トリック大作戦 台湾版 ~第二章~
車文杰復活計画想像篇

次は婚約パーティーの前にある劉德華の出演シーンを見てみたいと思います。


香港版は上のように古晶の事務所に金默基と整蠱之霸が来た後、すぐにシーンが切り替わってBananaが登場します。しかし、台湾版は突然、事務所の電話が鳴り、次のシーンが始まるのです。
(なお、混乱を防ぐため、ここでは台詞内にある台湾版の役名は香港版の名前に統一させていただきました。)



車親仁の口から出された1ドルコインで古晶は電話をします。

古晶: 1ドル出して。もしもし。

Banana: 阿晶?

古晶: そうだ。

Banana: ある人が新公園の前にいる阿杰を見かけたそうなの。
ちょろちょろと行ったり来たりして、おかしくなったような感じだったんですって。

古晶: そんな状態なのか?わかった。
明日、君は俺の代わりに何とかして金默基と約束を取り付け、
新公園の前のカフェに来るようにしてくれ。わかったか?

Banana: わかったわ。

古晶: OK。…もう、ないのか?(コインが出るか車親仁の口元を確認します。)

そして、翌日…。



金默基: 君、ちょっと聞くけど、マーティンさんを見かけてないかい?

服務員: いいえ。先におかけになって、お待ちになったらいかがでしょうか?

金默基: そうするよ。

金默基は窓際の席へ行き座ります。左で新聞を広げている男は実は張り込み中の車親仁でした。無線機でカフェの外にいる古晶に報告をします。



車親仁: 阿晶、本当に金默基が来たぞ。

古晶: すぐに降りて来てくれ。わかったか?

車親仁: 了解。



向かいの席の女性に合図を送り、下へ降りる車親仁。実は彼女も作戦に関係する人物なのです。



外に出た車親仁は古晶を探せずウロウロ。実は古晶はガードレールに立っています。

車親仁: ん?…おい、どこにいるんだ?えっ?

古晶: 俺はあんたの上だ。

車親仁: ん?上のどこだ?

古晶がガードレールから降りても、まだ車親仁は気が付かず、反対方向を探すお約束に…。



古晶: 俺はあんたの傍にいるよ。天才だな。

車親仁: 今から、どうするんだ?



古晶: これを被って。(車親仁に目を通す穴が開いた紙袋を渡します。)

車親仁: 何をするんだ?

古晶: 阿杰は樂兒と別れてから全体的に闘志がない。
まるで、生命のないバターパンのようだ。見てみな。



そこにはバターパンと紙パックの飲み物を持ち、放心状態でガードレールに腰をかける車文杰が。

古晶: 彼とバターパンは双子のようだな。

車親仁: そうだな、そうだな。バターパンと、とても似ているぞ。

古晶に乗せられましたが、ハッと気が付く車親仁。しかし、またも変な事を言います。

車親仁: 違うぞ、バターパンの方がハンサムだ。それで、どうするんだ?

古晶: 金默基は最近、樂兒に付きまとっているそうだ。
だから、俺たちは阿杰の闘志を奮い立たせる必要がある。
死ぬか生きるかであっても金默基と戦うと、彼に決心させるんだ。

車文杰がパンを食べようとしたり、飲み物を飲もうとしたりすると、偶然に通りかかった通行人に、なぜかそれらを奪われてしまいます。

車親仁: 見ろ、あいつはバターパンさえも人に奪われてしまったぞ。
どこにそんな闘志があるってんだ?



古晶: だから、俺たちは彼を殴り、怒らせ、侮辱するんだ。こんな感じにするのさ…。

車親仁: 何だ?

ここから想像上で計画した作戦が始まります。



古晶: イーヒッヒッヒッ、ハーッハッハッハッ!小僧!

車文杰: 君たち、何をするんだ?

古晶: お前にも「今日」があるのか。俺が殴って目を醒まさせてやる。
ハーッハッハッハッ!この瓶の中身は俺の小便だ。俺が地面に小便をこぼすのは、
お前に自分の無意味な様子を映して見せるためだ。なんで、こんな失敗をするんだ?
お前は何なんだ、何者なんだよ?俺たちの金默基さまと女を争う勇気があるのか?
ハーッハッハッハッ!

古晶は往復ビンタや撒き散らした尿で車文杰を脅かします。その間、顔を隠した車親仁はシャドーボクシングをします。このシーンは広東語の「撒尿」(小便をこぼす=人を馬鹿にする)と「撒泡尿照照你自己」(こぼした小便で自分自身を見ろ=身の程を知れ)を暗示しているのでしょう。

車親仁: その通りだ!ハッハッハッハッハッ!


そんな時、ついに例の女性が「オー!ハニー!」と叫んで突然、ダッシュしたかと思うと、彼女は窓際の金默基に熱いキスをします。

古晶: あっちをしっかりと見ろ。ハーッハッハッハッ!イーヒッヒッヒッ!

車文杰: やはり、獰猛な顔つきだ!

窓ガラスに顔を押し付けられた金默基。しかし、外からでは店の窓際で2人がイチャついているようにしか見えません。金默基に強い怒りを覚えた車文杰は先ほどとは違う顔つきになります。ちなみにその間、車親仁は台詞もなく、その辺りで蛇拳や虎拳などの演舞をしているのでした。

古晶: ほら、バターパンを買って来い。(10ドル札を車文杰に投げ付けます。)

車文杰: 私は手も足もある。お前の金なんて欲しくない。



古晶: お前は、すぐに手と足を失うぞ。俺たちの兄弟たちを見ろ。やっちまえ。

車親仁: おう!とりゃあ…!とりゃあ…!もう一度、とりゃあ…!



車文杰に攻撃を食らわす車親仁。ゆったりとした動きで劇っぽい感じが良いです。

車親仁: 双龍、海より出(い)でる!(雙龍出海)

車文杰: 君たちは恥知らずで、ろくでなしで、社会のゴミだ。



車文杰: 私は君たちを恐れてないぞ。♪私は努力と向上が必要~。

車親仁にやられて転んでも起き上がり、「青春阿哥哥」(我要努力向上)を歌う車文杰。立ち直ったのは良いのですが、急に踊って歌った事で疲れてしまったのか、またも地面に転んでしまいます。

車文杰: いつか君たちは法の裁きを受ける事になるぞ。

古晶と車親仁は言葉と動きで挑発を続けます。

古晶: お前は行く所まで行かないと納得しないのか。かなり強情な奴だな。やっちまえ。



車親仁に攻撃をする車文杰。同じく、ゆったりとした動きが逆に良いです。

車文杰: 反撃するぞ。さあ来い。この野郎め。

想像はここで終了し、現実に戻ります。



想像の中では最後、目に攻撃を受けていたので、現実に戻っても目を押さえる車親仁…。

車親仁: この考えは本当にレベルが高いぞ。

古晶: どのくらいレベルが高い?

車親仁: 曾志偉くらい高い。

「他來自江湖」でも登場したように、気分やレベルの高さを現す際、建物の階の高さを言うギャグがあるのですが、ここでは身長が低い曾志偉が比較の対象になっている所が笑えます。

古晶: これを被って。(車親仁は紙袋を被ります。)

車親仁: よし、行こう。

さて、計画を実行しようとする2人ですが、果たして上手く行くのでしょうか?
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