コイサンマン キョンシー、アフリカへ行く インド版 ~第四章~
殭屍は必ず近くにいる

インド版

歷蘇に功夫を教えた翌日、インド版には大師が鳥の巣に投石する子供たちに他で遊ぶように注意し、木に登って巣を確認した後、怪訝な表情をするシーンがあります。ここは後に大師が阿森に言う「アフリカの原野には意外にも一羽の鳥もいないのか?お前の先祖は必ずこの近くにいる。ここの死臭は天を衝き、邪気が身に染みる。だから百羽の鳥も皆、巣を離れたのだ。」に繋がります。(ちなみにインド版では大師が上記の話を聞かせるシーンでアフリカの風景が挿入されています。)

いつ、どうして殭屍は倒れた?

インド版

インド版では大師が阿森の血を採取する前に殭屍に乗って遊ぶ子供たちが殭屍を倒してしまい、その下敷きになった子供の泣き声を聞いた歷蘇が注意しに来るシーンがあります。このシーンがないと香港版の殭屍のいる場所に見張りがいる理由と殭屍が倒れている理由に繋がりません。

法術を使って殭屍を探す

インド版

インド版は血が滴り落ちるシーンが長く、大師が指に血をつけたり藁人形の回転を止めるシーンがあります。逆に血がかかった藁人形は光りません。火も桃木劍の中を通らず、すぐにお札が燃えたように見える編集がされていました。血の採取や殭屍回転の俯瞰アングルもありません。

インド版

インド版では殭屍が木と木の間を進むシーンなどがありませんが、殭屍を正面から見たアングルがあります。そして、動き回る殭屍が家を壊さないよう、皆で家を動かすシーンが少し長いです。

ついに殭屍を発見した大師

インド版

インド版には大師が法術を使って殭屍に歷蘇を襲わせた時、覆い被さった殭屍から歷蘇が逃げるシーンや大師がお札を貼り替える前、蹴りを入れる事で殭屍の動きを止めるシーンがあります。

インド版

また、壊れた家を修復するシーンが少し長く、大師が直した家を運ぶシーンがあります。

村に攻めて来る外国人たち

インド版

インド版はジープが攻めて来るシーンが少し長く、サン人が火矢を放たない代わりに歷蘇が村の危険に気付くシーン、さらにJohnsonからの命令を聞いた祈祷師が伝達を行うシーンがあります。

インド版

大師がダチョウに乗って村に戻るシーンも少し長く、インド的に盛り上がる音楽が流れます。また、祈祷師が子供を轢くため、Peterにジープの発進を指示したり、大師の投げた鈴が宙を舞うシーンもあります。逆にジープが家ごと村を周るシーンや子供が祈祷師の尻を射るシーンはありません。

巨漢ゾンビを恐れる殭屍

インド版

インド版は祈祷師が巨漢ゾンビを呪術で起こすまでが少し長く、鈴が鳴っても怯えて前に進めなかった殭屍の表情が真剣に変わるシーン、祈祷師が弱虫な殭屍を笑ったり歷蘇が殭屍に「皆のために戦ってくれ」と頼むように話しかけるシーンがあります。しかし、子供がツバを吐くアップや歷蘇が殭屍に失望を伝えるシーンはありません。なお、巨漢ゾンビのアップは撮り直されていました。

巨漢ゾンビと戦う殭屍

インド版

インド版では2体の戦いを皆で見守るシーンがあります。殭屍が巨漢ゾンビを放り投げた後は地面に埋まった巨漢ゾンビの足だけが地上に見えたため、さらに殭屍が足を踏んでジャンプ台の代わりにするシーン祈祷師が驚くシーン、乱闘の前に歷蘇が出撃を呼びかけるシーンがあります。

アフリカの大乱闘

インド版

インド版はJohnsonの腕を射って助けてくれた歷蘇へ大師が感謝の合図を送るシーンがあります。しかし、殭屍が間違って自分を叩いた女性を見る、ジープに乗った阿森が攻撃した部族をサン人が叩く、ジープが部族を追う、Johnsonが刀を投げて歷蘇を挑発するなどのシーンはありません。

殭屍が外人女を追う

インド版

インド版は殭屍がSusanを追うシーンが少し長いです。Susanが布を被る前に入り口から外の様子を見るシーンがない代わり、Susanが子供たちに尻を射られた後に外を見ると、また尻を射られたため持っていた鏡で隙を伺い、子供たちを発見して叩くも背後に殭屍が来るシーンがあります。

祈祷師を指で惑わす大師

インド版

インド版では祈祷師の呪術にエフェクトが追加され、より雷が激しいと感じる演出になっていたり、砂をかけられた大師が目をこするシーン、大師がチラつかせる指につられた祈祷師が顔を殴られるシーンがあります。また、祈祷師が家を壊すシーンは2つのアングルの物が連続して見れます。他に阿森からヒヒの魂が抜けた後、大師が部族を相手に戦い、殴るふりで気絶させたりもします。

写真から李小龍の魂を召喚

インド版

インド版では忍者タートルズの後に見た写真で大師が李小龍を思い出すシーンがあり、その際に香港版より早く李小龍の映像が挿入され、少しした後に大師は歷蘇を思い出して槍を投げます。

インド版

…驚く事にインド版では大師の足に矢が刺さらないため、大師が歩いて李小龍の魂を動かします。ちなみに香港版の李小龍の魂を呼び出す呪文「潛龍勿用、見龍在田、飛龍在天、小龍上身!」は易經の「乾為天」からですが、インド版で大師は何度も「Enter the Dragon!!」と唱えていました

香港版・インド版

上の画像は香港版で言う所の「大師の足に矢が刺さった瞬間」ですが、インド版では、この大師が一瞬、体を前に動かすシーンに、それを巻き戻すシーンを加えた物を歷蘇が戦うシーンに挿入しているのです。…多分、大師が李小龍の魂を操作し、それが歷蘇のアクションに繋がっている感じを出したかったのでしょう。かなり強引ですが、小刻みに動く大師は笑いの面から見ると最高です。

香港版 インド版

…インド版は李小龍が憑依した歷蘇が「お前!お前!お前!去れ!」と言うシーン、「唐山大兄」で鄭潮安(李小龍)が上着とケープムー(豚皮揚げ)が入った袋を捨てて放つ二段蹴りのシーンなどがありません。さらに見づらいのですが、李小龍の魂が抜ける前にも歷蘇に李小龍が重なります

悪者たちは去って行った

インド版には歷蘇から李小龍の魂が抜けた後、ヘリコプターが来る前に次のシーンがあります。

インド版

1. 尻を押さえたSusanが殭屍と子供たちに追われる中、サン人たちは縛った部族たちを1ヶ所に集め始めた。歷蘇は彼らの縄を解き、それを見ていた大師は阿森に「李小龍は偉大だ。」と話す。

インド版

2. 追い詰められたSusanは子供たちに殭屍の真似事をさせられていた。休むと尻を射たれるため、彼女は跳ね続ける。外国人たちのトラックが動き出すと部族たちは皆、荷台に向かって走り出す。そんな中、Susanを発見した歷蘇が立ち去るように言うと彼女も急いでトラックを追いかける。

インド版

3. 歷蘇は眠る殭屍に話しかけ、賞賛の意を表す際にする手の動きをした。そして、ジープの中で救助の電話をかけていたPeterは大師と阿森に見つかり、逃げるように去って行くのであった。

別れを告げる歷蘇

インド版

インド版はヘリコプターが飛ぶシーンが長く、着地シーンは逆再生しているような感じでした。操縦士の顔のアップはありません。また、ダイヤモンドが入った袋をもらった大師が歷蘇の話を聞いて「ありがとう。」と言ったり歷蘇が殭屍と大師の胸に手を当てて別れを告げるシーンがあります。

ちなみに大師が道袍などを歷蘇に渡すシーンで音声の差し替えミスがあり、林正英本人の声による粵語の台詞が聞けます。…実は本作の彼の粵語担当は不明です。元々、林正英は声質が穏やかなため、訛りなく粵語を話せても威厳のある役が多い事から専属配音員の金貴(「殭屍先生」)が起用されていました。しかし、金貴は本作公開前の1991年2月18日に53歳で他界しているのです。

ダイヤモンドをせびる阿森

インド版

ヘリコプターに乗った阿森が今回の件を「親族に何て説明したら良いんですか?」と言うと、大師が無言で歷蘇からもらったダイヤモンドを一つ、分け与えるシーンがありますが、インド版では続けて阿森が「父には何て説明を?」「母には何て説明を?」と言い、そのたびに大師がダイヤモンドを差し出すため、味を占めた阿森が「それから…。」と言いかけ、さらにダイヤモンドをせびっています。

また、道士の格好をした歷蘇のシーンが少し長く、エンドロールではNGと撮影風景が見れます。

インド版のNGシーンと撮影風景

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