1週間の闘病 Part II
(気管支炎編)


「やった、これで地球の平和を守ることができた。」
スーパーサイヤ人に変身している俺は、宇宙人から地球の平和を守ったことに安心しきっていた。しかし、宇宙人が地球に残した傷跡はあまりにも大きかった。両極の氷は溶け水位は数100メートル上がっていた。俺は力尽き海へ向かって落ちていった。
どのぐらい経ったろう俺は陸地(と言っても、水位が上がっている今でこそ陸地だが、元々ここはどこかの山だったんだろう)に流れ着いていた。俺は、必死の思いで起きあがりそこらへんをうろうろ歩いていると遠くのほうから人々の話し声が聞こえた。俺は必死の思いでその人々の元へ向かった。多くの人がいるその場につくと俺はのどの渇きを潤そうと思い、「済みません。水をください」と、言った。
「この村では人になにかをやってあげた人間だけが、人から何かをやってもらえるんだ。あんたはこの村についたばかりで他人になにもやってあげていないから何かをやってもらうと言う資格はないんだ」
「そっ、そんな。俺は宇宙人と戦い地球の平和を守ったのに。」
「そんなの知らないよ。俺は見ていたわけじゃないから」
「お願いだ、水をくれ、水を…」

そこで俺は正気に戻った。夢か…。というか、途中から意識は覚醒していたから幻覚かもな。そんなことを思い喉の渇きを潤そうとキッチンに向かい水を飲んだ。そして体のだるさ、頭痛、寒気、過去の経験(注)、そんなものから風邪をひいたかなと思い、熱を測ると38度を超えていた。元々平熱が35度ちょっとしかない俺にとって、38度を超えると言うことはかなりの苦痛を伴った。(とりあえず、朝まで寝て熱が下がらなかったら会社を休もう)そう思い、寝なおした。

朝が来ても熱は下がっておらず、その日は会社を休んだ。普通だとここで、1日安静にしていれば夜にはある程度熱が下がり翌日すっきりした状態になるはずだった。
しかし、今回は違った。夜になっても熱は下がらず、時には40度近くまで上がるときもあった。
これはまずいかな?と思い、翌日もこんな調子なら医者に行く事にした。

翌日になっても熱は下がらず仕方ないので医者へ向かった。
ぼ〜っとしながら待合室で待っていると、看護婦に名前を呼ばれたので診察室に入っていった。
「どうしましたか?」
「風邪だと思うんですが、熱が下がらないんです」
医者は聴診器をあてたり、喉の診たりした。そして一言こういった。
「よく我慢できたね。もう少しで危ないところだったよ。とにかく気管支炎だね。解熱剤を打っとくから家で当分安静にしていて。」
注射を打ってもらい薬をもらい帰路についた。
ん〜あの時の医者の言葉「もう少しで危ないところだったよ」って、どういう意味だったんだろう。もう少し経ったらどうなってたんだろう…。いまだにこの謎は解けていない。

(注)
過去にも39度ほど熱を出し夢と幻覚の間をさまよったことがあった。
そのときは、自分がショッカーにつかまりベッドの上で改造人間に改造されそうになりもがいているときに正気に戻った。ちなみに、そのときは、「よしてくれ〜とかって、叫んでたような気がする」。
とにかく、なにかに変身する夢&幻覚を見て苦しんで起きたときは熱があると言うまことしやかな癖(?)がある私です。


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