１１Ｂ　稚竜玉Ｂ型
Gymnocalycium leeanum var. netrelianum Backbg.
写真の球の栽培者　守口市　庵田知宏氏

普通単球であるが、仔吹きすることもある。
肌色は暗緑色であるが、Ａ型よりも少し色があさい。
扁平球であるが、大きくなると球形になる。
刺は８〜９本、中刺はなくＡ型よりやゝ細くカーブしながら肌に添って伸びる。
刺色はより黄色で刺の基部がＡ型よりも濃色でやゝ赤味を帯びている。
古い刺は黄色の下地に灰褐色の粉をふいたような感じである。
稜は丸味をもち、巾広く、刺座の下の疣も丸味を持っている。
花はシトロンイエローでＡ型と同じ。
Backeberg1)が記載し、写真をのせているタイプと近似しているが、Backebergのタイプは稜数が非常に多く、17稜である。
この写真のタイプは現在13〜14稜でまだ増稜するようであるから、おそらく同じタイプとなるであろう。
只原点附近から割合に刺が出て来る。
蒼冠玉　G.guerkeanum、雪冠玉　G.hyptiacanthumと似ているが、蒼冠玉はボリビア産、雪冠玉は白花2)、又は黄色がかった白花1)と記載されているから、別種とすべきであろう。
蒼冠玉との類似点については薮原氏の一文を参照されたい。


参考文献　１）Backeberg；Die　Cactaceae　�V、1736（1959）
　　　　　２）Br.＆R.　；The　Cactaceae　�V、199（1922）
　　　　　　　平尾　秀一；原色シャボテン、177貢（1957）
　　　　　　　Backeberg；Kaktus　ＡＢＣ、290（1935）
　　　　　　　菴田　知宏；サボテン日本、No,23、9（1961）