花粉症の恐怖

花粉症って考えてみると恐怖ですよね!
そう考えたのはある日の朝のことだった。

その日の朝俺は目が覚めるとすぐに部屋の雨戸を開けようとした。
そのときふっと何かが頭をよぎったものの、寝惚けた俺には自分の行動を考え直すほど刺激はなかった。
そして、雨戸を開けた。
くしゅん!ぐしゅん!ぶしゅん!
花粉症の俺はいきなりくしゃみを三発ぶっ放した。
そして、俺は心の中でこう思った。
(よかったこんなところでのくしゃみで)

まずこんなときにくしゃみをしたら最悪だ!

俺は熱っぽかったので会社を休み病院に行った。
医者は簡単に聴診器を胸に当てのどの奥を見るという簡単な診察をした後、一言こう言い放った。
「インフルエンザだね。とりあえず注射を一本打っとくから家で安静にしていて。そうすれば2〜3日たてば直るから。」
そして、その医者はまるで流れ作業をやるかのように注射器を取り出し、俺の腕に注射針を近づけた。
くしゅん!ぐしゅん!ぶしゅん!
花粉症の俺はいきなりくしゃみを三発ぶっ放した。
そして、医者を見るとその手には針のなくなった注射器があった。

こんなときにくしゃみをしても最悪だ。

俺はそのとき組織の追っ手から逃げていた。
港の倉庫に逃げ込んだ俺は鍵がかかっていない扉を見つけ、その中にもぐりこんだ。
倉庫の中にはたくさんの荷物が置かれていて、隠れるには絶好の場所だった。
そして俺が隠れるや否や、組織の追ってはこの倉庫に入ってきた。
「隠れてるのはわかるんだぞ!出てこい!」
俺は荷物の影でじっと黙り込んでいた。
追っ手はあたりを探したが俺を見つけることができず違う場所を探しに向かった。
くしゅん!ぐしゅん!ぶしゅん!
花粉症の俺はいきなりくしゃみを三発ぶっ放した。
そして、顔を上げるとそこには4つの銃口が見えた。

そんな場面に比べたら、今この場でくしゃみをしたことがどれだけ幸せなことか。
俺は心の中で(ふ〜っ)と、ため息をついてパソコンに火を入れた。


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