6.不安と現実


私ももう結構の年齢です。
一般的には働き盛りではあるかもしれませんが、それなりの年齢です。
色々衰えてきています。

そんな人間が異動前に暇をもてあましていることにより新たな不安が出てきました。
少なくとも、第3陣で異動するはずだったときにはそんな不安はありませんでした。
たぶん、それなりの忙しさがあったので、そのようなことを考えている暇がなかったのでしょう。
それが、仕事が暇になったことで考える時間ができ、その結果不安を覚えてしまいました。

その不安とは”この年齢で新しいことができるのか?”というものです。
昔に比べたら記憶力も想像力も衰えています。
確かに今までの経験はありますが、その経験が役に立つ職場かどうかも不明です。
人間の想像力は”純粋な想像力”と、”経験による想像力”があります。
年齢的に”純粋な想像力”は望めないとなると”経験による想像力”に頼るしかないです。
しかし、経験がない仕事で”経験による想像力”に頼ることができるかどうか……。
この不安は異動の日が近づけば近づくほど高まっていきます。

今この文書を書いている段階でもうすぐ異動予定日です。
異動先はとにかく忙しい職場だそうです。
職場内での引き継ぎも始まっています。
どうやら今度こそは異動できそうです。
延び延びになっていた本来私がやる予定だった仕事も、現時点での引継ぎを開始しました。
実際に作業するときに気をつけた方がいい点なんかもアドバイスしました。
そして、その度に思うのが、このアドバイスも”経験による想像力”なんだなということです。

新しい職場でどこまで通じるか。
苦労することは確実でしょう。
少なくとも異動する時点では一番知識のない人間になるわけですから。
今の職場での経験がまったく意味がなくなるかというとそうではないと思います。
しかし、経験が全て役に立つわけではありません。
あまり弱気になるつもりはないのですが、不安がなくなることはないと思います。
異動すればきっと不安を感じている暇はないと思います。
どの職場にも何かしらその人のやるべき仕事が存在します。

異動した後はこのサイトを更新する時間もあまりないかもしれません。
どうなるかはそのときになってみないと分かりません。
不安を抱えたままの異動になるでしょう。
不安と現実が微妙に入り混じっています。

とにかくがんばるしかありません。
とにかく……。

続く

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