むやみやたらと長かった5月1日も終わり、5月2日になりました。
布団で一晩ぐっすり寝たおかげで、前日とはうってかわって観光やる気モードです。 なにしろ、サンフランシスコは行ったことがある場所ばかりだったのですが、 ついに今まで行ったことがない場所に行けるのです。 しかも国立公園です。きっと、景色が良いに違いありません。
サンフランシスコは、雨の朝です。本来ならば、乾季(4月〜11月)なので 雨は降らない時期らしいんですが、 エルニーニョのせいだと現地ガイドさんは言っていました。 ヨセミテまでは高速道路を使って、3時間くらい内陸に行ったところです。 サンフランシスコとは天気は全く違うし、本来雨が降る時期じゃないので 天気は大丈夫だろうと現地ガイドさんが説明してくれました。
バスは、昨夜の夜景鑑賞で、途中のトレジャーアイランドまで行って 戻ってくるときに乗った、ベイブリッジを渡りながら、サンフランシスコの 中心街から離れていきます。 ちょうど数年前の地震で 橋げたが落ちた 辺りも通っているはずです。
途中で、フルーツステーションで、トイレ休憩と買い出しを兼ねて停車しました。 フルーツステーションとは、果物屋さんのドライブインのことらしく、 そこいらにいくつもありました。
さて、このトイレですが、ポータブルトイレといって、 工事現場にあるような可動式の汲み取りトイレでした。 山に近い地域のため、どこのフルーツステーションのトイレもそうらしいです。
おもむろに中に入ると、誰か他の人がお排泄あそばされたもの(固体のほう)が、 そこにあり、をり、はべり、いまそかり でした。思わず、ら行変格活用を並べてしまうくらいの恐怖でした。
そうこうするうちに、ヨセミテ国立公園の広大な敷地内に到着しました。 しかし、エルニーニョ現象の魔力の方が一枚上といった感じで、 相変わらず、傘がないとちょっときついかなという程度の小雨が降り続いています。
この国立公園には、大小いくつもの滝があります。 「チョメチョメの滝」という名前をもらうためには、3年連続で同じ場所に 滝が流れないといけないらしいです。3年連続というのは、 乾季に枯れるのはありで、3年間流れっぱなしという意味ではないようです。
そうして、晴れて名前をもらった滝のうち、落差最低の滝が Ferm Spring 滝(ファームスプリング滝)です。 落差20cmくらいしかなく、自動車がハンドル切り間違ってぶつかったら おしまいではないか?というかわいい滝です。
バスでいくつかの景勝スポットに行きますが、 どこに行っても雨と霧で景色は悪いです。 「トンネルビュー」といって、ちょっと高台にあるトンネルの手前からの眺望が、 ヨセミテの代表的な岩や滝を一望できるということで有名らしいんですが、 霧で視界が悪くあんまり見えません。 トンネルビューをチャッチャとあきらめて、個々の岩や滝のもっと近くに行って、 下の方から眺め上げることにします。
最初に行ったのが、このエル・キャピタンです。 花崗岩の一枚岩としては世界最大のもので、ウルトラマンの身長よりも ぜんぜん高いらしいです。
次にヨセミテのシンボルとも言えるハーフドームが見えるポイントに行きます。 ヨセミテの谷底を流れる川にかかる橋の近くにバスを停め、 橋の上からハーフドームを見上げようというものです。 ハーフドームとは、名前の通り、 丸いドーム状の岩が半分に切り落とされたような形をしているらしいです。 が、そんなもんは、雲だか霧だかの向こうで、全く見えません。
見えねぇんなら、ゼニかえせ! と思いつつ周囲に目をやると、変わった看板があります。
ここらでそろそろランチタイムです。 本当は、屋外でお弁当をつつく予定だったのですが、 雨のためバス車内で食べることになりました。
食後は、ヨセミテ滝の滝壷のほうに歩いてみます。 ヨセミテ滝は連続する3つの滝の総称で、本当はそれぞれ名前がついているみたいです。 これは、たぶん、3段のうちで一番下の滝だと思います。
滝壷を見た後は、ロッジ付近でフリータイムです。 バスの運転手さんのお昼寝時間を確保するためとのことで、 1時間くらい時間があります。 お土産物屋を丁寧に見てもそんなに時間がつぶれないので、 しょうがなくキャフェテリアに入りました。ここでは、 1リットルはあろうかというハウスワインが$13(約1560円)です。
5人でそこそこ飲めて、けっこう満足でお買い得という感じでした。 そして、5人で飲んでいるところを同じツアーの人に目撃されてしまいました。 「あの酒飲み家族」 の称号が定着しはじめるには、ちょうどよい頃かもしれません。
そうこうするうちに、運転手さんのお昼寝タイムも終わり、 次の眺望スポットに行くことになります。 どうせ天気悪くてろくに見えないんでしょ? もういいから、サンフランシスコに戻って飲み直そうよ と思っても口に出すことなく、素直に次のスポットに行きます。
この辺は、垂直に切り立つ岩肌が多く、ロッククライミングをする人が多いということで、 ロッククライマーを鑑賞しにいきます。 写真も撮ったんですが、視力1.5以上の私の肉眼で見たって 「きっとあれが人間なんだろう」 という程度に小さくしか見えませんので、写真では何にもわかりません。
ロッククライマー観賞場所を離れると、次はヨセミテ最後の眺望スポットです。 あとは、サンフランシスコに向けて帰るだけです。 帰る時間が迫ってから、すこ〜しだけ天気が良くなってきたような気がします。 その最後の眺望スポットから撮った写真が以下です。
最後の眺望スポットも堪能し終わり、またサンフランシスコに向けて 3時間くらいのバスの旅が始まります。 途中、行きとは別のフルーツステーションにも立ち寄りながら、 高速道路で西に向かいます。
高速道路の車窓からは、風力発電の設備がたくさん見えます。
カリフォルニアの沿岸は風が強いので、それを利用しているらしいです。 これで起こした電力を電力会社に売れば、2年で設備投資費用を回収できるらしいです。 そのため、電力会社とは関係ない人も勝手に作ったりして、その数は年々増加中で、 いまいくつあるのかわからないそうです。
さて、この日の夕食は、シーフード料理と旅の案内に書いてあります。 サンフランシスコでシーフードって言ったら、フィッシャーマンズワーフです。 6年前に来たときに、フィッシャーマンズワーフで、ひとり1匹ずつカニを与えられて、 一同すっかり、ビールを飲むのも忘れて静かに食いまくった記憶が蘇ります。
てなわけで、カニをはじめ、いろいろなシーフードが食えることをすっかり期待してました。 しかし実際には、単に宿泊するホテルのレストランで、 メインディッシュが鮭のソテーという、 普通の西洋料理が出てきました。
だったら、シーフードじゃなくて、魚料理だろぉがぁ!!!
余計な期待をしたじゃねぇかよぉ!!!
期待からは外れましたが、 ワインがボトル1本$18(約2160円)と、 日本のホテルのレストランより格安だったので、よしとしました。