第50話 ピアノの寿命 |
燃え上がるピアノに駆け寄ろうとするカイ。それを止める阿字野。 ピアノがなくなって以来カイから生気もなくなってしまった。店で皿洗いをしていても気のない返事しかしない。 カイがピアノがあった場所で寝ていると、いきなり怜子がカイをくすぐりだす。そしてカイに語りかける。”森の端”を出て阿字野と一緒にピアノを弾けと。 |
第51話 ピアノの思い |
怜子はカイに言う。阿字野が大好きだと。カイを大きく見てくれる阿字野が大好きだと。そして阿字野がピアノが燃えた火に自分に話したことを語る。しかしカイは怜子を置いて出て行くことはできないと言い、森をあとにする。。 その頃阿字野は”森の端”とカイと怜子とピアノ、これら全てをうまくやれる方法を一人模索している。しかし、一番大切なカイの気持ちを知らない自分自身も悩む。 |
第52話 ベンちゃん |
カイがぽん爺に客引きを教わっていると、運び屋のベンちゃんが仕事を手伝えとカイを誘う。カイは二言返事でついていく。 ベンちゃんのトラックの中でコンクール地方本選の結果を知る。そして、今日が全国大会の日だということも。 途中道が工事中なのでベンちゃんが回り道を探しに車を降りる。戻ってきたベンちゃんをカイを車の外に連れ出す。カイは言われるままについていくとそこにはガラスのピアノが置いてあった。 |
第53話 コンクールとコンサート |
コンクール全国大会待合室で、雨宮の演奏が始まる。コンクールの神様に気に入られた日本一の小学生の演奏が。 カイはガラスのピアノ(実はクリスタル製)を弾けるかその場にいる人に聞くと、これは横にある楽器屋の持ち物とのこと。そして、この曲が弾けるのなら自由に弾いてもいいと楽譜を渡される。その楽譜は冷やかしの客を撃退するためにある楽譜で、普通の人はもとより、ピアノ教師暦40年の人間も逃げ出してしまった楽譜。 しかし、カイは楽譜を一目見て弾いてみると言う。 |
第54話 路上コンサート |
カイがピアノを弾く。今まで引けなかった分、ありったけの思いを込めてピアノを弾く。 そのピアノに聞きほれ周りを歩く人間はみんな立ち止まってしまう。そして、楽器屋の中にいた演奏家たちもカイのピアノにひきつけられ外に出てくる。 弦楽四重奏とピアノのアンサンブル。カイは今まで味わったことのない感覚を感じる。それはまるで”ピアノの森”のような感覚。 そしてカイは改めて感じる。自分にとってピアノは命だと。 |
第55話 雨宮の決意 |
演奏が終わると周りから聞こえてくる声は「アンコール」だけ。カイは演奏を許可を得て念願の、人の前で弾くことが念願の「子犬のワルツ」を弾くことにした。 その頃雨宮はコンクールで優勝を決めていた。そしてもう一つ、カイと勝負をすべくカイ外留学することも決めていた。 |
第56話 一番大切なもの |
カイは演奏を終わりベンちゃんの元へ帰ることを決める。一緒に演奏した演奏家たちは、また一緒に演奏しようと言う。カイも快く了承しその場を去る。そしてベンちゃんのトラックが待っている場所に着いたが、トラックがなくなっている。ベンちゃんは既に仕事に向かった後だった。 日も暮れてベンちゃんがカイが演奏している場所に戻ってくると既にカイはいなかった。そして仕方なくベンちゃんは森の端へ戻る。 |
第57話 迷子 |
ベンちゃんは怜子にか以外なくなったことを告げる。怜子はベンちゃんを殴る。 周りの人間は怜子を止めて手分けして探すことにする。ベンちゃんももう一度探しに出る。 朝になり怜子は阿字野に電話をする。阿字野は事情を聴き協力することを誓う。 阿字野は虫の知らせのようにいきなり感じる。そして、レッスン室へと向かう。 レッスン室の中には朝の光に照らされたカイがいる。 |
第58話 決意 |
阿字野はカイを起こす。カイは阿字野に話があるという。阿字野はまずは朝食をとってから話を聞こうという。 カイは阿字野にピアノを習いたいと言う。本気のピアノを。金の稼げるピアノを。 阿字野は留学を提案するがカイは拒否する。怜子を守れないから留学はできないと。 そして阿字野に言う。「俺の先生はここにいるじゃないか 日本にいるじゃないか」と。 阿字野は気づく。13年前の事故で生き残ったのは、カイを羽ばたかせるためだったと。 |