台湾“長江7號”キャンペーン
2008年の春節、上映が始まった「長江7號」を見るため、台湾に行きました。1月31日は信義區の「威秀影城」で初日の初回を國語版で見たのですが、2月2日に粵語版を目的に行った松山區の「喜滿客京華影城」ではキャンペーンを行っていたため、以下にその様子をレポートいたします。

「長江7號」のゲート



当日は「喜滿客京華影城」の従業員たちが全員、「長江7號」と書かれた黒色のトレーナーを着用して業務に当たっていた事に驚きました。その気合の入れように台湾での周星馳人気の高さを改めて感じつつ、230台湾ドル(約830円)でチケットを購入して、地下のスクリーンへと向かいます。

その際、階段から見えるゲートが「長江7號」の様式になっている事に気付きました。タイトルの下には「1月31日(木) 朝の部でスタート。全世界が出迎える吉兆の星のお正月。」、左の柱には「周星馳の『功夫』に続く、3年来の唯一の新作。」と書かれていて、期待と興奮が高まります。


さらに階段を進むと左に周鐵(周星馳)の等身大パネルとモニターがありました。予告編が繰り返し流れているモニターは映画で周鐵がゴミ捨て場で見ていた壊れたテレビを意識したカバーがしてあります。また、柱と同じ言葉に加えて、「笑いの星が地球にぶつかる。」と書かれています。

数量限定のフィギュア

さて、映画を観賞した後、チケット売り場から少し離れた場所に大きなパネルとガラスケースがあるのを発見しました。

パネルの上部には「3年前、『功夫』のチケットは人気で入手困難。2008年、周星馳の『長江7號』は、どうぞ、お早めに座席指定の前売り券をお求めください。」と書かれてあり、下部には「前売り券2枚の購入に77台湾ドル(約270円)をプラスすると数量限定の映画のフィギュアが、その場でもらえる。」と言うキャンペーンの説明が書かれてあります。

そして、その限定フィギュアは実物がライトアップされた状態でガラスケースの中に展示されていました。フィギュアは七仔や周小狄(徐嬌)ではなく、あくまでディフォルメ化した周鐵をメインに映画の1シーンを上手く再現しています。


実は台湾は「長江7號」の前売り券の販売が世界で最も早く、公開の43日前である2007年12月19日から、このキャンペーンが始まりました。限定3000組のみで追加分は出ないと言われていましたが、密かに第二陣があったのか、展示しているフィギュアの下の説明は「公開中の現在でもチケット2枚+77台湾ドルでもらえる。」になっていたため、私も何とか入手する事ができました。

チケットの半券

画像は記念に残している「長江7號」のチケットの半券です。右下がキャンペーンを行っていた「喜滿客京華影城」、右上が初回を見た「威秀影城」、そして、文字だけでは周星馳の成分が足りないと感じたため、約5ヶ月後に公開された日本版(ベースは粵語版)の前売り券の半券も一緒に撮りました。

台湾の春節における周星馳映画は本当に「無敵」で、どちらの映画館も満席で立ち見をする人もいるほどでした。特に親子連れが多く、七仔が活躍する姿に「超可愛い!」「ぬいぐるみが欲しい!」と声を上げる子供たちも多かったです。

ちなみに「威秀影城」(1998年営業開始)には以前、周星馳が訪れた際に書いたサインが1階の北西の壁にあったようですが、従業員によると改装の際に取り壊されたとの事です。

ぬいぐるみストラップの七仔



台湾では映画の公開に合わせ、「肯德基」(ケンタッキーフライドチキン)でもキャンペーンが行われていて、セットメニューに49台湾ドル(約180円)をプラスすると七仔の「ぬいぐるみストラップ」がもらえました。入手した全4種類はパッケージの説明によると左上が「活力」(元気)、右上が「歡樂」(喜び)、左下が「乖乖」(お利口)、右下が「開心」(楽しい)と言い、七仔の状態を表しているようです。

これは香港で2008年1月15日から行われていた「肯德基」のキャンペーンと同じなのですが、お膝元の方は「ぬいぐるみストラップ」の他に「阿鐵語錄」(「阿鐵」は周星馳の役名・周鐵の愛称)と呼ばれる「對聯」(春聯)がもらえました。香港版は「ぬいぐるみストラップ」も台湾版にはない「歯を出している七仔」があったり、外箱が付属したりと豪華です。参考に「阿鐵語錄」を以下に翻訳しました。

「阿鐵語錄」(全7種類)

1.「銀包常滿無窮」(財布は常に満杯でお金が尽きる事がない)

2.「日日開心到爆燈」(毎日が楽しくて最高)

3.「年年唔駛俾老板鬧」(毎年、上司とケンカする必要がない)

4.「步步高升年年有」(一歩一歩の上昇が毎年ある)

5.「年年加人工」(毎年、昇給する)

6..「女友唔會變如花」(ガールフレンドが如花=オカマ役の李健仁に変わらない)

7.「年尾花紅大大份」(年末のボーナスが大盛りになる)

タイアップCMも放映



この画像はホテルのテレビで中天綜合台を見ている時に流れたCMの画面を直撮りした物です。内容は「永豐銀行」の退職管理口座(Money Management Account®)に関する物で、宣伝を石班瑜がしているだけでなく、映画のUFOが飛び去るシーンをCGで略称のMMA-Rの文字に変えて使っています。他に雲型の七仔に宣伝文句「豊かな人生を予約」を合成したシーンも使われました。

また、台湾のAXNでは「古道綠茶」のCMも流れ、こちらは周鐵がゴミ捨て場で見つけるテレビにCGで合成された緑茶が映し出される形で商品を宣伝すると言う物でした。同じく石班瑜がナレーションをしていて、購入すると抽選で「七仔クッション」が当たるキャンペーンも行われていました。

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