5月6日です。 今日は、メキシコ国境をちょっとだけ越えて、とっとと戻ってくる日です。
ロスからメキシコ国境までは、300kmくらいあります。 飛行機ではなく、片道約3時間バスに揺られて行きます。 目的地のティファナは、メキシコ国境を越えてすぐのところにある街です。
ホテルを出てハイウェイに乗り、5号線という高速道路をひたすら南下します。 途中で、自販機とトイレしかなくて、 やる気が全く感じられない、パーキングエリアでトイレ休憩を取ったあと、 アメリカ側の国境の街、サンディエゴに向かいます。
サンディエゴは、これといって目玉になるような観光スポットがないため、 日本人にはなじみが少ないだろうと現地ガイドさんが言ってましたが、 なかなかきれいでイイカンジの港町です。 市内のどこかには、スペインだかポルトガルだか系の古い街並みがある場所もあり、 それなりに見所もあるらしいです。
私たちの一行は、海沿いのお土産物屋が並ぶ一角で、二度目のトイレ休憩を取りました。 ここには、めずらしいコップを洗うブラシのような赤い花があります。
また、ここには、変な機械がいくつか置いてあります。 よく見ると体重計のようです。さらによく見ると、25¢(約30円)と書いてあります。 どうやら、1回30円で体重を量ってくれる機械のようです。
試しに体重をはかってみようかとも思ったのですが、キログラム以外の単位で 体重を告げられそうな気がしたのでやめました。 それにしても、本当にこんなところで体重を測りたいという 需要 はあるんでしょうか?
さて、ここを出発すると、バスで15分ほどで国境に到着します。
私たちはバスを降り、徒歩で国境を越えることになります。 バスごと国境を越えることもできるのですが、 検問に時間がかかり過ぎるので、徒歩で国境を越えてから、 メキシコ側のバスに乗り換えることになっています。
アメリカからの出国には、何の手続きもなく、いきなり国境が越えられてしまいます。
国境を越えると、いきなり物乞いの子供が座って歌を歌っており、 いきなり、経済力の国家間格差をみせつけられます。 私たちを乗せに来たバスのグレードは、いきなり赤丸急降下です。 クーラーなどの設備はなく、運転席の前のフロントグラスにはヒビが入っています。 しかし、運チャンには、そんなことは気にする様子は全くありません。
さすがラテンの国、 むちゃくちゃ、おおらかじゃん!
国境付近に集まって商売をする人たち、バスの車窓から見える街並み、 次々とにじり寄ってくる物乞いの子供たち。 全てがすぐそこの国境の先のアメリカ側とは違います。 地面はつながっていても、国の境が経済力の境となり、 その結果、文化にまで境を作っています。
国境からは、バスで5分ほどで、すぐティファナの街に到着します。 まずは、メキシコ料理の昼食タイムです。 食前酒は、マルガリータが出てきます。 食べ物は、 前菜代わり?のタコチップス、 ちょっとぴりからスープ、 タコス3種盛り合わせメインディッシュ、 そして最後にデザートのプリンです。
食事をしていると、背後で演奏がはじまります。 いい大人が7〜8人でやってますから、流しというにはかなりの大演奏団です。 2曲ほど終わったときに、彼らが移動しました。 ボリューム高めだったので、これで静かに食事ができるとほっとしたのもつかのま、 きゃつら、じゃなくて彼らは、私のテーブルを取り囲むように、 私のすぐうしろで演奏を始めたのです。
頼むから、静かに食事させてくれぇ!
食後は、そのレストランの向かいの、カタカナで「アステカ」と書いてある、 やばそうなお店でお買い物です。外国で日本語表記を見ると、 経験的にヤバイ店と思ってしまうようになったのですが、 この店はそんなにやばくはなかったと思います。
やばいのは、その店で売っているメキシコオパールをネックレスを見て、 目の色を変えた嫁のほうです。 ここでは、お土産の民芸品を何種かと、ボトル1本 35ドルもする高級テキーラを購入しました。荷物が重いです。
メキシコ滞在は、食事とショッピングだけのほんの3時間程度です。 すぐに、クーラーもないおんぼろバスに乗り、国境に戻ることになります。 国境につくと、多くの車が列になっています。 車ごとアメリカに入国するための検問待ちの列のようです。
アメリカからメキシコに出国するときとは違い、メキシコからアメリカに入国する際には、 就労目的の密入国、武器や麻薬類の持ち込みがそれなりにチェックされています。 車で入国する際は、車のすみずみまで調べられるらしいです。 徒歩で入国する私たちも、パスポートで日本人であることをチェックされたり、 人によっては荷物をX線の機械で調べられたりします。 それでも、普通に飛行機に乗るときのチェックよりは、簡易なものです。 ネイティブなアメリカ人であれば、パスポートも無しに、 「俺はアメリカ人だ!」と訛らず流暢に言えれば通してくれるらしいです。
無事に国境を越えると、もとのアメリカのバスに戻ります。 途中、カールスバッドという、 お花畑のきれいなところにある、 スーパーマーケットの駐車場にバスを停めてトイレ休憩をします。
今回のツアーに参加している皆さんは、集合時間よりも5分くらい前に集まる方々ばかりでした。 しかし、ツアーに参加している奥様方は、お土産物屋よりも、 普通の庶民が買い物をするスーパーマーケットのお値段と品揃えがえらくお気に入りご様子で、 めずらしく集合時間ぎりぎりまでお買い物をしていました。
それから、バスはハイウェイに戻り、渋滞の5号線を carpools lane を通って、すいすいとロスに向かって北上します。 カープールズレインとは、車の走行台数を減らすために、 2人だか3人だか以上乗っている車だけ優先的に通行できる車線のことです。 実際には、まだ夕方のラッシュ時には早く、 そんなにカープールズレインの御利益を頂いてはいません。
ロスにつくなり、まずワイナリーに行きます。 普通のワイナリー見学では、醸造工程の見学など うんちくをさんざん聞かされた後でやっとで 試飲即売会となるものです。 しかし、ここではおそらく時間の関係だとはおもうのですが、 いきなり試飲即売会に突入します。
それでいいんだ。物事がわかっとるやないけ。
ワインの作り方なんて、どこもそう大差ありません。 ワインの売り買いという、お互いの目的をいきなり直球勝負する姿勢は、高く評価できます。 ここでは、白3種類、赤1種類試飲させてもらいました。 試飲したうちのひとつ、シャブリの2000円クラスに匹敵する味の白ワインが、 日本円換算で1000円しないで売っているのです。これはお買い得です。
それから、30分だけリトルトウキョウ内にある、 DFSでショッピングしてホテルに戻りました。
最後の夜の夕食は、和食です。 ホテルから徒歩数分で、リトルトウキョウ内にある日本食レストランに行きます。 リトルトウキョウのどまんなかには、なぜだかスペースシャトルのオブジェがあります。
日本料理レストランでは、 居酒屋状態で好き勝手に注文できるのを期待していったのですが、 コースメニューばかりでした。本当は冷奴が食べたかったのですが、 そんなことを忘れさせてくれるように、メインのお寿司が質も量も満足させてくれて、 なかなか良かったです。
食後は、素直にホテルに帰ろうと思ったのですが、 その辺に日本のデパートのリトルトウキョウ支店みたいなのがたくさんあり、 なぜかお買い物タイムになってしまいました。
まだ買うんかい?! かんべんしちくりぃ!