思い入れ ・・・ 防虫ネットで無農薬栽培
ブロッコリー作りの喜びはなんといっても花蕾(からい=食用部分)を確認したときです。
おととしは2株だけ植えてみました。残念ながらヨトウムシが付いて僅かしか食べることはできませ
んでしたが、店頭に並ぶものとは比べものにならないほどすごく味が濃いものでした。
その味を忘れられず、また、ヨトウムシへの雪辱に燃えつつ、昨年は防虫ネットを買って作りまし
た。その結果、ヨトウムシの被害は最小限にとどまり効果があらわれました。
北海道での普通栽培では、3回程度防虫剤を散布するそうで、ブロッコリーにおける無農薬栽培の
難しさを知ったなら、きれいなブロッコリーを店頭で見ると、たっぷり農薬がかかっているような気がし て買う気持ちになれません。(特に輸入物は買えません。)
生育特性 ・・・ 冷涼な気候を好む
1 アブラナ科なので、あぶらな科に属する野菜を含めて3年輪作が好ましい。
2 発芽適温は18〜25℃。生育適温は18〜20℃で、25℃以上や5℃以下で生育が抑制され
る。
3 花蕾の発育適温は16〜18℃。
品 種 ・・・ 一般的な緑嶺
一般的な「緑嶺」という品種を作ります。
北海道での夏どりの代表的な品種です。
は種期・は種 ・・・ ビニールポットで優しく栽培
1苗100円程度で苗が売られているので、購入して定植から始める事もできますが、ブロッコリーの
店頭売値は100円とほぼ同じ値段なので種から始めます。
1 は種期
北海道では夏どりが主流で、それは北海道は冷涼なので夏どりが向いていることが一番の要因
です。昨年は秋どりも作ってみたのですが、夏の暑い期間は初期生育が緩慢となり、また、秋は 気温が下がって生育が止まって、花蕾が大きくなりませんでした。
ということで、は種は春に行います。だいこん・こまつな・チンゲンサイと同じアブラナ科なので、
霜や寒さに強いため早くには種できます。
特に早まきして初期生育のうちに寒さに慣れると病害に強く、また、ヨトウムシ、モンシロチョウの
活動期の被害を最小限にとどめられます。
そして何よりも、ブロッコリーは高温に弱いので、早くは種することによって高温になる前に収穫
する事ができます。
我が家では、その説に従い、第1回目を4月13日頃に、2回目を4月27日頃にピニールポットに
は種し、日中はベランダで、夜間は部屋の中に入れて育てていきます。
2回に分けるのは危険分散のためです。
2 は種
ビニールポットに5粒程度は種し、覆土は5o〜10o。
生育するたびに間引きして最終的には1本にします。
畑の準備 ・・・ 不本意ながら農薬を微量だけ使用
1 定植の2週間ぐらい前に石灰を散布して畝幅70pに起こします。
2 元肥の方法は本によってばらばらなのでどれが好ましいのかわかりませんのでそれぞれの方
法を列記します。
@全面全層施肥として18〜21pに混和
A深さ15pで1m当たり油かす1握り、化成肥料大さじ1、たい肥4〜5握り
B1u当たりたい肥3sと化成肥料100g
Cたい肥、腐葉土、鶏ふん、化成肥料をまぜた元肥を1株当たり2握り
D深さ20pの溝を掘り、溝1m当たりたい肥1s、苦土石灰100gと化成肥料50g
3 上空からのヨトウガ、モンシロチョウは防虫ネットで防げますが、越冬したヨトウムシが土中から
でてくるのは防虫ネットでは防げないので、不本意ですが防虫剤(オルトラン)を適量、土に混ぜ ます。
4 株間45pで定植位置を決めます。
定植期・定植 ・・・ 6月上旬頃か
1 定植期
本葉5〜6枚のころ。昨年までの経験ではは種から約1か月かかりましたので、5月25日前後
になろうかと思います。
2 定植
@植え穴を掘り、穴に十分水を与えてから植え付けます。
A植付後すぐに防虫ネットをかけます。
B露地家庭菜園では、支柱を立てるよう勧められていますが、我が家では防虫ネットをかけて
いるので風当たりが強くなく、土寄せをしっかりすると大丈夫だと思って支柱は立てません。 (それに農家の方が一つ一つに支柱を立てていないでしょ。)
栽培管理 ・・・ 追肥&土寄せを
1 定植後20日ほどしたら化成肥料をひとつまみ株元へまき、土寄せ。
2 本葉10枚と15枚の時に追肥。
収穫期 ・・・ わき芽も食べられます
花蕾が10〜15pになったら収穫。欲張って大きくしようとすると花蕾がでこぼこになり、黄色くなっ
て味が落ちるので注意が必要です。
また、収穫はナイフ又はカッターで切り取りましょう。
収穫後は抜き取らず、さらに追肥してそのままにしておくとわき芽に次々と花蕾ができるので、それ
も収穫できます。(ただし、上部のような大きくて立派なものはできませんが、十分食べることができ る花蕾になります。)
(おまけ)
14年産ブロッコリーの作付面積・収穫量(農林水産省調べ)
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