何故下の方だけボロボロに破れているのか?
私は土留色の脳細胞を駆使していくつかの仮説が浮かべてみた。
(1)ペット
ペットが原因で障子が破れた可能性。
しかし、なぜいきなり?
ペットを飼ったばかりなのか?
かなり上の方も少し破れていたので、ペットだとするとかなり大型のペット?
もしくは、ジャンプ力のあるペット?
(2)家庭内暴力
何かしらの家庭内暴力(夫婦喧嘩、親子喧嘩含む)が発生したのか?
しかしなぜ、下のほうだけなのか?
どちらかと言うと、人の手の届く範囲が中心で破れるのではないか?
(3)なにかの爆発した
床の上で何かが爆発でもしたのか?
なにが爆発したのか?
爆発と言う現象自体普通は考えづらい。
どれも的を得た回答になってないことに気付いてとにかく謎は深まるばかり。
そんなことを考えていると駅に着いたので、そのまま電車に乗りいつの間にか忘れてしまっていた。
そして次の日の朝、前日のことを思い出させるようにボロボロの障子が視界に入ってきた。
次の日も、次の日も……。
そんなこんなで既に半年近くたつ。
いまだに障子は破れたまま。
もしかして人が住んでないのか?
いや、そんなことはない。
家の前にある駐車場には車が有ったり無かったり。
夜になれば明かりも点く。
なぜ?
もしかして、貧乏なのか?
いや、そんなことは無い。
外に止まっている車は高級車の代名詞みたいな車。
なぜ?
もうそれ以上は考えられない状態になっていた。
普通に考えれば、ボロボロに破れた障子を半年もほっとくとは考えづらい。
しかも、外に面していて道を歩く人には一発でわかってしまう場所の障子を。
なぜ?
やはりこの言葉しか思い浮かばない。
ここまでほっとくと言うことは、前に考えた仮設が全て否定されてしまう。
ペットが原因で貼り替えが無駄だとしても、ボロボロ度はどんどん進むはずだが、その形跡は無い。
家庭内暴力や、爆発が原因としても普通に考えると貼り替えると思われる。
なぜ?
土留色の脳細胞をいくら駆使しても答えが浮かんでこない。
ここまで原因がつかめないとなると残るはなにか霊的な仕業と言うことが頭をよぎってしまう。
もしかしてあれはあの有名なポルターガイストが原因?
まさか……。
わかる人がいたら教えて欲しい。
毎日々々この奇妙なものを見続けなければいけない私に明日はあるのだろうか?
そして、この世にも奇妙な物語に終わりはあるのだろうか……。
まさか、家の住人が障子の貼り替え方を知らないと言うオチは無いだろうな……。