ガーミン AQUAMAP80

2015.02.16

いよいよ5台目に突入です。購入動機は何と言ってもチャープ。今まで魚探には毎回期待を裏切られてきましたがこの原理からすると確実に性能アップしているはず。また1m単位の等深線が表示される海図、そしてマルチモニター。ただこの海域は最も詳細でも2m単位で、しかも結構いい加減に出来ていますし、外部モニターが使えると思っていたら別の本体とLANで接続するというマルチだったのでがっかりでした。


早速船に取り付けました。GPSのアンテナはキャビン内のダッシュボードというかトイレの上に穴を開けてネジ止め。振動子は取り合えずでエンジンルームに入れ歯安定剤で半固定に。電源ラインを取って作動させてみて幻滅です。なにせ操作性の悪さが際立っています。メニューはやっと日本語になっていますが訳が適切でなく、自動翻訳した様な。そしてマニュアルは英語のみで極めて簡素、しかも半分以上オプションを付加した時の説明です。それでもペラペラで、日本の取り説はくどくどと部厚い冊子になっているのと正反対。驚いたのはユーザー登録をしようとすると国の選択にjapanが無くて登録できず。ワールドワイドのメーカーだけど日本のメーカーが頑張っているから最初から勝負していないような感じがします。

ホンデックスの魚探を15インチのテレビに接続していましたが、テレビは映るというだけでほとんど使うことはありませんでした。また屋内用なので照度も低く、逆に夜間航行時は明るさを絞りきれないという問題もあって標準モニターにもどして並べて配置しました。見やすさは一目瞭然。試しに船尾で40号の錘を上下させるとチャープは確実に反応を捉えていました。しかも追従性の良い感じで魚探性能は今までで最高。これなら夢の三日月形が出そうです。当面ナビはホンデックス、魚探はガーミンでいくつもりです。


以下気が付いたことです。
地図に関して作図機能がありません。境界線が引けますが10本のみで何に使うのか不明です。ウェイポイントはすごい種類、色が選べます。表示もシンボルのみや名前、コメントを付加することも出来ます。魚探に関しては色合いも各種用意されていますが、まあ慣れている色であまり変更することは無いでしょう。色消しは8段階で普通ですが色の濃さを調整できるのでより細かな表示が可能です。お魚マークは通常画面にマークを付加したものとマークのみに特化した2種類にそれぞれ水深表示ができるもので計4パターン。アラームは大中小の設定が出来ます。

1回目の感想です。何より驚いたのがHD-ID、要は高解像度認識機能の性能です。今までは魚探に反応が出ても信用できませんでしたから主に海底の状況と位置を重視して釣っていました。でも反応の中のお魚マークが出た所では高確率で鯛がヒットしました。しかも単に反応のみの場所はあたりなし。どんなアルゴリズムか不明ですが素晴らしいと感じました。お陰でアラームも適切で、今までだと反応さえ出れば鳴っていましたので極力感度を落として使用していました。ただしこれが冬季の鯛に限ったことかどうかは今後確かめなければ分かりません。次に455KHzの写真画質で沈船の上を流してみましたがこれはがっかり。水深20mで最大5m位の大きな沈船なんですが普通の魚探と同じ反応で写真とは言い過ぎです。

仮付けをやり直しましたがやはりダウンビューで沈船は写りません。でも今日は魚が写っている様な感じがしました。ホンデックスの50KHzで反応がありダウンビューに直線的な反応が出ている中で200KHzまたは77KHzの魚探に魚マークが出ると鉄板でした。お陰で結構中層の鯛も釣ることが出来ました。これがコンスタントであれば魚マークの出現を予測できるのでより効率的な釣りが出来そうです。 

ダウンビューで沈船は写りませんが魚群は間違いなく確認できます。問題はその魚の大きさが分からないことと単体魚の把握です。この画面は小鯛とハネが入れ食いだった時のものです。魚マークは出ていますがハネのサイズ認識は出来ていません。ある意味200KHzと同じ様な反応ですがダウンビューにこの様な反応が無い場合はほとんど釣れませんでした。ただ思いの外指向角が広いように感じます。ホンデックスの50KHzと同じような範囲を感知するのはオートゲインの設定にあるのでしょうか。そういう意味で逆に今日はホンデックスの魚探を見直しました。まあ表示は汚いし魚が居ない所でも反応は出ますが嘘はついていない事がはっきりしました。もう1つ、これまでは50KHzに反応が出たあと遅れて200KHzの方に反応が出て原理通りでした。でもガーミンは77KHzと200KHzが独立しているような反応の出方をしてます。

数回使って次第に慣れてきました。操作性の悪さはナビゲーション関係ですが実際はほとんど使わないので問題はありません。詳細な海底図も思ったほど利用価値はないので地図は追加しなくても良かったと思っています。それでも魚探に関しては十分満足できています。まあ今までのがレベルが低すぎたこともありますが、今後はオートを切って最適な設定値を求めることです。これまでは魚探反応より釣れた場所をいろんな色でマークし、反応も見ますがマークより少し上とか右とかで釣っていました。まあそれはそれで意味はあると思いますが今後はマーク付近のダウンビューで仕掛けを落とす釣りに変更です。

普通この性能なら皆さんにお勧めするのですが残念なことに代理店のレスポンスが非常に悪くこの感じではメンテについての保証も疑わしい。また本家のガーミンも次々と新製品を発売して、どうも売り切り戦略が疑われます。いっそ日本語表記を捨てて直接輸入するのもありですが円安の今となっては海外メーカーの製品も割安感が無くなっています。恐らく近いうちに日本のメーカーもチャープの技術を取り入れた機種が販売されるでしょうから今少し待った方が良いと思われます。

等深線が1mまで分かる詳細な海底地形図について補足しておきます。

左の院下から小松までの地図を見ると凄そうですが、実際のポイントはもっと狭い範囲です。で、ポイント付近を拡大するとこんなレベルなんです。しかも中央は小松の南東にある瀬にマークを入れていますが知ってる方は笑ってしまうでしょう。島周りの水深も全然違います。右は有名なデキソーですが、思わずナメトンノカと叫んでしまいますね。という訳で皆さん騙されない様にしましょう。


さらによく行く沈船の表示にカーソルを合わせています。でも実際は軽く500mぐらい離れたところです。初めて行った場合はまず見つけられない程のズレです。海苔網やカキ筏の場合大きいですし見えますので構わないですが沈船はピンポイントですのでこれはいけません。


ダウンビューで455KHzより800KHzの方が詳細に見えると思い変更しようとするが出来ない。代理店では埒が明かないので直接ガーミンにメール、またこのパターンになってしまった。トランスデューサーは800KHzに対応している様だがAQUAMAPはオプションパーツを付加しないと無理だそうな。しかもこのパーツが10万円もするし。もうがっかりすることだらけ。

今更ながらですがきちんとgarminのAQUAMAPについて調べてみました。
Frequencies supported      50/77/200 kHz, CHIRP (low, medium, high), DownVu
Transmit power            1 kW traditional; 600 W CHIRP
そしてトランスデューサーは
DownVu 500 W (CHIRP 455/800 kHz) Traditional 500 W (77/200 kHz)

魚探は77/200 kHzで出力500 W、ダウンビューはチャープで455KHzのみで500 Wということか。全部チャープにするにはオプションパーツと専用のトランスデューサーが必要で、あほらしくなって来ました。まあこの値段で最先端の機能を手に入れるというのは無理な相談というものなんでしょう。先日50〜70cmのハネが爆釣、6本鈎に6つ付く状況だがやはり魚マークは出ず。最初はHD-IDの性能に感動したがこの分だとマークは特定の魚、もしくは一定の条件でしか機能しない可能性もでてきた。ますますローランスが気になります。

それでもこの画面には大いに満足。ホンデックスだと全体的に点が集まっているだけだが魚の動きまで出ています。そもそもチャープの魅力で購入しましたが、HD-IDは周波数を連続変化させている様でそれって原理が同じです。最初から感じていましたがトランスデューサーから今までの様な断続音が聞こえません。さすが最先端を行く軍事産業をバックボーンに持つメーカーの技術力です。それにスクリーンショットより本体の画面はもっと綺麗でブラウン管のような感じ。液晶に特殊なフィルムを貼っているのでしょうか。

2015.6.1
今回10cm前後のカタクチと20〜25cmのマアジを釣りましたが魚マークは全く出ず。カタクチはボイルもある状況で群れていたが以前の魚探と同じ様な反応。アジは群れが小さく移動も早い状況で反応よりポイントで釣った。ただ底に僅かに出る反応もあって、もしかしたら底に張り付いて移動する魚を分離しているのかも。当然前の魚探は無反応です。これが確実なら今回のような小さな群れを狙えることになります。これに伴ってアジ専用の画面設定として左にフィッシングチャートを大きめに取り、右は200と77Khzの魚探画面にしました。まあいえば普通ですが鯛と違ってダウンビューに反応がでないので外しました。