『福島盲ろう者友の会』のあゆみ

 現在、会員81名(盲ろう者も含む)、賛助会員30名です。福島県では、推計280人の盲ろう者がいるといわれています。
 福島県は、内陸から会津・中通り・浜通りの三地方に分かれており、会の活動は中通りで行っております。

 平成9年11月3日に盲ろう者の呼びかけにより現在事務局長が連絡を取り、福島市民会館で初めての茶話会を行いました。当日集まった3人の盲ろう者は、「他にも自分と同じ障害を持つ人がいたのか?」と話が弾みました。中通りに住んでいる盲ろう者が多く、家族と暮らし、三療の仕事をしていて週末しか出かけられないという共通点がありました。交流会は、年に2から3回、「冬日なったら冬眠しょう」を合い言葉に、活動はスローテンポで始まりました。

 平成10年8月、会報「ピーチピチ」第1号発行。名前の由来は、福島名産の桃「ピーチ」と、いつまでもピチピチと若くありたいという気持ちを込めて付けました。

 平成10年10月には設立準備会を発足。交流会の度に役員会を開き設立に向けて準備を始めました。のんびりしていられなくなったのは、平成12年度から福島県の通訳介助員養成事業と同派遣事業を友の会に委託するという話が出てからです。

  12年3月、福島県盲ろう者通訳介助派遣事業スタート
  12年8月、福島県盲ろう者向け通訳・介助員養成事業スタート
  12年4月30日、福島県盲ろう者友の会設立。初代会長 水上由美子
  12年5月28日、福島市保健福祉センターにおいて設立記念式典と記念講演会  (福島 
智氏)参加者150人(視覚障害者支援グループ「にじの会」・中途失聴難聴者協会福島 支部・全国手話通訳研究会福島支部・あゆみの会「福島市」のご協力をいただきました。)
  13年4月、役員改選により会長 笠井 実

盲ろう者向け通訳・介助員養成講習会

 平成12年 第1回(福島市開催)受講生10名(交流会で盲ろう者と接していた点訳グループや手話サークルの人でした。)

 平成13年 第2回(郡山市開催)受講生20名 榎本悠起枝さんと石黒昌道さんを講師に迎えました。通訳介助実技の時、「八百屋」と喫茶コーナー」の模擬店をしました。福島名産の桃や野菜が手に入ったので、「八百屋」では、状況説明をうけた盲ろう者が店員役と値段の交渉をしながら買いました。この企画は好評で14年も採用しました。

 平成14年 第3回(須賀川市開催)受講生11名 横浜訓盲学院教諭の三科聡子先生が弱視体験メガネを使いながら介助の方法を教えてくださいました。

 平成15年 第4回(郡山市開催)受講生16名 前年に引き続き、横浜訓盲学院教諭の三科聡子先生が盲ろう者の移動介助について指導していただきました。

 平成16年 第5回(郡山市開催)受講生13名 横浜訓盲学院の大山淳一先生に安全な移動介助の実技で、近くの公園に行きいろいろな状況の実技を学びました。

 平成20年 第 9回(二本松市開催)   受講生22名
 平成21年 第10回(福島市開催)     受講生19名
 平成22年 第11回(いわき市開催)    受講生17名

 交流会

 今までにお花見、クリスマス会、新年会、三春デコ屋敷見学、須賀川歴史資料館見学、高畠ワイナリー見学等しました。養成講習会の講師の先生との一泊交流会では、盲ろう者が持ち歌や詩吟を披露。とても楽しく交流しました。最近、音声が聞き取りにくくなってきた盲ろう者もいるので、学集会は指点字とブリスタに重点を置いています。

 福島盲ろう者友の会はこれからも、ゆっくり心を通い合わせながら仲間作りを続けます。