第1日目 「成田出発とサンフランシスコ観光」


平成11年5月1日(土)正午ちょっと前の成田空港集合から、この旅は始まります。

前日のうちにスーツケースを空港に配送を頼んだので、 家から空港までは荷物も少なくラクラクのつもりだったのですが、 なんだか妙に手荷物が重いです。どうも、飛行機内の暇つぶしの本が重いみたいです。

東京からリムジンバスに乗ります。特に渋滞している場所もなく、 あっさりと成田に着きます。余裕を見て、早すぎるくらいに家を出たのですが、 本当に早すぎました。買い物をしたり、早めの軽い昼食を食べたりして時間をつぶします。

集合時間より早めに受付に行って荷物を預けます。 それからしばらくして、今回のツアー参加者勢揃いで添乗員さんからの説明を聞きます。 今回のツアーは、29名(添乗員さん入れて30名)の大所帯です。 国際線はビジネスクラスを利用するツアーコースのせいか、 全体的に年齢層が高いです。 見るからに、私が最年少参加という感じです。

さて、この29名のうち、5名という最大派閥を形成するのが私の身内です。 内訳は、私の実家から両親と全姉、そして私の嫁という構成です。 実家の家族だけでもお守りが大変なのに、さらに嫁が加わって、 どんな珍道中が展開されることやらハラハラドキドキです。

添乗員さんからの月並な説明を聞いた後は、各自それぞれ好き勝手に寄り道しながら、 ボーディングゲートに行くことになります。 私は、金属探知器や出国審査をあっさりクリアして、とりあえず免税品店を目指します。 本来であれば、旅行中に飲む酒を買っていくところなのですが、

と考えて買いませんでした。

さていよいよ、ビジネスクラスにボーディングです。 さすがにシートが広いです。 腰掛けて足を伸ばして、やっとで前のシートに足があたるという感じです。 そして、ウエルカムドリンクのシャンペンを飲みます。
やっぱり、飛行機はこうでなくっては....

さて、利用した航空会社ですが、大韓航空でした。 ちょっと不安でしたが、ロシア 上空は飛ばないし大丈夫でしょう。

そんな(ってどんなんじゃい!?)飛行機内で、2つだけ韓国風のものを見つけました。 ひとつは、韓国の民族衣装を着ているスッチーです。 もうひとつは、高麗人参茶のサービスです。 私は、酒(ワインとかコニャックとか)を飲むのに忙しく、 高麗人参茶を飲んでみる暇はなかったのですが、 ちょっと目を離したすきに、うちの実家の家族が高麗人参茶にチャレンジしてました。

これが全マズ連の血かぁ....

カップのお湯に、漢方胃腸薬のような粉末2袋と、 はちみつのようなものをどろっと入れるという、実にインスタントで面妖なものでした。

んなことやっているうちに、アメリカがどんどん近づいてきます。 なにしろ、飛行時間は10時間ありません。

アメリカ西海岸は、日本との時差16時間遅れ(夏時間)です。 ちゅうか、1日前の8時間後って言った方がわかりやすいです。 5月1日14時くらいに成田を出発して、ロスアンゼルス空港に到着したのが、 5月1日の朝8時くらいです。

   (以下、原則として、日時はアメリカ西部時間表示)

まず、ロスで入国手続きをします。 しかし、この入国審査が一筋縄ではいかなかったのです。

日本人がアメリカに入国するには、アメリカ入国時に、 ちょっとした書類を記入して提出する必要があります。 普通の人は、ツアー会社に手数料数千円を支払って書類を 用意してもらっているのですが、 「ちょっと書類書くだけに、何千円も払ってられるかい! あほちゃうか!?」 と、手数料をケチり、自分で書くことにしました。

機内で、スッチーが何か言いながら配っている用紙をもらい、記入しました。 そして、飛行機を降り、入国審査のゲートに向かいました。

係員 「ビザを出して」
 び 「へっ!?

謎は、全て解けました。確かにスッチーは、 「ビザはあるか?」と言いながら用紙を配っていました。 私は、ビザなし一般日本人観光客用の緑の用紙ではなく、 ビザ持っている人用の白い用紙に記入していたのです。 そう言えば、確かに他の人とは用紙の色が違っていました。 もう少し疑うべきでした。

係員は、「ったくしょーがねーなー」と顔に書きながら、「9番カウンターに行け」と言っています。 んで、言ってみたんですが、9番カウンターには人っ子一人いません。 もとの係員のところに戻って、もう一度説明してもらおうとしたのですが、 鬼のように大量の日本人観光客があふれており、とても割り込める状況ではありません。

しょうがなく、その辺にいた空港職員の人にすがりました。 そしたら、ゲートの列の外れの何もなさそうな場所を指差して、 「Over there」 と言ってます。「あんた、向こうへ行けって言ったって、何もないやん」 と突っ込むことも出来ず、 いきなり珍道中ネタかよぉ....と思いつつ、 素直に行ってみます。 行ってみると、ちゃんと空港の職員の人がいました。 ここで、緑の用紙をもらって記入し、自己海外旅行史上最長入国手続き所用時間を終了しました。

それから、すぐにサンフランシスコ行きに乗り換え、 サンフランシスコで昼食そして観光の予定でした。 しかし、サンフランシスコ空港が霧のため、飛行機が1時間以上も遅れました。

やっとでサンフランシスコに着いたときには、昼食時間は過ぎてしまいました。 予定していたレストランがキャンセルになったので、フィッシャーマンズワーフで 好きに飲食しろということで、しばらくpier39付近で放し飼いになります。

ここには、いろいろな飲食店やお土産物屋さんがあります。 飛行機の中できっちり食べた上に、時差ぼけ気味で食欲がない私は、 ボトルの水だけ買って飲みながら、付近を散策します。 pier39からは、アルカトラズ島も見えます。

海を見る人が多いと思ったら、ヨットのレースをやっているようです。

フィッシャーマンズワーフでの放し飼いの時間終了後は、 フェリーで海を渡り、サウサリートという場所に行きます。 船からのサンフランシスコの景色を堪能した後、 バスでゴールデンゲートブリッジを渡って戻って来るというコースです。

普通の観光コースでは、橋の手前まで行って橋を見て帰るだけで、 実際に橋を渡らないそうです。ですから、今回のツアーの目玉らしいんですが、 私は2回サンフランシスコに行って、何故か2回とも渡っています。

# 前回はナパのワイナリーまで行ったから、確かに特殊なツアーだったかもしれんが....

ゴールデンゲートブリッジを渡ると、近くのパーキングにバスを停めて、 撮影タイムです。サンフランシスコ2度目の私は、 前も見たからもういいよ。 時差ぼけできっついから、早く椅子の上じゃなくて布団で寝てぇ! と思いながら、いちおう写真を撮ります。

橋を見終わったら、次はケーブルカー体験乗車です。

サンフランシスコ2度目の私は、 前も乗ったからもういいよ。 時差ぼけできっついから、早く椅子の上じゃなくて布団で寝てぇ! と思いながら、いちおう団体行動で一緒に乗ります。

ケーブルカーの動作原理ですが、ケーブルカー自身に動力源があるわけではありません。 道路の下をうごめいているケーブルに、車体を引っ張ってもらいます。 発進は、運転手さんの力技で、大きなレバーを操作して、 まるで車のクラッチをつなぐようにします。 ケーブルカーは、摩擦力で動き、摩擦力(ブレーキ)で止まります。

途中で他のケーブルカーとすれ違います。 よく観光ガイド本に書いてあるように、本当にスズナリに人が乗ってます。

ケーブルカーの体験乗車が終わったら、次は夕食です。まだ布団で寝るのは先です。

サンフランシスコのチャイナタウンでの夕食です。 会社が横浜中華街のすぐ近くにあり、中華街には行きなれている私も、 「さすがサンフランシスコだ」と思わず唸るようなものはまったくなく、 淡々と夕食は進みました。 唯一、ワインよりも紹興酒の方が値段が高いのだけが、日本との違いという感じでした。

夕食が終わっても、まだ布団には行けません。 今度は、サンフランシスコのベイブリッジの中間にある、 トレジャーアイランドからサンフランシスコの夜景鑑賞です。 トレジャーアイランド、すなわち「宝島」なんて名前が付いている場所ですが、 VOWネタ が見つかるわけでもなく、暗くて何がなんだかわかりません。

ここから、対岸のサンフランシスコ中心街を見ます。

撮影会もチャッチャと終わらせると、やっとで念願のホテルです。 日本では、もう翌日(5月2日)の昼過ぎているというのに、こうして、 なが〜い5月1日は終わったのでした。


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