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パプア問題

(目次)

10-1.パプア、フリーポート社にまつわる事件(02年10月6日)

10-1-1.バス襲撃事件(02年10月6日)

10-1-2、フリーポート社は2004年からインドネシアに約10億ドルの支払い(06年1月18日)

10-1-3. パプアでデモ隊の投石などで警察官ら4名死亡、(06年3月17日)

 

132. パプアで餓死者55名発生?(05年12月12日)

133.インドネシア議会議長が株式を要求(2015-12-7) 

 

10-1.パプア、フリーポート社にまつわる事件(02年10月6日)

10-1-1.バス襲撃事件(02年10月6日)

最近、インドネシア国軍を揺るがすような大事件が続けざまに起こった。その1は02年8月31日にパプア で起こったバス襲撃事件で2人の米人英語教師とインドネシア人1名が銃殺され14名の負傷者がでたという事件である。

当初はパプア独立運動派のテロ事件と考えられていたが、現地人の独立ゲリラの主要兵器は刀と槍と弓矢と旧式な鉄砲2丁であるため犯人は別だということになった。

その後の警察の調べで、下手人グループは国軍の特殊部隊ではないかということになってきた。パプアにはスハルト政権発足後に最初にできた外資企業であるFreeport-McMoRan社という米国の大鉱山会の現地企業があり、世界最大級の金と銅鉱山をここで操業している。フリーポート社は現地で環境破壊企業としてその名は広く知られている。

同社は米人従業員のためにインターナショナル・スクールを経営しており、そこで殺害された米国人は教師として働いており、出勤途上に悲劇にあったのである。

特殊部隊はその後現場付近でパプア人ゲリラ(OPM=Free Papua Movement)を殺害したとして、遺体を警察に引き渡したが、検視の結果、殺害されたのは24時間以上も前であったことが判明し、特殊部隊のウソがばれてしまった。

この銃撃事件の現場近くにいたパプア人の青年から特殊部隊の仕業であることが明らかにされた。ジャカルタの国軍本部はこれを一応否定して、警察の最終調査結果を待つといっているが、形勢は極めて不利である。 米国のFBIも現地調査に乗り出した。

犯人の動機は特殊部隊がフリーポート社から請け負っている「警備」の費用の値段交渉のもつれにあるとみられている。また他の会社とも金銭上の問題があったともいわれている。

また現地の特殊部隊はパプア独立運動の指導者Theys Hiyo Eluay を昨年11月に殺害したという容疑ももたれている。このような事件はメガワティがまったくあずかり知らないことであり、中央政府とは別に勝手な行動を起こす政治勢力がインドネシアには現存していることを意味する。

この事件は、その後米国のFBIが調査に参加し「軍が関与したことに疑いの余地はない」という結論に達した。これによってインドネシア国軍は非常な窮地に立たされるとともに、バリ島爆破事件ほか一連の爆破事件を何が何でも、「外部勢力による犯行」もしくは「ジェマー・イスラミアによる犯行」という形をつくらざるをえなくなった。( 青字部分は03年1月30日に追加)

しかし、これには次に見るとおりとんでもないドンデン返しが待っていた。

⇒米国政府の最終結論ーこの事件は現地叛徒の仕業(04年7月2日)

この事件はあらゆる点からみてインドネシア国軍の仕業と見られていたが、思いがけないどんでん返しを米国FBIが行った。つまり、この襲撃事件は現地の分離独立派によるテロ事件だというのである。

FBIとインドネシア警察が行った共同調査で、犯人としてアントニウス・ワマン(Anthonius Wamang) という人物が特定され、彼は自由パプア組織(OPM=Free Papua Organization)の作戦司令官であるというのである。

しかし、地元ではWamangは白檀(サンダル・ウッド)の小売り人で、前からインドネシア特殊部隊(Kopassus)とつながりが深い人物であり、OPMのリーダーなどではないといわれている。

反テロ対策として何とか東南アジア諸国を米国の指導・影響の下に維持したいという、露骨なブッシュ政権の意図を反映した結論としか言いようがない。

かねて無罪を主張していたインドネシア国軍は大喜びであり、東チモールの弾圧以降1999年から米軍はインドネシア国軍との関係を絶っていたが、これを機に 「テロ対策」を名目に急速に改善されるであろう。

それはイラク侵攻でみせた米国のしくじりを多少なりとも埋め合わせる(?)形作りとしか言いようがない。しかし、それは米国が人権尊重(パプア人への同情)よりも米国の影響力の確保を優先する政策の表れであり、米国は失敗の上塗りを行うことになりかねない。

一方、インドネシア国軍による現地の分離独立派の運動は今後いっそう呵責のない迫害を加えられることになりかねない。これによって多民族国家は団結よりも分裂への動きをかえって促進する可能性が大きくなる。

多民族国家をまとめていく上で大切なのは弾圧ではなく融和的な共存であるはずである。

 

⇒現地叛徒12名をようやく逮捕?(06年1月16日)

2002年8月に起こったパプアのティミカ(Timika)地区における米国のフリーポート社(Freeport-McMoRan Copper and Gold Mine Inc.) の米人社員2名が銃殺された事件で、当初犯人は国軍兵士だとされてきた。その時、インドネシア人1名が殺され、8名が負傷した。

ところが、その後(2年後)の米国FBI(連邦捜査局)の調査の結果、下手人はパプアの分離独立派の仕業だという結論になった。

しかし、警察は具体的な「犯人」を逮捕できないまま、時間が経過していたが、06年1月になってようやくアントニウス・ワマン(Anthoniusu Wamang)というゲリラのリーダー格の人物を11名の仲間とともに逮捕したと発表した。彼らはパプア解放運動(Free Papua Movement)のメンバーであるという。

2004年にはワマンが犯人だと名指しされ、追求されていた。情報によれば、ワマンという人物はインドネシア軍の特殊部隊と関係(どういう関係かは不明 だが、おそらくスパイ)をもっていたといわれる。

逮捕されたワマンは「銃撃したことを告白した」という。また、古い指紋を発見したと警察は発表している。どういう状況で採取した指紋かは不明である。その後の調で、4名は釈放され、残り8名は 取調べのため1月14日(土)ジャカルタに移送された。

また、ニューヨーク・タイムズ(1月14日付け、インターネット版)によるとワマンは軍から弾薬を渡され、フリーポート社の車を銃撃して2名を殺害したが、彼と同時に軍服を着た3人の男(多分インドネシア国軍兵士)が車を銃撃していたと証言している。

飛行場までの被疑者の輸送はヘリコプターでおこなわれた。途中の道路が、怒った民衆によって道路封鎖されていたためであるという。民衆の言い分は被疑者はパプア内で取調べと裁判を受けるべきであり、ジャカルタに移送される理由はないということである。

米国政府は「逮捕を歓迎する」というコメントを発表した。ところが、米国側から「犯人引渡し」の要求が未だに来ていないという。米国とインドネシアとの間には「犯人引渡し協定」がないためであるということだが、理由はそれだけではなさそうだ。

米国としては昨年11月にインドネシア軍との協力関係(東チモール問題で12年間、断絶されていた)が回復でき「テロリストに対する共同作戦体制」が出来上がったので、いまさら古い話しを蒸し返されて、「裁判」などをニギニギしくやられるのは迷惑な話であろう。

 

10-1-2、フリーポート社は2004年からインドネシアに約10億ドルの支払い(06年1月18日)

フリーポート社(Freeport-McMoRan Copper and Gold Mine Inc.)のリチャード・アドカーソン(Richard Adkerson)社長によれば、同社はは2004年から2年間で約10億ドルをインドネシア側に支払っていたこ。これは採掘権量や税金やインドネシア政府の持ち株(9.36%)に対する配当を含んでいる。

また、そのうち、軍へは「護衛代」として年間600〜700万ドル支払っていたことを明らかにした。

また、1998年から2004年までに軍幹部に支払っていた護衛代は合計で2,000万ドルに及ぶという。この数字はニューヨーク・タイムズが05年12月27日付けで報じたものである。それについてアドカーソン社長は根拠がわからないとしている。

この数字から単純に判断すると、銃撃事件が起こってから「護衛代」は100〜200万ドルアップした計算である。

また、同社のジェイムズ・モフェット(James Moffet)会長によれば、現地のグラスバーグ(Grasberg)鉱山には約20,000人の従業員が働いており、安全に操業していくには「特段の努力」が必要であると語った。

彼の説明はとりもなおさずインドネシア国軍に特別の支払いをして、警備を依頼していたことに対する弁明である。これは、解釈によっては「ワイロ」と受け止められないからである。石油会社のエクソン・モービルもアチェで国軍に「警備」を依頼している。

フリーポート社はニューオリンズに本社があり、現地法人のグラスバーグ鉱山は金の生産会社としては世界一であり、銅では世界第2位であるといわれている。同社はスハルト政権成立後真っ先にインドネシアに進出した企業として知られている。

フリーポート社の利益は最近の製品の値上がりによって急増しており、05年4Qの純利益(税金と配当を差し引いた)は4億7830万ドルと前年同期比の2倍以上となった。また、売り上げは前年同期に比べ61%増の14億9000万ドルに達した。

また、ニューヨーク・タイムズの05年12月27日付けの記事は”Below a Mountain of Wealth, a River of Waste”と題するA4で12ページにもわたる大ルポルタージュである。これによると世界一の金鉱山会社が現地でいかにひどい環境汚染をおこなっているかなど詳細に報じられていうる。

(http://www.thejakartapost.com/ 1月18日付け参照)

 

⇒国軍への支払いはワイローKPKの見解(06年1月19日)

ジャカルタポストによれば、KPK(Corruption Eradiating Commission=汚職撲滅委員会=政府機関)のエリー・リヤナ(Erry Riyana Hardjapamekas)委員長は「フリーポート社の軍への支払いはワイロである」との見解を示した。

しかし、検察庁からの指示がなければ、KPKとしては独自の調査をするつもりはないとも述べている。

ニューヨーク・タイムズの記事は兵舎の建設などの名目で軍と警察の司令官に対し、最大15万ドルの支払いをおこなってきたと報じている。

検察庁は記事に書かれている事実関係を調査中であるという。

また、米国内においても米国企業が海外でワイロを支払うことを禁じている「1977 Foreign Corrupt Practices Act=1977年 海外における腐敗行為禁止法」があり、同社のインドネシア国軍への支払いがその法律に抵触する可能性がある。(NYT 1月18日)

 

10-1-3. パプアでデモ隊の投石などで警察官ら4名死亡、(06年3月17日)

パプアのジャヤプラ(Jayapura)市で世界最大の金生産会社であるフリーポート社(Freeport-McMoRan Copper and Gold Mine Inc.)に対する抗議行動をおこなっていた現地住民のデモ隊が投石と弓矢と火炎ビンで攻撃し、警察官3名と空軍兵士1名が死亡し、他にも多数の負傷者が出た。

ジャカルタ・ポスト紙の報道では、警官2名は焼き殺されたという。一方、ニューヨーク・タイムズは現地の警察幹部の話として、警官3名は現地人の山刀で切り殺された報じている。現地人の死傷者についての報道はないが、おそらく多数の負傷者が出ているものと推測される。

3月16日、ジャヤプラのチェンドラワシ(Cendrawasih)大学の近くで、数百名の学生と住民がフリーポート社の操業中止とパプアの独立を求める集会を開き、彼らはインドネシア軍と警察のパプアからの引き上げ とフリーポート鉱山の閉鎖を要求していた。

道路閉鎖をしているデモ隊に最初に攻撃を仕掛けたのは警官隊で、催涙ガス弾を発射し、威嚇射撃をおこなうなどしてデモ隊を追い払おうとしたという。

現地の人々にとっては軍と警察は大部分がパプア外部から来た「占領軍」であり、フリーポート社の操業を警備してカネを貰い(#10-1-2参照)、フリーポート社が掘り出す金をパプアの外に持ち出すのを助けている。

パプアの金と銅は、ジャカルタ政府と米国人とで山分けされており、パプア現地に残されるのは大量の産業廃棄物による環境破壊と貧困だけだというのが彼らの言い分である。

フリーポート社は鉱山からでる廃土を近くのアガワゴン(Aghawagon)川に投棄しており、その廃土の中から現地住民が金を探し出して生計を立てているものが少なくない。

ところが、06年2月になって、インドネシア軍は突如として、現地住民の金の「採掘」は違法であるとして禁止してしまった。いわば生活の手段を奪われた現地住民は「反抗」に転じたのが今回の事件の背景であると見られる。

彼らは道路を閉鎖するという行動に出た。それに対し、インドネシアの軍は「ゴム弾」を発射し、彼らを追い払うという騒動になり、フリーポート社は2月には数日操業停止に追い込まれた。

ユドヨノ大統領もこの事件を重視しており、インドネシア国軍司令官、ジョコ・スヤント(Joko Suyanto)と警察長官スタント(Sutanto)は早速現地入りして事態の把握に努め、対策を協議するという。

外国人ジャーナリストの現地入りは特別許可が必要であり、その許可は滅多に下りない。したがって、現地の状況はインドネシア警察の公式発表と、現地に居る人権団体の活動家のE・メールによってしか把握できていないという。

なお、この事件に先立ち、3月14日(火)には現地人20名がティミカ市にあるシェラトン・ホテル(Sheraton Timika Hotel)を襲撃した。警察官2名が弓矢負傷し、攻撃隊15名が逮捕され、残り5名は逃走中であるという。この時、バス4台と乗用車1台が破壊されたという。

シェラトン・ホテルにはパプア州議会銀18名などが、現地調査のため滞在していたが、逃げ出してケガ人はなかったという。

⇒学生など約60名が逮捕される(06年3月18日)

 

 

 

 

132. パプアで餓死者55名発生?(05年12月12日)

パプアのユフキモ(Yuhukomo)県でサツマイモの不作などにより、食糧危機が発生し、既に55名の餓死者がでており、他にも100名以上の住民が栄養失調、マアリアなどで重病に陥っているという。

この地域の住民は全部で5万5千人ほどいるといわれているが、山間部のため外部との連絡がとりにくく食糧不足の実態把握も十分になされていない。

先の、内閣改造で経済調整相から国民福祉調整相に替わったばかりの、アブリザール・バクリは「飢饉などという災害は発生していない」と 発言して早くも物議をかもしている。大金持ち(バクリー財閥)の3代目ともなるとさすがにいうことが違う。(これは日本でも同じようなもの)

とはいっても、現に餓死者が出ており、重病人も発生しているのだから、そのまま放置しておけば、パプアの反政府運動の火に油らを注ぐことになるのは明らかであり、軍用機やパプアに進出している例の非鉄金属のコングロマリット「Free Port」社などが航空機を動員して、物資の輸送に当たっているとのこと。

パプアの住民のリーダーは「地元政府が住民の生活を無視し続けたことが今回の飢饉問題の原因である」と指摘している。中央政府からの資金は多くはこれら地方の役人の懐に入ってしまい、住民のためには使われていないとして、役人の汚職を批判している。

ユドヨノ大統領は、アブリザールに緊急に援助を実行し、実態の調査をおこなうように指示しているが、アズリザールやその下のシティ・ファディラ・スパリ(Siti Falidah Supari)保健相は「ユフキモ県には飢饉の兆候は無く、55人が餓死したという証拠は無い」としてイヤイヤながら大統領命令に従っているという。(ジャカルタ・ポスト、インターネット版、12月2日参照)

インドネシアの場合は餓死にいたらなくても食糧不足は全国どこにでもあり、珍しいことではない。過去にもジャワ島内ですら餓死者が出たことがある。政府のエリートの目が基本的に「貧しい人々」には注がれていないのである。これは、程度 の差こそあれ「先進国」にも当てはまる




133.インドネシア議会議長が株式を要求(2015-12-7)

国有財産の取引で政治家が露骨にワイロを要求していた実例。

Indonesian Vice President Jusuf Kalla has called on parliament’s speaker to step down over a recording suggesting he sought shares in Freeport-McMoRan’s Indonesian unit in return for helping the mining giant extend its government contract to operate.

QuickTakeCorruption

A parliamentary ethics committee is probing Setya Novanto, who has been under pressure since the recording surfaced last month of him speaking during a meeting with PT Freeport Indonesia chief executive officer Maroef Sjamsoeddin, a former deputy intelligence chief. Sjamsoeddin said he recorded the conversation for his “protection.”

In media interviews, Novanto has questioned if the recording is genuine or been doctored, but at other times acknowledged attending the June meeting at a luxury Jakarta hotel. He has also said he was joking or that his remarks and intentions had been misinterpreted. “I feel I have done nothing wrong, I feel I was treated unfairly being bugged,” he said last month, according to the Kompas daily. “I’m shocked.”

The affair puts his position at risk and could spur a shakeup in the leadership of the parliament that elevates factions more supportive of President Joko Widodo, giving him traction for his economic reforms. It also has implications for the powerful Golkar party, of which Novanto and Kalla are members, which is split on whether to formally join the ruling coalition.

Credibility, Trust

“He must step down,” Kalla said last week in an interview in Jakarta, referring to Novanto. “The main asset of the parliament is credibility and trust. If trust no longer exists, a person can’t be speaker of the house.” Text messages and phone calls to Novanto’s office were not answered. The ethics committee has not given a timetable for handing down the results of its investigation.

Freeport, which mined $2 billion in copper and $1.4 billion in gold in 2014 from its massive Grasberg mine in eastern Papua province, is seeking an extension to its contract that expires in 2021. The government says it can only legally start negotiations in 2019. Freeport Indonesia has agreed to sell about 20 percent of its shares as part of a contract negotiation.

Mining Contract

In the 80-minute recording played last week in the parliamentary hearing, Sjamsoeddin and Novanto discuss the extension of Freeport’s contract, the sale of shares and a planned power plant in Papua. In oblique remarks, Novanto and an oil importer who also attended the meeting sometimes invoke the names of Widodo, Kalla and security minister Luhut Panjaitan. The country’s police chief was quoted in local media saying it’s not illegal to tape a conversation.

Kalla, a businessman with interests in power stations and coal, said he had nothing to do with the affair. “Of course I’m upset, my name is there,” he said, referring to the tape. “Asking for shares is considered corruption.”

The scandal has reinforced public perceptions of graft and rent-seeking in Southeast Asia’s largest economy, a sprawling, decentralized archipelago where business permits are often handed out at the local level. Widodo, known as Jokowi, came to power last year with a pledge to tackle graft and make it easier for businesses to operate, with surveys over the years showing corruption is seen as widespread in politics and the police.

‘Real Peril’

“I don’t think Novanto is in real peril yet,” said Kevin O’Rourke, author of “Reformasi: The Struggle for Power in Post-Soeharto Indonesia. “But, in the event that circumstances worsen and the committee does indeed oust him, that would certainly improve conditions for Widodo,” he said, referring to the parliamentary probe.

The imbroglio indicates Jokowi has yet to make serious inroads into halting graft, say analysts. Indonesia was ranked 107th of 175 states and territories in Transparency International’s 2014 Corruption Perceptions Index.

“I don’t think the recent scandal is out of the ordinary with regard to previous Indonesian politics,” said Michael Buehler, a lecturer in comparative politics at the School of Oriental and African Studies at the University of London. “Novanto has become increasingly vulnerable and probably does no longer have any powerful backers.”

Indonesia has a history of rent-seeking in the resource sector, where big business and politics may align. Among the recent graft cases, former mining minister Jero Wacik is on trial for corruption, a charge he denies. Oil, gas and mining make up 16.5 percent of gross domestic product in a country that is the world’s largest exporter of power-station coal and a major source of copper, tin and natural gas.

Criminal Probe

The parliamentary committee is set to quiz Novanto and can formally recommend his dismissal, which would require a plenary meeting of the house. Novanto will attend the hearing later Monday, according to Golkar deputy secretary general Nurul Arifin.

It’s unclear how long the committee will hold hearings before making recommendations. The attorney general’s office has also launched a criminal probe but has yet to bring any charges or publicly accuse anyone of wrongdoing.

“President Jokowi asks that the ethics committee is respected and not be subject to intervention, so the issue can resolved in a professional and objective manner,” his chief of staff Teten Masduki said in an e-mailed statement. Messages to the office of Luhut went unanswered. The oil importer who attended the meeting could not be located for comment.

In testimony to the committee last week, Sjamsoeddin said he recorded the conversation because two prior meetings with Novanto led him to believe he might need “protection” against issues he thought Novanto would bring up. He said he had a responsibility to hand it over to mines and energy minister Sudirman Said, who first made the case public.

Nation’s Dignity

“As a minister if I get to know that a national leader is behaving unsuitably and using the names of the president and vice president then that is undermining the nation’s dignity,” Said told the ethics committee on Wednesday, referring to Novanto. “I then have the right to report this to this respected court.”

Freeport Indonesia declined to answer questions related to the affair.

“PTFI conducts its business activities in accordance with all applicable laws and regulations, its Contract of Work and its Principles of Business Conduct,” it said in a statement. “Indonesian authorities are conducting inquiries into this matter and we will cooperate with government authorities.”