<サボテンはCAM植物> サボテンはCAM植物だと言う事を頭に入れて栽培する必要がありそうです。 でも、CAM(Crassulacean Acid Metabolism)植物って一体なんでしょう。 普通の植物は太陽が出ると気孔を開き、炭酸ガスを吸い込んで光合成を行って自分の体組織を作りますね。 でもサボテンはそうする訳には行きません。 なぜなら、太陽が出ている時に気孔を開いたりしたら、体の水分がそこから蒸発してしまって砂漠ではとても生きては行けなくなってしまうからです。 ですからサボテンは日の出の温度上昇を利用して気孔を逆に閉じます。 そしてサボテンは夜、気温が下がった時の温度低下を利用して今度は気孔を開きます。 そして夜の間に炭酸ガスを吸い込み、日の出の温度上昇と共に気孔を閉じ、体にため込んだ炭酸ガスと太陽の光を利用して光合成を行います。 炭酸ガスを気体のままでため込んでおくとげっぷが出て困りますから(ウソ)、太陽が出るまではリンゴ酸に変えてため込んでおき、日の出と共にまた炭酸ガスに戻して光合成を行うという、非常に凝った技術を使います。 ですから昼と夜との温度差が大きいことと、もし太陽が半日しか当たらない場合は朝日が当たる方が良いという話はこれで納得出来ますね。 フレームや温室は昼は温度が上昇しますから昼と夜とで大きな温度差を作ることが出来、サボテンにとって具合の良い環境が手軽に作れる事になります。 夏の高温時にサボテンが空中溺死する事があると言われるのは、夜になっても温度が下がらず、気孔を開く事が出来なくなって窒息すると言う事ではないかと仙太郎は想像しています。 去年の夏は元々暑さには弱い飛鳥が1つと、光琳玉や天平丸などの一部もこれで駄目になりました。 根腐れと違って、球体全体が茶色く柔らかくなって崩れていくのがこの腐り方の特徴です。 実に可哀想な死に方です。 ですから人間だけでなく、サボテンだって関東地方の暑い夏の夜はエアコンを入れてあげると気持ち良いんだろうと思いますね。 でもまだそこまでやってあげる人はあまりいませんけどね。(仙太郎もですf(^-^;) |