師父に跪かされて焦る韋小寶
| 麗春院に姿を現した陳近南が「化骨綿掌」の毒に侵されている韋小寶を解毒した後、陳近南は「天地會」の本部に韋小寶を連れて行きます。香港版では「天父地母」の看板が表示された後、すぐに陳近南が韋小寶の頭に右手を乗せ、昇進の話をするシーンになるのですが、台湾版は陳近南の話が長く、彼は細かすぎる規律も持ち出すため、色々と違反をした韋小寶が罰せられ、入会時に言われた「81本の刀を身体に受けて死ぬ」のかと思わせられるシーンがあるのです。 |
韋小寶:師父!こんなに多くの人の前で話さないでくださいよ!
韋小寶が陳近南に手を引かれて、「天地會」の本部に連れて来られます。
陳近南:立ってろ!
韋小寶を兄弟たちの中心に立たせ、そのまま、陳近南は前へと進みました。
陳近南:各位兄弟たちよ!皆も知っていると思うが、
韋小寶は宮中で密偵をし、かつては色々な事を行って来た。
兄 弟:知っています!
| 兄弟たちは一斉に手を挙げて答えました。ここで韋小寶は一瞬、焦ったような顔をします。…鰲拜の総資産をちょろまかした事や職権を乱用し、高魯泉を脅して店を売らせた事など、色々な悪事を実は師父や兄弟たちに見られていたのかと心配になったのでしょうか? |
韋小寶:皆さん!どうか大目に見て、私(わたくし)めに説明させてください。
| …しかし、韋小寶は平静を装い、両手を挙げて、兄弟たちを遮ります。そして、先に兄弟たちに断っておき、適当な説明をしようとするのです。 |
陳近南:お前は説明しなくて良い!皆も覚えていると思うが、
青木堂の堂主・周兄貴は、どのようにして死んだ?
兄 弟:覚えています!
またも兄弟たちは一斉に手を挙げて答えました。韋小寶は下を向いています。
陳近南:韋小寶よ!跪くのだ!
韋小寶は嫌そうな顔をしながら、跪きました。表情は相当に困った感じです。
韋小寶:師父!実は私は…。
陳近南:会規の第三条、第八節、第二十七例により…。
細かい会規の説明をしつつ、陳近南は韋小寶の方へと近づいて来ました。
 |
→ |
 |
| 陳近南が話を聞いてくれないと言う不満からなのか、睨みつけるような顔をする韋小寶…。しかし、その後、もはや死を免れないと思ったのか、あきらめたような感じの顔をしています。 |
陳近南:…私こと陳近南は総舵主の身分を以って、韋小寶を青木堂の香主に昇進させる!
| ここからが香港版にもあるシーンなのですが、実は、突然の「どんでん返し」が起きており、陳近南の内功の込められた手で殺されるかと思いきや韋小寶は一気に昇進するのでした。陳近南の言う「色々な事」は功績の意味だったようですね。台湾版のシーンがあってこそ、韋小寶が頭の上の手を怖がって目を閉じるシーンの重みが増すような気がします。また、このような緊張は原作にも多く、これは「鹿鼎記」の醍醐味の一つと言えそうですね。ちなみに「香主」と言うのは、ここでは「後継者クラスの頭主」のような意味だそうです。 |
逃げつつもする建寧公主の攻撃
| 建寧公主を敷布で縛り上げて見張りつつ、慈寧宮に行った韋小寶が戻って来ない事を心配する大小雙兒(大雙兒=袁潔瑩、小雙兒=陳德容)。この隙を見て、建寧公主は部屋から脱出します。香港版では建寧公主が走り出した後、すぐに慈寧宮の扉に向かって走るシーンになるのですが、台湾版は短いながらも建寧公主が大小雙兒に攻撃をしようとして失敗するシーンがあるのです。 |
走り出した建寧公主は敷布を置き、傍にあった入れ物を抱えて持ち出します。
大雙兒:逃げる気?
建 寧:来ないで!
| …当然、大雙兒に気付かれましたが、建寧公主は強気です。その態度を不思議に思った大小雙兒は顔を見合わせてから建寧公主の方を見ました。 |
建 寧:これは「化屍毒粉」よ!あんたたち、かかって来なさいよ!
これを、あんたたちに撒いてやるんだから。
…と言いながら建寧公主は後ずさりをし、背を向けて走り出します。
大雙兒:くっ!
小雙兒:あっ!
| この台詞からも、わかるように大小雙兒は少し戸惑ったようで、建寧公主を追いかけようとする足が少しだけ遅れてしまいます。 |
 |
→ |
 |
建 寧:どうやって撒くのかしら?撒くわよ!撒くわよ!…ゴホン、ゴホン!
| 「化屍毒粉」の入れ物を上下に振り、得意そうに粉を撒き散らす建寧公主。しかし、風向きを計算に入れておらず、自ら吸って咳き込んでしまうのでした。 |
大雙兒:えっ?
小雙兒:えっ?
…ポカンとする大小雙兒。またも顔を見合わせてから追いかけます。
建 寧:あっ!まずいわ!助けて!助けて!
大雙兒:逃げるな!
小雙兒:逃げるな!
| この後は香港版にある、建寧公主が慈寧宮の扉に向かって走るシーンに繋がっています。なお、原作で何回も使われた「化屍毒粉」(化屍粉)がここで急に登場する事に驚きました。小桂子は海大富の「化骨綿掌」で溶かされていますし、台湾版を見るまで「化屍毒粉」は映画では登場しない物だと思い込んでいたからです。しかし、毒を吸っても無事と言う事は、やはり、これは偽物で建寧公主は2人を威嚇するためにウソを言ったのだと推測できますね。
|
鰲拜の流血シーンは台湾版のみ
| 森で繰り広げられる鰲拜と陳近南の戦い。香港版と台湾版では、このシーンの編集が異なっています。また、頭を刺された鰲拜の顔がアップになり、血を流すシーンは台湾版だけに存在します。 |
戻る