点検?
 点検するといっても比重で見る方法になりますが、バッテリー液の補充口を毎回開けなければいけなかったり(中には外から確認できるものもあり)、密閉型タイプのバッテリーであったり、専用のゲージ(比重)も用意しなくてはならず気軽に点検するにはちと億劫ですね。最近のバッテリーは液減りの少ないメンテナンスフリータイプが主流になっていますが、液が減らないということではありませんので注意しましょう。
 液量確認で外から液量が見えない場合は補充口を開けることになりますが、キャップに斜めにカットされた2cmくらいのものが付いているはずです。それの傾斜部分に液が付着していることで確認できます。車を揺らしたり(運転直後とか)傾いてると正確な液量は確認できません。また、窓から覗いて電極上部が液から露出しているのは明らかに液量不足です。極端に少ない状態で使用していると爆発を起こす危険性もあるので注意しましょう。逆に入れすぎると、振動などで液があふれ、車両を損傷(腐食)させる場合があるので、注意しましょう。バッテリー液を直接手で触るのもタブーです。 外から液面確認ができるものはFULLラインまで精製水を入れましょう。強化剤?、気分的なものじゃないかな。
 バッテリーの端子や、ケース上に白い粉が目立つ場合は、湿らせた布で拭き取り、端子に薄くグリースを塗ります(最近は、あまりやらないようですけど)。裏技で端子を鉛筆の芯で磨くなんてことも(接触抵抗を減らす意味で)・・・。
  一番の延命方法はクルマを定期的に乗り回す(充電)ことや、電気を必要以上に使わずに節電するといった事の方がバッテリーのトラブルを避ける上では有効ですが、今の車は非常に電装品が多いので節電と言われても困ってしまうのも事実です。
 使用状況やバッテリーの質によっても違ってきますが、通常2〜3年が一つの目安になると思います。早い場合は半年、長い場合は5年位持つ場合もあります。なお、完全にバッテリーを上げてしまうと、寿命は短くなります。
 バッテリーはある程度まで放電すると電圧は急激に低下し、その後は放電能力が無くなります。大体10V以下になったらダメでしょう。ニッカド充電池の特性と似ていますね。今まで何もなかったのに突然トラブルが発生するというのはこのことです。
 ほとんどの人は、「調子が良いのに交換するのは、もったいない」 と思われるはずです。そんな時は、日頃のバッテリーの調子で交換を考える方ががいいでしょう。 たとえば、スターターの勢いが弱かったり、アクセルを戻すとライトが暗くなったり、パワーウインドウなどモータを使用する駆動部分がやけに重い(かったるい)動きだったり、バッテリー液の減りがいつもより早くなってきた時などは交換時期です。
交換するなら・・・
 交換するバッテリーは、純正品より大きめに変更すると良いと言われていますが、大き過ぎる物を選んでしまうとオルタネーターの発電が追いつかずバッテリーが満充電されずに逆に寿命を縮めてしまうこともあります。それと重くなります。1サイズUP程度に抑えておくほうが良いでしょう。ただランクル100自体かなり大きめのバッテリーを積んでいるのでサイズupするよりも、オプティマバッテリー(ディープサイクル・バッテリー)に載せ替えてしまったほうが良いでしょう。値段は通常よりも高いですが、普通のバッテリーの短所をカバーします。しかも、同じ容量でも重量は軽くなりますのでハンドリングが良くなることもあります。かなりの軽量化になるのではないかと・・・。容量を1ランク下げても問題ないでしょう。多分、ランクルで使用する80A以上のクラスは無かったと思う・・・。パワーの違いを感じるはずです。
 普通のバッテリーでは、量販店で同一容量で色々な価格帯のバッテリーがありますが昔ほど価格差的な性能は無いと思ってください。良いものでもすぐにダメになるものもあるし、価格の安いものでもかなりの年数持ったなんてことも。昔、\3000の80Aのバッテリーで4年持った経緯があります。高い安いはブランドと保険が付いているかいないかだけと思っても間違いないでしょう。保険が付いていても山中でトラブったら同じかな?なんて思います。私だったら、安いのを買って早めに交換します。その方がコストパフォーマンスは良いです。

ブースターケーブルと繋ぎ方
 ブースターケーブルの購入の場合は、ケーブルの太さによってエンジンが掛からないと言う事があるので、しっかりとしたケーブルの太い物を選んだ方が良いでしょう。と言うのも、車の電圧は13.2V(1個のセルは2.2Vで6層)なんですが、電圧が低い分流れる力が弱いのです。電圧は力、電流は量と考えればいいでしょう。たとえば、細い管(ケーブル)で水を流そうとしても大きな力(電圧)が必要です。それが太い管でしたら楽々流れますね。そう言う理由です。電圧が高ければ流す力は大きいので管が細くてもある程度は流れてしまう。車に使う配線は太い方が良いという理由は。

ブースタケーブルの繋ぎ手順 (意外と知らない方がいます 特に 5 )
1 両方の車両はエンジンがかかっていないこと(救護車はかけておいたほうが良いという方もいます)
2 バッテリーの上がった車の+端子にケーブルを接続
3 救護する車の +端子にケーブルを接続
4 救護する車の -端子にケーブルを接続
5 バッテリーの上がった車のエンジンブロック(フックなど)に 4 のケーブルをつなぐ。エンジンブロック(フックなど)がよく分からない場合は、バッテリーから一番遠い金属部分に接続(塗装面不可)。バッテリーの-端子じゃありませんので間違いなく。
6 エンジンを始動させ、エンジンの回転を少し高めに設定し、バッテリー上がった車のエンジンを始動する。
外すときは逆順で・・・。
バッテリー上がった車は、しばらく(30〜60分)くらい乗り回して充電させる。早めの交換をおすすめします。

 5 の理由として、バッテリーの充電中は燃えやすい水素ガスが発生します。ブースターケーブルの接続時には小さなスパーク(火花)が出るため、それによる引火を避けるためです。

バッテリー規格
例85D26R

85 一般に容量(A)ですが、 容量と始動性能から決められた数値です。
D  バッテリーの幅と高さを表します。
  B 127×200
  C 133×204
  D 170×200
  E 173×209
26  バッテリーの長さ寸法です。
R 端子の位置
  R 手前左が+  手前右-
  L 手前左が-  手前右+