パクリという悪は誰にとっての悪か

皆さん、パクリって悪いことですよね。
だけど、それって誰に対して悪いことなんでしょうか?
当然、作者や出版社に対してです。
これは誰でもわかる理論だと思います。

では、パクリは読者に対して罪があるでしょうか?
ある人は、「他人の作品を真似した物なんか見たくない」と、言います。
ある人は、「他人の作品を真似したものはつまらない」と、言います。
ある人は、「他人の作品を真似するなんて読者をバカにしてる」と、言います。

本当に?
真似したからつまらないの?
真似したから読者に対して悪いの?
違うんじゃないですか?
真似したからつまらないと言うことは、もし元の作品が無ければ面白いってこと?
どんなに面白い作品を作っても真似だったら読者に対して悪いの?
なんかそれって矛盾を感じます。
1回使ったらもう意味を成さないネタをそのまままねた場合。
それは確かにその漫画を読んだことある人にとっては面白くないでしょう。
だけど、基本的な設定が同じだとか、登場人物の構成が同じだとか、そんなことで作品の面白い/面白くないが決まるのでしょうか?

真似をしたことによって(故意の真似ではなく偶然真似したことになってしまった場合も)面白い作品もあると思います。
マネが全てNGなら、柔道漫画は最初に山嵐を使った漫画以外は全てNGになります。
マネが全てNGなら、ボクシング漫画は最初にコークスクリューパンチを使った漫画以外は全てNGになります。

当然真似して無くてもつまらない作品もあります。

本来読者はその作品が面白いか面白くないかだけを論じるべきで、真似してるとかどうとかって言うのは作り手に任せればいいことだと思います。
「この漫画あの漫画に似てるけど、面白いからいいや!」
こんなことを言える人間になりたいと思ってます。

これは漫画に限ったことではなく世の中全ての作品に言えることだと思います。
少なくとも私はそう思ってます。

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