伊勢編は、平成18年5月4日(木)に鳥羽市内のホテルを出発して、 伊勢神宮内宮周辺を観光して、 鳥羽市内のホテルに連泊するというスケジュールです。
伊勢神宮を観光する場合、 伊勢神宮には内宮(ないくう)と外宮(げくう)があるということを 理解している必要があります。 観光ガイドなどで調べればすぐにわかりますが、 内宮と外宮は 普通の観光客は絶対に歩いては行かない という程度に離れています。 ですから、どちらに行くのかを予め決めて行く必要があります。
ということで、我々は、内宮のほうを目指すことにしました。 観光ガイド本によると、宇治山田(うじやまだ)駅で降りて、 バスに乗り換えるように書いてあります。 この辺の昔の子どもたちは、 「宇治山田洋とクールファイブ」 とかそういうベタな駄洒落を言っていたんだろうか? などと、どうでも良いことを考えながらホテルを出発します。
ホテルの送迎バスで鳥羽駅まで行き、 そこから近鉄の名古屋方面に戻る方向の各駅停車に乗ります。 しかし、駅構内の案内では、鳥羽から4つ目の宇治山田ではなく、 そのひとつ手前、 鳥羽から3つ目の五十鈴川(いすずがわ)駅で降りるように書いてあります。
地図を見てみると、確かに宇治山田駅よりは、 五十鈴川駅のほうが内宮に近そうです。 たぶん、観光ガイド本は、 名古屋とか大阪とか「北のほうから南下」してくる多数派向けの記載であって、 鳥羽など「南のほうから北上」してくる少数派向けの記載ではないということ かもしれません。 ここは、鳥羽駅内の表記および地図を見た感じを信じ、 五十鈴川駅で降りることにしました。
五十鈴川駅は、日本を代表する観光地のひとつ、 伊勢神宮の最寄り駅にしては、何もない感じのところです。 ここから内宮に行くには、普通はバスかタクシーに乗ることになりますが、 かなり元気な観光客であれば徒歩で行くこともできる程度の距離です。
バス停には、何人かバスを待っている人もいましたが、 いつ来るかわかんないのと、 4月から我家のバス料金が0.5人分上がった(小学校に入学した)ので、 さくっとタクシーで行くことにしました。 途中で、駐車場待ち渋滞に引っかかって多少時間をロスしましたが、 タクシーでは快適に現場に着くことが出来ました。 (バスは、満員でけっこう辛そうでした。もっとも、見たバスは 五十鈴川からじゃなくて、宇治山田からのバスかもしれませんが。)
タクシーを降りるとすぐに、内宮の敷地の入口の 大きな鳥居が見えます。
神社というのは、簡潔に言うと、鳥居をくぐって、 お賽銭を投げ入れて、規定回数おじぎと拍手をする場所です。 しかし、ここ内宮では、鳥居をくぐって進んでも、 お賽銭箱というか、おじぎと拍手をする場所がどこにあるのか 全く想像ができません。そのくらい、広大な敷地です。
「お年寄りとかのために (てゆーか、今の俺のために) 新交通システムでも導入したほうが良いのではないか?」 なんてことを考えながら、人の流れるほうにひたすら歩きます。
しかし、ゆっくり歩きながら周囲を見渡すと、 きれいな庭園があったり、 川が流れていたり、 樹齢何年かわからないような巨木がボコボコ生えていたり、 なかなかこれはこれで見応えのある景色です。
巨木がボコボコ生えているところの奥に、 石段があり、その上にお賽銭箱があります。 そこは撮影禁止なので、写真も撮らずに、 お賽銭と、お辞儀と、拍手をして帰路につきます。
大勢の人が押し寄せても混乱しないように、 敷地内はところどころ一方通行になっていて、 行きと帰りで別のところを通ります。 帰りには、行きには見られなかったものも見られます。
さらに歩いてやっとで元の鳥居のところまでたどり着きます。 さて、これから昼食です。 鳥居を出るとすぐ右側に、内宮の門前町「おはらい町」が見えます。 ここで昼食にすることにしました。
正午近くになると店も混むだろうから、 早めに昼食にしようと思っていたのですが、 予想外の内宮の広さのため、すっかり正午近くになってしまいました。 そのためというわけではありませんが(到着した時点ですでに)、 「おはらい町」は大混雑です。
さて、正午前の飲食店の状況ですが、 「伊勢うどん」などのご当地名物が食べられそうな店では、 店外にまで行列が出来ているという有様です。 並ぶのが嫌いな私は、ご当地名物を諦めて、 ささっと割と普通のメニューの店で昼食にします。
昼食が終わったら、人で渋滞しているおはらい町をさらに奥に進みます。 おはらい町の中心付近に、「おかげ横丁」という一角があります。 観光ガイド本などによると、おかげ横丁が、 おはらい町の中でも、特に観光スポットになっているように見えるので、 とりあえずおかげ横丁を目指して進みます。
どこからがおかげ横丁なのかという明確な定義はわかりませんが、 「おそらくおかげ横丁に入ったと言っても良かろう」と思われるあたりに着くと、 昔からある大きな商店という感じの建物が見えます。 この地方の有名なお菓子に「赤福」というのがありますが、 その赤福の本店だそうです。
赤福の本店と反対側を見たら、明確な定義を見つけました。
おはらい町というのは、門前町なので内宮に向かう1本道ですが、 おはらい町の真中に垂直に交差する道があり、 その道および周辺の店舗を含めて、おかげ横丁と呼んでいるようです。
上記の看板は、内宮から離れる方向におはらい町を左折したところに ありました。 (図解)
さて、その看板の先のおかげ横丁ですが、 とにかくものすごい人でほとんど進むことができません。 おかげ横丁散策をあっさり諦めて、赤福でお茶にすることにしました。
私も行くまで知らなかったのですが、 赤福本店では、箱詰めされた赤福をお土産として販売しているだけではなく、 その場で食べることもできるようです。 食券を買うと、本店奥の座敷に上がるように言われて、 そこで赤福とお茶を出してもらえます。 座敷は、座卓も座布団もない単なる畳の間で、 他のお客さんもすぐ近くに座ってたりします。 ちょっとしたタイムスリップ感が味わえて、おもしろい場所です。
赤福本店でちょっと休憩しましたが、 内宮やおはらい町をけっこう歩いて、子どもが疲れたと言っています。 体力があれば、外宮もはしご出来る時間でしたが、 欲張らずにホテルでゆっくり休むことにしました。
という感じで、2日目の伊勢編はおしまいです。