高千穂から有田を経由して福岡(2日目)


さて、10月10日(日)、2日目です。 いかにも旅館の和朝食をきれいにたいらげ、8時半くらいに出発します。

この日は、車の移動距離が長いことから、早めの出発です。 最初に、有田ポーセリンパークっていうところに行き、 それから福岡に行って泊まろうっていう予定です。 有田には、昼くらいには着きたいなって言う感じです。

カーナビに有田ポーセリンパークを設定すると、 きっちり道順を表示してくれます。 九州の地理に明るくない私は、大雑把に地図を見た結果、 前日に通った阿蘇、熊本空港付近を通って、 熊本インターチェンジから九州自動車道に乗るのかな? くらいに思っていました。 しかし、カーナビは、もっと南の方を通って 「御船インターチェンジっていうところから乗ると近い」 と言っているようです。 と言われてから地図を見直して見ると、なるほどそんな気もします。 「さすが、カーナビ、やるじゃん」 と改めて感心しつつ、スタートします。

日曜日の朝は、道路が空いています。 カーナビのおかげで、 道に迷ったり、停車して地図を確認したりすることもなく、 恐いくらい順調に熊本県内に再突入します。 「こりゃぁ、11時くらいには有田に着いちまうんじゃねぇか」 とアホなことを考え始めたとき、道路脇に妙な看板があります。

「この先、××(知らない地名)付近、 倒木のため、熊本方面通行止め」

熊本方面っていうキーワードがちょっと気になりましたが、 ひょっとしたら、御船インターチェンジよりも、 もっと北の熊本市街の方に行く道かもしれませんし、 古い看板がそのまま忘れ去られて置いてあるだけかもしれません。 気にせずに、そのまま進むことにしました。

しかし、進むにしたがって、 同じような看板をいくつか目にするようになってきました。 そして、台風か何かの影響でしょうか、 倒木が道をふさいでいると言うことを裏付けるかのように、 道端に、倒れている木をチラホラと見かけるようになりました。 「こりゃマジかな?」と疑いがかなり強くなっている頃、 ついにこれ以上進めないと言う地点に来ました。

しょうがないので引き返し、回り道をすることにしました。 地図を見ると狭いけど迂回路がありそうなので、 その迂回路に入ってから、再びカーナビを設定することにします。

しかし、ここで問題が起きました。 私が理解している範囲のカーナビの設定の仕方は、 以下の2点のみです。

すなおに、現在地からルートを再設定しようとすると、 その迂回路は細すぎるせいか、 カーナビ的には、車が走れる道ではない ようなのです。 どう中継地点を設定しようが、通行止めのもとの道に戻って、そちらを走れと言われます。 今思えば、最初に通行止めの看板を見たときに、 中継地点を設定して迂回しておけば良かったと後悔したものの、 よく考えたら、地名も場所もわからないので、 その時点で設定できたはずもありません。

とにかくこうなったら、いちかばちか、その細すぎる迂回路を通って、 カーナビ的に通れる道に出るしかありません。 その細い田舎山道の奥へと入っていきました。

その道は、どうみても地元の農家の方が作業用の軽トラックを走らせるためのものです。 3000ccのセダン、 しかも普段運転しなれてなくて、車幅感覚が怪しい車で走るような道ではありません。 対向車が来たらアウトです。 対向車が来ないことを祈りドキドキしながら、5分くらい走ったでしょうか。 やっとで、カーナビ的に車が走る道路が、カーナビ画面の地図に現われました。 「よおし、あとちょっとだ、ラッキー」と思ったとき、対向車が来ました。

けっ、やっぱ、世の中こんなもんかい。

しかし、少し車を後退させて待っていると、 その対向車は、あっさりと通り過ぎていってくれました。

さすがジモティ、やるじゃん!

無事に広い道(といっても、片側1車線だが)に出て、 カーナビを再設定すると、インターチェンジは間近です。 思っていたよりちょっと遅くなりましたが、 なんとか無事に九州自動車道に乗ることができました。

<カーナビメーカの方にお願い>
中継地点だけじゃなく、中継してはいけない地点も入れられると良いと思います。
(って、私が知らないだけで、できそうな気もするけど....)

さすがに、3000ccのセダンで走る高速道路は快適です。 こういう車は、高速道路が似合います。間違っても、 田舎山道なんかを走らせちゃぁいけません。 さて、しばらく北に向かって走ると、サービスエリアがあります。 ここで、ちょっと休憩します。

わけのわからんものを見て、すっかり心が和んだので、 再び有田を目指して車を走らせます。 あっという間に、福岡県と佐賀県の二つの県境を越えてしばらく進むと、 十字路のようなジャンクションがあります。 東に行けば大分方面、北に行けば福岡方面なのですが、 有田に行くために西の長崎方面(長崎自動車道)に乗ります。

途中のインターチェンジで、数kmに渡り走行車線まで止めてしまうという、 鬼のような出口渋滞があり、 降りるわけでもないのに巻き込まれてすっかり時間をロスしてしまい、 渋滞から脱したときには、もうお昼ごろでした。

できれば、昼飯どきには有田に着いていたいなぁと思っていたのですが、 あきらめてその辺のサービスエリアで昼食を食べます。

しかし、そのサービスエリアから有田ポーセリンパークまで、 実はそんなに時間はかからなかったのです。 そのサービスエリアのすぐ先のジャンクションで、 佐世保方面に行く西九州自動車道に乗り、 10km強という感じでしょうか。 有田の街中から離れた、何もないところに、 有田ポーセリンパークはありました。

実は、私は有田ポーセリンパークと言うのは、どういう場所か知りませんでした。 有田と言えば有田焼が有名ですが、焼き物好きな嫁が行きたがった場所なので、 たぶん焼き物に関係するテーマパークみたいなものだろうと想像していました。 きっと、渋い和風建築の博物館の中に、 ガラスケースに入って焼き物が並んでいるような場所に違いないと思っていました。

日曜日の午後だと言うのに、広大な駐車場に車は少なく、 人も少ないような気はしましたが、深く考えずに中に入りました。 1歩中に入ると、私の想像を超える建造物が敷地の奥の方に鎮座しているのが見えました。

入口付近には、ハウステンボスからチョッパッて来たような建物で、 お土産を売っているようです。まぁ、お土産は後で見るとして、 最初は展示してある焼き物でも見るべっていうことで、 敷地の奥の方に進んでいきます。

焼き物の展示室、いやミュージアムはこんなんです。

ここのミュージアムでは、作品がガラスケースに入ることなく、 むき出しで並べられています。 酔っ払いとかが割ったりしないんでしょうか? ちょっと心配です。 それとも、酒気帯びの人を入場させないために、 チェックの意味で入場料を取っているのでしょうか?

謎を残したまま、最初に見えたお城の中に入っていきます。 この中には、いろいろな焼き物が展示されています。 大きくてきれいな壷とかがたくさんあり、なかなか見応えがありました。

ここ有田ポーセリンパークは、全体的には、 ヨーロッパ風の建物が明るくてきれいだし、 展示物もなかなかのもので良かったと思います。 子供連れでは厳しいかもしれないけど、 もうちょっとお客さんが多くても良いのになぁと思いました。

お土産物屋で茶碗を買い、 有田ポーセリンパークを出発しました。 次は、有田の街中の方に向かい、 日本の色絵磁器の代名詞とも言える柿右衛門窯 (って、知らなかったんだけど、どうやらそうらしい) に行くことにします。

柿右衛門窯は、有田の中心街(?)から少し脇道に入り込んだところにあり、 決して場所はわかりやすいとは言えないのですが、 それなりに焼き物に詳しそうな人が集まっていました。

何代目かの柿右衛門が人間国宝で、 現在の柿右衛門が何代目だとか横で嫁が言っているのですが、 よくわかりません。 ただひとつはっきりとわかるのは、ここで売られている焼き物は、 有田ポーセリンパークのお土産物屋よりも、 御値段のゼロが1個多い ということです。

焼き物も十分に堪能したので、 そろそろこの日の宿泊地である福岡の中心地付近のホテルを目指します。 道路は特に渋滞もなく、カーナビのおかげで道に迷うこともなく、 あっさりとホテルに到着しました。

福岡の中心地付近に行くには、太宰府インターチェンジで九州自動車道から、 福岡都市高速道路に乗るのが、早くてわかりやすくて良いようです。 もし、私は、地図を大雑把に見ただけで 福岡都市高速道路の存在に気がついていなかったので、 もしカーナビがなければ遠回りをした上に道に迷ってしまい、 あと1時間は到着が遅くなったことでしょう。 カーナビってなんて良いやつなんだぁ!

この日の夕食は、屋台のラーメンを食べに行きました。 夜景もなかなかでした。


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