10/7 説教要旨

マタイによる福音書7章15~20節

 山上の説教の結びに当たってイエス様は天の国に入るための注意を語られます。ここでは偽預言者に警戒するように言われます。この前の箇所の狭い門の話に関連させると、天の国に通じる狭い門である主イエスご自身へと私たちを導いてくれる人を見分けなさいと言われるのです。偽預言者は巧みに私たちを誘って、滅びに至る門へと導きます。ですから私たちには本物と偽物を見分けるのが難しいのです。そしてもう一つ私たちが警戒すべきは自分自身で道を開けると思う「自己流」の誘惑です。信仰の事柄には、何故か自己流で突き進む人が必ずいます。しかし、天の国に通じる門は「唯一」イエス様しかおられない狭い門なのです。私たちが自己流で開拓するのではなく、イエス様が切り開いてくださった十字架の道を歩むのです。だから自己流もとても危険なのです。そこでイエス様は「その実」で見分けるように言われます。その導き手に従っている者の姿を見て、本物か偽物かを見分けなさいと言われます。この点でイエス様は極めてリアリストです。ダメなものはダメなのです。神さまの救いは、あなたがたの気持ちが満足すればいい、というようなものではありません。本当に天の国に入ることが出来なければ、私たちには「滅び」しかないのです。そこで見分ける目を養い、私たち自分自身が、天の国に通じる道をイエス様と歩んでいるかを意識することが大切です。そこに狭い門を示す、世の人のための証しも顕れてくるからです。

2018年10月11日