鹿鼎記II 神龍教

タイトル

原題: 鹿鼎記II 神龍教
英語題: Royal Tramp II
台湾題: 新鹿鼎記II 神龍教
神龍教 鹿鼎記II
大陸題: 鹿鼎记II 神龙教
雀神怪鸟韦小宝2
韓国題: 鹿鼎記II 神龍敎
녹정기 2 - 신룡교
ベトナム題: Tân Lộc Đỉnh kí II: Thần Long giáo
タイ題: อุ้ยเสี่ยวป้อ จอมยุทธเย้ยยุทธจักร 2
邦題: ロイヤル・トランプ2

作品データ

監督: 王晶
脚本: 王晶
製作: 向華勝、蕭若元
製作会社: 永盛電影公司
香港公開: 1992年9月24日~10月29日
興行収入: 36,583,964HKドル
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役名 出演者
韋小寶 周星馳(チャウ・シンチー)
龍兒 林青霞(ブリジット・リン)
李珂 李嘉欣(ミッシェル・リー)
馮錫範 任世官(ヤム・サイクン)
吳三桂 秦沛(チョン・プイ)
吳應熊 湯鎮業(ケン・トン)

説明

本作は「鹿鼎記」の後編で、前編よりも展開の速さは落ち着いていますが、加わった人物により物語はさらに複雑になっています。漫画的なドタバタ感のある演出や関連作のパロディも多くあり、武功を会得した韋小寶と動きに美しさのある六合童子との対決も賑やかな作りになっています。

情報

金庸をネタにしたギャグや他作品の技が登場しています。

1. 李珂の前で韋小寶が言う「実は私は射鵰英雄の後継者で東方不敗の師匠・西方失敗だ!」の「射鵰英雄」は小説「射鵰英雄傳」のシリーズの事を指し、「東方不敗」は小説「笑傲江湖」に登場する人物の事です。そして、この台詞の時には「スウォーズ・マン 剣士列伝」(原題:笑傲江湖)で使われた「滄海一聲笑」のイントロが流れます。なお、韋春花が焼けた「四十二章經」から出た「東郊皇陵」の4文字を読み間違えるシーンでも「東方不敗」の名前が登場しています。

2. 小説「笑傲江湖」で左冷禪が使う「寒氷掌」を龍兒と韋小寶が使います。龍兒は杯の中の水を「寒氷掌」で氷の矢に変えますが、韋小寶は口から吐き出したツバを氷の矢に変えています。

3. 韋小寶が教徒を銃で倒した際に言う「一陽指」は小説「射鵰英雄傳」の段智興の使う技です。

4. 馮錫範を相手にする韋小寶と建寧公主の格好は「スウォーズ・マン 女神伝説の章」(原題:笑傲江湖II 東方不敗)で林青霞が演じていた東方不敗と妾の楊詩詩です。韋小寶が途中から女性のような口調や甲高い声が出てしまう所も「笑傲江湖II」のパロディです。さらに、この場面の雰囲気は同じく林青霞が出演した「ドラゴン・イン」(原題:新龍門客棧)と似ています。

籠の中で康熙帝の横にいる宦官の名前は、康熙帝を演じる溫兆倫と同じく「溫兆倫」と言う名前です。その名前を聞いた康熙帝から、彼は「誅九族」の罰を与えられていましたが「誅九族」とは九代に渡る親族(高祖・曾祖・祖父・父・己・子・孫・曾孫・玄孫)を罪人とし殺すと言う事です。

韋小寶が獨臂神尼(馬海倫)に「獨臂刀王はお父さんですか?」と質問しますが、「獨臂刀王」とは「続・片腕必殺剣」(原題:獨臂刀王)で王羽が演じた人物のあだ名です。

韋小寶が「有間客棧!」(部屋がある宿屋だ!)と言って見つける宿屋の名前も「有間客棧」と言うギャグが登場します。

馬車馬のようになった韋小寶が勝手な事を言う村人たちに吠えると、彼らは「やっぱり、哮天犬だった。」と言いますが、「哮天犬」とは二郎神の連れている犬の名前です。

毒を飲んだ龍兒には韋小寶が「紅樓夢」に登場する賈寶玉に見えてしまいます。また、龍兒から逃げる時に韋小寶が言う「蜘蛛精」は「西遊記」に登場する妖怪の名前です。

負傷した龍兒に韋小寶がキスをしようとする瞬間に来た獨臂神尼たちの登場の仕方は、1964年の「如來神掌」に登場した「東島長離」の名を持つ畢孤の登場のパロディに思えます。

本作の國語版は石班瑜の吹替版と別の人の吹替版の2種類がありますが、石班瑜版では馮錫範たちが放つ「六合神掌」に対して韋小寶が技を返す時、「如來神掌」と言う台詞が登場します。

劇中、康熙帝に対する感謝を表す言葉で「謝主龍喳!」(ありがとうございます。君主の御意のままに!)が何度も登場しますが、康熙帝との最後の別れの前の韋小寶の台詞は発音が似ている「謝主龍抓!」(君主にアレを掴んでいただき、ありがとうございました。)でした。

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