1〜2日目 「とりあえずドイツワイン」


今回の旅は、平成16年12月31日(金)、大晦日の午前中から始まります。

初日は、昼の12時過ぎに成田空港を出発して、 フランクフルト空港に行きます。 フランクフルト空港に着いたら、他の飛行機に乗り継ぐこともなく、 空港を出て、フランクフルト市内のホテルに泊まるだけ という単純なスケジュールです。

成田からフランクフルトまでは、12時間くらいかかります。 時差は日本より8時間遅れなので、 フランクフルトに到着したのは、出発してから4時間後(?)の 大晦日の夕方4時過ぎくらいです。 ちなみに、この時点で、日本では年が明けて2005年になっています。

大晦日の夜というと、日本では年越そばを食べたいところです。 しかし、12時間もエコノミークラスの狭い座席に縛り付けられながら、 エサ(機内食)を与えられ続けるというブロイラー生活を送ってきた ところなので、食欲がある人はいないはずです。 ということで、サンドイッチ等の軽食の弁当が支給されます。

各自ホテルの部屋で食べるようにということなのですが、 飲み物がありません。 そこで、近所のガソリンスタンドまで、 歩いて買いに行くことにしました。 日本だったらコンビニに行くところですが、 ドイツのガソリンスタンドには、 日本のコンビニのような店も兼ねているのが普通だそうなので、 まさにちょっとコンビニまで買いに行くという感じです。

コンビニでは、水、ビール、小瓶に入ったよくわからない酒、 そして酒のつまみを買いました。 ホテルの部屋に戻って飲んだビールは、妙に美味しかった気がします。 そして、よくわからない酒(ドイツのホテルで飲んだ何か)も、 美味しかった気がします。味からして、ブランデーのようです。 そして、夜の9時くらいに、とっとと寝ました。


翌朝、と言いたいところですが、目が覚めると午前2時くらいでした。 単なる時差ぼけのせいだけでなく、 周囲の騒音の合わせ技一本で目が覚めました。 ドイツの大晦日から新年にかけては、大酒を飲んでから、 深夜過ぎまで花火で遊ぶのが普通だそうです。 ホテルの外でも、宿泊客か近所の若者かわかりませんが、 花火に興じているようです。 結局、そのまま朝になりました。

ということで、改めまして、あけましておめでとうございます。 平成17年1月1日(土)、正月の朝です。

ドイツの朝食は美味しいです。特にパンとソーセージが美味しいです。 しかし、のんびり食べているわけにもいきません。 朝食を終えたら、荷造りをして早速観光に出発です。

今回のツアーは、成田とフランクフルトとの往復に飛行機を使う以外は、 全てバス(と自分の足)で移動です。 まずは、ライン川沿いのドライブに行きます。

最初に訪れたのは、リューデスハイムという町です。 ここには、つぐみ横丁という有名な通りがあるので、そこを歩きました。

つぐみ横丁では、元旦から無理して営業してくれた、 ワイナリーに行きます。元旦から、いきなり試飲即売会です。

ドイツワインは、甘口の白ワインが中心です。 大雑把な味と値段の関係ですが、 甘ければ甘いほど値段が高くなります。 フランスはお隣の国ですが、フランスワインとは根本的に違います。

時差ぼけの異国で、正月気分は全く感じませんが、 「ちょうど甘口だし、お屠蘇と言えなくもないよなぁ…」とか考えながら、 何種類かのワインの試飲します。 試飲即売会を終えたら、周辺を散策します。

リューデスハイムの街の散策を終えると、 次は、ライン川沿いのドライブです。

このツアーコースでは、普通は、船でライン川クルーズをするらしいのですが、 今回は正月でクルーズがお休みということで、 バスの車窓から眺めるだけのコースになっています。

バスは、ライン川に平行に走る道路を北上します。 川の向こう岸や中洲には、色々な古城や塔が見えます。

そして、ライン川沿いクルーズ(ドライブ)の目玉、 ローレライの岩も見えます。

本来は、川沿いの道路から、ローレライの岩を見上げて 通り過ぎる予定だったのですが、 正月で道路が空いており(普段は渋滞するらしい)早く着いたので、 岩の上の展望台に案内してもらいました。

ローレライからの景色を見終わったら、ローレライから程近い、 ライン川沿いのきれいなレストランで昼食です。 魚料理をつまみに、正月だということで、昼からワインを飲みます。 なかなか、うまいです。

昼食が終わったら、来たときと逆向きにライン川沿いをドライブし、 ハイデルベルグに向かいます。時差ぼけと酒の力でバス車内で寝ているうちに、 あっという間にハイデルベルグ市内に到着します。

ハイデルベルグでは、まず高台にあるハイデルベルグ城を見に行きます。

ハイデルベルグ城は、全体的に赤っぽい色をしています。 多くの人の生き血を吸ってきたとかそういうのではなくて、 単にこの辺で多く取れる赤い岩(赤色砂岩)を使っているからだそうです。

この城には見所がたくさんありますが、そのなかのひとつに、 大樽があります。 過去に3回くらい、実際にワインで満タンにされたことがあるそうです。

城を見終わったら、次は山を降りて街中に行きます。 さっき、城から見下ろした川と橋があります。

川と橋を見たら、マルクト広場を中心にしばらく自由時間です。 マルクト広場とは、街の中心部にある広場で、 その周囲には教会や商店が囲んでいます。 昔は市場(英語で言えばマーケット)等に使われたという意味らしいです。 ドイツに限らず、たいていのヨーロッパの街にあるようです。

せっかくの自由時間ですが、 ずっと外を歩いていると寒いので、 あんまり色々と歩き回る気がしません。 寒いとは言っても、歩道の水たまりが凍っていないので、 気温はたぶん+3〜5℃くらいではないかと思います。 かなり暖かいほうなんだと思います。

寒いのでマルクト広場の周囲の店で時間をつぶそうと思いましたが、 正月なので、ほとんどの店は閉まっています。 飲食品を売る店など、ごく一部の店しか開いていません。 しょうがないので、ワインと水を買って時間をつぶします。

そうこうするうちに、すっかり暗くなってきました。 ライトアップされて、ハイデルベルグの街の上に赤く光る城は、 ちょっとホラー系の映画に使えそうな雰囲気です。

すっかり真っ暗になりましたが、まだ夕方の6時前です。 ポーク料理の夕食後(もちろんワイン付)、 ハイデルベルグ近くにある、 シュヴェツィンゲンという街のホテルに泊まります。

今回のツアーでは、飛行機の移動を除くと、 実質的に観光が出来る日が4日間しかありません。 これで、4日間のうちの初日が終わりました。 あと3日、残り4分の3に期待して、 夕方に買ったワインを飲みなおして寝ました。


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