SHIMANO DURA ACE 7800
シマノ 7800系 デュラ・エース


メーカー SHIMANO
購入店 なるしまフレンド 立川店
購入年月 2004年12月
購入価格 15万弱(ハブは交換せず、組換え工賃込み)

始めに
 さすがに6年間使ってくると、手擦れでSTIレバーの表面処理がなくなってくるわ、フロント変速側が半年に一回くらい空打ちするわ、といろいろ出てきた。製品正式発売後にグラン・ツールと北のクラシックを1回経て、トラブルが出てても対策も終わっているだろうし、アルテグラも正式出荷されて13Tトップのスプロケットもそろそろ出荷が始まりそう。ということで、JCRC最終戦が終わったところで会場で自転車の掃除もすませて、その足でナルシマ・フレンドに寄って組替えを依頼。74のハブも10速には対応しているので、ホイールはそのままでそれ以外は全て78に入れ替え。パーツも全て在庫があるし、お店のほうも今は手が空いているとのことで、翌週の金曜には組換え完了の連絡が来ました。

ブラケット
 78系デュラ・エースの最大の進化は、握りと変速を含めてブラケットに尽きると思う。アームストロングの意見がかなり入ってるだろうし、同じようなブラケットの立てかたをしていた自分にとっては、好みの使い方のとおりに正常進化した形になった。ブラケットの頭を押すようなポジションがしやすくなったし、頭を握ってのダンシングもやりやすくなって良いことずくめ。カタログでは周囲が5mm細くなったとはされているけれど、頭の部分は逆に中身の構成変更もあって少し太くなった。まあ、慣れの範疇。なんと言っても、カンパニョロのエルゴ・パワーではブラケットの頭を積極的に使うポジションは出来ないからね。

 カタログで変速レバーが円弧を描くように動くことでより自然に、と謳ってるけれど、3段一気に変速するくらいレバーを動かさないと、これは実感できず。フロント側の変速は全く実感はできなくて前と同じ。

変速
 乗ってみて最初に何が驚いたって、後ろ側のシフト・ダウン(ワイヤー巻上げ)がとてつもなく軽い。74から77に換えたときも軽くはなったけど、今回のは凄い。ブラケット内の巻き上げ機構が改善されているらしい。2003年の自転車ショーでは前側変速の凄さに目が行ったけど、実際に乗ったら後ろ側の軽さのほうが目立つ。変速速度は少し速くなったのかなあ、という感触。ただし、軽すぎてちょっと多めに動かしてしまって、ガチャガチャ言わせて解除レバーで戻すことも多い。1000キロ乗ったら慣れてこれはやらなくなった。ディレラーのパンタグラフのデザインは、自分の物になってしまえば違和感はないなあ。雑誌では書かれていないけれど、パンタグラフ、ケージ共に、裏側は黒のアルマイト処理がされています。調整はさすがにちょっとシビアになったかな。


 前側もアウターに変速するときの軽さは確かに向上。でも、後ろ側の驚きほど劇的ではなし。インナーに落とす際の解除が少し硬い。ただし、今までのが6年使い倒したレバーだったから、実は本来はこれくらいの硬さがあったのかも。1万キロくらい乗ると違ってくるかも。経過を観察します。

インジケーター
 デュラエースに特権としてついてるパーツが、シフト・インジケーター。(スモール・パーツで頼めば500円くらいのものだけど) 77ではインジケーターの白線と赤玉が重なるような目盛り付けだったけど、78は白線の間に赤玉がくる目盛りの配置になった。これも最も目にするパーツなんだけど、雑誌ではあまり書かれてない。2回くらい乗れば慣れて、どの表示のときに何Tのスプロケを使っているかも認識できるようになりました。

ブレーキ
 確かにアーチの剛性が高くなってる。これも慣れだね。一発目でいきなりいろは坂を下ってみても普通だし。元々、74から77に換えたときもたいして違いは感じてなかったし。うちのKG281のフォークはコラムがスチールのLDSだからってのもあるけど、雑誌で書いてあった「下手なフォークでは負ける」という印象もなし。解除レバーの意匠が、昔のブレーキに近くなったかな。

クランク・ボトムブラケット
 硬さはハッキリ言って、「さっぱりわからん」 まあ、柔らかいといわれていた7410から、7700にしたときも別に差はわからなかったしなあ。みんな、ここら辺て本当に差がわかるんだろうか。前のが相当ほったらかしだったってのもあるけど、ベアリングが新品になって回転が滑らかになった感じ。ちなみに、デザインがいろいろ言われているクランクだけど、自分の自転車で組み付けて見てみれば別に違和感ない。乗ってみて目が行くのは自分としては左側。何か、工作機械が回っているように見える。



スプロケット
 受け取りのときに注文しておいたアルテグラのスプロケットも1月末に連絡があって受け取り。もしかしたら、13-25Tの10Sアルテグラのスプロケットでは、最も早いロットかも。デュラのスプロケはキシリウムにつけて、アルテグラのスプロケは普段履き用のMA40に装着。変速等々はブラインド・テストをしたとしたらデュラと違いはわからない。12Tなんてそうそう使わないので、この13-25Tがあれば平地巡航から和田峠まで1種類で対応可能。やっぱり、18Tがあるというのは使いやすい。多分、自分のレベルだと伊豆、群馬の両CSCもこれ一つでOKだと思う。


 雑誌や各種媒体で、「10sのスプロケを8s,9s用のハブに取り付けるときにはスペーサーを入れて」と紹介されていますが、実は、アルテグラの13-25Tではスペーサーが必要ありませんし、スペーサーは付属もしていません。最初に買ったアルテグラの13-25Tのスプロケにスペーサーが付属していたのは、第1ロットで間違えていれてたみたい。同じ21-23-25Tのスプロケ部品も、12-25Tと13-25Tのスプロケセットでは別部品としてスモールパーツ登録されています。ただ、シマノのサイトにも詳しいことが書いてないし、スプロケに付属の取扱説明書の中の図を見る限り「必要ない」と考えられるだけの記述です。78デュラのハブへの使用を禁止しているスプロケは、この処置でユーザーの誤使用を防いでるみたい。でも、スペーサーを間違っていれても8,9s用ハブにはついちゃうから、アナウンスをちゃんとして欲しいなあ。

 組み合わせ可否とスペーサーの要不要を少しまとめてみました。多分、あってるとは思う。
78系DURA-ACE ハブ 8s,9s時代のハブ
66系アルテグラのハブ
CS-7800 可能 スペーサー不要 可能 スペーサー必要
CS-6600
11T,12Tトップのもの
可能 スペーサー不要 可能 スペーサー必要
CS-6600
13T,14T,15T,16Tトップのもの
取り付け不可 可能 スペーサー不要
CS-7400,7700
8s,9s時代のもの
取り付け不可 可能 スペーサー不要

 ちなみに、9速のときはアウター・ローにいれてクランク逆転をすると、一つトップ側にチェーンが入ってたんだけど、10Sにしてからこれが出なくなった。急な信号停止くらいでしかやらない組み合わせと行為だけど。よーく見てみれば、9速よりも10速のスプロケのほうが全体的にトップ側に寄ってるんで、今までよりチェーン・ラインが少し無理がなくなってる。どうも、10速スプロケしか装着できない78デュラのハブはオチョコ量が少なくなってるみたい。

まとめ
 普通に、いいです。



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