ちょっとサッカー2004年版

 ここではサッカーの発展を願って、我輩の言いたい放題を、日記に書き綴ったものを集めています。今までは翌年に、一年分をまとめてファイルを作成してきましたが、2004年からは最新情報を表示するということで、日記などで書き綴ったものを、できるだけ早く本ファイルに追加することにしました。オリンピック最終予選やワールドカップ予選も始まり、予想や批評など、書くことが盛りだくさんだと思われます。

2004年2月23日

 

12月11日の日記より

 J1サッカー、年間チャンピオンシップ、浦和レッズ対横浜マリノスの第2戦が行われ、PK戦のすえマリノスが連覇した。今日の試合ではレッズが1点をとって、2試合トータルで1対1となり、延長戦でも決着が付かなかった。今日は前と違って、マリノスが守りを意識したためか、レッズが押し気味の試合展開となり、得点機が何度もあった。レッズの選手はセカンドステージの優勝を意識するようになってから本来の力が発揮できなくなっており、特に、得点機になると余計な力が入ってミスキックの連続だった。マリノスもレッズの力を発揮させないように巧みな試合戦術をとって、レッズの強力フォワードを押さえこみ、フリーキックによる1点だけにとどめた。レッズは接戦の経験が不足し、重要な試合で中々勝てないのが実態である。今回の経験で一皮向け、安定したチームになるのではなかろうか。チャンピオンシップを見ていて、マリノスの中沢選手がいかに優れているか、改めて実感した。

 

12月5日の日記より

J1サッカーチャンピオンシップ、浦和レッズ対横浜Fマリノスの第一戦が行われ、1対0でマリノスが勝った。テレビ観戦したが、どう見てもマリノスが一枚上手だった。レッズは圧倒的な強さでセカンドステージを優勝し、強さは誰でもが認めるところである。しかし、マリノスは選手個々の能力と、かけ離れたチーム力があり、レッズ戦に向けて万全な態勢を作り上げ、レッズがリーグ戦で見せていた華々しい攻撃を、完全に封じ込んでしまった。個々の選手の身体能力を比較したらレッズの選手のほうが勝っていると思われるが、身体能力に加味された知恵を比べると、大人と子供の違いほど、マリノスの選手のほうが勝っていた。岡田監督の指導力に、ただただ感服するところである。前々から言っているが、安易に外国人指導者を頼る時代は去って、日本人指導者による、日本的なサッカーを目指すことが、J1制覇の条件と考えている。トニーニョ・セレーゾ監督率いるアントラーズが優勝して以来、J1は日本人監督が制覇している。反町監督率いるアルビレックス新潟も、セカンドステージになると本来の攻撃的なサッカーが戻ってきて、大活躍をし、西野監督率いるガンバ大阪が3位となった。Jリーグ発足当初選手として活躍していた人々が優れた指導者となって、どんどん輩出されてくると思われ、日本サッカーの本当の強さを発揮できるようになるまで、そう遠い話しではない。

 

11月20日の日記より

 今日はJリーグの試合があり、浦和レッズは名古屋グランパスに負けたが、優勝争いをしていた2位のガンバ大阪がやはり負けたために、優勝が決まった。本来なら勝って優勝を決めたいところだが、期待を裏切り続けてきたレッズに相応しい優勝なのかもしれない。今日の試合のみならず、優勝を意識するようになってからの試合はミスが続出して、皆おかしくなっていた。特に点取りやのエメルソン、田中の両選手は、シュートがまともにゴールへ飛んでいかなかった。どんなスポーツでも言えることだが、精神的なものがプレーに大きく影響してくる。初優勝がかかると平常心でいるのは非常に難しいようで、Jリーグでも優勝がすんなり決まることはなかった気がする。それでも、レッズは圧倒的な強さで優勝し、レッズサポーターのみならず、サッカー界が大喜びをしているのではなかろうか。野球と違って、サッカーは地域性が強く、市民と一体となったチーム作りがされている。企業に影響されず、市民にどれだけ愛されているかでチーム事情が違ってくる。市民に最も愛されたチームが正に浦和レッズで、世界に名だたるサポーターが付いている。プロ野球は厳しい展望だが、レッズの優勝でサッカーはより活気付くに違いない。

 

8月13日の日記より

 オリンピック、男子サッカー予選リーグが、開会式前に始まった。日本対パラグアイが日本時間の明け方に行われ、日本は3対4で敗れた。4点全てがミスから始まった失点で、選手全体にはびこった慢心が勝敗を左右したように思えた。日本のオリンピック代表は守りで勝ち抜いてきたチームであり、得点能力やゲーム展開はレベルが低かった。最大の武器である守備力が崩壊して、オリンピック本戦に勝てるはずが無く、残り2試合、予選を勝ち抜くのは非常に難しくなった。オリンピックの壮行試合、ベネズエラA代表戦で日本は4対0で大勝し、最高の仕上がりでオリンピックに望んだはずだった。ところが、大勝が慢心に繋がったらしく、絶対にしてはいけないミスが何度も出て、ことごとく失点に結びついてしまった。基本を忘れたプレーが多く、本来の献身的なプレーが影を潜めてしまった。オーバーエイジ枠で小野選手を起用、確かにゲームの展開力を高めるには大きな力であるが、今まで培ってきたものを忘れ、総合的に展開力を高めることを怠っている。小野選手へのマークがきつく、いい展開ができなかったのも敗因である。平山選手が控に回ったのも敗因である。今までの試合内容を考えても、平山選手がいるといないとでは展開力が全く異なり、今まで蓄積したものをフルに発揮さできなかったのである。チームカラーに小野選手の展開力を加味することが原則で、小野選手のマークが厳しければ、逆に小野選手をおとりにして、従来の展開をしていけば、他の選手へのマークが緩んだ中でプレーできるのだから、より効果的になったはずである。いずれにしても、最後の調整が全て裏目に出てしまった気がする。果たして次の試合までに修正が可能か分からないが、基本に立ち返って次の試合に挑んで欲しいものである。

 

8月8日の日記より

 昨日に引き続いて、サッカー、アジアカップ決勝戦の話になるが、日本にとって中国はやりやすい相手のようで、全体的に日本が押し気味に進めていた。日本はセットプレーによる得点率が高く、今回の大会でもナンバーワンだったのではないか。中村選手の精確なキックは相手チームに脅威となり、セットプレーのほとんどがきわどい状況となっている。中国は体格で優って、高さでは日本が不利と思われたが、むしろ圧倒していた。攻撃だけでなく、ディフェンスにまわっても、中沢選手の高さが効果的で、競り負けることがほとんどなかった。不利と思われた点で有利に試合を進めたのだから、日本の優勢が揺らぐはずがなく、余裕をもって優勝した感じである。今回の大会では、キーパーの川口選手の復活を印象付けると共に、中沢選手の成長が一段と光った。中村選手はまだ本調子ではないようで、凡ミスが目立った。悪い点で選手名を挙げるのはできるだけ避けてきたが、サントス選手の酷さには、どうしても黙っていられなくなった。攻撃面のみならず、ディフェンス面でも機能せず、得点に絡んだが、日本の窮地をどれだけ作ったかである。サントス選手のプレースタイルは自分が目立つのが優先で、日本の武器であるチームプレーと言う点では有用でない。他に人材が幾らでもおり、ジーコ監督の選手起用に大きな疑問が出てくるところだ。ブラジル人同士の特待と言われても仕方がない。サッカー協会の川淵キャップテンは、今回の優勝に対する報奨金は、出場選手も控選手も同額にしたそうである。川渕キャップテンは半年ほど前に、コーチングスタッフに柱谷さんを入れ、ジーコ監督と選手とのコミュニケーションを深めようとしたが拒まれている。明らかに監督と選手間で大きなギャップができており、どんなに有能な選手もジーコ監督に気に入られなければ起用されず、個人的な感情が大きく作用している。ただ、選手の自主性を重んじており、時間を多く取れれば選手間で意思の疎通が図られ、強いチームが出来上がっている。ただ、それでも起用方法で足かせとなり、ワールドカップ予選を突破していくのは簡単ではない。日本サッカーの発展にとってジーコ監督の貢献は絶大であり、亀裂が生じて辞任というのは最も避けなければならず、川淵キャップテンが苦慮するところである。

 

8月7日の日記より

 ことによると世界中が注目していたかもしれない、サッカー、アジアカップ決勝戦が行われ、日本が3対1で見事に勝ち抜いた。これで、中国人の日本に対するブーイングは、日本が決勝に残ったら中国は勝てないとの、弱気が生んだものと評されても致し方がない。中国が過去に行ってきた国家教育は、仮想敵国として日本をやり玉に挙げ、反日感情へと繋がっているようだ。中国が自由貿易国になった現代では時代錯誤そのものであるが、後戻りできないのが教育の怖さである。決勝戦も日本にとっては不利極まりない状況で、審判の判定も明らかに不公平であった。そんな中で日本は楽勝し、世界の日本に対する評価が格段に上がったのに違いない。一方で、中国に対する評価は非常に厳しいものとなって、国際大会が開けない状況も出てくるかもしれない。2008年に北京オリンピックが予定されているが、少なからず議論が出てくるに違いない。スポーツマンシップに立ったなら、スーパープレーに対して拍手を送るのが自然な姿である。勝敗にこだわって純粋にプレーを楽しめなければ、見る価値がなくなってしまう。日本韓国共催のワールドカップでは、日本、韓国と中国を交えた東アジア3国で、サッカーの発展を期して交流を深めるべきだと提唱したことがあるが、中国は無用の存在となってしまった。

 

8月4日の日記より

 昨夜、サッカー、アジアカップの準決勝が行われ、日本対バーレーンは延長戦の末、4対3で日本が勝利した。今回のアジアカップでは、主催国中国の観戦者が日本に対し、徹底したブーイングを浴びせ、スポーツ精神に反するとの問題が浮上してきている。バーレーン戦でも同様で、日本のどんなプレーに対してもブーイングで、審判も雰囲気に押されて、判定が偏ったものになり、前半途中で遠藤選手が一発退場をくらってしまった。ビデオを見るかぎりではレッドカードが出るようなプレーではなかった。前半早々に1点を先行された中での、一人少ない戦いとなり、日本の敗戦は濃厚となった。しかし、後半は日本が押し気味に進め、2点を取って逆転、しかし、人数で優るバーレーンに2点を追加されて再逆転されてしまった。絶体絶命の中、残り時間も少なくなって、中沢選手が1点をもぎ取り、同点とした。延長に入り、早々、玉田選手が得点し、互いに何度となく危ないシーンがあったが、そのまま日本が逃げ切った。この試合では、今まで全く良いところのなかった玉田選手が2点を上げ、勝利に大きく貢献した。この試合では、一人少ない状況でも、日本選手の最後まで諦めないプレーが光り、底力を示した。本来なら簡単に勝てた相手ではなかったかと思うのだが。いずれにしても、決勝に駒を進め、最後は中国が相手である。ブーイングの裏には、日本が相手では中国は勝てないとの、弱気があったのかもしれない。

 

7月31日の日記より

 昨日に引き続いてサッカーの試合があった。アジアカップは決勝トーナメントに入り、日本対ヨルダンは1対1となり、PK戦で日本が辛くも勝ち進んだ。前半早々に1点を先行されたが、日本はセットプレーですぐに追いつき、互いにそのまま追加点が取れず、延長戦でも決着がつかなかった。日本の得点機は中村選手の個人技を頼るセットプレーのみで、流れの中ではほとんど決定的なチャンスは作れなかった。試合を見ていて感じたことは、「日本はこんなにも弱いのか」と言うことであり、ジーコジャパンに益々失望している。実力通りの結果が続いて負けが多くなれば監督交替もあるのだろうが、弱体チームでも負けないで、延命となっている。このままだとワールドカップ予選を勝ち抜いていくのは難しく、サッカーファンの夢を奪ってしまうのではなかろうか。今の状態でオリンピック代表と試合をしたら、おそらく勝てないだろう。

 

7月30日の日記より

 サッカー、オリンピック男女日本代表が壮行試合を行い、女子はカナダに3対0、男子はベネズエラに4対0で大勝した。

 女子の試合はあまり見る機会がないので、世界のレベルがどれほどのものなのか分からないが、ワールドカップ4位の実力を持つカナダ相手に、日本は押し気味に試合を進め、見応えのある展開が再三見られた。カナダは平均身長170センチで、日本は大きな相手にスピードで勝負し、体格差を少しも感じさせなかった。チームとしてのつなぎがよくできていて、想像以上のハイレベルなサッカーをやっていた。3対0の結果は実力通りと感じられ、オリンピックでもいいところまで行けるのではないか。

 男子は、ここ何試合か、得点が取れずに苦戦し、勝利が遠ざかっていたが、ベネズエラA代表から、フォワードの、大久保、平山、高松、田中の4選手がそれぞれ1点ずつ上げ、壮行試合としては最高の形となった。ベネズエラが手を抜いたとは言わないが、日本チームを少しも研究しておらず、日本のそれぞれの選手が、自分の形でプレーができた。平山選手に対するマークもそれほど厳しくなく、実力が分かるとラフプレーで阻止しにかかってきが、1対1のマークでは平山選手のプレーを止めることはできず、何度もシュートチャンスが巡ってきた。そして、圧倒的な高さでヘディングシュートを決め、最早世界で充分通用するように感じられた。ただ、今のチームでは先輩に遠慮しているところがあり、もっと自由にやっていれば、もっと多く得点を取れるようになるのに違いない。大久保選手は、自分で得点するだけでなく、周りを使うことを意識しだしたが、まだ中途半端な状態で、もう少し周りが見えるようになると、平山選手とのコンビネーションが増して、得点力が大幅にアップすると思われる。今野選手は怪我をしていたが、今日の試合ではフル出場し、回復の早さを見せた。まだ本調子ではなさそだが、チームの大黒柱になりつつある。相手からボールを奪うだけでなく、パスだしも大幅に向上し、つなぎ役と、大きな展開もできるようになってゲームをコントロールする役割も持ち始めた。ディフェンスでは茂庭、那須の両選手が1対1に強く、ディフェンスの安定感が抜群である。ここに小野選手が加わってゲームメイクが向上すれば、オリンピックでのメダルもけっして夢ではない。

 

7月28日の日記より

 サッカー、アジアカップ予選リーグ、日本対イランの試合が行われ、0対0の引き分けだった。日本にとってイランは相性のいいチームのようで、オマーン戦のような守勢一方の試合展開ではなく、つなぎがある程度できていた。ただ、シュートの精度が低く、ゴールマウスに飛んだのはほんのわずかで、ほとんどがクリアーでもしているのかと言いたくなるようなお粗末なシュートだった。暑さの所為でできが悪かったと、同情的に見てやりたいが、イラン選手の放ったシュートは、かなり高い確率でゴールマウスを捕らえ、川口選手の好守備で何とか0点に抑えたと言うのが実情である。日本は点取りや欠乏症で、どう言うわけかフォワードの名選手が現れない。柳沢選手に期待したが、何度か怪我をさせられているうちに、普通の選手に成り下がって、以後期待できる選手が中々出てこない。しかし、オリンピック代表の平山選手が成長すれば、高さと判断力、精度、パスワークなど、フォワードに不可欠なポストプレーに長けており、かなり期待できそうである。ゲームメーカーやボランチなど、ハーフ陣は好選手が目白押しで、守備でも中沢選手の大きな成長があり、坪井選手のスピードと、宮本選手の判断力が加われば、かなり高いレベルの守備陣と言える。これで平山選手が加われば、日本は世界の強豪にのし上がるのに違いない。ただ、ジーコ監督の元では、全ての有能な選手にチャンス与えられる可能性が低く、日本の逸材を埋もれさせてしまう可能性が大である。

 

7月25日の日記より

 サッカー、オリンピック代表の親善試合、日本対オーストラリアが行われ、0対1で日本は負けてしまった。先日の韓国戦より試合展開は良かったが、組織的なプレーに乏しく、得点できない状況は少しも改善されていない。チームの意思が少しも感じられず、選手個々の個性を生かすことができない。時々のメンバー構成で試合展開を変えていく必要があるのだが、守備力だけが引き立って、攻撃に少しも結びついてこない。ゲームをコントロールできる選手が不在で、むしろ、チーム力を低下させてしまうような選手が、いまだにレギュラーとなっている。オリンピックまでに課題が大き過ぎる。

 

7月24日の日記より

サッカー、アジアカップ予選リーグの日本対タイの試合が行われ、日本が4対1で勝利した。これで決勝トーナメント進出が決まり、先ずは一つの目標をクリアーしたことになる。アジアカップは、今後のワールドカップ予選を占う大会として位置付けられ、優勝することが目標となっている。今日の対戦相手は実力的に大きな差があり、絶対に負けられない試合だったが、タイに先制され、前半は非常に苦しい試合展開だった。結果的に、セットプレーから4点上げ、余裕を持った勝ち方に見えるが、実態は、流れの中で点が取れないお粗末なものだった。暑さの所為なのか、ミスの連続で、体の切れが悪い選手ばかりだった。ディフェンスも酷く、相手に簡単に抜かれてしまうシーンが何度もあり、唯一誇れた守備力もあてにならなくなった。暑いのは相手チームも同じで、お粗末プレーの言い訳にはならず、チームとして熟成していないとしか言いようがない。ジーコ監督の、指導力や選手起用など、現状に置けるベストのチームを作るのは無理である。早い時期に日本人指導者へ切り替えることが望まれる。

 

7月21日の日記より

 昨日に引き続いてサッカーの試合が行われた。オリンピック代表、日本対韓国の親善試合で、オリンピックの行方を占う重要な試合だった。韓国オリンピック代表は、今や世界のトップクラスとされ、アテネオリンピックではメダルが有力視されている。そんなチームを相手にした、アウェーでの戦いであり、厳しい試合となったが、0対0で引き分けた。日本のディフェンスが良く、韓国の攻撃を凌ぐゲーム展開で、引き分けが精一杯の試合だった。この試合でも暑さが原因で日本のできが悪いとされているが、日本人選手全体が下降気味のコンディションで、覇気も感じられず、精度の低いプレーが再三見られた。昨日の日本代表の試合と同じで、どうしても「つなぎ」ができず、キープしていることがほとんどなかった。カウンターが主体となり、平山選手の高さ頼みで、攻撃に関してはコンビネーションがほとんど感じられなかった。指導者の力量が問われるチームプレーが乏しく、個人技の集まりに過ぎないように感じられた。ただ、山本監督の良いところは、色々な選手をどんどん使うことで、より能力の高い選手を見出すにはもってこいである。オリンピックまで1ヶ月を切り、これからチーム力をどれだけ高めていけるのか、気になるところである。

 

7月20日の日記より

 関東も暑かったが、アジアカップサッカー、日本対オマーンが行われた、中国重慶も非常に暑かったようだ。暑さの所為か、日本はオマーンに1対0で辛勝したが、試合内容は押されぎみで、どう見ても相手の方が実力は上だった。ワールドカップ予選でもオマーンと対戦しているが、やはり押されぎみの試合で、運良く勝ったというのが実態である。マスコミを含め、オマーンを低く見る嫌いがあるが、我輩が見る限り、けっしてレベルは低くない。唯一、決定力不足で、シュートの精度が低いために結果が出ない。アジアカップ予選では、韓国を破り1位で通過しており、アジアではトップレベルにあることを示している。10月にワールドカップ予選、オマーン戦が控えており、日本は万全な準備をしないと勝ち抜くのは難しいだろう。今回の試合では、ホストプレー、つなぎ、高さ、精度、スピード、個人技と、どれをとっても日本はオマーンに劣っており、中村選手の個人技で1点をもぎ取った以外は、全くと言ってチャンスらしいチャンスが作れなかった。キーパー、川口選手が大活躍で、勝利したのはただ単に運が良かっただけである。できが悪かったのを暑さの所為にしているが、苦しいのは相手も同じで、戦術的にも、精神的にも、日本は全くなっていない試合だった。何度も言うことだが、ジーコ監督の選手起用に問題があり、今の体制でワールドカップを勝ちぬいていくのは非常に難しい。

 

7月10日の日記より

昨日行われたキリンカップサッカー、日本対スロバキアの試合をビデオ観戦した。日本が試合の主導権を握り、3対1で勝った。今回の試合では、中盤を支える、いわゆるヨーロッパ組が中村選手一人だけで、国内組みの控え選手が中心だった。代表の多くが一緒にプレーする時間が長くなり、選手同士の連携が格段に深まってきている。日本は個人の力よりもチームワークが身上で、他の国にはない特別なサッカーと言える。世界的に知られた選手は一握りであるが、多くの選手が日本代表としてプレーをすると、世界の強豪を震撼させる強さとなる。昨日の試合では、日本らしさを見せ付ける得点はなかったが、中村選手の意思を感じた、福西選手、鈴木選手の巧みな動き出しで2点を取った。中村選手は前回の日本代表試合まで、非常にできが悪かったが、昨日の試合では本来の力を発揮できるようになった。日本代表は国際試合を積み重ねるたびに世界へ名を轟かすようになり、侮られることもなくなったのではなかろうか。ここまで強くなったのは、ジーコ監督の指導力とみるより、日本サッカーそのものが底上げになったと考えるべきで、ジーコ監督の、個々の選手の主体性を尊重するところが良い結果に結びついている気がする。ただ、ジーコ監督の選手起用についてはどうしても偏りが感じられ、チーム力を高めるのに弊害となっている気がする。特に、三浦淳宏選手の起用方法が疑問であり、絶対にレギュラーにすべきである。

 

7月3日の日記より

 Jリーグオールスターサッカーが本日行われ、イースト、ウエスト共に3点を取って引き分けた。試合を見ていて痛感したのが世代交代で、23歳以下のオリンピック代表世代が中心の試合展開だった。ウエストでは大ベテランの三浦和良選手と中山雅史選手が先発で出場したが目立ったプレーは見られず、チームも2点先行されてしまった。二人が交代した後半には試合展開が全く違ってきて、ウエストが立て続けに3点を取って逆転した。ベテランで目立ったのは三浦淳宏選手と藤田俊哉選手ぐらいだった。今回のオールスターは、若手の台頭を深く印象付け、MVPは石川直宏選手で、正しく若手の代表格だった。

 

6月26日の日記より

J1サッカーは、昨年の前、後期優勝に引き続いて、横浜マリノスが前期優勝を果たした。ジュビロ磐田が先頭を走っていたが後半で連敗し、前節でマリノスが一位に踊り出て、今日の鹿島アントラーズに勝って、優勝した。試合を後半途中まで見ていたが、アントラーズがレッドカードで1名退場となり、つまらない試合になったところで席をたった。前にもアントラーズの反則の多さに苦言を呈したことがあるが、反則は試合をつまらなくする。マリノスは間違いなく強いチームになっており、今はジュビロを越えて、優勝してもおかしくないチームである。しかし、優勝が同じチームばかり続くと、Jリーグがつまらなくなることも確かである。ジュビロとアントラーズが優勝を競い合ったように、他のチームの奮起が期待されるが、あんちょこに、外国人の指導者を頼っていたのでは、いつまでも結果が出ない。日本代表監督も同様で、日本には日本らしいサッカーがあり、若い日本人指導者をどんどん起用していくことが望まれる。

 

6月9日の日記より

ワールドカップサッカー・アジア一次予選リーグの、日本対インドの試合があった。日本が7対0で大勝し、今までのところ3勝と、リーグトップに立っている。他にオマーンとシンガポールがおり、実力的には日本が一歩抜きん出て、順当にいけば日本が最終予選に行けそうである。しかし、実力差のあるシンガポールに苦戦し、2対1で辛くも勝ったが、日本のできは極めて悪かった。ジーコ監督の辞任騒ぎまで起こり、険しい道程だった。今日は目標どおり7点という大量点を取って、ホームでの試合を締めくくった。大勝で満足する試合と言いたいところだが、ピリッとしない感じがあり、全体的に散漫なところがあった。多くの選手が、気持ちが乗っていない感じがし、原因は自信を持ってやっていないように思われた。自分の役割がつかめず、何となく動いている感じがして仕方がない。ジーコ監督の指導力が関係してきており、選手と監督が一体となったチームとは、なっていない気がする。

 

6月2日の日記より

日本時間の本日午前4時に、サッカー日本代表が、世界トップレベルにある、ベッカム選手引き入るイングランドと対戦した。ビデオ録画しておいたので観戦してみた。結果は1対1の引き分けで、ゲーム展開を見ても、日本には引き分け以上の収穫があった。試合当初は相手のテンポに慣れていない所為か、気の抜けたようなプレーが続出し、力の差なのかと感じさせられ、前半、キーパー楢崎選手のまずいプレーもあって、イングランドに先制されてしまった。しかし、慣れるに従って日本も良い展開ができるようになり、後半、中村、サントス、小野選手と綺麗にパスが繋がり、小野選手のダイレクトシュートで同点に追いついた。試合全体では、5分5分とまではいかなくとも、力の差を感じさせない展開だった。中盤では小野選手のプレーが光り、中田選手不在を少しも感じさせなかった。守りでは、坪井、中沢両選手の1対1の強さが光り、課題だったディフェンス力も世界的になってきた。イングランドとの引き分けで、世界的にも日本の存在をアピールできたのではあるまいか。日本は海外での試合が少ない所為で、前半は相手のテンポについていけず、いつも気の抜けたようなプレーが見られるので、色々なチームとどんどん試合をして経験することが必要である。

 

5月15日の日記より

J1サッカー、ジュビロ磐田対横浜マリノスの試合をテレビ観戦した。今や日本トップの2チームで、2強に相応しいゲーム展開だった。結果は2対1でマリノスが勝利し、1位のジュビロと、2位のマリノスの勝ち点差が3となり、非常に面白くなってきた。現状ではこの2強に追随するチームは無く、今後もこの2チームが優勝争いをしそうである。ジュビロの桑原監督、マリノスの岡田監督ともに、今や日本の名将と言えるだろう。当分は、外国の有名な監督でも、Jリーグで優勝するのは難しいに違いない。今日の試合で目に付いたのが、マリノスの中沢選手で、1対1の強さや、高さの面から見ても、日本のディフェンス人ではトップレベルにあるように感じられた。レッズの坪井選手も、スピードや1対1の強さではナンバー1であるが、ボールをとった後のパスだしや高さに難があり、思ったほど成長していないので、ガッカリしている。それでも、1対1で世界に対抗できる選手が2名揃い、日本代表の弱点が解消され、かなり高いレベルになるのではなかろうか。

 

4月24日の日記より

オリンピック女子サッカーのアジア予選が今日行われ、日本は北朝鮮に3対0で勝利し、男子サッカーに続いてアテネ行きを決めた。予想では北朝鮮に部があり、試合内容からすると北朝鮮が上だったが、日本は相手ミスや、少ないチャンスを確実に得点し、予想を覆して快勝した。女子のサッカーがどれほどのレベルなのか全く知らずに観戦したのだが、パスを繋ぐ意識はかなりハイレベルだった。ただ、スタミナの問題があり、時間が立つにつれて緩慢プレーが多くなり、パスもほとんど繋がらなくなってしまった。北朝鮮は強さや早さはあったが、戦術的にパターンが決まっていて、比較的守りやすかったのではなかろうか。サイド攻撃を自由にさせないことで、北朝鮮の選手は常にプレーシャーを感じ、正確なパスやシュートが打てなかったようだ。守備の面での頑張りが日本を勝利に導いたと言える。世界の女子サッカーがどんなものか分からないが、スタミナをもう少しつければ、けっこういいところまで進めるのではなかろうか。

 

4月22日の日記より

 日本時間の昨夜、オリンピックが開催されるギリシャで、オリンピック代表、日本対ギリシャの親善試合が行われた。結果は、前半日本が1点を取ったが、後半ロスタイムにギリシャが1点を取り、1対1の引き分けだった。前半の試合の流れは五分五分か、日本が幾らか押し気味の展開だったが、後半、平山、田中、大久保のフォワード3選手が抜けると、途端に流れが一転して、ロスタイムを含む50分のうち、40分以上攻められている状況で、ゲームメーカー不在を嫌というほど感じさせられた。平山選手が代表に選ばれる前の、U―23代表チームそのもので、少し強いチームと対戦すると守りっぱなしの、非常につまらない試合内容となった。特筆するゲームメーカーがいなければ、チームコントロールするしかなく、逆に言うと指導者の力量が問われるところだが、残念ながら、山本監督は守備に一定の成果を見せたが、攻撃面でのチームワークは創造できなかった。平山選手がいるときは、迷わずに平山選手へ放り込んでおけば、格好がついて、巧くすると得点機ができ、今日も平山選手から出たボールを田中選手が決めて、先取点の基点となった。今日の試合では、大久保選手は得点に絡まなかったが、トップ下で精力的に動き回り、相手ディフェンスを翻弄して、平山選手に対するマークを緩める要因を作っていた。ギリシャのディフェンスは、190センチ、193センチと、大きな選手だったが、平山選手はヘディングでもほとんど負けず、ホストプレーを無難にこなしていた。オリンピック本大会では、23歳以上の選手が3名まで登録できるが、果たしてオーバーエイジを頼るのか、それとも、チームワークに磨きをかけるのか、注目すべきところである。ただ、山本監督の選手起用に対するこだわりが感じられ、誰が見ても実力的に代表クラスとは思えない選手を重用ししており、チーム力低下の要因になっている。その辺の修正をする意味では、オーバーエイジのゲームメーカー起用が有効な気がする。

 

4月18日の日記より

 サッカーJ1、浦和対大分の試合が行われ、テレビ観戦した。レッズのサポーターは、前の試合の不甲斐なさを批判する意味合いから、声援は沈黙で始まった。日本一を誇るサポーターが沈黙すると、どんな脅しよりも威圧感があり、選手は緊張気味だった。我輩も埼玉県人として、レッズのことが気になり、いつまでたっても抜けきらない甘さに、業を煮やすことが度々である。無様な試合展開につまらなくなって、最後まで見るに耐えないこともあり、進歩の無さにあきれるばかりだった。親会社の、再三に渡る欠陥隠しの駄目さ加減が、レッズにも蔓延していると、見当はずれな批判をしたくなる。レッズには有能な選手が多く加入し、成長が期待されたが、誰一人として大成できなかった。あの小野選手ですら、レッズにいては少しも進歩が無く、オランダに渡って、初めて大活躍するようになった。とにかく、成長を妨げるチームシステムのようで、活躍したいならレッズを出ることと、誹謗したくなる。ところが、エメルソン選手が入ってから事情が少し違ってきており、エメルソン選手のマイペースが他の選手に飛び火して、力をフルに発揮できる選手も出てきた。田中選手など、エメルソン選手に多くを学んで、自分の能力をフルに発揮するよう、徹底するようになった。今日もエメルソン、田中両選手の息が合い、スピードが爆発して、4対1で勝利した。永井選手もプレー振りが違ってきて、ドリブルとスピードを生かし、再三好機を作っていた。三者の活躍は、ほとんどが個人の力によるもので、チームとしては合いも変わらず未成熟である。特に気になるのが坪井選手のことで、スピードでは今や日本ナンバー1であるが、パスだしや攻撃参加、ヘディングの競り合いなど、弱点が多く、成長を期待してきたが、レッズらしく、少しも進歩がないのである。日本の宝になるべき選手であり、クラブチームでも最善を尽くして指導すべきである。レッズはいつまでたっても、絶対にしてはいけないイージーミスが少しも減らず、絶対に通用しない緩慢プレーが少しも改善されず、コンビネーションの悪さが相変わらず目立ち、中盤の展開力の無さは目に余り、サポーターは勝利しても気を許すことなく、選手に厳しさを求めていた。

 

4月12日の日記より

 土曜日に行われたJ1リーグ、横浜マリノス対アルビレックス新潟の試合をビデオ観戦した。3対1で、マリノスが圧倒的な優勢を保って勝利した。試合の流れを見ながら、J1とJ2の力の差を、嫌というほど見せ付けられる思いだった。後半はアルビレックスが幾らかボールを支配できるようになって、終了間際に1点を返したが、マリノスの手抜きによるもので、実力の差を縮めるものではなかった。アルビレックス新潟は、地元に根付いて発展してきたチームで、大いに期待していたところなので、ガッカリした。一方で、監督の采配が、力の開きを一層作ったように思えた。アルビレックスは、J2で圧倒的な攻撃力を誇り、J1へ昇格したはずだが、反町監督は、初めから力の差を意識して、本来の攻撃的なチームを作らずに、いかに失点しないかを意識し、アルビレックスらしさがすっかり陰を潜めてしまった。FC東京がJ1へ昇格したとき、連勝をしたように記憶している。FC東京はJ2のときからカウンター攻撃を得意として、J1に本来の形をそのまま持ち込み、昇格当時は効を奏して、連勝したように憶えている。指導者というのは、先ず考えることは、いかに負けまいとするかで、マリノスの岡田監督自身、フランスワールドカップのとき、日本の良さを全て押し隠して試合に臨み、惨憺たる結果となった。反町監督は、今までの攻撃的なサッカーを、何故しなかったのだろうか。今まで作り上げてきた財産の上に則ってチームを発展させるのが原点であり、財産を白紙に戻して新たなチーム作りなどありえないことである。サポーターのみならず、選手が一番望んでいるのは、結果よりも、今までのように攻撃的なサッカーを踏襲することで、反町監督は、選手、サポーターを裏切ったことになる。負けてもともと、思いっきりやれば、負けても必ず新たな財産が加わるはずである。サッカーは、指導者も選手も、保身を意識しては限界であり、常に創造者であるべきである。

 

4月1日の日記より

 昨夜のワールドカップサッカー・アジア予選、日本対シンガポールの試合は、日本が2対1で勝利した。勝ったので良かったと言うべきなのだろうが、ジーコ監督はヨーロッパ組みを起用し、予想通りのひどい試合だった。日本代表を名乗るチームがこんなものかと、誹謗したくなるような試合展開で、日本サッカーに大きな夢を持っている人間として、ジーコ監督に対する怒りを抑えることができなかった。ヨーロッパ組みはコンディションがいいはずが無く、中村選手や稲本、高原選手などは見るのも忍びない状態だった。監督が事前に選手個々のコンディションを判断できないとしたら、指導者として失格である。スケジュールの関係で、もし判断が付かないのであれば、出場させるべきではない。ジーコ監督のやっていることは、自分の指導力を見せるのではなく、ヨーロッパ組みに任せればそこそこやるだろうとの、言わば丸投げで、監督など不要のやり方である。むしろ、時間をかけて準備をしてきた日本組みの不信を買い、日本チーム自体が成り立たなくなってしまう。ジーコ監督は、一度のみならず、何度となく同じことを繰り返しており、最早、日本チームを率いる資格は無いと考えるべきだ。今回の試合で勝ったから収まってしまうという、安穏とした事態ではない。早急に対策を練っていかなければ、日本サッカーそのものが沈滞してしまう。Jリーグを見ると、外人監督のチームが優勝する時代は終わって、一昨年は鈴木監督が率いるジュビロ磐田、昨年は岡田監督が率いる横浜マリノスが完全優勝を飾っている。日本人のサッカーは他の国にない独自性が出てきて大きく成長し、日本人でなければ分からない特別なサッカーにのし上がった気がする。日本人指導者も、従来の、日本は弱いとの観点からチーム作りをするのではなく、チームの主体性を磨く指導へと大きく変わってきている。最早外人指導者に委ねる時代は終わって、選手と監督の気心が知れた、日本人指導者に切り替えるべきである。

 

3月31日の日記より

 日本時間、今夜9時に、ワールドカップサッカー、アジア予選、日本対シンガポールの試合が行われる。予想されるメンバーを見ると、いわゆる、ヨーロッパ組みの選手が多く出場しそうで、何度となく合宿を重ねてきた、日本組みの選手にとっては、少々不満の残る選手起用になりそうである。前回の試合では、格下と見られたチームに苦戦をし、ヨーロッパ組み重視のジーコ采配に疑問が投げかけられ、物議をかもした経緯がある。チーム作りを考えると、一夜漬けで簡単にチームワークができらはずも無く、日本組みをベースにしたメンバー構成を模索するべきで、ヨーロッパ組みは2、3人を交代で出すのが望ましい気がする。今回の試合で結果が出れば、何も異論が出ずに進んでいくのだろうが、ジーコ監督の選手やコーチの起用について、ワールドカップまでの長い戦いに耐えうるか、大いに疑問となるところである。鹿島アントラーズを作り上げた手腕を考えると、指導者としての能力は、卓越していることは確かだが、クラブチームと、代表チームとの違いで、ジーコ監督の思惑に大きな誤算があるような気がしてならない。時間が解決するとの楽観的な見通しを立てていたが、今の状況では誤算を埋める手立てが無さそうである。今回の試合で、引き分けでもなると、ジーコ監督の解任が騒がれるのにちがいない。

 

3月18日の日記より

 サッカー・オリンピック最終予選の、最後の試合が今日行われた。日本は、勝つのは元より、少しでも多く点を取ることが求められ、厳しい試合になると思われたが、セットプレーから3点を取って、3対0でUAEに大勝した。もう一方の試合は、バーレーンが大量得点を取って、レバノンに圧勝すると思われたが、1対1の引き分けとなった。日本は、得失点差だけではなく、勝ち点で堂々と1位となり、文句なしにオリンピック行きを決めた。今日の試合では、大久保、田中、平山のフォワード3選手を投入、攻撃的な布陣で臨んだ。流れの中での得点はできなかったが、大久保選手が2点の活躍で、日本の勝利に大きく貢献した。平山選手は、結局オリンピック最終ラウンドで1点も得点できず、物足りなさが残ったが、逆に、平山選手が出た試合は1度も負けなかったことを考えると、いかに大きな役割を果たしたかが知れる。今日の試合でも、平山選手に対するマークが厳しく、その分、他の選手が動きやすくなり、日本が優勢に試合を進めることができた。大久保選手の活躍は、平山選手と無縁ではなく、今までの責めるだけの単純なプレーから、平山選手を使う姿勢も見せ、プレーに幅が出てきて、間違いなく心身ともに成長した。今日の試合を評するなら、チーム力と言うより、個人の能力に頼るところが大きく、阿部選手の正確なフリーキックから得点が生まれ、大久保選手や田中選手の速さがフリーキックのチャンスを作った。平山選手の高さは、大きな威力を発揮し、相手ディフェンスを何人も引き付け、他の選手をフリーにする役割を果たした。さらには、今野選手の攻撃的なディフェンスが相手を完全に翻弄し、試合を優勢に進める要因となった。残念ながら、チーム力が問われる連係プレーは不充分で、オリンピックへ行ったら、益々個人の力に頼らざるを得ないだろう。中盤からのディフェンス力は超一流なので、活路が開けると、予想したい。

 

3月16日の日記より

 今日はサッカー・オリンピック予選の試合が行われ、日本が2対1で、レバノンに勝利した。バーレーン対UAEは2対0でバーレーンが勝利し、日本とバーレーンが勝ち点で並んだ。現段階では得失点で4点、日本が優位であるが、バーレーンが次の試合で大量点の可能性もあり、日本はUAE戦にできるだけ多く得点をして勝利しなければならない。非常に厳しい試合になりそうだ。今日の試合は、明らかに相手が格下で、5点取ってもおかしくなかった。現実には失点までして、2点しか取れず、引き分けや負けなくてよかったと思われる試合になってしまった。戦術が全く徹底しておらず、一人一人の選手が何をしたらいいのか分からないように見えた。特に攻撃面で、相手からボールを奪った後に、どこへ出すか見つけているうちに、ボールを奪われるシーンが何度もあった。今日は平山選手も出場し、高さで相手を圧倒していながら、周りの選手が生かせないで、チャンスらしいチャンスが多く作れなかった。大久保選手の個人技が光って、相手から反則を取り、安部選手のフリーキックで1点、大久保選手自らのヘディングで1点を決めた。それも、相手ディフェンスが平山選手に引っ張られ、大久保選手が比較的フリーに動けたのも一因である。平山選手は常に相手の反則を受けて自由にさせてもらえず、なおかつ、審判は相手の反則を見落としておきながら、平山選手に厳しく取り、力が発揮できなかった。日本チームのできが悪いのは、明らかに戦術面に問題があり、監督の指導能力に大きくかかってくる。選手起用も的確とは言えず、土壇場にきてチーム力が低下する一方である。最終予選に向けて充分な準備期間を設けておきながら、あまりにも酷いチーム状況である。今まで勝った試合でも、けっして、いいできとは言えず、勝ったので監督の評価が高まったようだが、厳しい状況に追い込まれるのは目に見えていた。いまさら言っても仕方がないので、ただただ、UAE戦に勝利するのを祈るばかりだ。

 

3月14日の日記より

サッカー、オリンピック予選の日本ラウンドが始まった。日本対バーレーンの試合はは、0対1で日本が敗れた。日本のメンバーを見たとき、すぐにこのメンバーだと点が取れないと予想した。点も取られないで、引き分けではないかと思ったが、ゴール近くの反則でフリーキックを与え、セットプレーで失点してしまった。山本監督は勝つようにメンバーを決めたのだろうが、平山選手を加えなければ、日本とバーレーンの力の差はほとんど無いに等しく、初めから勝つのは難しかった。選手個々のコンディションの問題もあり、最善の選手起用なのだろうから、致し方が無いことである。逆に言うなら、もっと点の取れるチームを作れなかったのだろうか。今までに何度も書いてきたが、守備力は一流で、特に中盤からの献身的なディフェンスは非常にハイレベルである。ボールを奪ってからの組み立てがどうしても滞りがちで、シュートまでの時間が多くかかってしまう。原因は、ボールを出す先が決まっていないからで、チームとしての意思が徹底されていないのである。有能なゲームメーカーでもいれば、多少は補えるだろうが、現状では存在せず、監督の指導力に頼るしか無いところである。日本代表でも同じことが言えて、中田選手や、中村、小野選手などの優れた能力を持ってしても、チームの意思が徹底されない限り、確実に勝つのが難しくなってくる。UAEは引き分けて、日本、バーレーン、UAEが勝点で並び、振り出しに戻った形である。残り2試合、勝つしかオリンピックへの道は開けず、非常に厳しい試合になりそうだ。

 

3月13日の日記より

 今日から、サッカーJリーグが開幕した。浦和レッズ対横浜マリノスの試合をテレビ放映していたので観戦した。マリノスは昨年のJ1リーグチャンピオンで、前後期とも制覇し、一気に強豪に踊り出た。今年もジュビロ磐田とともに、優勝候補に挙げられている。レッズは、観客動員数が多く、チームの経済事情が良いらしく、優勝に向けて、日本代表のサントス選手や、U23代表の闘莉王選手など、大型補強を行い、優勝候補の一角に名乗り出た。開幕戦きっての好ゲームが期待されたが、レッズのできの悪さに、少々ガッカリした。マリノスは洗練されたチームとなり、優勝候補筆頭と言えるだろう。試合はマリノスが押し気味に進め、1点を先制したが、後半にレッズが1点を返して、引き分けとなった。浦和はチームとして熟成されていないが、エメルソン選手の個人技が光って、結局は負けなかった。優勝候補に挙げるには欠点だらけであるが、案外優勝してしまうかもしれない。延長が無くなった関係で、他の試合でも引き分けが多く、昨年と同様、非常に低い勝ち点で優勝が決まりそうである。延長を無くしたのは、疲れを蓄積させないためで、その分いい試合を見せられるとの考えであるが、果たして目的どおりの試合展開になるのだろうか。

 

3月6日の日記より

 昨夜行われた、サッカー・オリンピック最終予選、日本対UAEの試合は、2対0で日本が勝利し、残り3試合・日本ラウンドが有利に戦えるようになった。日本は、最悪でも引き分けという、ぎりぎりの状況でUAE戦を迎え、苦戦が強いられたが、最終的にはスタミナが戦況を左右し、UAEは最後まで戦うだけの余力を残していなかった。1日おきの試合で、日本は46時間、UAEは44時間と、疲労を快復する時間が短く、たった2時間の差が、ハードスケジュールには大きな意味を持ち、最後の最後に結果となって現れたのではなかろうか。

 試合展開は、高さでは日本が優り、スピードではUAEが優れ、今まででは考えられない力関係となり、一進一退の攻防が繰り広げられた。平山選手は常に3人に囲まれ、厳しいマークと、手や足を使った悪質なプレーに悩まされ、力を発揮できなかったが、3人のディフェンスを引き付けて、大きなスペースを作った。日本に抜きん出たゲームメーカーでもいれば、有利に試合を運べるはずだったが、残念ながら、中盤で組み立てる選手が不在で、利点を生かしきれなかった。田中選手のスピードは完全に相手に制圧され、ほとんど仕事らしい仕事をしていなかった。残り5分を切ったあたりから、UAEはスタミナを消耗しきったようで、動きが極端に鈍くなり、田中選手の切り込みが功を奏して、得点へと繋がった。2点目も、相手ディフェンスのイージーなクリアーミスで、ボールが田中選手の前に転がり、落ち着いてシュートを打って、ゴールキーパーのミスを誘った。2得点とも日本の力が優った結果というより、スタミナと気力の差と考えるべきである。UAEにも決定的なチャンスが何度かあったが、放ったシュートのほとんどが枠を捕らえていなかった。バーレーン戦で3得点した、強くて正確なシュートは1本も見られず、これも疲労が原因と思われる。UAE自らが、自陣に有利に作ったスケジュールだったが、大きな誤算が出て、日本に幸いしたと言っても過言ではない。

 勝因は確かにスタミナによるところが大きいが、負けなかった要因として、今野選手の中盤でのディフェンスがあげられる。守備の面で、多くの選手が得点を取られても仕方がないミスをおかしていたが、今野選手は、粘り強いディフェンスで相手のチャンスを摘み取り、得点をさせない要因となっていた。今や日本には欠かせない存在となったが、ボールを奪った後の、球出しの速さや精度に若干の難がある。まだ若いので一試合ごとに成長しており、プレーに磨きがかかれば、ワールドカップ代表の一角に踊り出るのは間違いない。

 

3月4日の日記より

 昨夜、サッカー・オリンピック最終予選、日本対レバノンの試合が行われ、日本が4対0で快勝した。実力的に大きな差があり、本当ならもっと得点が欲しいところだった。ただ、平山選手の特徴を生かせるようになったのが大きな収穫で、今後に生きてくる試合だった。最初の2点は、平山選手がヘッディングで競り勝って、ボールの落ちたところに田中選手が走りこみ、直接得点を取ったり、アシストしたりして、試合の態勢を決めたものである。先日の対バーレーン戦のときと同様に、平山選手には厳しいマークがついて、手足を使った悪質なプレーに悩まされていたが、平山選手は1試合ごとに成長しており、高さのあるプレーで相手を圧倒していた。周りの選手も平山選手を生かすことに意識が傾いて、平山選手とコンビを組む田中選手が、受けてとして連携が取れつつある。さらには、石川選手のスピードが光、石川・平山のホットラインが威力を発揮し始めた。残念ながら、全体的にシュートのタイミングと精度に問題があり、中盤でのゲームメイクは少しも改善されていない。個人プレーが優れていても、回りを生かす能力に劣っていたのでは、得点に結びつけるのは難しい。現状のメンバーでは、平山選手へ放り込むか、石川選手が切り込んでいくかが、数少ない得点パターンとなっている。チームカラーとして、粘っこいディフェンスがあり、労を惜しまない献身的なプレーは、相手のミスを誘い、幸運を呼び込むこともあって、高く評価できる。相手ボールを奪うまでは超一流になりつつあるが、奪った後の球出しや、競り合ったときの周りのフォローに未熟さがある。そこを形作るのがチーム戦術であり、指導者の存在が最も問われるところであるが、今のところ、選手一人一人が学んで、成長していくしかないのではなかろうか。昨日の試合で、チーム全体が、何をすれば有効か分かりつつあり、明日のUAE戦は大いに期待が持てる。ただ心配なのは、ハードスケジュールによる疲労と、平山選手に対する反則行為があげられ、敵地での戦いなので、審判のUAE寄りの判定は避けがたく、試合そのものが成り立たなくなってしまう恐れもある。そのことをよほど自覚してプレーしないと自滅してしまう。

 

3月3日の日記より

今日の深夜に、サッカー・オリンピック最終予選が行われる。観戦記は明日の日記で書くとして、今日は、ワールドカップ日本代表について書いてみたい。ワールドカップ・アジア予選は既に2月から始まっており、2月18日に日本対オマーンの試合が行われた。1対0で日本が勝ったことは勝ったが、格下の相手に苦戦し、終了間際に幸運が転げ込んできて、やっと勝った試合だった。できの悪い試合に、ファンの一部が、ジーコ監督の退任を要求して、デモを行ったようだ。今回の試合のみならず、確かにジーコ采配に疑問を感じる点が多多あり、ファンがやきもきする気持ちが、分からないでもない。多くの国際試合をこなしてきて、それなりに勝ってはいるが、かつての、鹿島アントラーズを作り上げた、ジーコ監督の手腕とは、あまりにもかけ離れた試合内容だった。我輩もジーコ監督待望論で、監督に就任したときには大いに喜んだものだ。クラブチーム作りと、代表チーム作りとでは根本的に違っているようで、限られた時間の中で、チームとして完成させるのは至難の業なのかもしれない。大分前からジーコ監督の指導力や采配に疑問を感じていたが、最終的にワールドカップまでにチームを完成させればいいとの考えで、最近は静観してきた。退任要求デモに同調するつもりは無いが、監督と選手間に溝が生じているとの情報も聞こえ、確かに、オマーン戦でその兆候が感じられた。コーチングスタッフを含めた人選が、人間関係に左右されているように感じられ、監督と選手が一体感をも持っていない気がする。ジーコ監督の手腕は間違いなく優れているが、与えられた条件の中で、ベストチームを作るとの観点がずれており、初心に返ってチーム作りをしない限り、今後の戦いも厳しいものになってしまう。

 

3月2日の日記より

 サッカー、オリンピック最終予選が始まり、昨夜、日本対バーレーンの試合が行われ、0対0で引き分けた。格下と思われた相手で、ぜひ勝っておきたかったので、残念な結果である。内容からすると、負けなかったのが幸いと、言いたくなるような試合で、日本のできがすこぶる悪かった。期待された平山選手であるが、相手ディフェンスの悪質なプレーで動きが封じられ、力を発揮できなかった。初めから予想されたことで、他の選手がいかに活躍するかが、勝敗の行方を決めると分かっていたはずである。初戦という緊張感からか、日本選手全体のできが悪く、イージーなパスミスが後を絶たなかった。ハイレベルな争いになると、少しでも躊躇して、展開が遅くなるとゲームメイクができなくなるのは分かっているはずである。相変わらず動きが止まって進歩が見られず、中盤の選手がバタバタとして戦術が徹底されていないのが見て取れた。平山選手がいなかったときのチーム状況と同じで、攻撃半ばで、相手に簡単に奪われるシーンが何度もあり、中々シュートシーンまで持ち込めなかった。選手一人一人のコンディションの問題より、戦術的な問題で、今後の戦いも厳しくなるのは必定である。

 平山選手に対する、相手ディフェンスのラフプレーは、サッカーを冒涜するものである。サッカー界全体が、金銭が絡んできて、アマチュアリズムはすっかり陰を潜めてしまった。常に勝つことが求められ、サッカーのテクニックよりも、反則のテクニックが競われる時代になってしまった。審判も見てみぬふりをして、サッカーそのものをつまらなくしている。優れたプレーを反則でぶち壊されて、真のサッカーファンが喜ぶはずが無い。多くの有能な選手が、ラフプレーでどれだけ傷つけられたかである。フェアープレーやスーパープレーに対しては、敵味方関係なく、拍手を送り、ラフプレーに対しては、味方であってもブーイングが出るようでなければ、サッカーの発展はありえない。反則をテクニックに押し上げたのは、心まで金で買い上げる、資本主義経済の功罪であり、人間の尊厳が失われた姿である。

 

2月22日の日記より

 今日は、日本、韓国、中国の東アジア3カ国、サッカークラブチームチャンピオンの4チームが集って、ナッバー1を決める東A3大会が行われた。昨年から始まった大会で、昨年は日本で開催され、J1リーグ優勝のジュビロと、ナビスコ杯優勝のアントラーズが参加した。結果はアントラーズの優勝で、初代王者に輝いた。今回は日本から、J1優勝のマリノスが参加しているが、今日は韓国チームと対戦し、0対3で大敗した。テレビ放映されたので観戦したが、マリノスのできの悪さに、見るのがほとほと嫌になった。昨年もジュビロのできが悪く、散々な結果だったが、今年はマリノスが無様な姿を見せていた。韓国チームは昨年に引き続いて意気込みが感じられ、東A3大会を重んじているのが分かった。マリノスにはチーム事情があるのかもしれないが、大会に合わせて最善のチームに仕上げるべきであり、今日の試合から判断すると東A3大会を軽んじているのではと、疑いたくなる。日本のナッバー1チームが無様な姿を見せていたのでは、サッカーがつまらないものと映り、ファンを減少させる恐れがある。勝敗も気になるが、それ以上に、常にいい試合を見せることが、日本サッカーを発展させる鍵になるのではなかろうか。

 

2月21日の日記より

 サッカー、オリンピック最終予選に向けて、U−23代表の日本と韓国の親善試合が行われた。結果は日本が2対0で快勝した。期待の平山選手は得点できなかったが、平山選手の存在が勝利に結びついていたことは確かである。U−23代表は、平山選手の加入によって全然違ったチームに生まれ変わった。山本監督の指導力や采配に疑問を感じていたが、平山選手と言う、絶対的なターゲットが誕生して、他の選手が、迷わずにプレーをしている。日本サッカーの弱点はホストプレーにあり、相手陣内へ大きく蹴りこんでも、ヘッディングで競り負けて簡単に押し返され、中々攻撃に結びつかなかった。特にU−23は、相手が強くなると守勢一方となり、バタバタとしてゲームメイクができなかった。日本代表はヘディングで勝てなくとも、柳沢選手のように絶妙な動き出しによって、相手ディフェンスの裏へボールを送り込むことができ、強い相手でも攻撃的なサッカーを形作ることができている。今日の試合で、韓国は最も強力なディフェスを平山選手に貼り付けたが、ヘディングのみならず、全ての面で平山選手が上回り、一人では対抗できずに、何人ものディフェンスが引き連れられていた。平山選手が一人いることによって他の選手が生きてきて、特に石川選手のスピードがフルに生かせるようになった。今日の試合でも、得点は森崎選手があげたが、石川、平山の両選手がお膳立てをしたものである。平山選手は何人分にも相当する働きをしており、今や日本のエースと言っても過言ではない。柳沢、平山選手の2トップが実現すれば、世界の脅威になるのではなかろうか。

 

2月18日の日記より

 サッカー、ワールドカップ予選が始まり、日本対オマーンの試合があった。先日の2回に渡る親善試合を見て、日本チームの仕上がりが非常に悪いのが感じられ、今日の試合が厳しいものとなると想像がつき、予想通りの試合展開となった。選手一人一人が何をすべきか、強い意思が感じられず、全体的に、プレーに切れがなかった。緊張や疲労など、心身ともにベストコンディションでは無かったと思われ、気迫が少しも感じられなかった。そこにチーム作りの難しさがあり、ジーコ監督のように、一人一人の能力を尊重するのもいいが、ワールドカップのように必勝が求められるときには問題がある。好不調に関係なく、常に安定した力を発揮させるには、やるべきことを徹底させることが重要で、一人一人が自信を持って試合に望めるようにすべきである。チームの戦術的な意思をもっと多く持つべきで、失敗を恐れずに思い切りよくやることが肝要である。今日の試合では点を取られことは無いと感じられたが、逆に点を取るのも難しいと分かった。思い切りが悪いためにミスが多く、押し気味に進めておきながら、決定的なチャンスがほとんどできなかった。特に中村選手のできが悪く、中村選手の意思を持ったプレーはことごとく狂いが生じていた。サッカーとは面白いもので、ロスタイムに入って、相手がミスしたクリアーボールが中村選手にぶつかり、弾んだボールが相手ディフェンスに当たって、幸運にも久保選手の前に転がり、1点をもぎ取った。酷い試合でありながら勝利したことは、非常に大きい。坪井選手のことも気になっていたのだが、親善試合でミスが多く、相手に決定的なチャンスを何度も作ってしまった。疲れから集中が切れていたと思われるが、今日の試合でも本来の調子と程遠く、とんでもないミスを犯すのではと、前半は、はらはらさせられた。ところが、後半になるとやっと眼が覚めたように、中途半端なプレーや、緩慢なプレーが無くなり、非常に動きが良くなった。これで本来の調子に戻ったのではないかと思われる。ジーコ監督のコンディション作りが失敗したのではと、思いたくなる。とにかく勝ててよかった。

 

2月12日の日記より

 サッカー日本代表とイラク代表との親善試合が行われ、日本が2対0で勝利した。結果を見ると快勝のようだが、実態は、6日後の18日にワールドカップ予選を控えたチームとは思えないほどできが悪かった。無気力、散漫、横着プレーが相次ぎ、ミスだらけだった。おそらくは疲労がピークに達して、集中できない状態だったのかもしれない。それでもわずかなチャンスに得点をあげ、キーパーの楢崎選手だけが輝いて、好セーブ連発で無得点に抑えた。今日の試合で今後の展望を占うのは無理がある。残りの時間で、どれだけコンディションを高めていくかが鍵になるのだろう。

 

2月11日の日記より

 今日もU−23日本代表のサッカーが行われ、ロシア代表と1対1で引き分けた。ロシアの1点はオフサイドを見逃した審判ミスで、実態的には勝った試合だった。ロシアは年齢制限の無いA代表で、実力的には遥かに上だった。しかし、日本は相手を越える走りで、中盤で積極的に仕掛けていき、ロシアの思い通りにさせず、危ない場面が何度もあったが失点は防いだ。ゲーム展開はゲームメーカー不在もあって、展開が遅く、良い形の攻撃は数えるほどだった。メンバーの中にはどう見ても力不足を感じられるものもおり、山本監督の采配に疑問を持たざるをえなかった。中盤は攻撃よりも守りが主体のチームとなっており、数少ないチャンスにどれだけ得点するかが、日本チームの戦い方のようである。期待の新人、平山選手は後半途中から出場したが、ほとんど見せ場が無かった。せっかく投入されても、周りが生かす力が残っておらず、ボールに触れる機会がほとんど無かった。それでもボールを持ったときには無難にこなし、強い相手でもホストプレーができ、ヘディングは少しも見劣りがせず、今まで日本人選手が成しえなかったプレーを随所に見せ、落ち着き払った姿にただただ敬服させられる。

 

2月9日の日記より

 昨日に引き続いてサッカーの話しになるが、昨日の試合で、平山選手の能力を感じさせるプレーが幾つもあったので紹介してみる。平山選手は身長190センチあり、日本ではかつて無い大型プレーヤーで、ヘディングの強さは最早世界にも通用する。ボールを頂点で捕らえるセンスが抜群で、イラン選手が手を使って防ごうとしても、せり負けすることはなかった。シュート能力も高く、特に冷静なところが優れていて、平常心でシューとができ、確実に枠を捕らえていた。平山選手以外のシュートを見ると、ほとんど枠に飛んでいなかった。どんなに惜しくとも、どんなに強くとも、どんなに綺麗でも、枠に飛ばなければ絶対に得点は取れない。試合で正確にキックすることは、正に能力そのものである。多くの試合、多くの選手を見てきて、大一番になると、シュートどころか、クリアーしているかと言いたくなるキックが数限りなくあった。とにかく枠の中に飛ばすことが肝要で、少なくとも5本中4本は確実に枠を捕らえなければ、一流選手とは言えない。平山選手は周りを見る目も持っていて、判断力も優れ、状況に応じてシュートとパスを巧みに使い分け、プレーに幅ができて、相手ディフェンスをかく乱し、個人技を充分に生かしている。どこを取っても素晴らしいと言うしかない。ただ、世界のプレーは反則もテクニックの内で、昨日の試合でも、イラン選手は平山選手の実力を知ると、手を使ったラフプレーで対応し、思い通りに動かせまいとしていた。平山選手はフィジカル面で劣り、経験も不足しているので力をフルに発揮できなかったが、逆に言うと、一流プレーヤーとして認められたとも言える。2006年のワールドカップ・ドイツ大会までには全ての面で日本のエースとなり、世界をあっと言わせるプレーヤーになることは間違いない。予選突破を祈らずにはいられない。

 

2月8日の日記より

 今日はオリンピック予選に向けて、サッカーU−23日本代表とU−23イラン代表とで親善試合が行われた。サッカーでは、U−21、U−18など、年齢に応じて代表チームがあり、将来の日本を背負ってたつ選手の育成をしている。通常ならば年齢に応じて技術が高くなり、それぞれの代表は年齢制限ぎりぎりの選手が選ばれるが、今日のU−23の代表には二段階下のU−18である、18歳の平山選手が出場した。平山選手は、1月の高校選手権で優勝した国見高校で、我輩もテレビ観戦して平山選手の能力を知り、試合の感想を日記で書いて、べた褒めしたところである。今日の試合でも得点を挙げる活躍で、オリンピック代表になくてはならない存在となった。特にレッズの田中達也選手との2トップは大きな力となり、オリンピック予選突破の鍵を握りそうである。一方で、ディフェンスとミッドフィールダ−の力不足を感じ、中々厳しい予選となりそうである。一番問題になりそうなのは中盤の選手で、判断力と玉離れが悪く、玉を受けるときに待ってしまい、持ってから止まってしまうという、世界では通用しないプレーを、あいも変わらず続けている。唯一U−21から選ばれた今野選手のプレーに期待が持てた。試合は1対1の引き分けで、先制したのに引き分け、残念であったが、両チームとも力の入ったいい試合だった。

 

2月7日の日記より

ワールドカップサッカー、予選に向けて、本日、日本対マレーシアの親善試合が行われた。海外選手は参加せず、Jリーガによって編成されたチームで臨み、ニッポンが4対0で勝利した。実力の差は歴然としており、勝って当たり前の試合だった。ディフェンスはレギュラーが揃い、無難に対処していたが、他はパッとしないプレーが多く、見ていて面白くなかった。小笠原、遠藤両選手は海外組みがいないときは固定されており、経験がものを言って、それなりにこなしていたが、他の選手については、ここまで差があるのかと実感され、世界で闘うには力不足が否めなかった。スピードはあるが、精度と判断力に難があり、展開が遅く、得点チャンスが何度もありながら、精度の低いパスやシュートで4点止まりだった。今回のチームでは、アジア予選を勝ち抜くのは難しい気がする。海外組みの存在が益々大きくなった。

 

1月12日の日記より

 サッカーの高校選手権決勝、国見対筑陽戦が今日行われ、評判どおり、国見高校が6対0で大勝した。注目された平山選手は2得点の活躍で、個人総得点の新記録を達成した。平山選手は、自分で得点する能力も高いが、状況判断にも長けていて、周りを使うのも大変巧い。日本代表の有能なストライカーが何人もいるが、得点能力と状況判断の両方を兼ね備えた選手は今のところいない。得点を貪欲に取りにいくのがストライカーだが、ワールドクラスの対戦になると相手ディフェンスの能力も高くなり、ゴールしか見えないストライカーでは、ディフェンスを切り裂くのは非常に難しい。周りが見えて、仲間を使うことができればプレーに幅ができて、チーム全体の得点能力を高められる。日本代表の大久保選手は貪欲にゴールを目指すが、周りを使うのが下手で、Jリーグで大量得点できても、国際試合だと活躍できない。セリエAの柳沢選手は、状況判断に優れ、周りを使うのに長けているが、自らが得点する貪欲さに欠けている。その点、平山選手は両方を持ち備え、さらには、今までの日本人選手に無い高さもあるので、非常に期待される。まだまだ、速さ、強さ、巧さに磨きをかけなければ、Jリーグでも通用しないが、確実に発展させていけば、間違いなく、日本サッカーを背負うストライカーになるだろう。平山選手ばかり注目されがちだが、チームの能力が高いから活躍できるのであり、個人よりもチーム力を評価すべきである。国見、小嶺総監督の指導能力に感服させられる。国見以外でも強いチームはあるが、攻撃的なチームより守備的なチームが多く、国見のような攻撃サッカーは少ない。ディフェンスラインからのロングパスに、必ずと、言っていいほど国見の選手が走りこんでおり、攻守の切り替えが早いので相手ディフェンスの体制が整わないうちにシュートチャンスが作れるので、得点が多くなる。献身的に走り回るのが、日本サッカーの目指す道であり、ジーコ監督が作り上げた鹿島アントラーズ、小嶺総監督が作り上げた国見サッカーが、正に手本となる。

 

1月7日の日記より

 全国高校サッカーが行われており、今日は準決勝が行われ、長崎国見高校が4年連続で決勝に進んだ。結果が示すように、今や全国屈指のチームで、小峰総監督の指導力は高く評価されている。国見高校出身のJリーガも数多く、日本サッカーの土台を支えている。今回のチームではフォワードの平山選手が注目され、得点もトップの成績をあげている。身長が190センチで、今までに無い大型選手で、高さのみならず、スピード、テクニックも兼ね備え、特に得点能力が抜きん出ている。サッカー界には願っても無い逸材で、何年かすれば日本を代表する選手になるのではなかろうか。

 

1月4日の日記より

サッカーの元日本代表だった井原選手の引退試合が今日行われた。我輩は井原選手の全盛時代をほとんど知らず、ワールドカップフランス大会までの一連の試合で知ったようなものである。ただ、Jリーグ発足前の雄姿を一度だけ見たことがあり、そのときの印象は、アジアの壁と呼ばれ、世界的にも知れ渡っていて、ディフェンスとして日本の最高峰と感じられた。今はレッズの坪井選手に期待しているが、井原選手の全盛時にはとても及ばない。サッカー選手の寿命は短く、30歳を過ぎると体の切れが途端に落ちて、速い動きに対応できなくなってしまう。井原選手がワールドカップフランス大会に出場したときには力の衰えが酷く、秋田選手の方が優っていた。体力の衰えの代わりに経験が大きな力となり、経験を生かすプレーヤーになれば、長く活躍できるはずである。しかし、日本のサッカーは、経験を生かせないのが欠点で、選手寿命がどうしても短くなってしまう。