周星馳のプロフィール解説
本名

周星馳の「星馳」は「初唐四傑」の一人と呼ばれた詩人・王勃が書いた「滕王閣序」の中の一句にある「雄州霧列 俊彩星馳」から来ています。1994年に周星馳が設立した「彩星電影公司」もこの一句から取った物です。ちなみに「星輝海外有限公司」は周星馳と楊國輝の名前から来ています。

今は「チャウ・シンチー」と呼ばれる周星馳ですが、まだ日本での知名度が低かった時代には「チャウ・センチー」や「チョウ・シンチー」と表記された事もあります。発見した物を以下にまとめました。

漢字・独自文字 アルファベット表記 英語名の表記
周星馳(繁体字) Chow Singchi Stephen Chow
周星驰(簡体字) Chau Sing-Chi(Sing Chi) Stephen Chiau
周星弛(台湾で見られた誤字) Chiau Sing Che(Chee) Steven Chow
주성치(韓国語) Chao Sing Tsz Stephen Chow Singchi
저우싱츠(韓国語) Chou Shing-Chi 史提芬周(粵語の英語表記)
โจว ซิงฉือ(タイ語) Choo Singchoo 史蒂芬周(國語の英語表記)
Чоу Син-Чи(ロシア語) Chau Tinh Tri(ベトナム語) Стивен Чоу(ロシア語の英語表記)
ستيفن تشو(アラビア語) Chu Tinh Tri(ベトナム語) スティーブン・チャウ
日本語の表記 Zhou Xingchi(國語のピンイン) スティーブン・チョウ
チャウ・シンチー Jau Singchi(粵語のピンイン) スティーヴン・チャウ
チャウ・センチー Zau Singci(粵語のピンイン) スティーヴン・チョウ
チャウ・シン・チー Chiao Seong Ch'i(韓国語) ステファン・チャウ
チョウ・シンチー Chu Sungch(韓国語) ステファン・チョウ
チョー・シンチ Chou Hsing Ch`ih(ウェード式) -
チョウ・シンジ(「西本商事」カタログ表記) ㄓㄡㄒ丨ㄥㄔ丨ˊ(注音符号) -

周星馳の発音は粵語では「ヂャウ・センチー」(Jau1 Sing1 chi4)が近く、國語の捲舌音では「ヂョウ・シンチュー」(zhou1 xing1 chi2)が近いです。台湾の平舌音では「chi2」が「ツー」に聞こえました。

「주성치」は韓国の文教部が定めたローマ字表記では「ju seongchi」と書き、「ヂュ・ソンチー」と読みます。また、後に登場した「저우싱츠」は「jeo u sing cheu」と書き、「チョウ・シンツ」と読みます。

愛称

「星仔」は日本語で言う所の「シンちゃん」のようなニュアンスの親しみを込めた物で、「星爺」は敬称です。「賭聖」以後、ヒットを続けた周星馳は「星爺」と呼ばれた事がありますが、当時の周星馳は「星爺と呼ばれるのは時期的に早い」と答えていました。現在も周星馳は「星爺より星仔と呼ばれる方が良い」と言っています。しかし、「豪門夜宴」では周星馳が人に「周星馳だ!」と言われると「星爺!」と自分で言い直すと言うギャグがあります。他に「星哥」や「馳仔」(1987年~1988年頃)もあり、大陸では「逃學威龍」や「西遊記」の役から「周星星」や「幫主」(頭領)とも呼ばれています。

英語名

周星馳の英語名は「スティーヴン」(スティーブン)です。表記は「Steven」と「Stephen」の2つがありますが、映画のクレジットでは主に「Stephen Chow」を使っているようです。香港人が周星馳を話題にする時、この英語名を使う事はないようですね。日本でも「チャウ・シンチー」と呼ぶ方が定着しているため、日本人が周星馳の事を「スティーヴン・チャウ」と呼ぶ事は香港と同じく少ないでしょう。ただ、日本では書籍で彼の英語名に触れた時、「ステファン・チョウ」と書かれた事があります。

英語名は祖母が付けてくれた物ですが、周星馳は気に入っておらず、馳星周(坂東齢人)氏と食事をした際に「本当はLouisと名乗りたい」と言っていました。周星馳が好きな武俠小説家の金庸(本名:查良鏞)は英語名が「Louis Cha」と言うため、そこから取りたいと思った可能性が高そうです。

ちなみに香港人は英語名に自分の中文名をローマ字にした時の最初のアルファベットを使う場合があり、周星馳の「星」は「Sing」なため、祖母は「S」から始まる英語名を選んだと推測できます。

身長・体重

174cmという数字を公表していますが、実際は166cmではないかという噂もあるようです。周星馳は若い頃、身長の低さが非常にコンプレックスだったらしく、梁朝偉と一緒に履くだけで背が高く見える「シークレット・シューズ」を買ったそうです。体重は65kg前後ですが、食べても太らない体質だそうです。昔と比べると、ふっくらとしていた頬が今は神経を使っているせいか痩せ細っています…。

星座・血液型

周星馳はAB型の説がありましたが、中国の血液型研究本にO型と書いてあるそうです。

出身地・籍貫

出身地は香港ですが、籍貫(先祖の出身地)は上海です。上海人は頬の細さが特徴のようですが、言われると確かに周星馳も細いです。また、どうやら、韓国人の感覚では頬の細い人ほど美しいらしいため、これも周星馳の韓国での人気に影響を与えている要因の一つなのかもしれません。

後に祖籍(原籍)は寧波という事が判明し、自らのルーツを訪ねて、寧波市を訪れた時にファンに寧波語で「私は寧波人です」と話しました。その際、寧波市の観光局長から「観光大使」の証書を受けています。しかし、「寧波人は上海人」という意見が頭にあり、自分が何人かを考えた結果、「自分は上海人だと思う。どうせ、私は上海が好きだから、上海人になってしまおう」と答えていました。

母語は粵語ですが、國語と英語も放せます。香港返還前に「周星馳の國語は絶望的に下手」と言われましたが、それほどでもないと思います。ただ、彼は発音から「h」が抜ける事が多いようです。

性格

独創力が強く、聡明ですが、普段は静かで落ち着いており、話す事があまり好きではありません。基本的には気を使う人ですが、撮影になると強情で癇癪を起こしやすいです。ただ、あくまでこれは自分の意見、した方が良い結果をもたらす物を周囲に理解してもらいたい事から来ています。

シャイでギャグを言った後は照れる事も多く、慈善家なのに人前での活動はしたくないと言う話もあります。「コンサートを見る事は好きではない」そうで、どうやら大勢が集まる所は苦手なようです。

趣味

小さい頃から漫画が大好きだそうです。また、古い香港映画も洋画も好んで見るため、作品の中でパロディとして登場する事が多いです。ビリヤード(スヌーカー)の腕前は相当で、映画やドラマで時々、プレーが見れます。「龍的傳人」では上手さが注目され、Jimmy Whiteと共演していました。寝る事も好きなようですが、撮影続きで眠れない時が多いほど眠そうな顔をせず、逆に目を見開くそうです。他には読書(中国古典小説や武俠小説)や李小龍のグッズを集める事などがあります。

兄弟

姉が1人、妹が2人います。4歳上(2歳との説も)の姉・周文姬は周星馳の「比高集團」の取締役で、2歳下らしい妹・周星霞は以前、「永盛電影公司」で助理製片(製作補佐)など裏方の仕事をしていました。2番目の妹は周星馳の母親・凌寶兒と新しい父親の子供なため、周星馳と13歳、離れています。2番目の妹が生まれた時、周星馳は「神様が新しい玩具をくれた」と言って喜び、責任を持って妹の面倒を見ようと思ったそうです。また、叔父として周文姬の子供を可愛がっているそうです。

なお、父親と母親とは性格が合わず、毎日のようにケンカをしていたため、周星馳が7歳の時に離婚しましたが、父親はユーモラスな人らしく、周星馳は別れても会いたいと強く思っているようです。

尊敬する人

李小龍は彼の哲学的思想とその強さに憧れ、以前は「香港李小龍會」の名誉主席を務めるくらい好きで尊敬していました。学生時代は詠春拳を習い、友人に自分を「小龍」と呼ばせ、「もう星仔と呼ぶな」とまで言ったそうです。周潤發は香港で連続ドラマが放送された頃からのファンで、好きな理由を聞かれると「好きだから」という率直な答えが返って来るそうです。萬梓良は憧れの俳優なだけでなく、私生活でも仲が良く、周星馳は彼に色々と面倒を見てもらっていたと話しています。

ちなみに感謝する人は同じく萬梓良、映画に起用してくれた李修賢、夜間訓練班に入るように勧めてくれた戚美珍、TVBの製作者・李添勝や林麗真、「臺灣電影金馬獎」の審査員たちだそうです。

好きな○×

周星馳はスポーツマンで「功夫の先生」や海の「ライフセーバー」(水泳選手という説も)になりたいという夢も持っていました。また、移住を試みていたカナダでスキーをやるそうです。「ゆうばりファンタスティック映画祭'96」で北海道に来た時も「時間があればスキーをしたい」と言っていました。

自転車に乗る事も好きでトレーニングも兼ねているのか、夜になるとCannondale製のマウンテンバイクで中環を徘徊しています。彼の愛用するScalpel 900は2万HKドル(約30万円)でフレームは白っぽい緑色です。スポーツキャップとマスクで顔を隠し、軽装で乗っている姿が目撃されています。他にドライブ、乗馬、卓球、ヨガも好きなようですね。中環のトレーニング・ジムにも通っています。

服装もスポーツ系が好みのようです。 普段着のままで映画の授賞式に出たりした事もありましたが、飾らないタイプなのではなく、単に服装の趣味が適当と言う話もあります。靴はCONVERSEやPUMAの製品を好んで履いている所を何度か見ました。腕時計は結構、多く持っているようです。

好きな色は藍色の他に黒と白、着ている事が多い理由から赤も好きだという説もあります。また、好きな観光地がパリな理由は不明です。「好きだから」という率直な答えが返って来そうです…。

好きな俳優はロバート・デ・ニーロだそうですが、周星馳は彼の演技力を素晴らしいと思っているのでしょう。他にはアル・パチーノ、ダスティン・ホフマン、チャーリー・チャップリンも好きなようです。香港では李小龍、劉德華や許冠文の名前を挙げており、梅艷芳は演技力も高く評価しています。また、称賛すべき俳優は新馬師曾や梁醒波で、梁小龍や邵氏電影の俳優も好きだそうです。

体を洗う事も好きで清潔好きだそうです。撮影時は化粧などで扮装していないのに毎朝、早くに髪と体を洗います。李卉が言うには「傍でボーッとしていると体から良い匂いがする」そうで、運動でストレスを解消する周星馳は1日に平均2回(毎回、少なくとも2時間以上)は体を洗い、髪も毎日、洗います。「シャワーの水を顔に当てていると、ふいに多くのインスピレーションが沸く」との事です。

好きな食べ物

麺類、芥蘭(カイラン。ブロッコリーの仲間)、小籠包、日本食では寿司や刺身、しゃぶしゃぶが大好きだそうです。母親が作ったコッテリとしたスープも好きだという話があり、周星馳がコッテリ系の山頭火の塩ラーメンが好きなのは母のスープに近いからでしょうか。なお、来日しては一日にラーメンを何杯も食べるそうです。そして、果物ではマンゴー、飲み物では龍井茶と赤ワインが好きです。「娃哈哈茶飲料」のCM出演は「縁」による物だと答えています。ちなみにタバコは元々、それほど好きではなく、吸わないタイプなのですが、女性に付き合って一緒に吸う事もあったそうです。

好きな動物

犬好きの周星馳は犬の中でも特にブルドッグが好きです。「唐伯虎點秋香」で抱いていたブルドッグは「臺灣電影金馬獎」で最佳男配角を受賞した後に自分へのご褒美(「430穿梭機」の司会時、最初の給料をもらって、すぐに近所のペットショップで買ったという説も)として買った犬で、名前は布布(Bull Bull)と言います。周星馳は仕事後の布布との散歩が好きでしたが、6~7歳くらいの時、布布は末期癌によって、亡くなっています。「長江7號」では布布との思い出を反映させたそうです。

それから、それほど長い時間が経過しないうちに莫文蔚からシーズーの混血で白い子犬をプレゼントされたようで、その犬には依奴と名付けました。その後、さらに周星馳は巧克力と名付けたラブラドール・レトリバーも買っていますし、「功夫」の撮影時に毎日、現場を徘徊していた犬を功夫と名付け、自宅に連れ帰った事もあるほどの犬好きです。後に功夫は姉に飼われているそうですね。

「食神」に登場するパグを周星馳が抱いている写真もありますし、彼は犬と一緒の時間が本当に多いです。しかし、潔癖症である周星馳は犬を愛していても寝室に入る事までは許していません。他に小さい頃は金魚や亀を飼う事が好きでした。不注意で死なせても、また飼っていたそうです。

最も○×な事

最も希望する事は「面白い映画を作る事」だそうです。常に挑戦し続ける周星馳ですが、監督作品は脚本やCGに時間をかけるため、年々、完成までの時間が長くなっています。しかし、本人は映画を撮っている時が最も楽しく、リラックスできるようで「死ぬまで撮りたい。死後もまだ撮りたい」と熱い気持ちを言っています。その後、記者に「それではホラー映画になってしまいませんか?」と言われると、すかさず「そう。それこそがホラー映画だ」とギャグを言っていました。他に大金を稼ぐ事、勉学をする事、同じく漫画好きなスティーブン・スピルバーグと合作をする事も希望しています。

最も失望した時は「演技が上手くいかない時」だそうです。劉鎮偉監督に足を怪我した演技を要求された「流氓差婆」では演技が上手くいかず、本当に自分の足を骨折させようと思ったそうです。

最もバツが悪い時は「遅刻をした時」だと言っていますが、大御所になった今では遅刻ばかりしているようです…。また、「数学の教科書」が最も嫌いな本だそうです。学校の勉強が大嫌いだった周星馳は学生時代の授業中、教科書に漫画を描いていました。そして、周星馳が大学受験に失敗した時、母親は息子の勉強嫌いを知っていたため、無理に再受験をさせなかったそうです。

最も恐れている物は「夜の暗闇」だそうです。夜でも明かりをつけないと眠れないらしく、同居している家族がいない時は彼らが帰って来るまで眠らずに待つ事もあるそうです。また、ロケに行った時は「一人で寝るのはつまらない」という理由で田啟文などの男性スタッフを傍らのソファーで「付き添い寝」をさせる習慣があるようですね。その他、周星馳はゴキブリと幽霊も恐れているようです。

ちなみに周星馳は「賭神」のように写真を撮られる事が、すごく嫌いだそうです。これは緊張するからという理由なのですが、非常に不思議な事に映画の撮影時のカメラは気にならないそうです。

隣人

当時、周星馳の家の隣にはTVB女優・戚美珍(苗僑偉の妻)が住んでいたそうです。また、引っ越し先の周星馳の家の隣には吳孟達が住んでいて、時に一緒にお茶を飲んでは演技について語っていました。梁朝偉も近所に住んでおり、彼は周星馳の姉・周文姬と付き合っていた事があります。

白髪

白髪は遺伝による物で若い頃からあります。彼の白髪は染めても1ヶ月もしないうちに黄色くなり、その後、白くなるそうです。「傑出青年導演」の授賞式の際、周星馳はギャグで「まだ自分が若いとい事がわかってもらえたため、皆、どうか私の髪が白いと言わないでください」と言っていました。

女性関係

映画宣伝や売名行為の記事も多い香港の芸能新聞の情報ですが、噂になった(噂があった)女性たちは次の方です。このうち、本当に付き合っていたのは羅慧娟、莫文蔚、于文鳳だそうです。

戚美珍 黎芷珊 吳君如 羅慧娟 藍潔瑛 張敏 陳德容 張曼玉  朱茵 鐘麗緹 莫文蔚  孫佳君
黎姿 楊恭如 于文鳳 張栢芝 李卉 趙薇 黃聖依  殷安娜 湯盈盈 黃婉佩 徐若瑄 煉煉
羅凱珊 林允 張曉祺 - - - - - - - - -

周星馳の好きなタイプは足が長くて豊満で人付き合いが良い事が個性で、身長は168cmを超えないが、あまりに背が低いのはダメで、最も良いのは内側にも外側にも美しさと能力を備え持っていて、目は大きく、見た感じはすごく優しく、普段は活発的な人と恐ろしく理想が高いのですが、近年はプライベートな事を話すと噂が生じてしまうため、推測させにくくし、さらに無厘頭なギャグを混ぜた鼻が1つ、目が2つあり、手も足もある。できれば女であれば良いと言っていました。「跳出去」を製作する話が出た時は「ダンスのできる女の子が好き」という率直な意見を言った事もあります。

また、周星馳が小さい頃から好きな女優は林青霞です。彼女の存在を知らない外国人記者に「台湾一の美女」と言い切るほどでした。日本では「中森明菜」のファン歴が5年以上あるとの事です。

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