タイトル
作品データ
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本作はクレジットに周星馳の名前を初めて出した監督作で、内容は肉屋として指令を待つスパイの活躍を描く物です。周星馳がシリアスに演じるほど無厘頭で笑いを誘いますが、ふざけているようで実は頼り甲斐があった、実は物語の伏線だったと言う凝った演出に彼らしさが出ています。 |
★ | 音楽、格好などが「007」のパロディで、凌凌漆は零零七(007)と同じ発音になっています。 |
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★ | 凌凌漆が肉屋の屋台で一人の世界に浸るシーンは王家衛の「恋する惑星」(原題:重慶森林)、身だしなみを整えるシーンは「欲望の翼」(原題:阿飛正傳)のラストシーンのパロディです。 |
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★ | 達聞西は「達」が苗字で「聞西」が名前なのですが、彼が「フルネームで呼んでくれ。」と言う理由は「聞西」が「女性器の匂いを嗅ぐ」(転じてクンニリングス)の意味になるからです。なお、羅家英は「ゴッド・ギャンブラー
完結編」(原題:賭神2)でも達聞西を演じています。 |
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★ | 恐竜について話す凌凌漆と司令の会話を翻訳すると次のようになっています。 凌凌漆:「ジュラ・パーク」(豬玀公園)は見ましたか? 司 令:いや。「ジュラシック(・パーク)」(侏羅紀)なら見たけど。 凌凌漆:ああ、「ジュラシック」だった。恐竜がウロウロと歩き、ワーと叫ぶ奴ですね? 「ジュラシック・パーク」の香港題は「侏羅紀公園」ですが、うろ覚えと思われる凌凌漆は「侏羅」と同じ発音で「豚」の意味を持つ「豬玀」と間違えると言うギャグです。 |
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★ | 「麗晶酒店 The Regent」と「麗晶大賓館 Regent Motel」を間違えるギャグがありますが「麗晶酒店」は尖沙咀に実在し、旺角には「麗晶賓館
Regent Hotel」と言う似た名前の安宿があります。 |
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★ | 袁詠儀の役名・李香琴は香港の女優の名前です。また、李香琴が劇中、母親だと言う李香蘭(本名・山口淑子)は満州で育てられた日本人で後に女優になった方です。日本に協力した中国人として軍事裁判で売国奴と言われましたが、日本人と証明したため処刑はされていません。 |
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★ | 李香琴が公園で犬に食事を与えるシーンは袁詠儀が出演した「つきせぬ想い」(原題:新不了情)のセルフ・パロディです。 |
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★ | 凌凌漆が言う、まったく説明になっていないナイフの話は原語では「飛は小李飛刀の飛、刀は小李飛刀の刀。」です。この「小李飛刀」は古龍の小説「多情劍客無情劍」に出てくる人物・李尋歡の武器名であり、あだ名でもあります。 |
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★ | 最初、頼りなく見えた凌凌漆が実は有能な人物であったと言う設定は李小龍の「ドラゴンへの道」(原題:猛龍過江)から来ています。 |
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★ | 凌凌漆がドライマティーニを貰おうとするも通りががった女性がグラスを先に持って行き、ウェイターの顔とお盆を交互に見るシーンは林子祥が出演したCM「健力士」(ギネス)のパロディです。 |
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★ | 凌凌漆が歌う「李香蘭」(台湾版では「秋意濃」)は日本のドラマ「さよなら李香蘭」で使われた、玉置浩二氏の「行かないで」のカバー曲です。張學友の歌として有名ですが、映画では歌手の吳國敬が周星馳の代わりに歌っています。ちなみに、この時に弾くピアノの手は女性です。 |
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★ | 銃弾を取り除く際、凌凌漆がアダルトビデオを使う理由を翻訳すると次のようになっています。 凌凌漆:古代の神医・華陀が使った麻酔方法だ。昔、關雲長は全神経を集中させ、 将棋をしながら骨を削って毒を取り除いた。今日(こんにち)、私こと凌凌漆は、 精神を集中させてアダルトビデオを見て、「のみ」で骨を削り、銃弾を取り除くのだ。 実際、「關雲長刮骨療毒」と言う言葉が中国では有名なようで、「三國志」の關羽(關雲長)は毒が骨に染み込んでいたため、削って取り除くのですが、この話は「三國志演義」の時に華陀が名医だった事から、英雄物語が好きな中国人が作ったらしく、史実では關羽の傷を診た医者は不明となっており、華陀の死亡時期と關羽の傷を受けた時期から考えると「医者は華陀ではない」と言う事になっているそうです。さらに将棋ではなく、囲碁を打っていたと言う話も出ています。ちなみに、ここの生理的反応は「流氓差婆」で銃弾を取り除くシーンのセルフ・パロディでしょうか。 |
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★ | 麻酔に使ったアダルトビデオはアメリカのポルノ女優・トレイシー・ローズ(Traci Lords)が1985年に出演した「Educating Mandy」(香港題:春潮爛漫海棠紅)と言う作品だそうです。実際のビデオでは凌凌漆が「黒人もいるのか?」と言う台詞の時に出る男優は黒人ではないそうです。 |
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★ | 男女2人のスパイが使う技は「マジンガーZ」(香港題:鐵甲萬能俠)に登場する技です。男スパイ(鄭祖)は「ミサイルパンチ」(香港名:鐵甲飛拳)を使い、女スパイ(陳寶蓮)は「オッパイミサイル」(香港名:愛美神飛彈)…と思いきや、裏をかいて「ブレストファイヤー」(原題:高熱火焰)を使っています。小さい頃、周星馳は「マジンガーZ」のアニメが好きだったので、これらの技を登場させたのでしょう。友人と「愛美神飛彈」を興奮しながら見ていたと言う話もあります。 |
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★ | 最後の対決で凌凌漆が掌で包丁を回してから敵を切りつけるシーンは中国製西部劇と言われる1990年の大陸映画「双旗鎮刀客」(原題:雙旗鎮刀客)のパロディです。 |
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★ | 本作の台湾題は「007 黄金銃を持つ男」(原題:The Man With A Golden Gun)の台湾題「鐵金剛大戰金槍客」のパロディで、英語題は「007
ロシアより愛をこめて」(「007 危機一発」)の原題である「From Russia With Love」のパロディです。さらに物語にある「恐竜の頭骨の化石が何者かに盗まれる」と言う部分は「007
ムーンレイカー」(原題:Moonraker)で「イギリスへ運ばれていたスペースシャトル"ムーンレイカー"が何者かに盗まれる」と言う話のパロディとなっています。 |
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★ | 邦題の「0061」は6+1=7から「007」と言う説の他、ビデオ版の日本語字幕で凌凌漆が「リン・リン・チャイ」と訳されたため、電話の音とかけた国際電話サービスの「0061」と言う説があります。 |
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★ | 「国产007」の題は大陸での通称ですが、実際は公安への賄賂のシーンが問題になり大陸では上映禁止となっています。そのため、大陸では違法VCDと動画サイトで閲覧されています。 |