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ある日、以前勤めていた会社の上司Mさんの奥さんが、体外受精の末、女の子を授かったという噂を
耳にしました。早速、Mさんに話しを聞いてみたところ、「数か所の病院で何度治療を受けてもうまくい
かなかったのに、東京のKクリニツクに行ったら、たった1度の治療で、みごと妊娠した」というのです。
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この「Kクリニック」は、マスコミにもよく登場する有名な不妊専門のクリニックです。
インターネットで検索して、HPを見たあと、メールを送ってみました。すると、「あなたのような患者さん
が、全国からたくさん治療に来ています。一度、体外受精の説明会を聞きに来てはいかがですか」と
返事をもらいました。「それではとりあえず話しだけでも聞いてみよう」と、2000年4月に主人と二人で
東京まで出かけていきました。そこで、具体的な体外受精の説明を聞いてみたところ、一般に行われて
いるような排卵誘発漬けの治療は極力行わず、「自然周期採卵」を行っているということでした。基本
的に、クロミッドをメインとして、必要に応じてHMGを数回注射するという方法を取っているのです。
また、採卵は、麻酔を使用しないと聞いた時には、「今までの全身麻酔は何だったのか!」と驚くばかり
でした。熟練した医師によって行われるので、採卵時間は5分以内で終わり、採卵針は細い特別なも
のを使用しているため、それほど痛みを感じないのだそうです。
説明会の内容は、今までの治療とは全く異なるもので、カルチャーショックにも似た衝撃を受けました。
そして、「この最先端の治療を受けてみよう」と決意を固めたのです。
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一般的には、転院すると、数多くの検査からやり直しということになり、体外受精開始できるまで数ヶ月
を要するものですが、このクリニックでは、無駄な検査はなしでした。そのため、体調を整えたうえで、
早速、2000年6月から、体外受精を再開することになったのです。
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それからというもの、診察がある度に、新幹線で「往復7時間」、「交通費2万円」をかけて東京へ通い
続けました。また、採卵日が決定すると、当日は早朝に来院しなければならないため、仙台から朝一番
の新幹線で向かっても間に合わないために、毎回、東京のホテルに2泊しました。大変な旅費でした。
また、HMGの注射だけという場合、地元の病院でということなったのですが、この注射を引き受けてく
れる病院がなかなか見つからず、病院探しにはたいへん苦労したのです。どうやら、保険が使えないと
いうことで、病院側の手続きが面倒らしいのです。10件ほど断られ、やっと患者側の立場にたった病院
を見つけることができました。
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注射の痛みには徐々に慣れましたが、痛みのないという話の採卵には、涙がこぼれました。やはり、
体に針を刺すわけですから、痛くないはずがありません。でも、短時間なので、何とか辛抱できました。
相変わらずの生理痛を毎月経験しているので、人より痛みに強いのでしょう。
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赤ちゃんを抱きたい一心で、2002年4月までの約2年間で、なんと11回の体外受精にチャレンジして
きました。結果は、残念ながら一度も妊娠まで至ったことはありません。
自然周期採卵で注射が少ない分、私の場合、採卵しても卵がないことも多いのです。採卵後に「今日
は、卵がありませんでした」と看護婦さんから報告を受け、ショックのあまり、安静時のベットの中で涙
が止まらないこともありました。不妊治療は、結果が全てですから、毎回、挫折の繰り返しです。
でも、ほんの少しのチャンスでも残されている限り、あきらめないで、これからもチャレンジしていくつもり
です。
◆◆ Kクリニックでの体外受精の結果 ◆◆
| 1回目 2000年 6月 |
2個の卵が取れるが、受精せず |
| 2回目 2000年 8月 |
1個の卵が取れるが、受精せず |
| 3回目 2000年 9月 |
1個の卵が取れるが、受精せず |
| 4回目 2000年10月 |
卵胞が育たず、途中でキャンセル |
| 5回目 2000年11月 |
1個の卵が取れ、初めて受精。 受精卵を凍結保存 |
| 6回目 2000年12月 |
1個の卵が取れ、受精。2日後に胚移植するが、妊娠せず |
| 7回目 2001年 1月 |
採卵するが、卵なし |
| 8回目 2001年 3月 |
1個の卵が取れ、受精。2日後に胚移植するが、妊娠せず |
| 9回目 2001年 9月 |
2個の卵が取れ、受精。2日後に胚移植するが、妊娠せず |
| 10回目
2001年10月 |
採卵するが、卵なし |
| 11回目
2002年 4月 |
採卵するが、卵なし |
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