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本作は周星馳が好きなロバート・デニーロの「キング・オブ・コメディ」(香港題:喜劇之王)を下敷きにした作品です。「俳優志望の主人公が自分を売り込もうとする」と言う設定や最後に「一夜だけのスターになる」と言う内容などは、こちらから来ています。
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尹天仇と杜娟兒は1965年の「武林聖火令」で林家聲と陳好逑が演じた人物の名前と同じです。加えて柳飄飄は1964年の「如來神掌」に登場する人物の名前です。
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感情の演技を見せるシーンで「チンチンが頭に」と言う日本語字幕がありますが、抱き上げた子供の性器が自分の頭の上に乗ったから驚いたのではなく、広東語の台詞「條啫生個頭度,畸形嘅」からわかるように子供の性器が頭に付いている=奇形児として生まれた事を驚いています。そのため、母親が急に生き返るのは出産時の激痛に耐えられなくて命を落としたのではなく、生まれて来た子供が奇形児だった事に驚き、単に気絶していただけだったと考えられます。
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教会のシーン、飛ぶ鳩などは「狼 男たちの挽歌・最終章」(原題:喋血雙雄)のパロディです。
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周囲に自分の演技に対する気持ちが理解されない部分はエキストラとして出演したドラマ「射鵰英雄傳之鐵血丹心」で周星馳が梅超風に殺される役を演じた際、真実味がない場面を変えようと監督に意見を話しても取り合ってもらえず、逆に怒られたと言うエピソードから来ています。
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成龍がエキストラのスタントマン役で登場しますが、「喜劇之王」と成龍の主演作「玻璃樽」は撮影スタジオが隣同士だったとの事で、お互いが相手の作品へゲスト的な形で出演しています。
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尹天仇が読んでいる「演員的自我修養」と言う本はロシアの演出家であるコンスタンチン・スタニスラフスキー(史担尼斯拉夫斯基)の著書です。邦訳は「俳優修業」の題で出版されています。
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「雷雨」は中国の文学作品で、若い頃の李小龍が出演した映画でもあります。物語は裕福な家に雇われた若い女中にその家の兄弟が揃って恋をしてしまうも、その女中は実は父親の前妻の娘なため、兄弟たちとは腹違いの兄妹であると言う複雑な話です。終盤、尹天仇たちが舞台の練習をする際の台詞「お前ら2人は兄妹なんだ。」などは映画版から来ているようです。
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尹天仇は嘉嘉の持つ人形の首をもぎ取りますが、その人形は「不二家」のキャラクターである、ポコちゃん(香港名:牛奶仔)です。
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看板とアニメに登場した「屎撈人」は香港の児童向けの月刊誌・黃巴士に掲載されていた短編小説に登場するキャラクターです。「麥兜」で挿絵を描いている麥家碧が「屎撈人」を創作しており、麥兜の糞に生命が宿って「屎撈人」が誕生したと言う設定のようです。なお、これはレイモンド・ブリッグスの絵本のキャラクターであるスノーマン(香港名:雪人)の影響を受けた物のようで「屎撈人」の広東語発音と広東語訛りのある「Snowman」も発音が似ています。
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尹天仇が「カットの声がかかるまで私は死体の役ですから動きません。」と言って杜娟兒を感動させるシーンは「武狀元蘇乞兒」の撮影時に死体役で出演していた田啟文の役者魂に周星馳が感動したと言うエピソードから来ています。
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回想シーンで柳飄飄が読んでいる少女向けの本「愛的開始」の表紙は1994年3月15日に台湾で発行された舒小燦の恋愛小説「絕妙佳偶」の表紙と同じ絵柄の物が使われています。
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李小龍の「ドラゴン怒りの鉄拳」(原題:精武門)の日本人道場での戦いのシーンを台詞やカメラ・アングルなども含めてパロディにしています。
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映画会社の社長の苗字は「邵」ですが、これは邵逸夫のパロディでしょうか。
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ナイトクラブのママ(役名:Debra媽)が柳飄飄に「自分を小龍女だとでも思っているの?」と言いますが、小龍女は金庸の武俠小説「神鵰俠侶」(邦訳:神鵰剣侠)に登場するヒロインの名前です。
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尹天仇が希望する英語名が「Number」なのは、「尹」の広東語発音である「wan5」は数字の「1」の英語発音である「one」と同じなため、「No.1」(Number One)になるからです。
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想像のシーンで潜入捜査官になり、銃で撃った尹天仇が現実に戻った後に言う「なぜ俺に殺しをさせるまでに追い詰める。」の台詞と演技は「精武門」で人力車夫に扮した陳真(李小龍)が通訳の胡恩(魏平澳)を殺すシーンのパロディです。 |