「『「沈没しろ！』超能力Ａ少年の声が大宇宙空間にひびきわたると、グニャグニャに曲がったスプーンに乗っかった地球がどんどん沈没していった。で、地球はどこに向かって沈没していくのかというと、これがなんとまあ、想像を絶する驚くべき状況であって、地下鉄日比谷線北千住駅東口のコイン・ロッカーの中に沈没していくのだった。」
そんなくだらない夢から雪之丞は目がさめた。そんな夢に対して雪之丞は
「いくら夢でもひどすぎる。これは悪夢などという、なまやさしいシロモノではない。まさに愚夢だ。痴夢だ。もしかすると呆夢かもしれない。酒を飲んで酔っぱらって見た夢だから、トラ呆夢だ。」
と、思った。
なぜそんな夢を見たかと言うと、前夜に酒のツマミに適当なものがなく、パンの耳に梅干をなすりつけて、浅草ノリでくるんだ変なものを食ったせいらしい。
そんな日曜日の朝１０時半頃その事件は起こった。
近くの銭湯「松根湯」のボイラーが爆発したのではないかと思うようなものすごい爆発音で雪之丞は目を覚ました。そして、外を見ると庭の真中に直径２メートルほどの黒いお釜状の物体が半分ほど土の中にめり込むように落ちていた。
雪之丞はお釜を調べるべく急いで階段を降りて庭へ向かった。
家の周りには近状の人たちが数人集まっていた。そして、お釜の元には陳さんがいてバットで突っついている最中だった。
そして、そのお釜からはごみを燃しているようないやな匂いがプーンとしていた。雪之丞と陳さんがお釜の中をかき回すと中からはごみが続々と出てきた。
陳さんがお釜から出てきたゴミを見つめて
「あいやーっ！」
という奇声をあげて青い顔をして呆然と立っていた。そして、陳さんいわくそのお釜は陳さんの国のものらしい。
しかし、その中にあったゴミは陳さんの国であるＣ華民国のものではなく、Ｃ国のものだった。雪之丞はそのことを陳さんに問い詰めた。そして、その問い詰めに陳さんは体を硬直させて倒れてしまった。
お釜の調査を一時中断し、陳さんの介抱を行っていると、元気を取り戻した陳さんが自分がスパイであるという秘密を明かした。そして、陳さんはことの真相を確かめるべく本国への電話をかけた。
しかし、本国からの回答はＣ国は関係ないと言うことだった。そして、陳さんは本国追放になってしまった。
雪之丞はこれはＡ合衆国のゴミだと推理した。そして、そこへ隣の家のジャック＆ベティ夫妻が、
「三日間だけこのことは黙っててくれ。そうすればあなたの希望は何でもかなえます」
と言って、慌てふためいて飛び込んできた。
事件は大事になっていた。Ａ合衆国の態度に怒ったＣ国は、Ａ合衆国に対し限定ゴミ戦争宣言を布告した。
限定ゴミ戦争とは、唯一、ゴミ塵芥類のみを武器とし、核兵器その他の兵器を使用しない戦争のことをさす。
そして、１９７×年×月×日(×曜日)×時××分××秒ついに最終戦争「世界ゴミ大戦争」の幕は切って落とされた。
そのうちＳ社会主義共和国連邦が参戦し、日本へゴミの提供を求めてきた。時の首相は他国への対面を考えてゴミの提供を渋っていた。
そんなこんなで主人公の雪之丞はまったく出ないまま日本は戦争に巻き込まれてしまった。
その頃Ｃ国上空の宇宙には、”銀河系宇宙銀座通り商店会連合会”の謎の円盤ＵＦＯが約一万年間にわたる地球観測の結果、ようやく人類が高等文明期に入ったことを確認し、ファースト・コンタクトを決行しようとしていた。
ＵＦＯ”宇宙銀座うまいもの百貨”号が小型円盤を発進させようとしていると、そこへ、Ａ合衆国が新たに開発した糞尿ミサイルが命中した。
せっかくのファースト・コンタクトを邪魔された宇宙人はこのことに怒り、銀河系宇宙の各所から２４４８９６１９２３８４１６３２６４１２８億トンのゴミおよび糞尿を地球へぶちまけようとした。
しかし、あまりの重さにアンドロメダ宇宙のとある太陽系に、そのゴミと糞尿を撒き散らしてしまった。
怒ったアンドロメダの宇宙人は全アンドロメダ宇宙のゴミと糞尿を集め…。
そして、宇宙を巻き込んだ「宇宙ゴミ大戦争」となっていった…。。
雪之丞と蘭花ちゃんは、どうなるのか？銀河系対アンドロメダ宇宙のゴミクソ戦争は、どちらが勝つのか?そして、われらの地球は?人類は?
奇絶！怪絶また壮絶！！