新天地錦 内地実生球
斑柄は1球毎に皆違っており、斑物の良否は斑柄によって決まる。
他品種と交配したものは斑柄は良くても形が崩れることが多い。
庵田知宏氏栽培


新天地錦 Gym.saglione f.aureovariegatum hort.

新天地の黄斑で、ここ数年来緋牡丹錦に次いで斑物の王者として君臨している。最近は苗もたくさん出廻って来たので値も下ったが、斑廻りの良いものはやはり高価である。ベタ斑とチリ斑とがあるが、より散ったもの程美しく、又斑物としての価値も高い。小苗のうちあまり斑のはっきりしないものが次第に良斑となり、初めから斑の多いものは黄色の部分が勝ちすぎてべ夕斑になりやすい。新天地錦の見事な球のカラー写貞がシャボテン誌1)の表紙をかざったが、大球の斑物には神秘な荘厳さが感じられる。
実生で赤斑が出ることがあるが、次第に黄色に変り、いわゆる総黄斑となってしまう様である。
白斑は接木をしても育ち難い。

(註)1, シャボテン, 46, 表紙カラー写真(1962)