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2001年 10月30日 第 4 号
1)■ ご挨拶 ■ ―――――――――――――――――――
皆さん、こんにちは。
N・キッドマンが来日しましたね。
なにかと世界情勢が不穏な時期にも関らずの来日について、彼女は、
「怯えているだけじゃダメ。テロの恐怖に負けずに前進することが大切」
というようなことを語っていました。
2回も延期になっていたエミー賞も11/4に開催されます。
こんな状況下での娯楽や祝い事をどうするか・・・難しい問題ですが、
安易な自粛に逃げずに頑張っている人達を応援したいものです。
by よこちゃ
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【 INDEX 】
1 ) ご挨拶 ・ INDEX
2 ) tulipコラム★映画は心の贅沢さ★
『引き算の美学』〜「桜桃の味」より
3 ) 燃えよ亜洲電影!by 陳
『サトラレ』
4 ) コダワリの映画生活 by よこちゃ
● 「陰陽師」にコダワル
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【2】 tulipコラム★映画は心の贅沢さ★
『 引き算の美学 』〜「桜桃の味」より by tulip
「こんな映画、観たことないっ!」って思いました。
ひとりの中年男性が車に乗って、ただただ埃まみれの殺風景な道を
走り続けてるだけ。知ってる役者はひとりも出てない。
美しい人や美しい風景は皆無。音楽もない。セリフもほとんどない。
思わずビデオを早送りしてみたけど、やはり・・・、どこまでも同じかんじ。
でも、数々の賞を取った映画だし、何かあるんだろう?と・・堪えたの。
主人公の中年男性は、自分の墓を作り、自殺する予定らしい。
で、墓穴に自分が入ったとき、墓に土をかけてくれる人を探す旅。
とにかく堪えて頑張って観続けました。・・・そして後半やっと分かったの。
この映画が”名作”と言われる映画になった訳が。(あくまでも私的解釈だが)
中年男性は、やっと自分に土をかけてくれる老人を見つけるのだけど、
その老人の”昔話”が、キーワードだったみたい。
「昔、ある男が”体のどこを触っても痛いのだが、どこが悪いのか?”
の問いに、老人が”それは触ってる指が折れてるからですよ”と答えた」
そんな話。(あと、もうひとつタイトルの所以になるお話もあるのだけど)
このお話ひとつで、「桜桃の味」は私にとって忘れられない映画なりました。
荒涼とした主人公の心を象徴するかのような風景が延々と続くからこそ、
「オアシスの水」とも言うべき、そのお話が光り輝いたと思うの。
歪んだまなざしで世の中や、自分の心を見つめても何も解決しない。
まず、視点を変えて前へ進むこと。それが解決への一歩かも。
とか・・、頭の中で、この映画から得たメッセージがあふれてくるの。
観た直後、「殺風景で退屈な映画」と思ってたけど、
今でもこうして、時々思い出す「桜桃の味」・・・一見の価値はあるかも。
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【3】 燃えよ亜洲電影!by 陳
晩上 好!
北京語の勉強をしている私は、日頃から「中国人の友達がほしい!」
と思っています。テキストやラジオ講座から流れる中国語だけでなく、
生身の言葉を体感したい。“それが生きた語学勉強というものでは
ないか?!”と思うのです。しかし実際はなかなか機会がなく、
せいぜい横浜中華街に遊びに行った時に甘栗を配ってくれる中国人の
お兄さんに「謝謝!」と言うのが関の山。
ところが先日、近所の中華料理店に入ったところ「いらさいまへ〜」
という、たどたどしい日本語に遭遇!「わっ!中国人だ!!」と、
メニューを見ながらも、私はどのタイミングで話しかけようかドキドキ。
しかし、いざ話しかけようとすると頭が真っ白になり何も浮かんでこない。
そんな様子を横で見ていた主人は「じゃぁ、会計の時に美味しかったとか
言ってみれば?」と提案。そして最後のチャンスのお会計。
「ありがとごじゃいました〜」という彼女の言葉に、私は伏し目がちに
「ご、ごちそうさまでした」とコテコテ日本語で店を出たのでした(爆)
次は話しかける台詞を練習してから食べに行くことにします(苦笑)
『サトラレ』2001年/日本
【キャスト】
里見 健一(サトラレ症例7号):安藤 政信
小松 洋子(特能保全委員会委員):鈴木 京香
里見 キヨ(健一の祖母):八千草 薫
東 隆之(国立美濃医大病院・外科部長):寺尾 聰
川上 めぐみ(ミス美濃医大):内山 理名
岡光 博一(特能保全委員会・警護局局長):小野 武彦
自分の心の声が周りの人々に“悟られ”てしまうという、不思議な
能力を持つサトラレ。彼らは、天才的な知能を持ち、人類にとって
多大な貢献をもたらしていた。政府は特能保全委員会を設置し
サトラレ達が、自分がサトラレである事を自覚せぬよう、国を挙げて
徹底的に保護していた。サトラレである里見健一のもとに、特能保全
委員会から小松洋子が派遣され、思わぬ出来事が次々と起こり、物語
は感動のクライマックスに・・・
たまに自分でも思うのです。
「いま自分の思ってることが、他人に伝わっていたらイヤだな〜」と。
ま、そういう時は大抵、街なかでカッコイイ人を見つけては一人で
妄想が膨らみすぎ「惚れられたらどうしよう」なんて、とんでもない
思いこみをしてる後なんですが(爆)
この作品の彼(安藤くん)は実にピュアで、私のような愚かな妄想を
するどころか、人の幸せを願うつぶやきをしたりするんですね。
すっかりスレてしまってる私は「ホントにこんなこと思ってる奴
いるのか?」なんて思っていたのですが、観ていくうちにすっかり
彼のピュアさに心洗われ自然と涙があふれ出ていました。
・・・うぅ、いつしか煩悩だらけの大人になってしまった(反省)
忙しすぎてちょっと自己中になってしまっていたり、周りの人に
対しての感謝の気持ちを忘れかけている方などは、彼に心を洗って
いただきましょう。
妄想癖のある私はこの作品を観た後、当然「自分はサトラレだったり
して・・・」と思いました(笑)。・・・そうかダンナも、同居している
ばーちゃんたちも実は聞いてないフリをしてるのかもしれない。
そうだ、私は国に守れているから今まで知らなかったんだ!・・・と、
ひたすら妄想街道を爆走してる中、フっとある事に気が付きました。
確かサトラレの特徴は「天才的な知能を持つ」・・・
あ・・・いかん、また愚かな妄想でエネルギーを消費してしまった。
【本作から得た教訓】
『人は皆「サトレズ」である』
人の心は、その人にしかわからない。
でも相手の心を悟ろうとすることが、思いやり。思いやりを忘れずに。
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【4】 コダワリの映画生活 by よこちゃ
● 「陰陽師」にコダワル
去年の4月に、野村万作・萬斎出演の狂言を見た。地元に新しくできた
イベントホールの柿落とし公演で、萬斎氏らの狂言があり、そのホールの
会員になった友人から『会員割引あるし、見に行かない?』と誘われたのだ。
以前から古典芸能というものに多少の興味はあったが、なんとなく敷居が
高く、それまで鑑賞の機会を得ないままだったので、これはチャンスと
見ることにした。
映画のメルマガなので、狂言についての詳しい説明や感想は割愛するが、
とにかく“おもしろかった”のである。
そして、萬斎氏についても「舞台人としての魅力にあふれた人」という
印象を受けた。
まずなんといっても声がいい。一本芯が通っているうえ良く響き、
しかも低めの音程。まだ30代半ばだというのに、人生経験豊かな
年配者のような物腰(笑)に加え、なおかつ自信とエネルギーが全身から
あふれている雰囲気なのだ。自信といっても厭味なカンジはなく、おそらく
日々の鍛錬と幼い頃からの蓄積に裏打ちされているからなのだろう。
その後も現在に至るまで、萬斎氏の出演する公演は「能」も含めて2回見て
いるのだが、この間に友人の方は、すっかり萬斎氏のFANになってしまった。
私の方は、好感は持っているがFANになるほどでは、という程度であった。
・・・・・・ハズなのに、異変が?!
『映画での萬斎氏ってどんなかな?』という軽〜い気持ちで見た
「陰陽師(おんみょうじ)」で、彼の演ずる安倍晴明(あべのせいめい)に
クラクラ。(爆)
陰陽師だから“知的でクール”というのは見る前から予想していたけれど、
まさか“妖艶”まで持ち合わせているとは。いろんな術を使うので「妖」は
当然といえばそうなのだが、「艶」には参ってしまった。どこが艶なのかは、
人それぞれ感じ方が違うと思うので、ぜひ劇場で見ていただきたい。
萬斎氏のふだんのフィールドである狂言は、おかしみ《笑い》の芸能なので、
(演目にもよるのだろうが)艶を感じさせることはまずない。
なのにこの安倍晴明のキャラである。
・・・実は萬斎氏はヒジョーにSEXYな男だったのだ。
その上、敵役の真田広之氏の演技は圧巻の一言。以前から時代モノの
真田氏は好きなのだが(現代モノはそうでもない)、見事期待に応えて
くれていた。
また、友人役の伊藤英明氏は、けがれ無き心の持ち主をまっすぐに
演じており好感がもて、小泉今日子さんが演じた女性は、謎めいた中にも
哀しさを秘めており、同じ女としてとても共感できる部分が多かった。
陰陽道や安倍晴明ブームに全く興味はなかったが、この作品には大ハマリ。
どうしてもっと早く見に行かなかったのかと、後悔しているほど。
これを読んで、ちょっと気になりだしたそこのアナタ。まだ間に合います!
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