卒業するあなたへ

「つる子どもまつり」を共に歩んで


二〇〇三年 三月二十日

都留詩友会 遠藤静江


頬をなでる風は冷たいけれど

庭先の福寿草は黄色い花冠をかざし

土の中では草たちの芽が

春の到来を待ちこがれている


三月は希望の月

新しい門出の月

別れはちょっぴり淋しいけれど

行く手には

あなたの夢があり

未来がある


わたしは振り返る

共に歩んできた仲間を

三十四年の道のりを


金曜日の夜七時半からの実行委員会

冬は寒風の中を

酷暑の夏は汗をしたたらせ

YLO会館へ−

ふるさと会館へ−

吉広へ−

「つる子どもまつり」への取り組み

意義目的

企画から

五月の第三日曜日の当日まで

「すこやかな子どもの成長」を願っての

知恵や力のしぼり合い

丹念に練り上げていく内容

思えば

たどたどしい足どりだった

ぎくしゃくとした足どりだったが

たゆみない取り組みからは

ひとりのけがの子も出すことはなかった

貴重な三十四年という歳月

五百人を越える子どもたちの

輝く笑顔がみんなのバネであった


何のごらくもない都留市で

一番生き生きと

若いエネルギーが燃えたぎる場だった


今巣立つあなた

あなたはきっと忘れないでしょう

この都留市を−

みんなで作り育ててきた

「つる子どもまつり」を−

そして

あなた自身を育ててきた

「つる子どもまつり」を−


そこで育った 企画力

そこで育った 忍耐力

そこで育った 創造力

そして何より子どもたちを愛する心

仲間と結び合い実践してきた日々


すべては

あなたの血や肉となって

素敵なあなたの未来を約束するはず


わたしは今ひとりの市民として

共に歩んできたあなたに

感謝の心をこめて

「卒業おめでとう」といいたい


「卒業おめでとう

子まつりの仲間たちよ」


「お元気で さようなら」


(遠藤先生と大道君)


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