ATFを定期的に交換する人、または全く交換しない人と二分化されていると思います。ATFが劣化してくると変速ショックが大きくなったり、加速が悪くなったりします。燃費も悪化することもあります。よく言われることですね。
 交換しなくても平気。逆に交換したら調子が悪くなった。等と非常に難しいものでもあります。でも、ここ5・6年くらいだと思います。一般的に交換を推奨するようになったのも。その大きな理由は、交換装置の低価格化と交換時間の短縮化の2つだと思います。昔は、ATFの交換となると大掛かりになってしまい作業工賃がとんでもない価格であったり装置が高いため一般の整備工場やカー用品店では置けない代物でした。それが商売と成り立つのなら皆さんやりますよね。
 自分で書いてて、なんだか難しくなってきてしまうので、「交換してもしなくてもどちらでもいい。ユーザーの判断に任せます。」と、言い切ってしまいます。交換したほうが良いに越したことはありませんが・・・。

ATFクーラーの取り付けと寿命は?
 社外品でATFクーラーなんてのもありますが装着すれば確かに油温は下がりオイルの寿命は延びますが取り付けするときは内部をよくきれいにしてから取り付けましょう。内部にごみなんかがあったりすると・・・。粗悪品は加工バリ(アルミの粉)がそのままついてたりします。そのまま、ポン付けはだめです。
 なぜ、社外品を付けるかと言いますと、通常ATFも外気によって冷却されているのです。ただ、クーラント液(冷却液)と同じラジエターを使用していますので水温が上がればATFの温度も釣られて上がってしまう。これを別のコアにしたら独立していますので大きなコア(9段くらい)にすればATFの油温上昇も抑えられます。
  安上がりな方法として、ラジエターキャップを強化タイプ(沸点を下げる)にしてもある程度は抑えられますが気分的なものでしょう。

交換判断は?
 ATFって赤色ですよね?。これは着色されたものです。色が赤から茶色になったからといって交換する判断とはなりません。着色剤の色が抜け落ちただけかもしれません。もし、色が白い様だとこれまた冷却液が混入している可能性があります。この場合は、即交換および冷却系統(ラジエター)の点検になります。エンジンオイルと同じです。じゃぁ、どうやって判断するの?。臭いかな?。臭いについてはちょっと焦げ臭いようでしたらギンギンにATに負荷をかけている証拠。あとは、規定量入っているか?。かな。エンジンオイル以上にシビアですが、AT自体密閉された構造ですので通常使用で減ることはありません。減ってたら?。どこからか漏れているのでしょう。点検するときはごみの混入に注意しましょう。糸くずでもATの調子を左右します。
 普通に乗っているなら、3〜4万km毎でいいのでは。AT自体密閉された状態ですので自然劣化は少ないです。環境的には走行距離が伸びていないなら4〜5年は持ちます。自分の場合は、年12000km弱ですが車検での定期交換してます。ついでにって感じです。(環境に悪いな・・・)

交換するなら
 やっぱり、ディーラーでやってもらうのが一番でしょう。保証期間であれば保障もあるしね。また、普通のカー用品店ではクーラーの掃除(ATからコアまでのホース含む)まではやってくれません。抜いて入れるだけ。一概に全てのお店がそうだとは限りませんが殆どがこれじゃないかと・・・。これではせっかく替えても上辺だけで・・・。ディーラーならその当たりはマニュアルに記載されていますので間違いないとは思うのだが・・・実態は???です。要確認。
  それにAT自体非常にシビアなものですから別ブランドを混ぜてしまうと逆に調子が悪くなったりすることもあります。エンジンオイルほど種類は多くはありませんが高性能ATFなんてのもあります。が、やはり純正が一番安心して使えるってことかな?。気になるなら、ストレーナも交換してもいいかも。ストレーナって?。フィルターです。

長期交換していない人へ
 定期的に(2年/回または3〜4万km毎)交換している人ならさほど問題にはならないが10万km以上無交換だとAT内部にギヤの摩耗粉やクラッチ材の摩耗粉・オイル劣化によるスラッジなどが堆積していて、ATFを交換することによってこれらが内部に広がり、シフトバルブへの噛み込みや、オイルの流路閉塞によるトラブルが発生する可能性があります。人間で言う脳梗塞状態になるかな?。交換の際はOH(ストレーナの交換)が必要です。