りんご
|
1998年12月に、ジョナゴールド、さんさ、ニューツガル、紅玉の矮化苗木の各10本を定植した。土壌は赤土に牛糞を混ぜ込んだだけ。リンゴは無農薬では出来ないと言う周囲のアドバイスを無視して植え付けしたものである。3年ほどは順調に生育していたが、その後は秋口に早期落葉するようになり、これが斑点落葉病というリンゴにとって致命的な病気であることがわかった。これを防ぐにはボルドー液などで絶えず葉を殺菌し、保護しなければならない。結局、無農薬の方針を変えなかったためリンゴは10年でほぼ全滅状態となった。リンゴの無農薬栽培は不可能と判明した。
|
すもも
|
リンゴと同時期にスモモを10本植え付けした。こちらは無農薬でも何とか大丈夫と言われた通り、順調な生育を見せ、大石早生の方は4年後に赤い実をたわわに実らせてくれた。ソルダムの実付きはあまりよくなかった。鶏糞やヨーリンを散布した翌年は豊産となった。しかし10年を経過した今は、虫の侵入や胴枯れのため健全な株は2本ぐらいになってしまった。現在、成長が早く強健な大石早生を補植している。カタログなどで新しい品種が紹介されているが、無農薬栽培には昔から作られている品種が良いようだ。
|
プルーン
|
簡単に出来そうな気がしていたので、リンゴが失敗と判った後の補植に2003年の11月に数品種(ジョーク、ベイラー、プレジデント、スタンレイ、レッドキュー)を20本植えた。プルーンはリンゴのように病気にはならなかったが、環境になじめないのか樹高は3mにもなるのに未だ花も実もつけたことがない。土地の水はけか土壌pHに問題があると思われる。その後少しづつ枯れていき、リンゴと同様全滅状態に。
|
なつめ
|
ナツメは2004年に近隣の花木センターから7本を購入し植栽した。大きな実を付ける中国ナツメも3本あったが、翌年には全部枯れてしまった。普通のナツメは順調に生育し数本の株立ち状になり、夏には実を付けるようになった。コウモリガ幼虫の侵入を受けやすく、対策として、株基をモミガラ燻炭と杉皮で覆っている。種に比べて実が少ないので食用には向かない。
|
グミ
|
グミは昔なつかしい果物である。子供のころ山のグミを口にした記憶があるが、現在の品種はダイオウグミ(ビックリグミ)と秋グミである。
ダイオウグミは初夏に大粒の実をつける。果皮が薄く、いたみやすいので熟したものをその場で2~3粒味わう程度である。やや渋みが残るが、この時期ならではの味わいである。秋グミは小粒で赤い実をたわわにつけ壮観だが、渋みが強く食用には向かない。小鳥にも敬遠され、冬遅くまで残っている。
ダイオウグミは2001年に3本植えたが、1本だけ残っている。花は地味だが、クマバチがよく訪れている。
|
柿
|
これまでの経験からリンゴやブドウなどの、店頭にならぶような果物は病気や害虫、土壌不適応、耐寒性 等何らかの問題があり失敗したが、柿は無農薬栽培が可能な果樹の一つである。
ハチヤ、ヒラタネ、黒柿、百目の四品種を植えた。ハチヤは大きな実をつけていたが株元にコウモリガ幼虫の侵入を受け枯れてしまった。他は放任状態だが、いづれも順調に育ち秋にはたわわに実をつけ、カラスや小鳥たちのおやつになっている。
|
桑の実
|
この辺りは周辺に桑の木が多い。桑は成長が早く、6月に赤黒色の実を多量に実らせる。夏は葉が生い茂り良い木陰を提供してくれる。熟した実が落下してくるのをネットで受けて収穫する。那須ロッキーファームでは野生種の他、園芸品種のビクトリアと雲南があり、ビクトリアは親指ほどの大粒で迫力あるがやや大あじである。
実は収穫後、水で洗い、ヘタを取り除いてジャムにする。酸味が無く、ペクチン含量も少ないのでフルーツの煮込み状だが味と香りは野趣に富んでいる。
|
栗
|
この辺りは山栗の多い地域でもある。園内には自然の山栗の他、銀寄、国見、丹波、利平 等の品種を植え付けている。幼木のうちはボクトウガの浸食で枯れることもある。その他冬の間に若木の樹皮が野ウサギにかじられて枯れたこともある。
毎年、よく実るが殆ど収穫しないで終わる。落ちた実はすぐ無くなっているので、リスやネズミ、タヌキ等が食べていると思われる。
|