2003年7月の柿崎さん訪問記


7月中旬の日曜日、ギムノ仲間数人を誘って信州の刺名人、柿崎さんを訪問しました。
柿崎さんは実は去年の同じ頃に訪問しているのですが、その日がたまたま平日だったためにご不在でお会いする事が出来ず、今回初めてご本人にお会いする事が出来ました。
噂に違わずとにかく刺物の出来映えは素晴らしく、溜息の連続とはこの事でしょう。
フェロカクタスは勿論のこと、ギムノ好きの我らとしては何と言っても刺物ギムノも素晴らしいコレクションが揃っていると言うことが嬉しかったです。
非常に高い栽培技術と信州高原の冷涼で風通しの良い場所とが相まって、とにかくどれも素晴らしい出来映えで、非常に楽しい見学のひとときを過ごさせていただきました。


写真1.
ここは何と言っても信州ですから、柿崎さんの温室でもやはりその中心となるのは刺物のようです。
とにかく原産地球顔負けの素晴らしい出来映えで、これは昔の信州の刺物名人、唐木さんをも上回る出来映えかも知れません。
このような殆ど刺物だけの温室が何本もあるのですから、驚き以外の何者でもありません。


写真2.
赤鳳(だったかなf(^-^;)だけでもこれだけの数です。
刺色も素晴らしい状態で、色あせなんて感じは微塵もありません。
これまではあまり注目したことのなかった品種ですが、これを見て大いに見直してしまいました。


写真3.
エリオシケのコーナーです。
極光丸と、ローダンティオフィラのアタカメンシスが主体のようです。これらも素晴らしい刺を出していました。


写真4.
エキノフォスロカクタスのコーナー。
振賦玉などの刺ものタイプが多いようですが、エキノフォスロもこうして眺めるとなかなかの銘品揃いです。
種の固定化が進んでいないことではピカ一の種属で、それによる品種の混乱が手伝ってか、ほかではまとめて集められているのを殆ど見たことがありませんから、珍しい景色にしばらく見とれてしまいました。


写真5.
エキノマスタスのコーナー。
エキノマスタスは業者の温室などでたまに小苗を中心に少量が置かれているのを見る事はありますが、これほどの太刺を放射している成球の虎爪玉やラウイが揃っているのは初めて見ました。
実はエキノマスタス属は大好きな属の一つなので、このコーナーも離れ難かったなあf(^-^;)


写真6.
刺物ギムノのコーナー。
天平丸、光琳玉、魔天竜、新天地などのいわゆる刺物ギムノが勢揃いしていました。
そのどれもがまた素晴らしい出来映えなのです。


写真7.
太刺を優雅に垂れ下げた、非常に鑑賞しがいのある天平丸が居ました。
こんな銘品はこれまで他ではとある場所で一度しか見たことがありません。
このようなタイプの天平丸を何れは普及していただいて、早くわが家のフレームにもお目見えして欲しいf(^-^;)


写真8.
守金魔天竜の標本球。
聞くところによると、五十鈴園の鈴木守金さんが持って居られた球を、村主さんが世に出したものらしいです。
従来の魔天竜とは刺の形態が全くと言って良いほど違いますから、これが同じ魔天竜から生じたものとはとても思えません。
こんな、品評会の金賞物の標本球がずらりと並んでいるのですから、もうたまんない。


写真9.
新世界またはゼガラエの標本球。
実に風格のある姿ですが、実は仙太郎に温室があったら真っ先に置きたいギムノの一つです。
でも、フレームでは置くことの叶わないギムノですから、これら新天地類の標本球はこれからも他人様のコレクションを眺めさせていただき続けることになるでしょう。


写真10.
コリファンタの大祥冠の標本球。
原産地球のように太い刺を放射し、低い姿に育っている素晴らしいタイプの大祥冠を久しぶりに見ました。
高校生時代に毎日のようにフレームを覗いて、このサボテンを見ていた頃を思い出していました。
昔だったら原産地球でこのような株を容易に手に入れることが出来ましたが、現在では作出するしかない訳ですから、このような素晴らしい出来映えの株を見ると、いずれは国内実生球でも原産地球顔負けの苗が並ぶような時代が来ることを期待したくなります。