ちょっとした間違いで宦官に?
| 「雑役募集所」と勘違いし、人の並んでいない隣へ行った韋小寶。そこは「宦官募集所」でした。香港版は官兵の後ろにある看板の文字が露わになった後、すぐに韋小寶は両手両足を縛られてしまい、去勢されそうになります。しかし、台湾版では「刀子匠」(去勢手術を行う切り師)を演じる雷達と互いに勘違いしたままの会話があるのです。ここは刀子匠の性癖が垣間見えるのでした。 |
大 人:小順子、こっちへ来てくれ!
小順子:ははっ!(中文字幕では「御意!」。)
韋小寶が中に入ると同時に上の意味の中文字幕が登場します。当然、香港版にはありません。正式には香港版の広東語音声にはなく、切り替えで聞ける國語音声には台詞が存在しますが、字幕が登場したのは台湾版が初めてなのです。ただ、逆に台湾版は音声が欠落していました。とにかく広東語版では知れなかった官兵の名前と立ち去る理由が明らかになっているのです。ちなみに当初、私は小順子の目の動きから彼はサボるタイミングを計っているのだと勘違いしていました。
そして、中に入る韋小寶。謎の「ワッハッハッハッ!」と言う野太い声が聞こえる中、机の前にいる刀子匠の方を見ると、浄身者の記録帳を確認していた刀子匠も韋小寶に気付き、話しかけます。 |
刀子匠:んん?おやまあ、そちらの若いお兄さん。あんたも応募に来たんじゃろう?
韋小寶:そうだよ!良いかな?
刀子匠:へへへへ、良いとも!もちろん、良いとも!
韋小寶は喜びながら机の方へと向かって歩いていきます。しかし、その時に…。
韋小寶:ん?
刀子匠:ううん、本当に惜しいのう。
| 刀子匠が韋小寶にウインクをしました。しかし、これは陳近南の言う仲間への合図ではなく、単に彼が韋小寶に好意を持って行った物のようです。刀子匠は同性愛者のようですね…。 |
韋小寶:あんた、俺に「目配せ」した?
刀子匠:ああ。
韋小寶:ふうん、わかったよ!じゃあ…どんな指示があるんだい?
刀子匠:ああ、すごく簡単じゃ!横になれば良いんじゃよ。ほうら!
もう一度、刀子匠は韋小寶にウインクをしました。
韋小寶:そうか。
刀子匠:おい、早くお世話をするんじゃ。この若いお兄さんのお世話をするんじゃ。
韋小寶:良いよ!さあ!
刀子匠:早く!早く横になるんじゃ!
この後は韋小寶が縛り付けられて動けないシーンに繋がっています。
慈寧宮の自室に戻る皇太后
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| 皇太后と侍女の足元。 |
皇太后と侍女の横顔。 |
| 「四十二章經」を探す韋小寶が慈寧宮に忍び込んで間もなく皇太后(張敏)が戻って来ました。ここも台湾版は香港版より少し長いため、ゆっくりと優雅に歩く皇太后の姿を、じっくりと堪能できます。 |
兄妹そろって殴られたがるマゾヒスト
| 建寧公主(邱淑貞)を追いかけて康熙帝に出会った韋小寶。正体を知らない彼は康熙帝を殴り、勝負が始まってしまうのですが、韋小寶を気に入った康熙帝は海大富に手紙を渡す事にします。香港版は康熙帝が玉璽を捺した後、すぐに韋小寶の話を聞く海大富のシーンになるのですが、台湾版では建寧公主と同じく、殴られても楽しそうに喜ぶ康熙帝のマゾっぷりが見れるのです。 |
康熙帝:この手紙を海公公に渡すんだ。彼が読んだら自然とわかるだろう。
韋小寶:ここに何て書いてある?俺の悪い事を言うんだろう!
康熙帝:ええと…。私はお前の武功が良くないと思っている。だから、
「お前に武功を教えるように」と海公公に言いつけるんだ。
明日、お前が来たら、私と楽しく打ち合えるようにするためにな。
韋小寶:打ち合いなら、俺は絶対に相手になるぞ。だけど、どうして海公公は、
お前の指図を聞くんだ?おい!貴様は何者なんだ?
康熙帝:私は…ええと…そうだ。なぜなら、私たちは皆、同じく宮中の宦官だからさ。
彼はすごく賭博が好きなんだが、賭け事をすれば必ず負けてしまうんだ。
今、まだ私の金を借りているので、彼は必ず私の言う事を聞くのさ。
| 後に手紙を読んだ海大富が態度を急変させた時、韋小寶が心で思った「こいつのいやらしい態度を見るからに、本当に沢山の金の事で人といざこざがあるみたいだ。」は、この康熙帝の台詞に繋がっていた物だったのですね。 |
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韋小寶:それもそうか!…えいっ!
康熙帝:アイヤー!あああ…!
| 手紙を受け取った韋小寶が卑怯にも突然、康熙帝の左目を殴りました。康熙帝が痛がって、後ずさりをすると建寧公主が近寄ります。しかし、最初に口にしたのは心配の言葉ではなく…。 |
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建 寧:兄様!人に殴られる感覚は癖になりそう?
…後の彼女の性癖を暗示させるマゾ的な物でした。そして、康熙帝も殴られて嬉しそうです。
康熙帝:えっ?あの感覚は…すごい…すごく特別だ!今まで、こんな事は試した事がないぞ!
建 寧:さっき、言ったでしょう!彼は本当にやるって。他の宦官とは違うのよ。
手加減して、手も足も出さない者は私に殴られるんだから。
康熙帝:だが、もし私が彼に殴られなかったら、私も自分がこんなに打てるとは知らなかった。
建 寧:ふふっ。
康熙帝:ふふふ。すごく面白い!すごく面白いぞ!ふふふ!
| そして、康熙帝が走って左へ行くと、それを建寧公主が追いかけます。その後、韋小寶の話を聞く海大富のシーンへと繋がるのでした。 |
森で神龍教に報告をする偽太后
| 鰲拜を口で言い負かし、康熙帝から鰲拜の他に海大富の監視も任された韋小寶。香港版では建寧公主が「ついでに私も監視して!」と言って韋小寶と康熙帝が不思議そうに彼女を見た後、すぐに韋小寶が海大富に話を聞かせるシーンになっていますが、台湾版では皇太后が登場し、この時点で早くも彼女が宮中に潜入中の偽者だと言う事を観客に伝えるシーンがあるのです。 |
皇太后:神龍教の聖女・龍兒が謹んで神龍特使のご来駕をお待ち申し上げます。
| 神龍特使を探すように周囲を気にしながら来た龍兒が上の台詞を言うと、「ヤァーッ!」と言う声と共に木の上から神龍特使が飛び降りました。 |
特 使:ここに教主の神龍令牌あり!令牌が目に触れたら、教主に会ったも同然だ。
神龍令牌の話を聞くと、すぐに龍兒は跪きます。
皇太后:教主にお聞きいたします。どのような指示がございますでしょうか?
特 使:教主の命令がある!聖女よ、お前は偽太后に化けて宮中に潜入し、
すべての「四十二章經」を手に入れ、満清皇朝の龍脈と秘蔵の宝のありかを、
捜し出す必要があったが、なぜにグズグズしており、知らせがないのだ?
ここで特使は一息で、この長い台詞を言います。説明を含ませる演出が王晶的ですね。
皇太后:教主に申し上げます!すでに龍兒は2冊の「四十二章經」を読みました。
ですが、少しの発見もございません。
特 使:満清の皇帝は残虐で慈しみがない。
我々の教主は平西親王を扶助し、清に反して、国を建てようとしておる。
お前は時機を見て、まずは皇帝を殺し、民のために害を取り除くのだ。
皇太后:教主に申し上げます!龍兒が宮中に入った後、
康熙は良い皇帝だと言う事に気付きました。さらに思うままに非道を振る舞い、
庶民を殺害しているのは鰲拜ただ一人だけなのだと言う事にも気付いたのです。
特 使:ウソを言うな!満州族の犬どもは残虐さが天性となっておる。
お前は一ヶ月以内に満清の犬皇帝を殺し、「四十二章經」の秘密を持ち帰るのだ。
命令を執行した後は総本山に戻って、報告をせよ。
皇太后:神のおぼし召しを理解いたしました!
| 再度、特使は「ヤァッ!」と木の上に登りますが、龍兒は少し悩む感じの顔をしていました。この後は韋小寶が重ねたテーブルの上で海大富に話を聞かせるシーンに繋がります。 |
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