第7日目 「シャンパン街道経由でパリに移動」


10月14日(水)です。今日は、バスでシャンパン醸造所経由でパリに行きます。

朝の9時にランスを出発します。このくらい朝ゆっくりの時間だと、楽で良いです。

バスは、最初に急な斜面の丘の上にある、こきたない教会に行きます。 なんでわざわざ、こんな辺ぴな特にきれいとも言えない教会に来たのかというと、 ここがシャンパンの発祥地なのだそうです。 現在は民家になっている、 教会の庭の先にある建物で最初にシャンパンが作られたらしいです。

教会の中には、ドンペリさんのお墓があります。

シャンパン醸造所は、エペルネという街にあります。 バスは、見学の予約時間よりも、かなり早くエペルネという街に到着しそうです。 ということで、シャンパン街道というところをむやみに走り回ります。 シャンパン街道といっても、街中にシャンパンが置いてあるわけでもなく、 わかったから早く飲みに行くべという感じです。

そうこうするうちに、バスは、見学させてもらうシャンパン醸造所に到着します。 シャンパンはあまり買ったことがないので知らなかったんですが、 見学した MOET & CHANDON(モエ・エ・シャンドン)は、 日本にもたくさん輸入されている、世界的に有名なメーカーのようです。

この MOET & CHANDON の建物の前には、ドンペリさんの像があります。 ところで、けっきょくドンペリって何した人なんでしたっけ?

世界中にシャンパンを届けるこの醸造所では、 総延長28kmの地下のワインセラーに、 9千万本以上のシャンパンの瓶を貯蔵しています。

地下のワインセラー見学の最終地点が、待ちに待った試飲会場です。 試飲コーナーでは、試飲とは思えないほど普通の量をシャンパングラスに注いでくれます。 1種類しか試飲できませんでしたが、十分に満足です。 日本のショットバーで頼んだら、これだけでも1杯1000円とかしかねません。

これまでの醸造所見学では、あまり酒を売ろうという 気持ちを感じなかったのですが、 ここはちゃんと地下の試飲コーナーから地上に出ると、 そこはシャンパンの販売店になっています。 醸造所見学は、こうでなくてはいけません。

午前中からシャンパンを飲み、すっかり気分が良くなったところで昼食です。 昼食は、丘の上の景色の良いレストランに行きます。ここも1つ星らしいです。 前菜がカルパッチョで、メインが魚で、両方とも美味いです。 食後のチーズは、何を食うかをいちいち聞いてくれますが、 よくわからんので、 てきとーに持ってこい! って感じです。 デザートは、色々なベリーをふんだんに使ったやつで、これも美味いです。

食後、丘の上からの景色の写真をとりまくりましたが、 腕が悪くて失敗しまくりなので掲載しません。

再びバスに乗り込み、今回のツアーの最終目的地、 花の都パリ を目指します。

バスの車内は、食後のシエスタのようにみんな寝ています。 さすがに旅の疲れがたまってきているのでしょう。 2時間ほど寝ていれば、何事もなく夕方にパリに到着するはずです。

バスは、一般道をけっこう走ってから、パリに通じる高速道路にのります。 高速道路にのってしばらくしてから、 ツアー客の眠りを破るように、警報音のようなものが車内に響きます。

なにやら、ガイドさんが後ろのほうを見ています。 振り返って見てみると、車外は霧のようなもので真っ白です。 どうやら、このバスが故障して、煙を上げているようです。

バスは、高速道路の路肩に緊急停車します。 炎上の危険もあるかもしれないというので、 寝起きの眠い身体を引きずりながら、 貴重品だけ持ってバスの外に出ることになります。

しばらく、外で待っているうちに、潤滑油のパイプが切れてもれて、 それが加熱して煙を上げているということがわかりました。

そうこうするうちに、フランス版のJAFが到着しました。

とりあえず暇なので、故障したバスの写真を記念に撮っておきました。

けっきょく、炎上の危険もなさそうなので、 代わりのバスが来るまで、再び故障したバスに乗って待つことになります。

結局、バスの故障のせいで、1時間半くらいロスしたでしょうか。 代わりのバスに乗り、再びパリを目指します。

パリ付近は、夕方の帰宅ラッシュ中なのでしょうか。 かなりひどい渋滞です。 ようやく、フランス最後の2泊をするパリのニッコーホテルに到着したときには、 運転していたわけでもないのにかなり疲れきっていました。

バスのトラブルでホテルへの到着が遅れてしまったせいで、 あまりゆっくり休む暇もなく夕食です。 夕食は、ホテル内の日本食レストランでいただくことになっています。

どこのレストランに入ってもそうなのですが、席につくなり 「お飲み物は?」 と尋ねられます。せっかくフランスに来たので、これまではワインばかりを お願いしていました。つうか、ワイン以外の例えばビールとかを 頼める雰囲気ではないんです。

しかし、ここは日本食レストランです。
とりあえずビール
あとで日本酒
と注文するのが正しい日本国民です。

ここには、日本のビールが2種類あります。 私は悩まずに、そのうちのひとつである、キリンラガービールをお願いしました。

ぷっはー、うめー!
このために生きてる.....

という味です。こんなにビールが美味いと思ったのは、 本当に久しぶりです。本当に幸せです。

日本酒は、ちょっとひねているものの、 久しぶりに飲むということを加味すれば、なかなか美味いです。

しかし、ここでちょっと問題が発生しました。 同じツアーの人たちも、久しぶりの日本のビールが恋しかったらしく、 皆さん注文したようです。しかし、1瓶全部を飲み切れない人が続出しているようです。 余ったビールは、物足りなそうな表情を浮かべている私に、次々と集まってくるのです。

こんなにたくさんもらえるなら、俺は注文しなくて良かったじゃん!
ちゅうか、さすがに多すぎて飲み切れんちゅーの!
俺は、日本酒を飲むんだぁ!

しかし、よく見てみると、他にもビールを欲しそうな顔をしている人はいらっしゃいました。 私は、怪しげなブローカーのように、集まってきたビールをデリバリすることにより、 なんとかこの苦境を乗り越えることに成功しました。


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