲームに対する評価が上がり、あのときの感想は辛口気味だったかな? と思ったりもしたんですけど
1日経過してから全体像を振り返ってみると、あまりやり込んでいなかったときの感想とほぼ変わらない結果に落ち着きました。
変わった部分といえば、プレイを中断するキッカケとなった
航河ルート序盤での主人公の航河への容姿説明が、再プレイでは気にならなくなった点ぐらいでしょうか。
前回のプレイで一度読んでいた部分ということで、テキストを読み飛ばしぎみだったということもありますけど
私自身も、テキスト(主人公の語り口)に対してちょっと神経質になっていたかもしれません。
今回のプレイで新たに気になった点について書きますが
前回とは違い、ボイスオフでプレイしたため、基本的にキャラの音声に関してはノーコメントです。
またゲーム性、シナリオにおける感想において、PS2版追加キャラの加賀美琉は含まれていません。
攻略対象全員、全般といった感想に対して、琉は除外されていると捉えてください。
(シナリオ展開も攻略方法もイレギュラーな琉も含んで語ると
シナリオの類似点を指摘するたびに、琉を除くと注記しなければいけないので、あえて最初から外しました)
それから直接的なネタバレ…○○ルートで○○が主人公に××をしたシーンだとか
そういった書き方はしていませんが、シナリオの大まかな流れなどは書いています。
少しでもネタバレを見たくないという人は注意してください。
まずシステム。
真っ先に気になったのが、操作音の音量が大きめだで耳障りだということ。
オプションの項目には操作音・効果音のボリューム調整どころかオンとオフの切り替えすら存在しないから
操作音を消したいときはテレビ本体の音を消すしかない。
ボタンひとつで切り替えられるオート再生を、わざわざオプション内の設定に入れる必要性を感じなかっただけに
オート再生項目を削除し、操作音や効果音に当てるべきだったのでは。
選択肢のたびに既読スキップが解除される、過去に選んだ選択肢や既読テキストの色が変わらない
さすがにそういう部分まで批判するのは、4年も前のゲームに対して酷でしょうが
効果音に関する設定変更が出来ない点は、当時の視点で見ても不親切だったと思います。
ただ、メッセージ送りするたび音が鳴るような仕様じゃないから、
頻繁にオプションを開いたりしなければ、段々気にならなくなってくる範囲のものと言えなくもないです。
それ以上に納得いかなかったのが既読スキップの判定の甘さ。
このゲームにはキャラそれぞれにグッド・ノーマル・バッドの3種類のEDが用意されていて
グッドとノーマルは一部のイベントが途中で終わるか最後まで発生するか、それに伴った多少の台詞の変化があっても
基本的に同じシナリオが展開します。
だから、1度ノーマルEDかグッドEDを迎えた後で、再度同じキャラの攻略を開始したら
前回のプレイで既に見ている共通のテキストは既読スキップが飛ばしてくれるはずなんですが…
なぜかこのゲームでは既に見たことがあるテキストも既読スキップがきかないんです。
序盤のときはちゃんと既読スキップが使えることから、きっと同じキャラのルートでも
途中からノーマルルート、グッドルートと分けられ、そこからは個別に既読判定が下される作りになってるんだと思います。
でもこれじゃ実質、キャラ個別ルートでは強制スキップしか出来ないのと変わらないですよ。
実際、既読スキップが使えないから、仕方なく強制スキップで既読テキストを飛ばし続けてる最中、
前回のイベントでは起きなかったやり取りが発生して、見てない部分まで飛ばしてしまうことがありました。
バックログはほんのちょっと前のテキストしか読み返せないから、救済にならないし…。
最後はゲーム性の面についてですが
フラグの立て方とEDの分岐点が分かりやすすぎる(難易度はないに等しい)、
選択肢はかなり少ない上にプレイヤーが自由に選べる余地もないと、ノベル系ADVの中でもゲーム性が乏しいものとなってます。
似たようなことは前回の感想でも書きましたが、全キャラをクリアした今、改めてその点に触れる必要があると思いました。
というのも、全キャラが、選択肢の数・何を選ぶとどういうEDに到達するかなど
何から何まで同じ作りなんです。
最初にライバルキャラのカリナ絡みの選択肢が2回出て、その次にグッドEDかノーマルEDか分岐する選択肢、
この後は彼氏以外のキャラからの誘いに乗るかどうかの選択肢(乗るとバッドED確定)
3つ目の選択肢でグッドEDになるものを選んでいたら4つ目の選択肢がラストとなり、以降はテキストを読んでるだけ。
ノーマルEDになるものを選んでいた場合は5つ目の選択肢が出現して、ノーマルEDとバッドED、どちらになるか分岐する。
航河の場合に限り、3つ目の選択肢で彼氏以外の誘いに乗るとバッドED確定という法則から外れるものの、
・1回目と2回目の選択肢はカリナ絡み
・3回目は最重要選択肢
・4回目は彼氏以外のキャラからの誘い
・5回目はノーマルEDルートのときしか出現しない
これらは全て共通です。
選択肢の内容やタイミングがここまで揃っている状態なら、必然的にみな同じような構成になっています。
さすがにデート先だとか別離の原因だとかは、キャラ毎に違っているし
各キャラのストーリーをざっと書けば、4人それぞれ異なる内容になります。
だから、全員同じ話だと言い切るのも正しくないんですが、それにしても、4人とも流れが似すぎてるんですよ。
おにぎりの差し入れ後に車で送ってもらい、その後で初デートを迎えるという導入部のみならず
攻略対象に対して好意を抱き始めた直後に受信した相手のメールをネガティブに受け取るとか
間違いメールがキッカケで不安を抱くようになるとか、細部のシチュエーションまで被らせている。
似通ってる、被っているという印象を更に高めるのが
攻略対象と主人公の関係性が4人とも同じだから、会える日(イベントが起こる日)が決まっていること。
4人とも取材相手として初対面であり(慧だけは一度対面したことがある設定だけど、それほど意味があるものじゃなかったので)
取材以外で顔を合わせることがない関係だから、
4人とも休日以外で会いようがない=顔を合わせるのは休日
とイベントのタイミングが同じ日になってしまってるんですね。
例えば攻略対象のうちのひとりが実は同じアパートに住んでいたとか
主人公の行き着けのお店に通っていたとかで意外な接点が明らかになり、それ繋がりで距離を縮めていく…
そういった特定のキャラならではの展開にはならないんです。
更に取材日とデート日以外で会うことがない分、平日はメールのやり取りでカバーしている点も同じ。
私はこのバックラッシュというゲームの何を評価するかと言えば
迷うことなく、シナリオでのメールの使い方と答えます。
メールゆえに細かいニュアンスが伝わらなくて誤解が生まれたり
間違いメールで知らなかったことに気づいたり(全ルートで同じことがあったのは白けましたが)…
何よりも、普段がメールのやり取りが中心だからこそ、久しぶりの恋人との再会に胸をときめかせる描写も引き立っていました。
とにかく、シナリオへの絡め方が自然で上手かった。
携帯メールが浸透してから発売された乙女ゲームはそれほどしていないので
最近の乙女ゲームでのメール使用度がどんなものか分かりませんけど
少なくとも私が過去にプレイしたものの中では、メールの存在が最もシナリオに反映されていた乙女ゲームだと思っています。
だけど、攻略対象のほぼ全員がそれに頼りきった内容ではいけないと思うんですよ。
4人という少人数、スタート地点・関係性が同じだからこそ、キャラによってアプローチの仕方を変えて欲しかった。
同じメール交流でも、キャラそれぞれに違った仕掛け、展開を用意しているわけでもないですしね。
そしてもうひとつ大きなネックとなっていたのが、イベントの少なさに対して、描こうとしたものの密度が濃すぎたこと。
このゲームは、ゲーム途中での交際と別離、ラストでの復縁を主題にしたかったのか
攻略対象4人とも必ず中盤で告白され、何がトラブルが起きて別れの危機に直面するか実際別れるかし、最後に元の鞘へ収まる…
そういう流れになるんですが、先ほど書いたように、直接会う機会がかなり少なすぎるため
告白されるにしろ、交際後のトラブルにしろ、終始「急展開」という印象を抱き続けてしまうんです。
どれくらい少ないかといえば、出会ってから1ヶ月目の2回目のデートで告白され
次のデートするかしないかするうちに別れ話が出て、1週間ぐらい仲がギクシャク。
取材の仕事でお世話になっている女性編集者に励まされた主人公は、ゲーム最終日に体を張った行動に出る。
そしてそれを目の当たりにした攻略対象が、主人公を惚れ直して復縁する。
この一連の流れの間に会った回数は、2桁いくかどうかも怪しい(実際に数えたわけじゃないですけど体感的に)
これがゲーム最終日で告白されるパターンというのなら、平日のメール交流もあることだし
それほど不自然なことでもありません。
だけどこのゲームでは告白と別離という、途中で2大イベントが発生する構成です。
その内容でこのイベント数となると…どうしても足りないと言わざるを得ない。
攻略対象もそうですけど、当て馬キャラなんて、いつ主人公を好きになったかまるで分からない。
三角関係って、相手役よりも当て馬の方に魅力を感じてしまうことが多いものですが、このゲームの当て馬キャラは
主人公と恋人との仲に亀裂を生じさせるためだけにそういう役回りをさせられてる感ありありで、魅力以前の話。
ちょっと無理やりなんですよ、介入の仕方が。
しかも当て馬キャラのアタック方法というのが、これまた例のメールでワンパターンだし。
メールの使い方に関してはgoodだけど
少ないイベントにあれこれ詰め込みすぎたことで急展開になり、結果的にキャラに感情移入しづらくなっている。
そして、全体的な流れが共通しており、展開がワンパターン。
それがこのゲームの最終評価でしょうか。
批判ばかりの感想になってしまいましたが、良い評判しか聞かない状態で良作で当たり前という意識の元
オリジナル版から5年以上も経ってからプレイしたのがよくなかったんだと思います。
男女兼用じゃない乙女ゲーム自体が珍しかった2002年当時に、
攻略対象全員がゲーム途中で交際を始める、トラブって別れの危機に直面する内容にしたことは
それだけでも評価するべきことだったと思います。
だから発売直後じゃないにしても、せめてPS2版発売直後にプレイしていたら…もう少し好意的な感想を書いていたかも。
もしも…なんて言ってもきりがないですけどね。
ただ、攻略対象がレーサーという点は今でも珍しいから、そのあたりはもっと活かして欲しかった。
今のシナリオって、高校の陸上部やバンドだとか、舞台設定が異なっても通用出来てしまうものだったんでね。キャラ別感想 ※攻略順。ここからは更に具体的なネタバレを書いています
■香西ひとみ(主人公)
性格設定がきっちりしていて、プレイヤーに口を挟む機会がないも同然なのに
普段の日常生活、生い立ちなどの背景がまるで掴めないというのはアンバランスでしっくりきませんでした。
これでどういう仕事をしているかとか、家族や子供の頃の思い出話のひとつでも出てきたら、
キャラ的にも奥行きが出て、シナリオも広がったかもしれないのに…と残念に思う。
性格はとにかく感激家といいますか、オングストロームに対する心酔ぶりが目立っていた。
○○をするからオングストロームはスゴイ!じゃなくて
オングストロームがすることだからスゴイ!という感じ。
オングストロームがすることなら、身体作りのために納豆を毎日20個食べてるとかでも
ちょっと引きながらも、素直に感心して賞賛しそうと言いますか…。メールでの返答のバリエーションが少ないこと
(いつも頑張って下さい、体を休めてくださいねとしか言ってないような)
普段の会話でも、当たり障りのないことしか言わない印象が強くて、どうにも好きになれなかったです。
シナリオに対する批判を結構書いたけれど、結局のところ、このゲームを好きにならなかった一番の理由は
主人公をあまり好きになれなかったせいだと思います。
浮気を疑われたときに下手な言い訳をして、
事態を更にややこしくさせるようなことがなかったのは好感持てたんですけどね。■岩戸和浩
告白までの接触が他キャラより多く感じられて、付き合うまでの展開の早さはあまり感じませんでした。
誰にでも優しい相手ゆえに、自分への想いを計り兼ねて他の女性に嫉妬してしまったり
少しでも接点を持ちたくて一生懸命ハーブのことで質問をするなど
主人公→攻略対象が際立っていたシナリオが良かったです。
これでノーマルEDの内容で最後に告白されるという形で終わっていれば…。
選択肢をミスってしまい、最初に迎えたのがノーマルEDだったんですけど
ノーマルEDだということに気づかないで、最後に告白されて終わりという展開だとばかり思っていたんですよ。
あれ? 航河が絡んで別れを切り出されるんじゃなかったっけ?
と不思議に思いつつも、距離が近づく描写も結構丁寧だったし、このルートにはそれなりに満足していたんです。
だから再プレイの出だしとしてはなかなか良いものだったんですが…
最後に声をかけられても、告白なんてされず、これからも友達だよみたいな終わり方。
そこでようやく、攻略失敗していたということに気づいたという具合。
気落ちしつつも、途中データからロードしてグッドEDルートを見たら…
正直言って、交際後の展開は蛇足だとしか思えませんでした。
航河が主人公のことを好きだと知った岩戸が、一方的に別れを告げて主人公を避け続けるって展開になるんですけど
告白するのと別れを切り出す間があまりにも短すぎです。
交際を始めて数日後、久しぶりに会えることになったら、いきなり別れようですよ。
同じ展開でも、岩戸が苦悩した挙句に別れを切り出すなら分かるんですけどね
結論出すのがあまりに早すぎ。
主人公の言い分にまるで耳を貸そうとせずに、航河の方が主人公を幸せにしてくれるから別れるって…
自分勝手だとしか取れないんですが。それと、前にいたチームのメンバーから嫌味を言われるイベントがあるんですけど
そのあたりまるで触れられずに終わったのが気になりました。
もしかして私が忘れてるだけで、慧ルートでそのあたりの話が出てきたりした…?■鷹島疾斗
共通ルートでちょっと苦手に感じた上、バッドEDの評判がよろしくないということで
あまり気が進まない状態で攻略を始めてみたんですが、個別ルート入ると印象が良くなりました。
疾斗に比べて自分が普通すぎて取り柄がないということを気にする主人公に対し
お世辞ではなく、純粋な気持ちで自信を与える言葉を言うんですが
それが主人公を通してプレイヤーまで、少し励まされたり。
「いいこと言うなぁ…」と普通に感心してしまいました。
ここで主人公が励まされることが、この後の展開に繋がる重要なファクターだというの○
そんなわけで前半はまずまずだったんですが、後半がなぁ…。
疾斗の嫉妬が大爆発、勝手に誤解してブチ切れて行方知れずになるわけですが
このシナリオでの当て馬としての慧の言動が強引(無理やり石渡すよなキャラだっけ?と首を傾げてしまう)だし、疾斗の切れ方も唐突。
せっかく慧と主人公の接点として、ハムスターの存在があるんだから、そのハムスターを絡ませたらよかったのに。
嫉妬されるにしても、ある程度段階を踏んだり伏線を張った上のことでないと、呆気に取られるだけですよ。
ただ、疾斗が切れたときのスチルはめちゃくちゃ迫力あるので必見です。
このシーンだけボイスをオンにしてみるも、期待したようなドスの利いた声じゃなくて残念でしたが。
最後で珍しく強気になり、あなたを必ず見つけてみせる!と意気込む主人公は少しカッコよかったです。
隠れた男を女が捜すシチュエーションは萌えとは程遠いけれど
ラストで主人公が恋人のために行ったことの中では唯一、素直に受け取れました。バッドEDは予想していたものに比べてだいぶ生ぬるかったです。
てっきり怒りに任せてカリナと関係を持つとかそういうものかと思ってました。
まあ、このゲームでそんなバッドEDだったら、世界観的におかしいですよね…。
当て付けで石をあげちゃうあたりが、子供っぽいというか。
少なくとも私のしょうもない予想よりかはずっと疾斗らしい行動です。■中沢アルトゥール航河
前の2人のように他の男キャラ絡みで先走った行動に出ないのはいいんですが
この人もこの人で、疾斗並みに唐突に切れます。
美形な容姿に強いコンプレックスがあるといっても、
交際後に主人公がポロっとこぼした髪が綺麗発言であそこまで憤らなくても…。
その前に主人公がたびたび航河の容姿に触れていたとか、その日は容姿絡みで嫌なことがあってかなり虫の居所が悪かったとか
そういう伏線があったのならまだしも、本当にいきなりですから、唖然とするしかなかった。
でもこのシーン以外にこれといって印象に残る部分がなかった。
中沢がショックを受けた際のスチルのオーバーさに、こちらまでもがビックリさせられたことぐらいでしょうか。■加賀美慧
前回のプレイではグッドEDとバッドEDしか確認してなかったので
ノーマルEDを見るために再攻略しました。
といってもスキップし続けたので、シナリオに関してはコメントしようもないんですが…。
とにかく他の攻略対象からすごい人だと持ち上げられるキャラですが
どのあたりがすごいのか今回のプレイでもいまいち分かりませんでした。
各キャラが語る「加賀美慧のここがスゴイ!」談よりも、
弟が送ってくれた1枚の写真(自室での眼鏡姿)の方が、よほど興味をそそられました。
さすがに女心を知り尽くした男の分身キャラだけあって、分かってます。2008年05月17日