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ストーリー紹介(第4巻)

第25話 取り引きA

「ピアノのコンクールに出ろ」カイは阿字野が言ったその言葉を冗談としかとらえなかった。そしてそれはカイが自分のピアノの実力に気づいていないせいでもあった。カイがどうしても嫌だと言うと阿字野は「それ以外は特にない」と言い残し部屋を出て行こうとする。
カイはそれ以外に何かないか執拗に食い下がるが最後にあきらめて阿字野の提案を呑むことにする。コンサートまで後10日、カイは最後の抵抗をするが阿字野はあっさりそれを無視。
カイは店で皿洗いをしていてもこのことが気になってしょうがない。そして、雨宮が全力で挑戦するこの大会に、今の自分のような気持ちで参加してもいいのかと思い悩んでしまう。
 
第26話 誤解してたよ
雨宮は色々考える。子供の頃ピアノを嫌々やっていたこと。今はそれを自分の運命だと思ってること。そしてそれは血のせいであるかもしれないということ。そして、そんな雨宮が学校に着くとそこにはカイが待っていた。
カイが雨宮に話したいことがあるというが、雨宮はそれを聞かずに去ってしまう。そして、雨宮はカイと自分の違いをはっきりと自覚する。
雨宮は家に帰り東京から来たと言うピアノ教師。当たり障りないことしか言わないピアノ教師。そんなところへかかってくる電話。父からの電話は阿字野がコンクールの審査員を辞退したと言うこと。そして、その理由として自分の教え子が出るからと言うこと。
それを聞いた雨宮はその教え子がカイだと言う事を理解する。そして、昼間カイが自分を呼び止めたのはそのことを話すためだと気づく。
雨宮はカイがそこまで真剣にピアノをやってると思ってしまい、今まで誤解をしていた自分を悔やむ。そしていつの間にかピアノの森へと向かっていた。
 

第27話 エスエージェイアイエヌオー

雨宮が”森のピアノ”の前に来るとそこにはカイの姿はなかった。そして”森にピアノ”をいじってるうちにそのピアノにS.AJINOのイニシャルが彫られていることに気づき、阿字野の持ち物だったことに気づく。
雨宮は森の端に向かいカイに会おうとするが、途中でチンピラに絡まれてしまう。しかし、それを怜子が助ける。そして、怜子がカイを呼びに行く。
 
第28話 全力で
雨宮はカイに色々なことを話す。”森のピアノ”が阿字野のものであること。自分もカイと同じように子供の頃からピアノを弾いてたということ。そして、コンクールでは絶対に負けないと言うこと。
そして雨宮はカイに言う「全力を出さなければ絶交する」と。カイはどういういきさつでコンクールに出ることになったか話が、雨宮はそんなこと関係ないという。とにかく全力で戦うことを約束する。
カイは全力で勝負をするために普通のピアノで阿字野に教えを請おうと思う。レッスン室に向かうとそこには調律中の阿字野がいた。そして、カイは阿字野に「手を貸してくれ」という。
 
第29話 モーツァルトの遺言
阿字野のレッスンは単純なものだった。楽譜と昔阿字野が演奏したテープを渡し、最後に「モーツァルトは死ぬ前に『この楽譜を森の中に棲む少年に渡してくれ』と言い残した」と言うこと、そしてそれが一ノ瀬海だということ。そして、モーツァルトは「おまえの”K280”を弾け」と言ったこと。
カイは阿字野のテープを繰り返し聴き、阿字野のマネを一生懸命しようとする。しかし阿字野はそれをやめろと言う。そしてあくまでも阿字野は「おまえの”K280”を弾け」と言い続け渡したテープを壊してしまう。
カイに襲い掛かるモーツァルトの幻影。「楽譜を返せ」と言って来るモーツァルトの幻影。何も進展しないままコンクール当日がやってくる。
 
第30話 コンクールの朝
カイはコンクールに出掛けようとするが、店主に見つかってしまう。最近皿洗いをサボってるので出掛けさせないと言われる。
カイは何とか隙を見つけて外で待っている阿字野の元へ急ぐ。カイが阿字野の待つタクシーに乗り込むと後ろから怜子が走ってくるのに気づく。阿字野は怜子にカイをどこへ連れて行くのかと問い詰められ、カイがコンクールのことを玲子に話していないことに気づく。阿字野はコンクールのことを話し怜子に一緒に行こうと誘う。
阿字野は二人の様子を見ていて、怜子がどれだけカイを愛しているか、カイがどれだけ怜子に愛されているかを感じ取る。そして会場に乗り込む3人。
 
第31話 ピリピリ
受付を済ませ会場を歩いている3人。後2時間後には自分の順番が回ってくることに気づき心配になるカイ。周りの人間がみんな雨宮のことを話していることに気づき、あらためて雨宮のすごさを知る。
怜子はカイがコンクールに出ることをすごく喜んでいる。しかし、カイは自分のモーツァルトを弾けないことに嫌になり、一人控え室に向かう。
そこでは丸山誉子(たかこ)が文句を言っていた。雨宮が本来出るはずの関東大会ではなくこの大会に出ることに対して。カイはそんなことを言う誉子に文句を言う。そしてそこに雨宮が入ってくる。
 
第32話 タカコお嬢様
雨宮はカイに最大のライバルだと言う。みんなの視線を一身に浴びる会。しかし、自分のピアノを弾けないカイはいまいち自身をもてないでいる。誉子のいやみが嫌になり雨宮と一緒に控え室を出るカイ。
雨宮は自分の家族の元へ行き、カイも阿字野たちの元へ戻る。そこには誉子を探す白石の姿が。白石はカイに誉子を探してくれと頼む。そして、嫌がるカイに誉子の過去を話す。誉子がアガリ性であること。誉子が親に認めてもらえたのがピアノだけだったこと。
カイはそんなの知るかと思って会場内を歩いていると、途中で泣きじゃくっている誉子に気づき、声をかけてしまう。

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