皆さん、洋服屋でマントを売ってるのって見たことありますか?
私はありません。
マントは英語でcloakだそうです。
披露宴でホテルに行くと荷物を預けるのもクロークと言うので、同じ意味でしょう。
つ・ま・り!
昔はみんなマントを着るというのが普通だったのでしょう。
似たようなもので”とんび”という外套がありますが、これまた見たことはありません。
どこの言葉か知りませんが外国語でインバネスと言うらしく、インバネスだったらシャーロックホームズは確か、鳥打帽をかぶり、インバネスをはおり右手にはいつもパイプを持っているというイメージがあります。
ま〜何故いきなりこんなことを思ったかと言うと、今年は横溝正史の生誕100周年らしく、私も昔の作品をいくつか読み直そうと思い、このゴールデンウィークをここぞとばかりに使っていくつか読んでいるわけですが、その中で横溝正史が最初に読んだミステリーはルパンの翻案物だったという記述があり、そういえばルパンはマントを着ていたけど(決して、ワルサーP38を持って、「ふ〜じこちゃ〜ん」と言ってる方ではありません)マントってどこで買うのだろう?と思ったわけです。
ただそれだけです。
ちなみに予断ですが、翻案物とは、海外文学をそのまま翻訳するのではなく、ストーリーを借用して登場人物や場所を全て日本人や日本にして(全てとは限らないかもしれませんが)日本人に読みやすくしたものだったと思います。
個人的にはあまり見たことはないのですが、昔はたくさんあったそうです。
有名なところでは黒岩涙香の本には結構あったらしいです。
黒岩涙香といえば、明治期の冒険活劇作家というイメージがあり、横田順彌の書いたいくつかの本に出ていたと思うので、機会があればそちらを読んでみてください。ハードカバーの全集なんかも見たことがあります。
昔は今みたいに情報や娯楽がほとんどない時期だったので黒岩涙香や押川春浪の書いた冒険小説やSF小説、翻案物が数少ない楽しみの一つだったのでしょう。
最近は本を読まない子供が増えてると聞きますが、時代の流れから言ってしょうがないでしょう。
昔は、”他の娯楽をしないで本をたくさん読んでいた”のではなく、”他の娯楽がないから本をたくさん読んでいた”というのが正解のように思えます。
あれっ?
そういえばマントの話はどうなったんだ?
マントな話がなぜかトンマな話になったところで、これにて閉幕とさせていただきます。