にんじん

(2002年4月17日作成)



思い入れ ・・・ にんじんはガンを防ぐ 
 にんじんは、ガンを抑制する成分が多く含まれており、1日1本を食べることが理想だそうです。北
海道に住んで、自家野菜を作っている以上、できるだけ多く作りたい野菜です。
 発芽不揃いしやすいことが欠点ですが、病虫害の被害も少なく、手のかからない野菜です。
  また、たまねぎ・ばれいしょほどではありませんが、保存性の良い野菜です。連作障害もほとんどあ
りません。

生育特性 ・・・ 発芽不揃いになりやすい 
 1 セリ科に属し、連作障害はないので毎年同じ場所で栽培できる。
 2 発芽適温は10℃以上。
 3 根の生育と地上部の生育の両者のバランスを考慮した適温範囲は、昼気温16〜23℃、
  夜温13〜18℃、適地温16〜21℃。
 4 腐食に富んだ土壌で着色が良くなる。
 5 にんじんの種子は吸水力が少ないので土壌が乾燥すると発芽力が著しく低下し、過湿状態では
  酸素不足によって発芽不良となる。
 
品 種 ・・・ 赤みの強い品種 
 農家の方が栽培しているほとんどが、収量性に優れ、変形等の規格外品が少ない「向陽2号」とい
う淡いオレンジ色の品種です。
 我が家では、過去2年の経験から「錦洋五寸2号」という赤みの強い品種を栽培しています。理由
はにんじんの味が濃く、うまみが強いからです。

畑の準備 ・・・ 石や土の塊がないように
 1 床幅について
   床幅は60pで、均一に整地します。
 2 施肥について
   種まき1〜2週間ぐらい前に1u当たり200gの苦土石灰と100gの化成肥料を全体にまんべん
  なくまき、深いところまで耕す。(全層施肥)
 3 たい肥について
   元肥として、たい肥使用を勧める本もありますが、たい肥に集まってきた微生物が根部まで食う
  恐れがあるので、使用しないほうが無難です。

は種期 ・・・ 5月上旬に
  は種期は5/5〜6/20の範囲ですが、遅くは種した場合は、秋の天候によって肥大しないまま
成長が止まることがあるので、5/10〜20が一番の適期かと思います。
  私が家では、1回目として5月3〜6日頃、2回目としてその2週間後の2回に分けてまきます。は
種後の低温・少雨により、発芽不揃いになったら、再度まきなおします。

は 種 ・・・ 覆土は薄く、軽く手のひらで鎮圧を
  先に触れたとおり、にんじん栽培全般を通してもっとも注意を注ぎたいのがは種だと思います。発芽
しやすくするよう注意しましょう。
  1 土壌が乾燥しているときのは種は避け、乾燥が続いているときは前日にたっぷりの水をまいて 
  から翌日は種する。
  2 床の端から15pのところにまき溝を切る。(2条のまき溝ができる)
  3 まき溝は、土のかたまりや石、肥料がないよう真っ平らにする。
  4 パラパラと又は1p間隔に種をすじまきする。
  5 覆土は1〜2p、浅くも深くもしない。
  6 覆土後、手のひら等で軽く押して鎮圧する。(強く押すと発芽不良を起こす。風で土が飛ばない 
  ようにする程度が目安)
  7 乾燥には弱いので、晴天が続くようならば灌水も必要。
  8 は種後、低温が続くと発芽が遅れるのであわてずじっくり待つ。
 9 天候にもよるが、通常発芽までは10日以上かかる。

栽培管理 ・・・ 間引きは2回で、10p間隔に
 1 間引き・追肥・土寄せについて
 (1)1回目の間引きは1〜2葉期で葉が重ならないように。
 (2)2回目は発芽して60日(本葉6葉期、7〜8p)後に8〜10センチの間隔に。
    あわせて追肥としてリン酸中心に1mあたり20gまくとともに中耕し、土寄せ(青首防止、 おいし
  いにんじんにならない)
 2 病害虫について
 (1)害虫はあまりつきませんが、キアゲハの幼虫やテントウムシがつくことがあるので、見つけたら
  捕殺します。
 (2)あまり病気になりませんが、生育途中で葉が黄変したものやとう立ちしたものは抜き取ります。

収穫期 ・・・ たぶん収穫は9月になってから
  おおむねは種後110日前後で、外葉がだいこんのように広がって垂れてくると収穫適期です。8月
下旬に収穫適期を迎えたものは早めに抜き取らないと裂根になりやすいですが、9月下旬に収穫適
期を迎えたものはそのままの状態でおいても平気です。

(おまけ) 
 14年産にんじんの作付面積・収穫量(農林水産省調べ)
 作付面積(ha)    収穫量(t)
 全   国    20,500   644,500
 北 海 道     5,370   165,400
 網走支庁       860    29,500
 北 見 市        67     2,010


トップへ
トップへ
戻る
戻る