10/21 説教要旨

マタイによる福音書7章24~29節
山上の説教の結びです。「これらの言葉」とは、これまでイエス様がお話しされた山上の説教の御言葉全てを指しています。イエス様が教えてくださったことは、天の国に入るためにもっとも大事なことは父なる神さまの愛を信じるということでした。そこから信仰者の生活も整えられていくのです。つまり、ここで言う土台としての「岩」とは、神さまの愛のことです。神さまの愛に支えられて人生の「家」を作る者は、天の国に通じる道を知っている賢い者だと教えられるのです。一方の「砂」とはそれ以外の全てです。神さまの愛以外に命を支えられることは、結局天の国に入る希望まで奪われてしまします。それは「愚か」です。当然みんな「岩」を選ぶはずです。しかし、実際はどうだったでしょうか。これらの言葉をお話しして、「それでは分かったね」とイエス様は天にお帰りになりませんでした。これらの言葉は「福音」の序章に過ぎないのです。そこでイエス様はすでに天の国に入る秘密を隠さず教えてくださいました。しかし罪によって目をふさがれたような私たちはついに自分で「岩」を選べなかったのです。皆が「砂」を選んで唯一の救いの「岩」を拒絶したのです。イエス様を十字架にかけてしまったのです。しかしこの十字架の上で死んでくださったイエス様が救いを成し遂げてくださいました。イエス様が「砂」に命をゆだねた罪の報いを引き受けてくださり、私たちのために救いの「岩」をもっとも深いところに据えてくださったのです。

2018年10月24日